無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」

2023-09-30 | 2023映画評


「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」 ケネス ブラナー監督 米 ◯

 アガサ・クリスティーの探偵小説「ハロウィーンパーティー」を映画化しました。運河が美しいベネチアの古い館で孤児を招いたパーティーの晩、この館で起きた亡霊による殺人で亡くなった若い娘の言葉を聞くため霊媒師(ミシェル ヨー)の降霊会が開かれます。そのトリックを見破るため小説家に誘われポアロ(ケネス ブラナー)も訪れるのでした。

 原作がアガサ・クリスティーですからつまらない訳はなくそれなりに楽しめます。カギを握る医師の息子役が落ち着いたいい演技を見せていました。
ただ、謎解き以外の笑いとか、恐怖ではないお楽しみの場面があるとより面白い作品になるのではないかと思います。監督、灰色の脳細胞をもっと活用してね。

 タバコは、なし。無煙です。


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「ジョン・ウィック コンセクエンス」

2023-09-29 | 2023映画評


「ジョン・ウィック コンセクエンス」 R15+ チャド スタエルスキ監督 米 △

 無敵の暗殺者シリーズの第4作目です。
ジョン・ウィック(キアヌ リーブス)はコンチネンタルホテルを追われ大阪のシマヅ(真田広之)の元を訪れます。裏社会の首席連合グラモン侯爵が派遣した盲目の暗殺者ケイン(ドニー イェン)などの手は伸びていました。
 その後戦いの舞台はパリへ・・・。

 冒頭はヨルダンの砂漠、ニューヨーク、大阪、パリと世界の観光地巡りも楽しめるアクション映画です。アクションも、車を使っての体を張った場面が見どころで日本人には「階段落ち」が感動的です。(本当に本人が転がったのかな?)   キャストも多様性がありどこの国でもヒットしそうです。ヨーロッパ系貴族らしいビル スカルスガルドが悪役を好演しました。また、人だけでなくシェパード犬の演技が素晴らしかったです。自分を救ってくれた人を攻撃するのをためらわせるあの表情は人間にはできないかな。

 タバコは、チンピラ風のヤクザたちが喫煙していましたがマイナスイメージでした。

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「ミステリと言う勿れ」

2023-09-28 | 2023映画評


「ミステリと言う勿れ」 松山博昭監督 ◯東宝

 田村由美の人気漫画が原作のテレビドラマの劇場版です。
テンパ(天然パーマ)の大学生久能整は広島の美術館から帰ろうとした折に狩集汐路(原菜乃華)から呼び止められ半強制的に遺産相続の家族会議に参加させられます。そして遺産相続の度に死人が出るという相続の条件を満たす行動に立ち会います。すでに兄弟姉妹4人が自動車事故で即死しているこの相続問題を久能くんは無事死人を出さず解決させることができるのでしょうか。

 古い蔵、人形、錆びた刀などおどろおどろしい物が小道具に使われそれだけでミステリっぽくなりますが、実は人間の欲のほうが恐ろしいという定番のミステリです。
 原作を先に読んでしまったので驚きが無くストーリーがどう展開されるのか心配せず、出演者の演技を楽しめました。
 原作のフェミニズム系のセリフをカットしないで大変良かった。(脚本 相沢友子)久能整くんが言うと素直に頭に入ってくる感じでした。
 謎を解く鍵となる「鬼の集」のアニメーションが大変素晴らしかった。
また、汐路役の原が表情豊かに演技していて一度で名前と顔を覚えました。これからが楽しみです。クレジットで伊藤沙莉、永山瑛太とありテレビドラマを見ていないのでどこに出てたっけ?と悩んでしまいました。でもオマケ映像とラストシーンで確認できました。
 シリーズ化して新人俳優のデビュー映画にするのも一考かも。

 タバコはなし。無煙です。


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「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」

2023-09-14 | 2023映画評


「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」 酒井麻衣監督 ◯アスミック・エース

 汐見夏衛の同名恋愛小説を実写映画化しました。
 優等生の茜(久間田琳加)は家を出るとしばらくしてからマスクをして自分を守ります。同級生の青磁(白岩瑠姫 しろいわるき)は「お前のこときらいだ」といきなり告白します。そう言われても困ってしまう茜でしたが、青磁が描く絵の世界に引き寄せられるように二人は近づいて行きます。
 実は子どもの頃性格を変えてしまうようなお互いに忘れられない出来事があったのでした。

 再婚した母親の家族とうまくやっていくため自らヤングケアラーとなって家事や妹の世話をし、放課後にめいっぱい予定が入ってしまう茜が気の毒です。その上学校でも学級委員とは名ばかりの世話役を押し付けられ教師も親もなんとかしなさいよ、と思いました。青磁一人がなんとかしてくれますが・・・。
 深刻な話をあまり深刻にしない教師がいい味を出していました。

 タバコは、なし。無煙です。

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「こんにちは、母さん」

2023-09-13 | 2023映画評


「こんにちは、母さん」 山田洋次監督 ◯松竹

山田洋次監督と吉永小百合による「母」3部作の3作目で原作は永井愛の戯曲です。
 下町の風情が色濃く残る向島で足袋屋を営む福江(吉永小百合)の元へ息子の昭夫(大泉洋)がふらりと訪れました。実は昭夫の娘舞(永野芽郁)は両親の家を出て福江のもとにいたのです。
 久しぶりの実家はボランティアの事務局にもなっていて仲間たちがにぎやかに活動していました。恋までしているという予想外の母親の変化に戸惑う昭夫でしたが、その上彼が職場でリストラをしなければならない学生時代からの親友木部(宮藤官九郎)まで実家にやってきてドタバタ騒ぎとなるのでした。

 落ち着くところに落ち着いたラストです。家を飛び出した息子も結局は子ども時代を過ごした実家がやすらぎの場となり、孫は孫で親ほどうるさくない祖母とは素直に暮らすことができ安心の場なのでした。ただ、「母さん」はまだまだ元気でいないといけませんね。女はいくつになっても大変です。
 宮藤官九郎の演技が全体の雰囲気に馴染んでいないので登場すると浮いていて落ち着かなかったのが残念です。
 下町人情噺をこれからも期待したいところです。

 タバコは、なし。無煙です。


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