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メアリと魔女の花

2017-07-12 | 2017日本語映画評


「メアリと魔女の花」 米林宏昌監督 ◯

 米林宏昌監督がスタジオジブリを退社後独立し、イギリスのメアリー スチュワート原作の児童文学をアニメにしました。
 赤毛が気に入らない少女メアリは大叔母の元へ越してきました。そして、森の中で見たこともない花を見つけます。それは「夜間飛行」という珍しい花でした。美しい花でしたがその花にはある秘密が隠されていたのです。そして彼女はある霧が深い夕暮れ、大叔母や近所のピーターが止めるのも聞かず黒猫に導かれるままこっそり森深く入ってしまいます。そこではメアリは花のお陰で優秀な魔女として魔法大学の校長やドクターに歓迎されるのでした。しかし、実はその大学では魔法を使ってとんでもない実験をしていたのでした。
 いきなり冒頭部分でハラハラドキドキさせる展開が大変うまい演出です。主人公は少女ですが大人でも十分共感できる内容となっています。「この世界の片隅に」効果で「アニメは子どものもの」という呪縛がすっかり取り払われた感があります。特にこの作品では「制御できないものを持つことの恐ろしさ」(現在社会では例えば原発とか、大量破壊兵器とかでしょうか)がテーマになっています。特にある場面である物が溶け出していくさまはまるでメルトダウンを見ているようでした。こういうシーンはアニメだからこそできる映像でしょう。
 精神的に成長したメアリが気に入らなかった赤毛を受け入れるラストがいいです。
 タバコは、なし。無煙です。
 

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