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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

イット ジ エンド

2019-11-30 | 2019外国語映画


「イット ジ エンド」 R15+ アンディ ムスキエティ監督 米 ☓☓NTS

 2017年スティーブン キングの小説を映画化した「IT それが見えたら終わり」の続編であり完結編です。
 アメリカの地方都市で子どもが行方不明になる事件が再び起こります。27年前に解決したはずでしたが、「ヤツ」はまだ生きていたのです。「ルーザーズ(負け犬)」のメンバーが忘れていたあの地へ戻ってくるのでした。
 27年経てばそれぞれ事情がある中それを乗り越えて集まりますが、彼らの身近なところで犠牲者が出てきます。ずっと故郷に残っていたマイクは「ヤツ」について研究しその呪いを解くために必要な儀式をするよう仲間を説得しますがその間にも犠牲者は増えていくのでした。
 果たして真の解決はあるのでしょうか。
 冒頭のお祭り場面で、ゲイのカップルに対しての壮絶ないたぶりと殺人行為が恐怖でしたが、その後は「やたら音で怖がらせる」「結局はエイリアン」もしかして「インディ ジョーンズ?」、その上169分という長尺が裏目に出て後半は怖いというよりは笑えるほどしつこかったです。同じ「ピエロ(クラウン)」でも「ジョーカー」の足元にも及ばない凡作でした。
 タバコは、ルーザーズの紅一点が子どもの頃も27年後も喫煙者でした。(☓☓)


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ターミネーターニュー・フェイト

2019-11-29 | 2019外国語映画


「ターミネーターニュー・フェイト」 PG12 ティム ミラー監督 米○NTS

 人気SF映画「ターミネーター」通算6作目ですが、ジェームス キャメロン監督の2作目の正当な続編、ということです。本作ではキャメロンは製作にあたっています。
 人類滅亡はなんとか免れ平穏なメキシコで暮らすダニー(ナタリア レイエス)を亡き者にするため未来から最新のターミネーター「REV—9」が送られてきます。一方、ダニーを守るため一部をロボット化された人類グレース(マッケンジー デイビス)も同時に未来から到着し熾烈な戦いを繰り広げます。追い詰められたダニーとグレースですが危機を救うために登場したのはなんとあのサラ コナー(リンダ ハミルトン)だったのです。(拍手!パチパチ)弱点がまったくない新型ターミネーターと戦うためには、もうひとり助っ人が必要でした。そうです、初代のターミネーターT—800(アーノルド シュワルツェネッガー)です。役者は揃い、さて人類に平和はやってくるのでしょうか。
 60代のサラがグレースやダニーと同じアクションを繰り広げる体力に脱帽です。鍛えた体は美しいですね。T800は最後かもしれませんが、続きはまだまだできるかも・・・。
 未来を平和にするためにどうしたらいいのかという問いかけを考えさせる捨てがたい魅力もある作品です。車をたくさん壊したりライフル協会が喜びそうなポーズを決めたり問題はありますが・・・。
 タバコは、なし。無煙です。

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決算!忠臣蔵

2019-11-28 | 2019日本語映画


「決算!忠臣蔵」 中村義洋監督 △ ☆ 松竹

 山本博文の『「忠臣蔵」の決算書』を原作に、ほとんどの人がおおよその流れは知っている「忠臣蔵」について算盤勘定を中心テーマにし「感動的なコメディ」に仕上げました。
 赤穂藩主の刃傷沙汰で居場所をなくした赤穂藩士たちはそれでも生きていかなければならないため筆頭家老大石(堤真一)が中心となって始末をつけようとします。勘定奉行の矢頭(岡村隆史)はそろばん片手に「退職金」などひとつひとつ予算を考えていくのですが、世間が期待する「仇討ち」をするには全く予算が足りないのでした。江戸と赤穂と往復するにも結構な金額がかかります。思案の挙げ句頼ったのは藩主の妻瑤泉院さま(石原さとみ)のお化粧台でした。結果、無事みんなが知ってる「討ち入り」となるのでした。
 面白いです。義理人情はさておきとりあえず「いくらかかんねん?」という発想がユニークです。基本単位をそば一杯16文=480円としたレート計算も合理的です。また、多くのセリフを赤穂弁にしたことも言われてみれば確かに現実的な上、関西弁は上方演芸のキモでもあり、これだけで半分コメディです。そのうえ、いつも疑問に思っていたあの討入のときの衣装の由来までよくわかり大変勉強になりました。茶人大高役の濱田岳がひょうひょうとして笑わせてくれました。
 時代劇といえばチャンバラだった常識を変えている中村監督の取り組みは映画界での「時代劇の伝統」を維持するためにも大変貴重な仕事です。「ファミリーで楽しめる時代劇」のジャンルができました。(☆)
 タバコは、大変残念なことにキセルを使った場面が一度ありました。(△)


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ひとよ

2019-11-27 | 2019日本語映画


「ひとよ」 PG12 白石和彌(しらいし かずや)監督 ☓☓☓
 
 「劇団KAKUTA」が2011年に初演した舞台を映画化しました。「ひとよ」は「一夜」の意です。
 タクシー会社を営む稲村家の妻こはる(田中裕子)は子どもを夫の暴力から守るため夫を殺害し、「15年後に戻ってくるけれどそれまで自由に生きなさい。」と言葉を残し、警察に出頭します。
 そして15年後、長男の大樹(鈴木亮平)次男の雄二(佐藤健)娘の園子(松岡茉優)は、なんとかそれぞれの生活を営んでいました。そこへ、母が帰ってきたという連絡が入り家族が揃います。素直に喜びきれないものの長男と娘は母を受け入れますが、次男は大きなわだかまりを抱いていました。家族は再生することができるのでしょうか。
 裁判のことは全く触れていませんが、素人判断では、情状酌量、執行猶予で済まなかったのか、大きな疑問が起きます。また、雄二一人が悪者で、周囲の人々が優しすぎるのもちょっと現実的ではないような気がします。本当にこの映画のように周囲が優しければ犯罪者の更生ももっと進むと思いますが・・・。そういう点では佐々木蔵之介の存在が現実的で光っていました。
 タバコは、白石監督ですからタバコが出ないわけがなく、兄弟3人が揃って喫煙する場面を設定するとは・・・でした。あるインタビューで主演の佐藤健は「汚れた人格」を演じるため予めタバコを吸って体の内部から汚して撮影に臨んだそうです。たしかに眼とか肌とか汚かったです。俳優って大変ですね。きれいな体に戻すのは結構時間がかかりますよ。
 タバコネタでは、タクシー会社の事務所内に「車内の匂いに気をつけましょう。」という内容の張り紙がありました。タバコはもちろんですがタバコ臭を消すための消臭剤の匂いも困ります。


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ザ プレイス 運命の交差点

2019-11-21 | 2019外国語映画


「ザ プレイス 運命の交差点」 パオロ ジェノベーゼ監督 伊 ○

 アメリカのワンシチュエーションドラマをリメイクしました。
 交差点に面したカフェ「プレイス」の奥の席には終日謎の男(パレイオ マスタンドレア)が座っていました。彼のもとには様々な人生の問題を抱えた人々が解決するためにはどうしたらいいのかと尋ねてきました。謎の男は分厚いノートを広げ普通ならおおよそ考えそうもない非合法で非人道的な任務を与えました。相談者ははじめは怯みますが、「決めるのはあなた」と言われるとなんとかその任務を達成させようとするのでした。それで彼らの問題は解決するのでしょうか。
 ワンシチュエーションという映画のスタイルなので俳優たちの演技力をじっくり堪能することができます。音楽が素晴らしく特に予告編で使われていた「サニー」は妙に耳につきしばらく離れませんでした。カフェのスタッフ役のサブリナ フェリッリと謎の男のからみはイタリア映画らしい場面でした。「予告編大賞」があるなら決まりです。
 すべての任務がハッピーに終わらないことが残念です。巡り巡ってめでたしめでたしになったらもっとよかったのですが、脚本にもうひとひねり期待したいところです。
 タバコは、カフェの外で吸っているかな、と思わせる場面がありましたが、キャストの好演に免じておまけの○です。


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ある船頭の話

2019-11-17 | 2019日本語映画


「ある船頭の話」 オダギリジョー監督 ○

 俳優のオダギリジョーが初監督した長編ドラマです。
 山奥の川の渡し船の船頭をしているトイチ(柄本明)は毎日様々な人を載せて川を渡ります。「」と子どもたちから石を投げられることもありますが、村人にとってはかけがえのない存在でもありました。村の青年源三(村上虹郎)が時折やってくるほかは訪れる人もなく、暇なときには釣りをして川岸の小屋で穏やかに過ごしていました。
 ある時、川上から少女(川島鈴遥)が流れ着きます。事情があるようでしたが、何も語りません。少女の登場と川にかかる橋の建設で穏やかな日常に波がたつのでした。
 渡し船の利用者として出演する俳優たちがそれぞれ社会のひとつの側面を端的に表現しています。オダギリ監督の交友関係の広さと深さを感じさせるキャスティングです。また、スタッフには世界から才能を集め日本の小さな山奥の姿を美しく描きました。特にクリストファー ドイルの撮影はお見事でした。「残したい日本の風景」です。
 難を言えば、トイチのセリフが説教臭いのと説明しすぎなことでした。気持ちの変化などはベテラン俳優の演技力を信じて表情だけで観客に伝えられたのではないかと思います。観客にもそれくらいの推察力、洞察力あると信じてほしかったです。
 タバコは、なし。無煙です。出演者の中には喫煙しそうな俳優も多かったのですが、タバコに関しても国際水準で対応できていて、その点は評価できます。


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ブルーアワーにぶっ飛ばす

2019-11-16 | 2019日本語映画


「ブルーアワーにぶっ飛ばす」 箱田優子監督 ☓☓ PPハイライト

 「THUTAYA」主催のコンクールで特別賞受賞した作品の映画化で、監督自身のオリジナルストーリーです。
 東京でCMディレクターとしてそこそこ活躍している砂田(夏帆)は心優しい夫もいます。その上不倫までしていて、充実しているかに見える日々を過ごしていました。しかし、心の奥にはなにか満たされない思いがありました。
 たまたま、実家の祖母を見舞うというきっかけがあり久しぶりに近づきたくない田舎へ向かいます。親友の清(シム ウンギョン)が行きたがったので一緒に車で行くのでした。実家では両親(南果歩、でんでん)と兄(黒田大輔)が暮らしていますが、一応酪農や教師としての仕事はしているものの、それぞれが全く折り合わず勝手なことをしているのでした。はたして、砂田は自分を取り戻すことができるのでしょうか。
 内容云々の前にまず「セリフが聞き取れない。」という大問題があります。ボソボソ言ってんじゃねーよ、と突っ込みたくなる場面ばかりです。その上、シム ウンギョンの日本語もちょっとなまっているし、茨城の人々の言葉(実際はあんなに乱暴ではない。)も理解できず、こういう作品は是非「日本語の字幕スーパー」を入れて上映してほしいと思いました。
 母親の描き方も極端すぎて、いまどきあんな不健康で姿勢が悪い60代は田舎にだっていません。田舎をバカにするのもいい加減にしなさい!
 唯一の救いは祖母の存在で「孫のありのままを受けいれる」という姿が人間的でした。
 タバコは、なぜかシム ウンギョンが喫煙者でたびたびハイライトを吸っていました。(☓)また、居酒屋の場面で同僚の男性がみんなで食事しているときに喫煙していました。(☓)


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グレタ

2019-11-14 | 2019外国語映画


「グレタ」 ニール ジョーダン監督 米 ○

 親切な行動をとったばかりに恐ろしい事件に巻き込まれてしまう女性を描いたサスペンス・スリラーです。
 高級レストランで働くフランシス(クロエ グレース モレッツ)は仕事帰りの地下鉄車内で置き忘れられていたバッグを拾い持ち主の家まで届けます。一人暮らしのグレタ(イザベル ユベール)とフランシスはそれがきっかけとなって親しくなります。ルームメイトのエリカ(マイカ モンロー)はグレタの家に通うフランシスに対して当初から危惧していました。母親を亡くしていたフランシスはグレタに母親を重ねエリカの心配をよそにますます親しくなっていくのでした。
 ところが、グレタの行動は徐々にエスカレートしストーカーとなっていきます。身の危険を感じたフランシスは次第にグレタから遠ざかろうとしますが、グレタの罠にはまってしまうのでした。
 映像的に脅したり血糊が飛んだりする恐ろしさはありませんが、グレタが住んでいる古い家がなんとなくゴチックホラー風で、グレタが立っているだけでもザワッとした恐怖を感じさせイザベル ユベールの怪演です。不気味に笑う笑顔が「ジョーカー」を彷彿とさせます。
 男は役に立たず女性の力で解決に向かいますが、もしかしたら続きがあるかもしれないラストも思わせぶりでいいです。
 タバコは、なし。無煙です。


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閉鎖病棟 〜それぞれの朝〜

2019-11-13 | 2019日本語映画


「閉鎖病棟 〜それぞれの朝〜」 PG12 平山秀幸監督 ☓

 現役の精神科医で小説家の帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)のベストセラー小説を映画化しました。
 長野県のとある場所にある精神科病院で暮らす人々の姿を描きました。
 死刑執行されたものの死ななかった元死刑囚秀丸(笑福亭鶴瓶)、幻聴がひどく家族に疎まれ入院しているチュウさん(綾野剛)、父親からの性的虐待で心を閉ざし入院した由紀(小松菜奈)、それぞれ厳しい過去を背負っていますが、院内ではなんとか人間らしく暮らしていました。
 ところが、秀丸があることをきっかけに殺人を犯してしまいます。立ち直ろうとしていた患者たちはどうなるのでしょうか。
 患者たちはそれぞれ個性的ですが、面会に現れる家族のほうが非人道的だったり暴力的だったりエゴイストだったり多くの問題がありそうです。
 主役3人の好演はみごとでしたが、特に小松菜奈は女優としての成長が感じられ、また悪役の(ネタバレ 失礼)渋川清彦が彼をおいて他にいないだろうと思われる怪演(?)でした。
 タバコは、死刑執行を取り仕切る役人の一人がなぜか相談中に喫煙しました。(☓)時代を表すために必要だったのか、死刑をこんな風に安易な話し合いで決めているという状況の説明なのか意味不明です。また、院内に喫煙所があり患者のひとりが喫煙しました。ライターで火を点けてあげるのは看護師でした。精神科の喫煙についていろいろ議論のあるところですが、ここでは「議論がある。」ということだけにしておきます。
 

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マチネの終わりに

2019-11-12 | 2019日本語映画


「マチネの終わりに」 西谷弘(にしたに ひろし)監督 △

 平野啓一郎の小説を福永雅治と石田ゆり子の共演で描いた大人のラブロマンスです。
 ギターリストの蒔野(福永)はコンサートの楽屋でパリ住在のジャーナリスト洋子(石田)を紹介されます。その瞬間に惹かれ合いますが、洋子にはフィアンセ(伊勢谷友介)がいました。遠距離なことやお互いの事情があり二人の恋はすれ違い、その上思わぬ出来事があり暗礁にのりあげてしまうのでした。
 邦画にはあまり見かけない大人の恋を描いています。主演二人の落ち着いた演技は安心して楽しめます。脇の桜井ユキと木南晴夏も好演していました。ギターの名曲が場面場面で効果的で、また、パリの風景も雰囲気を盛り上げています。
 ストーリーとは直接関係はありませんが、蒔野が料理が上手で手際が良い様子や、レコード会社の打ち合わせでスタッフが使い捨てカップではなくマイボトルを使っていました。細かいところですが、時代を先取りする演出に好感が持てました。
 時代を象徴する便利なスマホですが、その情報だけを信じてしまうととんでもないことが起きてしまうようですね。対面が一番!
 ところで、タバコですが、恩師役の古谷一行がタバコを持っている場面がありました。でも、そのせいか病に倒れてしまうのでこのあたりも科学的エビデンスに則った演出と言えるかもしれません。

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