無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

ナイスガイズ!

2017-02-21 | 2017外国語映画評


「ナイスガイズ!」 PG12 シェーン ブラック監督 ☓☓☓☓☓ NTS

 ラッセル クロウとライアン ゴズリングの二人の名優が探偵を演じます。けっこうドジなアクション・コメディの作品です。
 私立探偵でシングルファーザーのマーチ(ゴズリング)は、腕が立つ示談屋のヒーリー(クロウ)とある仕事でコンビを組みます。簡単に片付くはずでしたが、実はかなり複雑な問題が絡んでいて、賢い13歳の娘ホリーも協力しますが、解決どころか逆に命の危険にさらされてしまうのでした。
 クールな役どころがお似合いの二人の名優には珍しいお笑い系のキャラクターを演じています。ファンにはちょっとショックかもしれませんが、ふたりとも「なんでもできる」実力発揮です。
 タバコは、マーチ役のゴズリングが常にタバコを吸っていました。(☓☓☓☓)ヒーリーもラストでは葉巻を吸っていて(☓)1977年が舞台とは言え吸わせすぎです。


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愚行録

2017-02-20 | 2017日本語映画評


「愚行録」 石川慶監督 ☓☓☓

 貫井徳郎の直木賞候補となったミステリー小説を映画化しました。
 エリートサラリーマン一家が殺害されて1年が経ち、週刊誌のライター田中(妻夫木聡)は再度この事件の真相究明記事を書くために関係者への取材を始めます。主に殺された夫婦の大学時代の人間関係が次々明らかになっていきます。一方、田中の妹光子(満島ひかり)はシングルマザーで子供の虐待事件で勾留されていました。
 有名大学の中でのえげつない階級格差や社内での女性職員を巡ってのさまざまなまさに「愚行」が悲惨な事件を起こしていたのでした。
 冒頭のバスの車内でのエピソードが主人公の人間性のしたたかさを表しています。育った環境や社会の中のひとりの個人では解決できない階級格差の中では「どうしようもない悪魔のような人」にきっと誰もがなってしまうこともあるのかもしれません。でも、殺されるほど悪い夫婦ではなく、やっぱり殺した人が悪いです。
 タバコは、主人公や周囲の登場人物の喫煙率がかなり高い作品でした。(☓☓)女性の喫煙もあり(☓)、カメラの撮り方としてもタバコをアップで映し、その点の「愚行」も目立ちました。俳優への虐待が問題な作品です。


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スノーデン

2017-02-18 | 2017外国語映画評


「スノーデン」 PG12 オリバー ストーン監督 米仏独 ☓ ☆

 アメリカ政府による個人情報監視の現実を暴露した元CIA職員エドワード スノーデンの約10年を社会派監督が描きました。
 エドワード(ジョセフ ゴードン レビット)は国を守る特殊部隊の隊員として訓練を受けていましたが、大怪我をして除隊しました。その後は優秀なコンピューター技師として国家安全保障局に勤務します。恋人もできましたが、彼女はリベラル派で、エドはどちらかというと保守派でした。ところが、勤務を続けるうちに国家機密にもアクセスできる様になり、国家が個人のさまざまな通信を監視していることを知ります。いつしかそのことに疑問を感じるようになるのでした。
 つい最近の出来事のように思えますが、映画化してしまうそのスピード感は恐れ入ります。日本の横田基地も舞台の一つとなっていて、アメリカだけの問題ではないことがわかります。世界中のメールや電話などの通信が傍受され利用されています。無人機による確信のない爆撃で一般の人々が殺戮される映像も挿入されています。いまや机上でなんでもできる時代になった恐ろしさを感じます。
 日本の国会ではちょうど「共謀罪」の法案審議がされていてこの法案が現実になったら私たちも盗聴されないよう手話を習って置かなければならないかもしれません。
 タバコは、先輩職員のニコラス ケイジが登場するたびにオフィスで喫煙していました。(☓)

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ブルゴーニュで会いましょう

2017-02-16 | 2017外国語映画評


「ブルゴーニュで会いましょう」 ジェローム ル メール監督 仏 ◯

 実家のワイナリーが倒産の危機を迎え、久方ぶりに故郷に帰ったワイン評論家が再建に取り組む姿を描きました。ブルゴーニュ地方の壮大なぶどう畑が見どころです。
 シャルリ(ジャリル レスペール)はパリでワイン評論家として活躍していました。そんな彼のもとに実家の危機の知らせが届きます。実家に帰ると父親はシャルリの帰郷も喜ばず、やる気を亡くし、なんと船作りに励んでいました。自分しかいないとシャルリが妹夫婦とともにワイン作りを始めます。人とは違うやり方で作るというシャルリに父親はますます非協力的になるのでした。その上好意を持っていた隣の畑の娘も結婚しアメリカへ旅立ってしまいます。はたしてワインは無事醸造できるのでしょうか。
 収穫時期といったざっくりした判断ではない「明日が収穫日」という微妙な決断をしてこそ上等なワインができるということでワインがいかに繊細かわかりました。筆者の舌ではその辺の判断はできませんが、とりあえず、酸化防止剤は使わないほうがいいようなのでこれからも国産の無添加ワインにしたいと思います。
 タバコは、なし。無煙です。


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サバイバル ファミリー

2017-02-15 | 2017日本語映画評


「サバイバル ファミリー」 矢口史靖監督 ☓

 東京の真ん中にあるマンションで暮らす平凡な一家が、電気に関わるすべての電気製品が使えなくなり、妻の実家鹿児島まで脱出する姿をコミカルに描きました。
 会社員の父親(小日向文世)と妻(深津絵里)大学生の息子(泉澤祐希)高校生の娘(葵わかな)の鈴木一家は、鹿児島の祖父から届いた新鮮な魚や有機野菜を「気持ち悪い」と迷惑顔でした。そんな折、朝起きると電気を使うすべてのものが止まってしまいました。当然の事ながらガス、水道も止まります。はじめはキャンドルナイトを楽しむ余裕もありましたが、状況が好転せず物や水はなくなっていき、バッテリーを使う車も動かず、打開策として自転車で鹿児島を目指すことにします。
 米や水が高騰しますが、妻のへそくりの現金に救われ当面はなんとかやりくりできました。しかし、さまざまトラブルに見舞われ、命さえ危うくなるのでした。果たして一家は無事鹿児島へたどり着けるのでしょうか。
 電気への過度の依存に対する警告、食べる物に対してのありがたみの薄れ、生きるために最低限必要なものは何か、都市の人口集中と地方の過疎化、そういったことを再確認させることがこの作品の目的だったのでしょうか。あれこれ風呂敷を広げすぎてしまい何が言いたいのか「これだ!」というテーマが曖昧になってしまいました。
 結局弁当を持っていくことと自転車通勤くらいを始めたくらいで、元の都会暮らしを変わらずエンジョイするラストにはちょっとがっかりしました。
 筆者も都会の駅などで元気な学生や通勤客がエレベーターやエスカレーターをためらいもなく使って電気の無駄使いをしている姿には「福島を忘れたのか!」とひとこと言いたくもなるし、キャベツに青虫がいるだけでキャーキャー騒ぐ消費者には軽蔑もしています。その点ではこの作品に共感もしますが、この作品が本当にサバイバルなのかは大きな疑問です。
 矢口監督には是非、「その後のサバイバルファミリー」で、長男が漁師になる、娘が鹿児島の大学に進学する、父親が鹿児島の支店に異動するなど、あの経験がもっと人生に訴えた結果を見せてほしいものです。黒澤明監督の「デルス・ウザーラ」を参考にしてください。
 タバコは、冒頭部分でタクシーの運転手が喫煙(☓)。運転手が喫煙者だと車内で吸わなくても残留タバコ煙の被害を受けるので大変困ったことです。鹿児島への途中世話になった農家の一人暮らしの太地康夫が度々喫煙していました。車も走らないのになんでタバコが生産流通しているのか訳がわかりません。(☓)

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未来を花束にして

2017-02-14 | 2017外国語映画評


「未来を花束にして」 サラ ガブロン監督 英 ☓☓ ☆

 1910年代のイギリスで、ひとりの労働者の女性が女性参政権運動の活動家と出会ったことで違う人生があるのではないかと変わっていく姿を描きました。
 モード(キャリー マリガン)は過酷な労働に耐え、同僚の夫と幼い息子と慎ましく暮らしていました。ある時、活動家の同僚の代わりに工場での労働について公聴会で証言する機会を得ます。洗濯工場での子供の頃からの過酷な労働と有害な労働環境の中、仲間たちが短命であることを証言します。これがきっかけとなりモードは女性社会政治同盟の活動を積極的にするようになります。妻の変化に夫は怒り、子供を取り上げ、家から追い出すのでした。公安からマークされ投獄されても、リーダーのパンクハースト(メリル ストリープ)の言葉に励まされ活動を続けました。そして権力者たちを揺り動かす大事件が起きるのでした。
 公安に捕まり「おまえはただの歩兵として最前線で使われているだけだ。それよりも仲間の情報を売れば悪いようにはしない。」と甘い言葉で説得されますが、その返事にモードが「あなたも(権力の)歩兵にすぎない。」と応えます。この言葉を辺野古や高江で市民に対して暴力的な弾圧をしている「あの人達」に聞かせたいです。そして、辺野古もそうですが、未来の子どもたちのために立ち上がり、自分を犠牲にしてまでも闘う姿は涙なくしては見れません。
 ところで、100年が経ち選挙のたびに投票率の低さが嘆かれています。私たちの先輩たちが命がけで獲得した権利をないがしろにするのは恥ずかしいことです。投票に行こう!!
 タバコは、工場長がいつもパイプを咥えて高みから監視していました。(☓)また、モードも喫煙する場面があり周囲でもちらほら喫煙していました。(☓)


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相棒 劇場版Ⅳ 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断

2017-02-13 | 2017日本語映画評


「相棒 劇場版Ⅳ 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断 」
                                橋本一監督 ◯
 「特命係杉本右京(水谷豊)」が相棒とともに難事件を解決するテレビ版劇場版でおなじみのシリーズです。今回の相棒役は反町隆史です。
 国際犯罪集団「バーズ」から7年前に英国の日本大使館で誘拐された大使の娘の身代金要求が日本政府に出されます。政府は要求を拒否しますが、それに対して「バーズ」はスポーツ大会凱旋パレードの観客50万人を対象にしたテロを実行に移そうとします。特命係はパレードの群衆の中にいる真犯人を追い詰めます。しかし、犯人たちの目的は別のところにあり、それは70年前の日本政府が行った非情な行為が原因になっていたのでした。
 今作の大きなテーマは様々な意味での「棄民」です。日本人が海外で誘拐されても身代金は支払わず「見棄て」、70年前にも開拓に出た多くの日本人は軍隊に「見棄て」られました。権力の維持のために権力から棄てられる人々の怒りと哀しみを描いています。
 内容的には娯楽映画としては社会性もあり良くできた作品です。ただ、反町隆史の存在感が薄く「相棒」というよりは「右京とその仲間たち」という感じです。劇場版しか観ていない観客にもおなじみのメンバーが笑いをとったり、得意分野を活かしたりしています。欲を言えば一般の職員に女性を増やしてほしいものです。レギュラーの女性が小料理屋の女将一人というのは寂しすぎます。
 タバコは、なし。無煙です。


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マリアンヌ

2017-02-12 | 2017外国語映画評


「マリアンヌ」 PG12 ロバート ゼメキス監督 ☓☓ NTS

第二次戦争中、戦時下のお互いに秘密を持った男女の悲恋を描きました。
 諜報部員のマックス(ブラッド ピット)はある司令でカサブランカを訪れます。そこでレジスタンスの女性闘志マリアンヌ(マリオン コティヤール)と夫婦を偽装し、ドイツ大使を狙う計画を実行します。その後ロンドンで再会しお互いに惹かれ合い結婚します。ドイツ軍の爆撃中に女児を出産し戦時中ながらも幸せなひとときを過ごします。そんな矢先、マリアンヌはドイツのスパイだということがわかりマックスは妻を始末するよう命じられるのでした。
 噂では、名画「カサブランカ」を21世紀の豪華カップルで蘇らせた企画のようです。たしかにふたりともイメージを壊さない美しさと名演技でしたが、1942年に制作された「カサブランカ」には時代の要請がありましたが、今その意味があるのか疑問です。ただ、いつの時代も戦争は愚かな行為の繰り返しであることを再確認することは必要なのかもしれませんが。
 タバコは、紹介されたときにタバコを勧める習慣があり、それも「最初に女性から」などというセリフがありました。社交の小道具だった時代を表しています。(☓☓)ただ、「禁煙」の表示もいくつか見られました。タバコ会社からの資金は受けていないようです。


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こころに剣士を

2017-02-08 | 2017外国語映画評


「こころに剣士を」 クラウス ハロ監督 フィンランド、エストニア、独 ☓

 ソ連のスターリンによる圧政下のエストニアでさまざまな障害がある中、フェンシングの指導を通して子どもたちに希望を与えた元スター選手を描いた実話の物語です。
 1950年代初頭、ある理由から秘密警察の目から逃れエストニアの田舎町の体育教師になったエンデル(マルト アバンディ)は実は子どもが苦手でした。その上、校長は非協力的で相談にも応じず、かえって邪魔をするようなことまでしていました。そんな中放課後ひとりフェンシングの練習をしているのを見ていた生徒が「自分もやりたい。」と言ってきました。それがきっかけとなり、戦争で親を亡くしたり捉えられたりしている寂しい子どもたちはエンデルを父親のように慕うようになるのでした。校長の反対はあったもののなんとかフェンシングを続け、子どもたちの希望で全国大会にレニングラードへ行くことになります。しかし、そこには予想通り秘密警察が待っているのでした。
 お互いを見張り合うような嫌な時代にフェンシングというひとつの課題に挑戦することの楽しさを見出した子どもたちの生き生きとした姿が印象的です。秘密警察が監視するような社会でも思いやりのある人々は存在していて人の暖かさも感じさせます。とりあえず、言ってはなんですが、スターリンが長生きしなくてよかったですね。
 ところで、エストニアというのはフィンランドに面したバルト三国のひとつです。筆者はかつてエストニア産の小さなログハウスを建てたことがあります。その冬にはエストニアから素敵なクリスマスカードが届きました。以来エストニアにはいい印象があり、今回初めてエストニアの映画を見ることができてフィンランドと東北新社には感謝です。「キートス!(フィンランド語でありがとう)」
 タバコは、エンデルの過去を調べ秘密警察に報告する嫌な校長が何回か喫煙していました。(☓)


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グレートミュージアム ハプスブルク家からの招待状

2017-02-06 | 2017外国語映画評


「グレートミュージアム ハプスブルク家からの招待状」 ヨハネス ホルツハウゼン監督 オーストリア ◯

 2012年改修工事が始まったヨーロッパ三大美術館の一つウイーン「美術史美術館」のオープンまでを追ったドキュメンタリーです。
 巨大な広さで多くの絵画などの美術品を傷めずに保存するための施設があり、修復するスタッフもそれぞれの対象物ごとに専門家を揃え、最良の状態で展示するために仕事をしています。一方、幹部たちは予算をいかに確保するかで頭を悩ませる交渉をしています。集客対策にも工夫を凝らします。無事にテープカットができるのでしょうか。
 昨年、沖縄の県立博物館主催の「バックヤードツアー」に参加し、博物館の裏側の仕事について学ばせていただいた知識のおかげで、あまり説明がない場面でも理解がしやすかったです。博物館の大敵はカビや虫で、そのために全体が「飲食禁止」になっていると聞きました。この作品の中でも絵画にできた針で刺したくらいの穴にも神経質になり、ピンセットで捉えた虫の死骸を顕微鏡で確認していて、傷めずに保存することが博物館の使命であることがわかります。
 運営にあたっては、現場のスタッフだけでなく、イベントを成功させるために様々な工夫をしている姿をみると、たまには地元の博物館、美術館を訪れることが市民の役割だと思いました。
 タバコは、なし。無煙です。


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