無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」

2024-04-24 | 2024映画評


「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」 川内有緒、三好大輔監督 ◯

 川内有緒のノンフィクション「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」を原案に同時進行で撮影されたドキュメンタリー映画です。
 白鳥健二さんは全盲ですが、恋人と初めて出かけた美術館で「全盲でもアートを楽しめるかもしれない。」とさまざまな美術館を訪れるようになりました。「自由な会話を使ったアート鑑賞」という独自の方法で学芸員や友人たちと新たな鑑賞法を楽しんでいる20年を振り返ります。

 白鳥さんに説明をすることでそれまで目に入らなかった部分まで丁寧に鑑賞できるようになり、また周囲の人びとの感じ方などが会話となって耳に入ると自分とは違う見方なども知ることができより楽しめるようです。
 実は筆者は昨年予告編で本作を見たあと、山梨の美術館で「種を蒔く人」を見たとき白鳥さんに説明するとしたらどうするだろうかを頭の中で言葉にしてみました。おかげでより細部まで鑑賞でき感動もひとしおでした。
 今回は舞台の一つになっている水戸に近いミニシアターで再上映されやっと本編を見ることができました。

 タバコは、なし。無煙です。ただ、お酒の好きな白鳥さんはよく居酒屋に入りますが、その一箇所に昭和のアルミの灰皿がテーブルに有り禁煙ではないのだな、とちょっとがっかりでした。


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「四月になれば彼女は」

2024-04-20 | 2024映画評


「四月になれば彼女は」 山田智和監督 ☓

 川村元気の小説を実写映画化しました。
 医師の藤代(佐藤健)は恋人の弥生(長澤まさみ)と結婚が決まり具体的な準備をしていました。そんな折、10年前の恋人春(森七菜)から二人で行こうと言っていた海外から手紙が届きます。そして、なぜか弥生が失踪してしまうのでした。

 ウユニ塩湖やプラハ、アイスランドの景色がすばらしいですが、残念ながらそれだけの作品になってしまいました。お金はずいぶんかけたようですので景色を楽しむということでいいかな。

 タバコは、藤代が弥生を探して妹が働くパチンコ店を訪ねたらその妹が喫煙者で話しをしながら喫煙していました。姉の長澤とイメージが違いすぎでした。


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「変な家」

2024-04-19 | 2024映画評


「変な家」 石川淳一監督 ◯東宝

 ユウチューブ動画で話題を集めた作品を加筆して小説にしてそれを映画化しました。
 オカルト系動画発信クリエイターの雨宮(間宮祥太朗)はマネージャーからおかしな間取りの家があると情報を得ます。オカルトネタ提供者で不動産業者でもあるミステリー愛好家の栗原(佐藤二朗)に間取りを見てもらいその謎を解き明かしていきます。するとその家の近くで死体遺棄事件が発生するのでした。

 間取り図という日常的ななんでもないものからミステリーを紡ぎ出すという手法は新鮮ですが後半のおどろおどろしさは、「八つ墓村」世代には既視感が強く慣れてしまったので演じているあの人たちがどんな気持ちで演じているのか推察するとちょっと笑えてしまいました。本人たちも楽しかったかも・・・。

 タバコは、なし。無煙でした。


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「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」 

2024-04-15 | 2024映画評


「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」 井上淳一監督 ☓☓☓

 1980年代若松孝二監督が名古屋にオープンした「シネマスコーレ」を巡る青春を映画にジャックされた若者たちを描いた作品のパート2です。
 ビデオが一般に発売され映画界にも多大な影響が予想される頃、映画の魅力を伝えるため若松監督(井浦新)はミニシアターを計画し、その支配人にビデオのセールスをしていた木全(東出昌大)を抜擢します。映画館の営業成績は厳しくピンク映画を上映したり、名画座風のラインアップにしたり木全と若松はぶつかり合いながらもなんとか続けていきます。そんな映画館には映画に関わりたいと思っている若者が集まってくるのでした。

 井上監督の青春時代を杉田雷麟(すぎたらいる)が演じています。当時の関係者には胸がときめく内容かもしれませんが一般的にはいかがなものでしょうか。井浦新は若松の表情などかなり研究したのでしょうが、知らない観客が理解できるよう若松監督の作品をタイトルだけでなくさわり程度は見せてくれても良かったのではないかと思いました。
 ジェンダーや在日の問題に対する掘り下げかたも中途半端で、今この作品を世に問う意味が今ひとつわかりませんでした。

 タバコは、モクモク系で確かに若松監督は喫煙者だったのでしょうが、だからといって健康被害者を増やすことは必要性なし。井上監督はもう少し社会性のある監督かと期待していましたがタバコの幟をバックに写し込む、また、映画館内に門脇麦がタバコを持っているポスターが貼ってあるなどかなり宣伝していました。タバコ会社は大喜びですね。「いくつになっても学ばないと」って映画の中では言っていたような気がするけど・・・。学べよ。


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