無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

インデペンデンス・デイ リサージェンス

2016-07-28 | 2016外国語映画評


「インデペンデンス・デイ リサージェンス」 ローランド エメリッヒ監督 米 ◯NTS

 1996年公開のエイリアンが地球を襲うというSF作品「インデペンデンス・デイ」から20年後、再びエイリアンに襲われます。
 20年前にエイリアンを捕獲し厳重に隔離管理していましたが、そのエイリアンはSOSを発信していました。その信号に応えエイリアンの女王を司令官にした大軍団が救出のため地球に再び攻撃をしてくるのでした。地球人もエイリアンの技術を応用し、軍備も拡大して再来に備えていましたが、今回の攻撃は予想以上のパワーで襲ってきます。戦闘パイロットたちは命がけで、迎え撃つべく戦場に向かいます。果たして地球防衛は可能なのでしょうか・・・。
 ハリウッドの作品はどれもこれも敵を準備して闘うことしかネタがないのでしょうか。どの場面もどこかで見たようなものばかりで、特にエイリアンの姿は1979年のリドリー スコット監督の「エイリアン」から全然変わっていないし、新鮮さがありません。女王の兵士のエイリアンはハリウッド番の「ゴジラ」で登場した「ムートー」にそっくりです。どうみても人カマキリ頭の着ぐるみでしかありません。発想が貧困で途中で笑い出したくなりました。ラストも定番で予想通りでした。
 タバコは、なし。(◯)


この記事をはてなブックマークに追加

リップヴァンウィンクルの花嫁

2016-07-26 | 2016日本語映画評


「リップヴァンウィンクルの花嫁」 岩井俊二監督 ◯ ☆☆

 岩井監督自身が主演の黒木華をイメージして脚本を書いたオリジナルストーリーです。
 派遣で非常勤教師をしていた七海(黒木華)はSNSで知り合った男性と憧れていた結婚までこぎつけます。結婚式の招待客の数合わせのため何でも屋の安室(綾野剛)を頼ります。その後、夫の浮気が疑われ調査を安室に依頼しますが、奇妙な経緯で七海が悪者になってしまい、離婚されてしまいます。路頭に迷った七海は再び安室に頼ります。いくところもない七海に住み込みのメイドの仕事を紹介し、そこで以前安室の紹介のバイトで知り合った真白(Cocco)と再会します。女優の仕事もしている破天荒な真白と七海は仲良くメイドの仕事をするのですが・・・。
 生徒から「声が小さい」とバカにされたり、安室の勢いに流され続けている七海ですが、ラストにはしっかりと自分の意志が育ってゆく「ふわふわと生きていた若い女性がさまざまな困難に振り回されながらも成長していく物語」です。黒木、Cocco、綾野がそれぞれ好演していますが、なんといっても体を張って演技したリリイの怪演がお見事でした。(☆)
 「コミック」原作が多い邦画界ですが、やはり監督が自身で「撮りたい」と考えた脚本は予想できない展開の面白さがあり、これこそ映画でしょう、と映画の面白さを再確認できる作品です。(☆)
 タバコは、なし。無煙です。(◯)無煙映画賞候補です。
 

この記事をはてなブックマークに追加

さざなみ

2016-07-26 | 2016外国語映画評


「さざなみ」 アンドリュー ヘイ監督 英 ☓☓

 結婚45年を迎えた夫婦のもとに届いた一通の手紙が二人の絆にさざなみを起こします。(原題は「45年」)イギリスの自然豊かな田舎を舞台に描きました。
 週末に「結婚45年パーティー」を予定しているケイト(シャーロット ランプリング)とジェフ(トム コートネイ)のもとにスイスからドイツ語の手紙が届きます。「夫の元恋人の遺体が氷河から発見された」という内容でした。以来ジェフは登山中に亡くなった恋人カチャの思い出にとりつかれてしまいます。ケイトも自分と知り合う以前の関係だったと理性では納得できるものの、隠れて昔の写真を取り出したりしているジェフの姿を見ると一体自分の45年は何であったのだろうかと穏やかならぬ気持ちになるのでした。無事45年パーティーは開かれるのでしょうか・・・。
 教師の仕事をしていたケイトですが、パーティーの挨拶は夫のみが「妻への感謝」を述べるというのはなんとなく、イギリスですらまだまだ男中心の社会なのだ、とがっかりでした。
 タバコは、禁煙していたふたりが心の落ち着きをなくすとそれぞれが喫煙してしまうという、その姿もタバコ対策が遅れていると言われている日本と変わりません。特に5年前に心臓のバイパス手術をしているジェフが喫煙するのは当時治療に携わった医療スタッフに対して大変失礼な行為なのではないかと思います。(☓☓)
 

この記事をはてなブックマークに追加

つむぐもの

2016-07-22 | 2016日本語映画評


「つむぐもの」 犬童一利監督 ◯

 福井県越前和紙の頑固な職人と、韓国人のヘルパーが出会ったことで起きるさまざまな問いかけを描きました。
 職人の剛生(石倉三郎)は妻亡き後ひとりで頑なに工房を守っていました。しかし、病で半身不随となり一人での生活は困難になります。一方、韓国(かつての百済)では大学卒業後仕事が続かず家でぶらぶらしているヨナ(キム コッピ)に別居している学者の父親が「日本で働いてみないか」と勧めます。深く考えずに来日したヨナを迎えたのは、心を開こうとしない剛生と堅苦しい介護福祉士でした。型破りなヨナでしたが、体は動かなくても必死になって和紙作りに取り組む剛生の姿や、「まあまあ、剛生さんは頑固だからお手柔らかに」とヨナを庇ってくれる和紙組合の仲間や見習いの職人などに励まされながら少しずつ打ち解けていくのですが・・・。
 韓国人差別、介護現場のさまざまな問題、伝統工芸の後継者育成の取り組みなどを絡ませ、「なぜ韓国人が嫌いなのか」「介護現場の虐待はなぜ起きるのか」「後継者を育てるには」と。この作品なりの回答が用意されています。ご当地映画でありながら観光案内にとどまらず社会性のある内容にしたことは評価できます。
 タバコは、なし。無煙です。(◯)


この記事をはてなブックマークに追加

マジカル・ガール

2016-07-22 | 2016外国語映画評


「マジカル・ガール」 PG12 カルロス ベルムト監督 西 ☓☓

 12歳の白血病の少女の願い事を叶えようとした無職の父親と、夫婦仲がしっくりしていない美人妻とが偶然出会ったことから起きる悲劇の連鎖を描いています。
 12歳のアリシア(ルシア ポシャン)はアニメの「魔法少女ユキコ」に憧れています。余命が幾ばくもない娘の「願い事ノート」をたまたま読んだ父親ルイス(ルイス ベルメホ)は、「ひとつの願い事」を叶えてやりたいと思います。しかし、それには日本円で90万円もかかるのでした。元教師のルイスは蔵書を売ったり、友人に借金を頼んだりしますがなかなか集まりません。一方、バルバラ(バルバラ レニー)は精神科医の夫と何不自由ない生活を送っていましたが、生きる希望を失っていました。そして自殺をしようと薬物を大量に酒で流し込みます。その直後、ルイスとバルバラは出会います。そして二人の歯車ともう一人、バルバラの教師だったダミアン(ポセ サクリスタン)が二人の間にからみ不幸へ向けて進んでしまうのでした。
 偶然のもたらす出会いや誤解がハッピーになるのならいいのですが、この作品では不幸へ不幸へと進んでしまいます。いわゆるフィルムノワールといわれるジャンルとしてのおもしろさは十分あります。救いはアリシアを演じた(ルシア ポシャン)の美しさです。特にラストの場面は最高に美しいです。次回作にはハッピーエンドを期待します。
 タバコは、男性登場者が精神科医を含めほとんど喫煙者(☓)でした。アリシアが「タバコを吸ってみたい。」といった時にだまって父親が吸わせます。(☓)ただ、バーなどでは外に出て喫煙していました。スペインではバーも禁煙で、それが当たり前なのですね。


この記事をはてなブックマークに追加

ペレ 伝説の誕生

2016-07-22 | 2016外国語映画評


「ペレ 伝説の誕生」 ジェフ ジンバリスト、マイケル ジンバリスト監督 米 △

 「サッカーの王様」ブラジルのペレの子供時代からデビューした1958年のワールドカップスウェーデン大会最年少出場までを描いています。
 スラム育ちのヂッコ(ペレの本名)は仕事の靴磨きをサボって仲間たちと洗濯物を詰め込んだ手作りのボールでラフティングの遊びを楽しんでいます。1950年のワールドカップ決勝でブラジルは惜敗し、ブラジル全体が自信喪失していました。そんな時地元で少年サッカーの大会があり、ヂッコの仲間たちも即席のチームで参加します。初めて本物のボールに触って戸惑いますが、しばらくすると慣れてきて勝ち進みます。金持ちのチームはユニホームもスパイクもそろっていますが、裸足でボロボロの服でチーム名を「裸足軍団」とバカにされます。しかし、ヂッコのプレイを見ていたスカウトが父親に名刺を渡します。靴を準備するために結果として友達の一人を亡くし、ヂッコはサッカーから遠ざかります。それでも両親と掃除夫として働きながらも名選手だった父親からサッカーの技術ジンガを教えられるのでした。そして、両親はスカウトへ電話をするのですが・・・。
 冒頭のやんちゃな子どもたちが効果的な音楽と個性豊かな配役でいきいきと描かれています。人種差別を受けている現実は厳しいし、サッカーのスタイルで監督と意見の違いがあって、順調な滑り出しではないのですが、決勝戦での禁止されていたジンガスタイルの復活がお見事でした。ジンガの発祥の歴史、ヨーロッパとブラジルのサッカースタイルの違い、そしてあらゆる場面でそれぞれ違う差別があり、「綺麗事」ではないスポーツの世界が描かれていました。実際のフィルムを挿入したり、本人がちらっと登場したり、ジンガサッカーの足さばきがストップモーションの利用でわかりやすくサッカーファンでなくても拍手したくなる場面がたくさんありました。英語なのが残念ですが。もうひとつ「もったいない」のはサッカーボールの代わりになんとマンゴーの実をラフティングやシュートの練習に使っていたことです。ぐしゃっとつぶれるたびに「ああもったいない・・・。」と思ってしまいました。
 タバコは、1950年台なので周囲での喫煙場面や監督が葉巻を吸う場面もありました。(△)


この記事をはてなブックマークに追加

FAKE

2016-07-09 | 2016日本語映画評


「FAKE」 森達也監督 ☓!

「現代のベートーヴェン」とメディアに持ち上げられた後いきなり、真実を無視されて悪役に貶められてしまった作曲家の佐村河内守さんを追ったドキュメンタリーです。
 感音性難聴でありながら佐村河内さんはあふれるばかりの音楽を頭のなかで奏でています。相棒として新垣さんがそれを音符にして発表していたようです。すべてが嘘だったような報道をしている(今もし続けている)メディアを告発しています。最もみっともないのはテレビ出演を依頼に来た某テレビ局のスタッフです。彼らを見ていて「我が家にはテレビが無くて良かった」としみじみ思いました。本当の「偽物」はテレビや雑誌といったメディアなのではないでしょうか。アメリカの雑誌記者の鋭い質問を少しは見習ってほしいものです。 
 手話で淡々と通訳をしている妻の存在が大変大きい作品です。彼女のストレス対策はケーキでしょうか。どれもおいしそうでした。
 内容的には大変興味深く見応えがありましたが、手持ちカメラの撮影のためか画面がブレて途中映像に酔ってしまいそうでした。ドキュメンタリー映画では時々ブレても構わず映し出していますがもう少し、工夫をして欲しいです。
 タバコは、「全館禁煙」のマンションでも、ベランダ喫煙は大丈夫なのでしょうか。佐村河内さんと森監督がベランダで喫煙する場面がありました。後半になって森監督が映画完成の願掛けなのか「タバコやめる。」と宣言し、その後は喫煙していなかったようです。禁煙のおかげで願いが叶い、その上大ヒットしてよかったですね。禁煙はこれからも続けましょう。
 タバコ問題で気になったのは、佐村河内さんの聞こえのことですが、喫煙と聴力はかなり関係が深いように思います。禁煙すれば聴力も少なくともこれ以上悪くなるリスクは減るのではないでしょうか。

この記事をはてなブックマークに追加

帰ってきたヒトラー

2016-07-09 | 2016外国語映画評


「帰ってきたヒトラー」 デビット ヴェント監督 独 ☓(電子タバコ)

 ヒトラーがタイムスリップして現代社会に現れ、そっくり芸人としテレビでもてはやされるという小説が原作です。
 テレビ局をリストラされたザバツキ(ファヴィアン ブッシュ)はヒトラーそっくりの男と出会います。資金を街中で「似顔絵かき」をして稼ぎ、ビデオを制作し、テレビ局にそっくり芸人として売り込みます。ヒトラーそっくりの演説ぶりで番組は大好評となります。各政党本部などへ突撃取材し、ヒトラーと出会った人々は彼の弁舌に振り回されます。ヒトラー本人は新たに親衛隊を訓練し始め穏やかならぬ行動にもでます。誰もがそっくりさんとしか認知していない中、見破ったのはザバツキの恋人の認知症の祖母でした。そして、ザバツキ本人もあることに気付き彼が本物のヒトラーであるとおののきます。しかし、時すでに遅しだったのです。
 街中ではゲリラ撮影し、市民の反応もひとつのドラマになっています。難民問題で揺れているヨーロッパの人々にとっては試金石ともなる作品です。ヒトラーに褒められた「緑の党」はどんな思いなのかが気になります。もちろん日本にとっても人事ではありません。
 タバコは、テレビ局の女性局長が会議中でも電子タバコをふかしていました。(☓)


この記事をはてなブックマークに追加

木靴の樹

2016-07-09 | 2016外国語映画評


「木靴の樹」 エルマンノ オルミ監督 伊 △

 1978年公開された作品です。監督の新作発表に合わせリバイバル上映されました。
 19世紀末、北イタリアのベルガモ地方が舞台です。貧しい小作農の家族たちが信仰心厚く慎ましく暮らしている世界をドキュメンタリーのように再現しました。農民たちは、家も土地も農機具も地主から借り、トウモロコシやトマトを育てていますが収穫の三分の二を取られてしまいます。地主の邸宅では上流階級の人々が集まってピアノ演奏を楽しんだり、蓄音機でレコードを聴いたり優雅に暮らしています。小作人の生活は貧しいものの夜になると4家族が一つの部屋に集まってそれぞれ手仕事をしたり子どもをあやしたりしながら、長老が語る昔話を聞いています。それなりに穏やかな日々でしたが、6キロ離れた学校へ歩いて通う子どもの木靴が壊れたことがきっかけとなり1組の家族が地主から追放されてしまうのでした。
 地主の搾取は厳しいですが、それぞれの家族はたくましく生きています。新婚の夫婦がミラノに出かけると、そこにはデモ隊や兵隊たちの姿があり不遜な空気が流れていて、時代の変化を予言していました。貧しくとも心豊かに生きることができた時代の終焉です。
 タバコは、パイプや煙が映りました。(△)
 

この記事をはてなブックマークに追加

日本で一番悪い奴ら

2016-07-06 | 2016日本語映画評


「日本で一番悪い奴ら」 R15+ 白石和彌監督 ☓☓☓☓PPマルボロ自販機

 「日本警察史上最大の不祥事」と言われている北海道警察で起きた事件を題材に描きました。
 柔道の腕を見込まれて北海道警察の刑事になった諸星(綾野剛)は、まじめに職務をしているもののなかなかうだつが上がりません。そんな時、先輩刑事の村井(ピエール瀧)から検挙率を上げるためには裏組織にスパイを作れ、と言われます。言葉通り情報提供者を勧誘し、いつのまにかヤクザまがいの言動を取るようになっていました。そしてその行動はますますエスカレートし抜き差しならないことになっていくのでした。
 拳銃をカネで買って検挙率を上げたり税関とグルになったり、常識的な市民の目から見れば何をやっているのだか信じられません。真面目なだけの柔道青年からでヤクザ以上に堕ちていく諸星を綾野剛が 体当たりで演じています。娯楽映画ではありますが、ラストで、警察内部の人間は諸星以外は一人も罰せられていないと告発しています。
 タバコは、刑事になった時には喫煙習慣がなかった諸星が喫煙者の村井の影響もあり、むせたり咳をしたりしながら吸い始め結局はニコチン依存症に、その上薬物にも依存してしまいます。まさにタバコがドラッグ依存へのゲートドラッグになっています。警察内部でも多くの職員が喫煙していてモクモクの作品でした。女性の喫煙場面も多かったです。(☓☓☓☓☓)昭和の自販機なども登場していました。歌舞伎役者の中村獅童が諸星と「兄弟関係」のヤクザの役でしたが何度も喫煙していました。それでなくても病気に倒れる歌舞伎役者が多いなか、獅童まで倒れたらどうするのでしょう。歌舞伎界はもっとタバコの健康被害を勉強しタバコ対策をして役者をタバコの害から守ってほしいものです。

この記事をはてなブックマークに追加