◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/10月21~10月31日

2023-10-23 08:36:50 | Weblog
※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。


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今日の秀句/10月21日~10月31日

2023-10-23 08:35:45 | Weblog
10月31日(1句)

★母犬は霧の音にも目覚めけり/小口泰與
母犬は仔犬を守るためでもあるのだろう。常にも増して鋭敏な感覚が働く。霧の音にも、ピクリを耳を動かし目を覚ました。(髙橋正子)

10月30日(1句)

★入口のコキア紅葉す幼稚園/桑本栄太郎
幼稚園の入口に紅葉したコキアがる。コキアの紅葉は可憐な雰囲気の紅色で、コキアの丸い形も幼稚園の入口にあるのも、優しさがあっていい。コキアは帚木のこと。(髙橋正子)

10月29日(2句)

★山里の小川早瀬や芋水車/桑本栄太郎
芋水車は、小川に水車を仕掛け里芋を洗うためにある。芋水車も珍しいものだが、「早瀬」がいい。山里のきれいな水が想像できる。(髙橋正子)

★雲も陽も富士へと沈む秋夕焼/川名ますみ
富士山をたとえ毎日見ていたとしても、富士山は特別な大いなる山だろう。雲も陽もみんな富士へと沈んでいき、秋の夕焼けが大きく広がっている。(髙橋正子)

10月28日(1句)

★山風に飛ばされそうな稲雀/小口泰與
群れをなして稲穂を啄みにきた雀。風がつよい上州のこと。山風に小さい雀たちは飛ばされそう。なんともあぶなっかしい。稲雀を見る目が温かい。(髙橋正子)

10月27日(1句)

 兵庫県立いえしま自然体験センター
★秋海へ朝の合唱する子らよ/多田有花
秋海へ子どもたちの合唱の声が響いて広がる。その情景をそのままに詠んで、清らかな思いにさせてくれる。(髙橋正子)

10月26日(2句)

★朝の日を揃ひて揺らす芒の穂/廣田洋一
芒の穂に朝日があたって、すがすがしい。朝日を受けた芒の穂は、よく輝いて、しかも揃ってゆれている。本当に、きれいな景色だ。(髙橋正子)

★十年を経ての木犀懐かしや/弓削和人
十年経って訪ねた木犀。祖父母の家だったり、懐かしい知人の家だったりすると、木犀の匂いに懐かしさを覚える。木犀は人に懐かしさを呼び起こさせるような匂いがある。簡潔な表現のなかにも、気持ちよく述べられている。(髙橋正子)

10月25日(1句)

★秋海へカヌー次々漕ぎだせり/多田有花
秋になると海水も透明感がましてくる。カヌーがつぎつぎに、海へと漕ぎ出す。秋海を滑るように漕ぐカヌーがいい。(髙橋正子)

10月24日(1句)

★秋晴れに子ら一斉に磯観察/多田有花
秋晴れの空の下子供たちがいっせいに磯観察を始めた。自然学習の一環であろうが、磯の生き物も子供たちも、秋晴れに輝くほど生き生きしている。(髙橋正子)

10月23日(1句)

★あおぞらを遠くに透かし秋すだれ/桑本栄太郎
夏の簾は、外光を遮り、家の中はむしろ小暗く、日差しの強い外を眺めることもほとんどない。秋になると日差しが穏やかになり、一夏の間に簾を編んだ糸も少し緩んで、青空が遠くに透けて見える。これが秋簾。「遠くに透かし」はよく見ている。(髙橋正子)

10月22日(1句)

  兵庫県立いえしま自然体験センター
★秋の陽の水平線まできらきらと/多田有花
秋の陽が遠く水平線まで、海一面にきらきらと輝いている。それほどに秋の陽と海が近い。それほどに自然のままであると感じられる。(髙橋正子)

10月21日(1句)

★庭の木に知らぬ小鳥の声高し廣田洋一
朝な夕な見ている庭の木に、知らない小鳥がきて、声高く鳴いている。何の鳥なんだろうと思いもするが、声高く鳴いて来たことを知らせている。快活なかわいい小鳥。(髙橋正子)
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10月21日~10月31日

2023-10-23 08:27:48 | Weblog
10月31日(5名)

小口泰與
山径や我に従う秋の雲★★★
母犬は霧の音にも目覚めけり★★★★
波駆けて暁の秋日をけち散らし?
<波駆けて暁の秋日を蹴散らかし>ですか。(髙橋正子)

多田有花
やや寒を言いつつ皆の出勤す★★★
裏窓の開くやじょうびたきの声★★★★
月沈む地球の回る速度にて★★★

廣田洋一
柚子の実や色付くにつれ香り濃し★★★
湯煙を辿りて行ける秋の山★★★
稜線のすらりと伸びる秋の山★★★★

桑本栄太郎
真青なる空に銀杏の黄葉かな★★★
浮雲の晴れて動かず十月尽
「十月尽」は使いません。
飛蝗追い川ベリ歩む地道かな★★★

弓削和人
紅葉見の人を見下ろす紅き橋★★★
栗食むや指の黒きも口にして★★★
 
〇「尽」について
季語としての尽は、季節の終わりに使います。季節の過ぎゆくのを惜しむ感慨です。以前にもこれについて申しましたが、歳時記でご確認ください。ネット上では、俳句を勉強していない方が、誤用で使っている場合も多く見られます。基本は大事にしたいところです。(髙橋正子)

以下引用:
「尽」は、尽きるという意味である。例えば、「二月尽」。
新暦二月の終わり。短い月が慌ただしく過ぎゆく感慨と同時に、寒さがゆるみ、春本番に向かうほっとした気分もただよう。と歳時記にある。
木々の瘤空にきらめく二月尽     原  裕
真直なる幹に雨沁む二月尽      福永耕二
等の句が並べられている。(角川学芸出版  俳句歳時記第4版 春 より)

どの月にもその終わりは「尽」だと思っていた。ところが、俳句2月号の連載「伝えたい季語、変化する季語」(片山由美子)を読んでいたら、次のような文章に出会った。

「そもそも『尽』は何を意味するかを考えるとき、『二月尽』に異を唱える意見もある。『尽』とは季節が尽きることを意味するので、『三月』『六月』『九月』『十二月』ということになるが、『尽』には去りゆく季節を惜しむ心がこめられ、『ゆく春』『ゆく秋』に近い言葉である。したがって夏、冬にはいわない。

また和歌の題としては『三月尽』『九月尽』は暮春、暮秋を表す詞で歌を詠むことを意味し、『三月尽』『九月尽』そのものは歌語となっていなかった。
・・・・『三月尽』が使われるようになったのは近代になってからである。・・・・・・・・『四月尽』『七月尽』は季語として如何なものであろうか。」と述べ、「二月尽」についても「今後この季語が残っていくかどうかはなお流動的である。」と結んでいる。
ブログ:「十分間俳句」より

10月30日(5名)

小口泰與
晩秋の鳥は沼より消えにけり★★★
餌台に早くも秋の没日かな★★★
車下り金木犀の香り浴ぶ★★★

廣田洋一
湘南台祭を終へて冬隣★★★
腰痛め中断したり冬支度★★★

根付きたる松に菰かけ冬支度
「根付きたる松に菰かけ」が「冬支度」の季語の説明のようになっていますので、季語は少し離して「冬近し」「冬隣」などのほうが良いと思います。(髙橋正子)

桑本栄太郎
天辺の早も裸や銀杏黄葉★★★
みちの辺に五色彩なす落葉かな★★★

入口のコキア紅葉や幼稚園(原句)
間違っているわけではありませんが、「紅葉や」では、読み手に訴える力が弱いので、直しました。(髙橋正子)
入口のコキア紅葉す幼稚園(正子添削)

多田有花
<兵庫県立いえしま自然体験センター三句>
調査隊中間発表秋の昼★★★★
山越える秋の驟雨に見舞われつつ★★★
行き秋晴れ帰り土砂降りそれもよし★★★

弓削和人
レジに沿う柘榴露わや道の駅★★★
道の駅切りたんぽ持ち暮れゆけり★★★
肥ゆる馬照らる瞳の澄みし空 
「照らる」は、この活用でいいですか。(髙橋正子)

10月29日(4名)

多田有花
<兵庫県立いえしま自然体験センター三句>
木の実落ち求めて猪出没す★★★
ボンファイヤー囲み踊れば秋深し★★★
秋の朝生活棟を片づける★★★

小口泰與
しかと見き庭の石榴と柿の実と★★★
途中より秋雨しげき撮影会★★★
秋蝶や静寂を生みし丘の沼★★★

廣田洋一
居酒屋の扉解放十三夜★★★★
ようやくに秋と思へば冬隣★★★
穭田に出たり入ったり群雀★★★

桑本栄太郎
山里の小川早瀬や芋水車★★★★
膝錆びて階段そろり冷まじき★★★
早々とあおぞら残し秋入日★★★★

川名ますみ
秋入日富士を赤茶の影にして★★★★
雲も陽も富士へ沈める秋夕焼(原句)
いい情景の句ですね。切れを入れて、句のイメージをはっきりさせました。
雲も陽も富士へと沈む秋夕焼(正子添削)
秋雲の指でかきあつむるごとし★★★

10月28日(5名)

小口泰與
水面を賑わす鳥や秋の朝★★★
山風に飛ばされそうな稲雀★★★★
しかすがに秋翡翠に魅せられし ★★★

弓削和人
鰯雲すぎゆけれどもあてはなく★★★
たちまちにすすきすすきの夕の原★★★
栗の毬知られぬように隠し事★★★

廣田洋一
肌寒や日の当たりたる道を行く★★★
十三夜望に有らねど皓皓と★★★
居酒屋の扉満開十三夜
「満開」は花が開ききることを言うので、扉ではどうでしょうか。(髙橋正子)

多田有花
<兵庫県立いえしま自然体験センター三句>
秋うらら野外炊飯始まりぬ★★★
子ら作るカレーのうまし秋の昼★★★
秋浜に子ら貝殻を拾い集め★★★

桑本栄太郎
山里の軒の明かりや柿すだれ★★★
白壁の土塀つづきや柿紅葉★★★
大仰に風に揺れ居りゑのこ草★★★

10月27日(3名)

廣田洋一
とぎ汁の香りうっすら今年米★★★
我が町の今年米炊く夕べかな★★★★
晴れたるもやや寒の朝旅日和★★★

桑本栄太郎
あご髭の尖り覚ゆる朝寒し★★★
校門の記念桜や紅葉初む★★★
ごろごろと藁のロールや穭田に★★★

多田有花
<兵庫県立いえしま自然体験センター三句>
秋の海輝くなかをカヌーゆく★★★
秋うらら日常へ戻る人もあり★★★
秋海へ朝の合唱する子らよ★★★★
 
10月26日(4名)

廣田洋一
秋日和日向に群るる川の鯉★★★

朝の日を揃ひて揺らす銀芒(原句)
朝の日を揃ひて揺らす芒の穂(正子添削)
「銀芒」は表現に無理があり、惜しいです。また、「銀」に主眼がおかれるので、芒の穂の姿が弱くなります。(髙橋正子)

青空を黄色く返す泡立草(原句)
「青空を黄色く返す」が分かりにくいです。(髙橋正子)
青空へ黄色を返す泡立草(正子添削)

小口泰與
蜻蛉の水面に映す影定か★★★★
燕去って巨石聳つ妙義山★★★
飛び出でて銀鱗あらわ秋の雑魚★★★

桑本栄太郎
耕衣忌の葱の葉つまみ朝餉へと★★★
「夢の世に葱を作りて寂しさよ 耕衣」の句が下敷き。(髙橋正子)

秋天の静寂破りヘリコプター★★★
ブロックの道によろめき秋の蜂★★★

弓削和人
鰯雲尾張の深空やや朱く★★★
十年を経ての木犀懐かしや★★★★
くつ紐にすがる命やゐのこづち ★★★

10月25日(4名)

小口泰與
おっととや秋川蝉の枝渡り★★★
一陣の風の中なる蜻蛉かな★★★
全身をあらわに雑魚や沼の秋★★★

廣田洋一
銀杏並木黄色く映えて後の月★★★
柚子の実や道にはみ出し色付きぬ★★★
今朝もまた園児の声や末枯るる★★★

桑本栄太郎
川べりに沿いてもみづる桜かな★★★
坂道を下る朝や萩は実に★★★
 一級河川小畑川
つどいたる緋鯉真鯉や秋の川★★★

多田有花
<兵庫県立いえしま自然体験センター三句>
秋の海へ次々漕ぎだすカヌーかな(原句)
秋海へカヌー次々漕ぎだせり(正子添削)
秋高し鰯の群れが目の前に★★★
「鰯」は秋の季語です。
星月夜小松宵草咲きにけり★★★

10月24日(4名)

小口泰與
何も来ぬ山の露天湯霧襖★★★
朝雲はなべて凹凸山粧う★★★
足音に鳴きては黙や草雲雀★★★

廣田洋一
末枯るる川のほとりの並木道★★★
起き抜けのやや寒消えて出かけたり★★★
新米の炊き上がりたる白さかな★★★

桑本栄太郎
土塀より柿の迫り出す山の里★★★
溝川の堰水落つる刈田かな★★★
   洛西
くろぐろと山並みうねり秋入日★★★

多田有花
  兵庫県立いえしま自然体験センター三句
秋祭の掛け声で曳く地曳網★★★
朝凪の浜辺に立てば秋深し★★★
秋晴れに磯観察の始まりぬ(原句)
秋晴れに子ら一斉に磯観察(正子添削)

10月23日(5名)

小口泰與
稲刈られ畷を越ゆる雀かな★★★
ふと何か霧のささやく山の径★★★★
何くれと指図の妻や夜寒にて★★★

弓削和人
落雁の小さきゆくえ失せにけり★★★
秋涼や水槽青を碧(みどり)にし★★★★
診断を待ちたる秋の医院かな★★★

多田有花
<兵庫県立いえしま自然体験センター三句>
採石の島を秋陽が照らしおり★★★
登り来て峠越えれば秋の海★★★★
天高く真正面には小豆島★★★

廣田洋一
やや寒や門前の草そよぎをり★★★
いそいそと新米とぎし夕べかな★★★
末枯るる伸び放題の空地かな★★★

桑本栄太郎
知らぬ間に庭木もみづる在所かな★★★
錦木の早ももみづる真紅かな★★★
あおぞらを遠くに透かし秋すだれ★★★★

10月22日(4名)

多田有花
<兵庫県立いえしま自然体験センター三句>
秋の朝自然学校へ出発す★★★
海青く白き航跡秋晴るる★★★
秋の陽の水平線まできらきらと★★★★

廣田洋一
初鴨の番隠るる中洲かな★★★★
公園にまた新しき小鳥来る★★★★
ベランダに光るテープや小鳥よけ★★★

桑本栄太郎
  四条河原町界隈
せせらぎの底に紅葉や高瀬川★★★
花梨の実塀の中より建仁寺★★★
北山のはるか遠くに秋の雲★★★★

小口泰與
肌寒や暮るるを嘆く沼の鳥★★★
藻を乗せて寄せ來る波や秋の沼★★★
木犀や風のささやく散歩道★★★★

10月21日(2名)

廣田洋一
庭の木に知らぬ小鳥の声高し★★★★
電線に新曲奏でる小鳥どち★★★
広がりし中洲の草や末枯るる★★★

小口泰與
小鳥来て餌台の餌奪い合い★★★
白鷺の翔つや波立つ秋の沼★★★
虫鳴けり赤城全山紫紺にて★★★
コメント (2)
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自由な投句箱/10月11~10月20日

2023-10-12 09:21:21 | Weblog
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今日の秀句/10月11日~10月20日

2023-10-12 09:20:05 | Weblog
10月20日(1句)

★椎の実や産土神は遠くなり/桑本栄太郎
この句では厳密に産土神を意識しているとは思えないが、生まれた土地を離れ、都市に生活する者には、故郷は遠くなり、守護してくれる産土神も遠く感じられる。そういうことを、懐かしい椎の実を拾うにつけ遠くなった故郷を思い起すという。(髙橋正子)

10月19日(1句)

★夕月夜世代それぞれ友二人/川名ますみ
夕月夜に居合わせた二人の友と私。二人の友は世代が違う。それぞれの思いをもって夕月夜を楽しんでいる、静かで幸福感のある夜。(髙橋正子)

10月18日(1句)

★刈り取られ匂い立ち居りふじばかま/桑本栄太郎
藤袴は秋の七草のひとつで、今では絶滅が危ぶまれる草であるが、芳香がある。昔、武士が兜の下に入れ、頭の匂いを和らげたということも伝わる。栽培されているものであろうか、刈り取られた藤袴は意外にも芳しく匂っていたのだ。(髙橋正子)

10月17日(1句)

★初鴨や長き水脈引き群れており/廣田洋一
初鴨を見るのは新しい季節の到来でもあるので嬉しい。来るや長い水脈を引いてたくさんの鴨が泳いでいる。元気そうで楽しい。(髙橋正子)

10月16日(1句)

★蜻蛉連れ蜻蛉と歩む池の縁/小口泰與
池の縁を歩くと蜻蛉が親し気に付いてくる。まるでペットを連れ歩いているように、どこまでも付いてくる。池の縁なので、蜻蛉の棲息範囲であるので、作者も蜻蛉の世界に招き入れられたようだ。(髙橋正子)

10月15日(句)
★燈火親し我の映れる宿の窓/弓削和人
宿の窓をふと見ると、「燈火親しむ」自分の姿が映っている。昭和風な宿に泊った者が、燈を手元に寄せて、手紙を書いたり、本を読んだり、書き物をしたりという、景色を想像した。(髙橋正子)

10月14日

※該当句無し。

10月13日(1句)

★窓を開け空一色や秋日和/弓削和人
窓を開けると空は一色。秋日和なので、青空なのだが、秋日和の空の色は、地域によって少しずつ違うのではと思う。北国の青、海辺の空の青など。読み手に空の色を想像させてくれる楽しさがある。(髙橋正子)

10月12日(1句)

★川べりの田毎に匂ふ小さき稲架/廣田洋一
「川べりの田」は河岸段丘のような地形の田であろう。田毎の稲架が小さいのは、掛ける稲束が少ないということ。田が小さいということ。それでも、大きな稲田と同じように、稲架から稲の匂いがしてくる。小さな田も豊の秋である。(髙橋正子)

10月11日(1句)

★鰯雲スワンボートを漕ぎいたり/弓削和人
鰯雲が広がる高い空のもとで、湖でスワンボートを漕いでいるという、爽やかな秋の景色がいい。残念なのは、下五を「漕ぎいたり」と言い流しているのでここに工夫があればもっといい句になる。下五に勝負がある。(髙橋正子)
コメント (6)
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