◆自由な投句箱①/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋信之

自由な投句箱/3月11日~20日

2019-03-12 21:38:58 | Weblog

※当季雑詠3句(春の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
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今日の秀句/3月11日~20日

2019-03-12 21:38:18 | Weblog

3月17日(2句)

★祖父からの万年筆や櫻の芽/小口泰與
櫻の芽と万年筆から思い出すのは、私世代では、高校や大学の入学祝で送られた万年筆である。作者も何らかのお祝いに祖父から贈られたものであろうかと思う。「父」でなく「祖父」というのが、代々その家に暮らす人の温かみが感じられて、万年筆の艶がしっとりしてくる。(高橋正子)

★山茱萸の満開伊吹遠景に/古田敬二
山茱萸が自生しているところからの眺めだろうか。満開の山茱萸のきれいな黄色が、遠くの伊吹嶺に映えて美しい景色を見せてくれている。いい景色を見ると心が洗われる。(高橋正子)

3月16日(2句)

★好日のいよよ濃きかな黄水仙/小口泰與
この句での「好日」は、「晴れて気持ちの良い平穏な日」と解釈したい。そんな日は、黄水仙がますます色濃く、晴れやかに思える。(高橋正子)

★早々と一輪光る桜かな/廣田洋一
早々と咲きだした桜。一輪だけに、そのみずみずしさ、初初しさは「光る」と言いたい花だ。小さなものを愛おしむ気持ちがやさしい。(高橋正子)

3月15日(2句)

★暖かし花芽の少し色付きて/廣田洋一
花の芽に少し色がついて、開くのが楽しみになってくる日だ。「暖かし」をつくづく思うことである。(高橋正子)

★春耕の土の香りやトラクター/桑本栄太郎
トラクターが鋤き起こしてゆく土からは、「土の香り」が立ち上がる。春の耕しに土も生き生きとしてきた。(高橋正子)

3月14日(2句)

★山裾の古刹の庭にふきのとう/多田有花
早春の山裾の古刹。ふきのとうが出て、古びたなかに、心落ち着く心やすさと感じる。親しきふきのとうだ。(高橋正子)

★登りきりそこから続く白木蓮/古田敬二
山を登り切った。そこからは見事な白木蓮の道が続いている。その白い花の美しさに圧倒される。(高橋正子)

3月13日(2句)

★ブランコの風を纏いぬ子供達/桑本栄太郎
ブランコを高く漕ぎあげると、風が生れて子供達に纏わる。洋服が体にピタッとくっつき、髪の毛が吹き上がる。ブランコで遊ぶたのしそうな子供たちの風景。(高橋正子)

★花は八重鈴なりに咲く椿かな/廣田洋一
「花は八重なんですよ。」「それが、鈴なりに咲いている椿なんですよ。」という俳句。椿の情趣も花の種類によってさまざま。この句は、豪華な八重椿。(高橋正子)

3月12日(1句)

★小さくも雛の在りし場寂しけり/廣田洋一
小さな雛を飾っていたのだが、雛を納めると、その場所が、さびしくなる。飾ってる間は雛のお顔と何気なく顔を合わせていたのかもしれない。雛の衣装の色も消えてしまった。(高橋正子)

3月11日(1句)

★木蓮やアンテナの向き皆おなじ/小口泰與
木蓮の咲くころ太陽はそれほど眩しくなく、つい、空を見る。屋根の高さほどの木蓮を見ると、どの家のアンテナも同じ向きを向いて、規則正しさが面白い。(高橋正子)

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3月11日~20日

2019-03-12 21:34:52 | Weblog

3月17日(5名)

廣田洋一
春光や名も知らぬ草目覚めさせ★★★
せせらぎや春光絡めきらめきぬ★★★★
春光を口開けて呑む鯉の群れ★★★

小口泰與
万蕾の梅や朝の雨しずく★★★
あえかなるあかきばらのめあさのあめ★★★★
祖父からの万年筆や櫻の芽★★★★

多田有花
滝ひとすじ春寒のなかへ落ちてくる★★★★
豪雨禍のまだ生々し春の山★★★
春山の頂に座す文殊かな★★★

桑本栄太郎
青む車窓つづくよ阪急線
(★印は保留中)

眼の覚めるような畦なり犬ふぐり★★★
北山の嶺の見えざり春の雨★★★

古田敬二
山茱萸の満開伊吹遠景に★★★★
山茱萸の満開伊吹夕暮れる★★★
山茱萸の八十路の我にある力★★★

3月16日(5名)

小口泰與
語り部の女将や宿の夜の梅★★★
好日のいよよ濃きかな黄水仙★★★★
火の山は靄の中なり梅真白★★★

廣田洋一
早々と一輪光る桜かな★★★★
紫の花を積み上げ風信子★★★★
春暁や星の瞬き二つ三つ★★★

多田有花
白梅といえど蕾は紅を持つ★★★★
舞妓さんが土俵見つめる浪花場所★★★
春嵐終日ダイヤ乱れたり★★★

桑本栄太郎
薺咲く白き田面や休耕田★★★
さざ波の田水となりぬ春の風★★★★
池の面の風に波打つ木の芽かな★★★

3月15日(5名)

古田敬二
啓蟄やジャム瓶蓋の固きこと★★★
啓蟄や虫の動きの目覚めけり★★★
啓蟄に島中猫の動きだす★★★

多田有花
いぬふぐり地上の星はそこにあり★★★
老夫婦梅を見上げつお弁当★★★
梅林の上に残りし飛行機雲★★★★

小口泰與
山茱萸の万朶の花と雨雫★★★★
段畑の風の鳶の輪麦青む★★★
万蕾の梅や雀のとまり木よ★★★

廣田洋一
採れたての分葱を配る文化センター★★★
お土産の煎餅かじり暖かし★★★
暖かし花芽の少し色付きて★★★★

桑本栄太郎
バザーなる看板幹に落椿★★★
青ざめて木蓮楚々と開きけり★★★
春耕の土の香りやトラクター★★★★

3月14日(5名)

小口泰與
一斉に山茱萸咲くや風の谷★★★
沈丁や朝刊とりに門扉まで★★★★
成り行きのままに生きたし柳の芽★★★

廣田洋一
同じ模様鉢を覆ひしパンジーかな★★★
新しきタカラジェンヌやすみれ咲く★★★
パンジーや猫にも見ゆる貌のあり★★★

古田敬二
三月や朝の陽ざしの高くなる★★★
登りきるそこから始まる木蓮道★★★

登りきるそこから続く白木蓮(原句)
切れは、そこで切ってしまうのでなく、次の句と不即不離の関係をつくります。「登り切る」では、切れすぎです。
登りきりそこから続く白木蓮★★★★(正子添削)

多田有花
銭湯にひとり浸かりし春の夜★★★
山裾の古刹の庭にふきのとう★★★★
のどけしや地蔵そろいのよだれかけ★★★

桑本栄太郎
池の辺の風に波打つ木の芽吹く★★★

春北風やゲートボールの着込み居り(原句)
春北風やゲートボールの人ら着込み★★★(正子添削)

山茱萸の枝の張り出す川辺かな★★★★

3月13日(4名)

古田敬二
思い出の母と山畑麦を踏む★★★
母と踏む小さき山の麦畑★★★★
春光の届く水底魚影光る★★★

小口泰與
紅梅や天へゆったり観覧車★★★★
大鏧を打つや境内落椿★★★
おもむろに振り向く我に落椿★★★

桑本栄太郎
ブランコの風を纏いぬ子供達★★★★
春風や大根ぬつと背伸びせり★★★
土手上の畑の一面花菜風★★★

廣田洋一
八重の花鈴なりに咲く椿かな(原句)
花は八重鈴なりに咲く椿かな★★★★(正子添削)
水温む釣人来たる池の端★★★
池を出で身寄りを探す蛙かな★★★

3月12日(4名)

小口泰與
街の蝶はや遁走の構えかな★★★
蜂の巣を燃やすおさなの奇声かな★★★
釣人へまつわる虻や日の高き★★★★

多田有花
春の川渡れば熊本駅に着く★★★
うららかやバス待つ人と歓談す★★★
熊本の名物もらう春日和★★★

廣田洋一
雛納め見慣れし人の去りしごと★★★
小さくも雛の在りし場寂しけり★★★★
顔を撫で着物を払ひ雛納★★★

桑本栄太郎
鈴なりの房となりたり馬酔木咲く★★★
堰水の楽となり居り春の川★★★★
浮雲の嶺のおちこち春日さす★★★

3月11日(3名)

小口泰與 
ほつほつと大地割たるつくつくし★★★
木蓮やアンテナの向き皆おなじ★★★★
初蝶と連れそう子等の帰り道★★★

多田有花
肥後椿咲く路地抜けて川に出る★★★★
白川の河原に群れし春の鴨★★★
川沿いの道ゆっくりと春の朝★★★

廣田洋一
3月11日半旗に向かひ合掌せり★★★
津波から掘り出されたる内裏雛★★★★
3月やあの人の声聞く海辺★★★

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自由な投句箱/3月1日~10日

2019-03-03 22:11:52 | Weblog

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今日の秀句/3月1日~10日

2019-03-03 22:11:08 | Weblog

3月10日(1句)

★もくれんの開き初めたりうすみどり/桑本栄太郎
この木蓮は、白木蓮であろう。開くと純白の白さが眼に染みるが、開き初めは、うすみどりがかっている。ういういしさがある。(高橋マアコ)

3月9日(句)

★さへずりの梢見上ぐや青き空/桑本栄太郎
さえずりが降ってくる梢を見上げると、空は真っ青。晴れた空に、小鳥の囀り。うららかな春の日がたのしい。(高橋正子)

3月8日(1句)

★引鴨を追ふかに堰を落つる水/廣田洋一
引鴨を追い立てるように、堰を水が急ぎ落ちる。去るものをさらに追うあわれさるが、それだけ季節が早く移っていく。(高橋正子)

3月7日(1句)

★乙訓の風に流さる揚ひばり/桑本栄太郎
乙訓の風景のなかに、高く揚がるひばり。歴史ある乙訓の地名に様々な思いが重なる。(高橋正子)

3月6日(1句)

<水前寺公園>
★阿蘇よりの伏流水に春の鴨/多田有花
雄大な阿蘇山からの伏流水と、知っている鴨であろうか。それとは知らず、ゆっくりと春を楽しんでいるように思える。私は、高校の九州一周の修学旅行で水前寺公園にもいきました。(高橋正子)

3月5日(1句)

★地を割って光はじくやクロッカス/小口泰與
クロッカスは「光はじく」と表現されるのが、ぴったり。地面すれすれに開く花は地に降る光を弾き、反射させるのだ。(高橋正子)、

3月4日(1句)

★花こぶし獣駆けたる杣の道/小口泰與
辛夷はもともと山の木であろう。獣が駆けていく杣の道に咲いている。四国に住んでいた時、辛夷は植木でしか見なかった。ところが、横浜に暮らすようになって、山にある辛夷、丘に咲く辛夷、庭の辛夷をよく見るようになった。杣の辛夷は、うすき緑を帯びているように思える。(高橋正子)

3月3日(2句)

★梅東風の石段数へ金比羅宮/廣田洋一
金毘羅宮の石段の数の多さは知られるところだが、石段を上ってゆくほど、日や風を身にうけることになる。梅東風を受けながらの金毘羅宮からの眺めが想像できる。(高橋正子)

★立子忌やお菜に悩む妻の留守/桑本栄太郎
星野立子の「まゝ事の飯もおさいも土筆かな」の句が下敷きにある。この句をよく覚えているので、一人居のときのおさいを何にしようかと困ったとき、この句が浮かんだ。この句のように周りの春のものがおさいにできたらと思ったのかも。(高橋正子)

3月2日(3句)

★砂浴びの雀や梅のふふみける/小口泰與
梅の蕾が膨らむ庭。雀が砂浴びしている。可愛らしい雀に寄せる。梅ふふむ日のうららかな思い。(高橋正子)

★オフィス街ランチバッグに春ショール/川名ますみ
オフィス街にも春がきた。オフィスで働く女性たちは、ランチバッグを手に軽やかなショールを巻いて、公昼時を歩いている。ベンチや公園の芝生でランチをするのだろうか。(高橋正子)

★囀りを残して揺るる小枝かな/多田有花
枝で囀っていた小鳥が飛び立った。今飛び立ったばかりで、小枝が揺れて、そこにまだ囀りが残っているように思える。(高橋正子)

3月1日(3句)

★山焼きや勢子の湧き出る点火場所/廣田洋一
山焼きをするとき、点火する場所にそれぞれ勢子が待機している。いざ火をつける時、勢子たちは勢いよくあちこちから湧き出る。山焼きの現場を見るような臨場感がある句。(高橋正子)

★来てみれば水面鎮まり鳥帰る/桑本栄太郎
ある日来てみると、にぎやかに水鳥たちがいた水面が鎮まっている。意外だ。渡り鳥はすでに帰って、静守る水面となっている。「鎮まり」に作者の思いがある。(高橋正子)

★航跡の真白に砕け春の水脈/古田敬二
船の航跡が真っ白に砕ける。春を感じさせる航跡の「真白さ」だ。心晴れやかな句。(高橋正子)
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3月1日~10日

2019-03-03 21:50:08 | Weblog

3月10日(4名)

多田有花
春風のなかで待ちおり臨時バス★★★
アイスショーへ長き列成す日永かな★★★
カート押し宿へと向かう春の闇★★★★

小口泰與
猫柳河川工事の昼休み★★★★
江戸の味伝う公魚諏訪の味★★★
傘寿過ぎあっと言う間や鳥曇★★★

廣田洋一
東風吹くや並木の枝を見上げたり★★★
朝東風に足を速める丸の内★★★
何がなし浮き立つ気分朝の東風★★★★

桑本栄太郎)
底せせる鴨のつがいや春の川★★★
茫洋と今朝の鞍馬は霞立つ★★★
もくれんの開き初めたりうすみどり★★★★

3月9日(4名)

廣田洋一
子供らの夢を語りし桃の花★★★
桃の花一輪咲きて売られけり★★★
源平桃村に落人の伝説★★★★

多田有花
<水前寺公園三句>
能楽殿春の雅楽の準備中★★★
春の陽に松整然と影を成す★★★
つくばいの湛えし春の空青し★★★★

小口泰與
餌くわえつつつと走る親雀★★★
子雀の嘴よりこぼる滴かな★★★★
針金を咥え飛びけり鴉の巣★★★

桑本栄太郎
堰水の楽を奏づる春の川★★★
川風の料峭なりぬ土堤を行く★★★
さへずりの梢見上ぐや青き空★★★★

3月8日(4名)

多田有花
<水前寺公園三句>
狛犬が逆立ちをする春日和★★★
梅しだれ神社の幟まっすぐに★★★
満開の梅が寄り添う藩主像★★★

廣田洋一
引鴨や跡を残さぬ池之端★★★
引鴨を追ふかに堰を落つる水★★★★
鴨帰りあたりに光る青き草★★★

小口泰與
さざ波にゆるる残照残る鴨★★★
木道の野末や春の雨の雲★★★★
うららかや土偶の尻の豊かなり★★★

桑本栄太郎
<確定申告提出へ>
春光の日差しまぶしき今朝のバス★★★
菜の花や河川畑の花盛り★★★★
年金の暮らしに倦むや納税期★★★

3月7日(4名)

小口泰與
せりせりと波を被りし山葵かな★★★★
借景に赤城鍋割山(なべわり)雪柳★★★
烈風にはや遁走の雀の子★★★

多田有花
<水前寺公園三句>
古りし松春の日差しを存分に★★★
水温む鯉ゆったりと旋回す★★★
手水舎に軽き音たて春の水★★★

廣田洋一
池の面白く光りて水草生ふ★★★
幼子の手を伸ばす池水草生ふ★★★
すいすいと魚影進みて水草生ふ★★★

桑本栄太郎
乙訓の風に流さる揚ひばり★★★★
さみどりのU・F・O見たり土佐みづき★★★
黒々と天に眼や豆の花★★★

3月6日(4名)

小口泰與
まんさくや村の誉れの大学生★★★★
梅咲くや何時もの朝の散歩道★★★
一つ脱ぎ朝の散歩や揚ひばり★★★

多田有花
<水前寺公園三句>
阿蘇よりの伏流水に春の鴨★★★★
春昼や鳥居の奥の稲荷神★★★
春の日の神苑の富士を愛で巡る★★★

廣田洋一
雨上がり啓蟄の庭覗きけり★★★
啓蟄や砂場の山の崩さるる★★★
啓蟄や首伸ばしたる亀二匹★★★

桑本栄太郎
菜の花やはるか山には高速道★★★
堰水の音を聞きつつ春の土堤★★★
どの畦も星の降りたり犬ふぐり★★★★

3月5日(4名)

小口泰與
地を割って光はじくやクロッカス★★★★
引鴨や夕映えの山風を生み★★★
小魚の瓶の淵へと雀の子★★★

多田有花
采配をとる清正公春動く★★★
火の国の名物を食ぶ春の昼★★★
水前寺公園まったき藪椿★★★★

桑本栄太郎
青空の降りそそぐかに揚ひばり★★★★
つんつんと芽ぐむ満天星つつじかな★★★
夢のみな畦に降り立つ犬ふぐり★★★

廣田洋一
水平線うつすら霞む岬かな★★★
黒潮に釣り糸垂れる春岬★★★★
空海像白く光りて遍路道★★★

3月4日(4名)

小口泰與
砂浴びの雀の穴や猫柳★★★

花こぶし獣駆けたる杣の道★★★★
辛夷はもともと山の木であろう。獣が駆けていく杣の道に咲いている。四国に住んでいた時、辛夷は植木でしか見なかった。ところが、横浜に暮らすようになって、山にある辛夷、丘に咲く辛夷、庭の辛夷をよく見るようになった。杣の辛夷は、うすき緑を帯びているように思える。(高橋正子)

鳥声や浅間南面雪解見ゆ★★★

多田有花
<熊本城三句>
鉄骨が支える石垣春淡し★★★★
ゆるゆると長塀下を春の水★★★
内堀に烏水浴びうららけし★★★

桑本栄太郎
木蓮の毛衣ゆるみ芽吹きけり★★★
背の低くすでに支柱や豆の花★★★★
青空を被いて居たり揚ひばり★★★

廣田洋一
水平線白く光れる春の海★★★
菅笠に青き衣の遍路かな★★★
白波に浮かぶ灯台風光る★★★★

3月3日(4名)

小口泰與
桃の日のたおやかなりし赤城山★★★★
雛の日の波たおやかや山上湖★★★
揚ひばり空掻き分けて天心へ★★★

廣田洋一
さざれ石平成の春苔加へけり★★★
梅東風の石段数へ金比羅宮★★★★
山椿高々と咲く坂の道★★★★

桑本栄太郎
立子忌やお菜に悩む妻の留守★★★★
下萌の地道歩めり水の音★★★
嶺の端のほのと明るき春しぐれ★★★

多田有花
<熊本城三句>
異国語に囲まれ春の熊本城★★★
崩れ落ちし石垣の上の春の空★★★★
清正の反り春昼の石垣に★★★

3月2日(6名)

小口泰與
砂浴びの雀や梅のふふみける★★★★
蛇行せる辰之の川揚雲雀★★★★
※辰之=高野辰之(文省唱歌「故郷」の作詞者)(正子注)

残照の浅間や畦の揚ひばり★★★

古田敬二
鍬先に触れる石くれ春耕す★★★★
春昼やメタセコイアのまっすぐ伸び★★★★
春の旅メンバー独り欠けしまま★★★

廣田洋一
春の雨上がるかに見えて降りやまず★★★★

店先の花とりどりに春の雨(原句)
店先の花はとりどり春の雨★★★(正子添削)
もとの句は間違いではありませんが、添削のような句にもなります。

春の雨熱きお茶を頂きぬ★★★

桑本栄太郎
芽柳の天を掃きたる川辺かな★★★
堰水の音を聞きつつ春の川★★★

下萌や川辺を歩む堰と音(原句)
下萌えや川辺歩めば堰の音★★★★(正子添削)

川名ますみ
春霞遠くの富士の浮かびおり★★★
水仙の蕾ほっそり葉のかげに★★★
オフィス街ランチバッグに春ショール★★★★

多田有花
囀を残して揺れし小枝かな(原句)
囀りを残して揺るる小枝かな★★★★(正子添削)

落ちてなおしばし端麗藪椿★★★★
播磨灘穏やかにあり夕霞★★★

3月1日(5名)

多田有花
春の雨あがりし頂に座しぬ★★★
水滴が梅の蕾にひとつずつ★★★★
パグと会う雨のあがりし梅林で★★★

小口泰與
晩酌は切子の盃や遠蛙★★★★
囀りや釣具選びの友と居り★★★
うぐいすや燃ゆる浅間山(あさま)は彼方にて★★★★

廣田洋一
山焼きの煙を見つつ宿に着く★★★★
山焼きや勢子の湧き出る点火場所★★★★
山焼きの炎の揺れて風生まれ★★★★

桑本栄太郎
三月と思う日差しを歩みけり★★★★
来てみれば水面鎮まり鳥帰る★★★★
春日さす崩れ土塀や山の里★★★

古田敬二
真白に砕けて広がる春の水脈(原句)
航跡の真白に砕け春の水脈★★★★(正子添削)

老人の歩幅は小さく初音聞く(原句)
老人の歩幅小さし初音聞く★★★★(正子添削)

春落暉地球の動く速さかな★★★

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自由な投句箱/2月21日~28日

2019-02-26 15:13:37 | Weblog

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今日の秀句/2月21日~28日

2019-02-25 14:43:07 | Weblog

2月28日(2句)

★芽柳の風に和したる朝かな/小口泰與
風が吹くと芽柳の枝が、柔らかく靡く。風に誘われ、風のままに、早緑の枝をなびかせる。朝の風が少し寂しくさせる。(高橋正子)

★山茱萸の咲いて垣根の朝かな/桑本栄太郎
山茱萸が真っ黄色に咲く垣根。朝日があたって、早春の朝がきらめいている。そんな景色と空気感がいい。(高橋正子)

2月27日(2句)

★こぼこぼと暗渠流るる春の水/桑本栄太郎
暗渠から、水がこぼこぼと流れる音が聞こえてくる。その音を聞き、流れを想像する。水が急ぎ踊っているような「こぼこぼ」という音。その音こそ春の水音だ。(高橋正子)

★春の水脈エンジン音にやや遅れ/古田敬二
遊覧船やフェリーの船尾に立って、航跡がうまれるのを見るのは、切もなくて面白い。気をつければ、船のエンジンに少し遅れて、水脈が生れる。そこに気づいた。(高橋正子)

2月26日(2句)

<熊本城>
★春空へクレーン立ちおり天守閣/多田有花
熊本城は、先の地震で、石垣が崩れ無残な姿になったが、ただいまも修復中。春空に聳える熊本城と、クレーンの珍しい取り合わせとなった。(高橋正子)

<大原野山裾の村>
★菜の花の山里照らす明かりかな/桑本栄太郎
大原野の里は、今も大原女の姿が見えそうな感じだ。菜の花が、時が巻き戻されたように、山里を明るくてらしている。(高橋正子)

2月25日(2句)

★採りためて三和土に並ぶ蕨かな/小口泰與
山行きのついでに、その度、少し採ってきた蕨。早蕨は、特にうれしいものだが、食べるほどではなく、冷たい三和土に並べてある。三和土の冷たさ、蕨の冷たさが重なってリアルだ。(高橋正子)

★白梅の伸び行く枝に白き雲/廣田洋一
白梅の枝が伸びて、白い雲に近づくように思え、梅の白と雲の白が重なって、やわらかな早春の景色となっている。(高橋正子)

2月24日(3句)

★したたかに雪代山女遡上せり/小口泰與
「雪代山女」は、春の雪解けの頃の山女。雪解け水に白く濁る川を遡上する山女は、夏の渓流釣りで楽しむ山女とは違って、「したたかさ」を感じる。釣り人にとって、冷たい川では餌の食いつきが悪く釣れにくいというより、山女がしたたかなのだと思う。(高橋正子)

★春光のどどっと過ぎ行く新幹線/桑本栄太郎
春光をまとい高架を走り過ぎる新幹線は、春光そのものになって、どどっと過ぎて行くのだ。このスピード感ある美は、未来的な美を感じさせてくれる。(高橋正子)

★ベランダがまねく光を蜜蜂を/川名ますみ
春、高層階のベランダは、光でいっぱいになる。蜜蜂までもやってくる。「ベランダが光と蜜蜂をまねく」
は詩的な詠みだ。(高橋正子)

2月23日(1句)

★春の服柔らかき風呼びこめり/廣田洋一
春服をまとったとたん、服が「柔らかき゚風」を呼び込んだ。軽い柔らかな素材でできた春の服は、その柔らかさゆえに、「柔らかき゚風」を服の中に呼び込んだ。「呼びこめり」が上手い。(高橋正子)

2月22日(2句)

★こぼこぼと溝の流れや春の水/桑本栄太郎
身近を流れる溝川の流れがこぼこぼと音を立てている。春の水とは、こんなにも豊かに音を立てるのだ。(高橋正子)

★芽吹き待つふるさとの山の丸きかな/古田敬二
芽吹く前の山は丸い。「ふるさとの山が丸い」は、感傷ではなく、事実やさしく丸いのだ。芽吹いた山の淡い色合いが今から待たれるのだ。(高橋正子)

2月21日(2句)

★片減りの鍬もて八十路の春耕す/古田敬二
鉄でできている鍬も長年使われれば、使う人の癖などもあって、片減りする。相棒のような、自分の歴史のような愛着の鍬での春耕のたのしみは、健康の褒美でもあろう。(高橋正子)

 二上山登山
★春の森抜ければ峠の空に出る/多田有花
「森を抜けて」出たところが「空」であった。ここが素晴らしい。360度の春空の眺めだ。 (高橋正子) 
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2月21日~28日

2019-02-23 15:20:29 | Weblog

2月28日(4名)

多田有花
道草をしつつ帰りぬ春うらら★★★
梅が香や今日は薄日のさす日和★★★
春の山レスキュー隊が訓練す★★★★

小口泰與
残照の湖の奴雁や柳の芽★★★
芽柳の風に和したる朝かな★★★★
ほつほつと山茱萸咲くや粉糠雨★★★

廣田洋一
立ち上がるさまに咲きたる臥龍梅★★★★
支柱なくも花枝伸ばす臥龍梅★★★
堰落ちる水に光りて臥龍梅★★★

桑本栄太郎
さざ波の日差しきらめく二月尽★★★
山茱萸の咲いて垣根の朝かな★★★★
吹き抜ける風の水面や蘆の角★★★★

2月27日(5名)

多田有花
新幹線春陽のなかへ滑り出る★★★
二月早や市電の走る街に来し★★★★
早春の大樹を包む光かな★★★

小口泰與
春眠やかの日の事の鮮やかに★★★★
一頭も居らぬ牛舎や蝿生まる★★★
山茱萸のふふむ朝や雨の雲★★★

廣田洋一
小魚の動き軽快水温む★★★
用水路水底濁り水温む★★★★
ちらほらと釣り人見えて水温む★★★

桑本栄太郎
こぼこぼと暗渠流るる春の水★★★★
まんさくの一木黄なる明かりかな★★★★
嶺上の群青宙や春の宵★★★

古田敬二
春の水脈エンジン音にやや遅れ★★★★
春の水脈デッキに立ちて眺めけり★★★★
指先はやや冷え春の水脈に立つ★★★

2月26日(4名)

多田有花
<熊本城三句>
回復は未だ浅春熊本城★★★
再建を待つ石垣にさす春陽★★★
春空へクレーン立ちおり天守閣★★★★

小口泰與
風つかみゴム風船の天心へ★★★★
揚ひばり鍬の手やすむ老夫婦★★★
マヌカンを飲み込み揺るるシャボン玉★★★

廣田洋一
青き空鳶の一声山笑ふ(原句)
青空の鳶の一声山笑ふ★★★(正子添削)

天園を駆け抜ける朝山笑ふ★★★
湧き出でし水のせせらぎ山笑ふ★★★★

桑本栄太郎
<大原野山裾の村>
菜の花の山里照らす明かりかな★★★★
どの家も斉藤姓や春日さす★★★
白梅や不許葷酒入山門★★★

2月25日(5名)

小口泰與
はるかまで長き裾野や畑返す(原句)
はるかまで長き裾野や春耕す★★★★(正子添削)

春風や湖に影置くルアー釣★★★
採りためて三和土に並ぶ蕨かな★★★★

廣田洋一
湧き出でし水のせせらぎ梅日和★★★★

白き梅伸び行く先に白き雲(原句)
白梅の伸び行く枝に白き雲★★★★(正子添削)
名を背負ひ咲きたる梅の誇らしげ★★★

多田有花
フルーツをたっぷり春のパンケーキ★★★
木漏れ日のなかに聞きたる初音かな★★★★
陽の下に弁当広げ梅見客★★★

桑本栄太郎
春日さす方へ向き居り桜の芽★★★★
のどけしや煙たなびく里の山★★★
菜園の賑わいて居り春暑し★★★

2月24日(5名)

廣田洋一
マンションをふはり包めり春霞★★★★
たらの芽や微かに放つ福島の香★★★
黒文字や待てども鳴かず鶯餅(原句)
これは川柳です。
黒文字や今も鳴くかに鶯餅★★★(正子添削)

小口泰與
錦絵の浮かぶ酒盃や春の鳥★★★
したたかに雪代山女遡上せり★★★★
春灯や学生街のカレー店★★★

桑本栄太郎
生駒嶺のうねりはるかや春霞★★★
ふところに鉄塔抱き山笑ふ★★★
春光のどどっと過ぎ行く新幹線★★★★

多田有花
望遠レンズ構え夫婦で梅を撮る★★★
梅林に立ち寄ることを日課とす★★★
内裏雛窓辺に飾る喫茶店★★★★

川名ますみ
ドアノブにスープ掛けられ今朝立春★★★
梅苑に遅れて大樹咲き初むる★★★
ベランダがまねく光を蜜蜂を★★★★

2月23日(4名)

廣田洋一
外出日心はずませ春コート★★★
春の服柔らかき風呼びこめり★★★★
春服の足も軽やか独り旅★★★

小口泰與
雪間より光り弾くや蕗の薹★★★★
川魚の腹の蕗味噌焼きにけり★★★★
ぐい飲みを選るひと時や木の芽味噌★★★

桑本栄太郎
池二つまわる散歩や春の風★★★★
土手道を風と歩むや蓬萌ゆ★★★
木蓮の芽のかくかくと春日かな★★★

多田有花
<二上山登山>
春の山下りて出会いし絵馬の龍★★★

紅白が重なり咲きぬ梅の園★★★★
青空から枝垂れて淡き梅の色★★★

2月22日(5名)

多田有花
<二上山登山三句>
日時計を囲んで座り春めきぬ★★★

春陽背に歩く雌岳から雄岳へと(原句)
雌岳から雄岳へ歩く春陽背に★★★★(正子添削)

春きざす大津皇子の墓所かな★★★

廣田洋一
春の川水嵩増して雲白し★★★
春の川上る小魚群れをなす★★★
川底の石にはしゃぎて春の川★★★★

小口泰與
雪代や遡上叶わぬてんから師★★★
春の田の一羽鴉の鋭声かな★★★
春光の急端刻む流れかな★★★

桑本栄太郎
梅が香や岩の苔むす正法寺★★★
まんさくの搾り出すかに川辺かな★★★
こぼこぼと溝の流れや春の水★★★★

古田敬二
芽吹き待つふるさとの山の丸きかな★★★★
頭上行く鳥影のあり春耕す★★★★
大木によればごうごう木の芽風★★★

2月21日(5名)

古田敬二 
春寒し飛騨川崖から吹きあぐる★★★
飛騨川の水量やや増し寒あける★★★
片減りの鍬もて八十路の春耕す★★★★

多田有花 
<二上山登山三句>
春の鴨見つつ古墳へ登りけり★★★
早春の山路の彼方金剛山★★★
春の森抜ければ峠の空に出る★★★★

廣田洋一 
暖かし日のさんさんと砂浜に★★★
門出でて頬撫でる風暖かし★★★
竹林に子らの声聞く暖かし★★★★

小口泰與
翔つ鳥の梢(うれ)ふるわすや春の沼★★★
砂利石の小躍りに行く春の川★★★★
鳶舞うて風の吹きぬく春田かな★★★

桑本栄太郎
春風と親しみ歩む田道かな★★★
菜の花や脇目もふらず農の人★★★★
春日さすくいくい天へ桜の芽★★★
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自由な投句箱/2月11日~20日

2019-02-18 00:04:48 | Weblog

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