無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

2019年無煙映画大賞

2020-07-15 | 2019年無煙映画大賞
みなさま

2019年上映作品の無煙映画について検討した結果、下記の作品が無煙映画大賞に選定されましたので報告します。最後にコロナ禍と映画の現状について記しましたので参考にしてください。

**2019年無煙映画大賞各賞と推薦理由**
<作品賞> 「新聞記者」 藤井道人監督  

<女優賞> 吉岡里帆(よしおか りほ) 
      「見えない目撃者」 森淳一監督
 
<男優賞>  北村匠海(きたむら たくみ) 
      「君は月夜に光り輝く」(月川翔監督)

<ファミリー賞> 「今日も嫌がらせ弁当」 塚本連平監督

<話題賞> 「翔んで埼玉」 武内英樹監督

<特別賞> 「誰がために憲法はある」 井上淳一監督
 
【推薦理由】
*作品賞「新聞記者」
 現在東京新聞の記者として活躍している望月衣塑子記者の原作を原案とし、正義感に燃えて取材し腐敗を公にしようとする記者と、政権の不都合なニュースをコントロールする役割のエリート官僚の葛藤を対峙させ、報道とは?メディアとは?を問いかけた秀作となりました

*主演女優賞 吉岡里帆
 交通事故で視力を失った元警察官が、連続少女誘拐事件に関連する情報を耳で「目撃」しますが、警察では一蹴され、協力者の少年と出会って犯人を追い詰めるという難役を凛々しく聡明に演じました。

*主演男優賞 北村匠海
 不治の病で外に出ることができない女子高生に変わって彼女が体験したいことをスマホで撮影しながら報告する「代行体験」を繰り返すことで、次第に彼女に惹かれていき「出会ったこと、愛すること、そして生きることの大切さ」に気づいて苦しむ青年を抑えた演技で好演しました

*ファミリー賞 「今日も嫌がらせ弁当」 塚本連平監督
 会話がなくなってしまった高校生の娘と毎日のお弁当作りを通じて必死に関係を保とうとするシングルマザーの姿を八丈島の豊かな自然を背景にし、コミカルにそして可愛いキャラ弁(キャラクター弁当)をアクセントに楽しく描きました。

*話題賞 「翔んで埼玉」 武内英樹監督
 海のない埼玉県を自虐的に描いた魔夜峰央原作の1982年のコミックを二階堂ふみとGACKTの主演で実写映画化しました。「自虐ネタ」を代表する作品で出身県のアイデンティティをめぐるやり取りが全国的に人気となりました。

*特別賞 「誰がために憲法はある」井上淳一監督
 松元ヒロ原作で一人語り「憲法くん」を基に、87歳になる女優の渡辺美佐子が演じた様子と、渡辺が仲間の女優たちと長い間続けてきた原爆朗読劇が幕を閉じるまでの経緯を描きました。あらためて私たちの生活は「憲法」があるからこそ守られているのだと再確認させる作品です。
<汚れた灰皿賞(モクモク賞)>
・「さよならくちびる」(塩田明彦監督) 
・「最高の人生の見つけ方」(犬童一心監督) 
・「ダイナー」(蜷川実花監督)
・「カツベン!」(周防正行監督)

*汚れた灰皿賞(モクモク賞)について
タバコの場面の多い作品は他にも「ひとよ」PG12(白石和彌監督)「麻雀放浪記2020」PG12(白石和彌監督)「人間失格」R15+(蜷川実花監督)などがありますが、制限を受けているので候補から外しました。
 
< コロナ禍と映画 >

2月から3月にかけての国内でのコロナ感染の拡がりの中、そして緊急事態宣言を過ぎ、映画の現実を報告します。

3月10日に沖縄県那覇市から自宅に戻りました。

沖縄では普通に映画を鑑賞していましたが、3月になると入場者が減ってきたように思いました。帰宅後、3月中頃に隣町にあるミニシアターへ行きましたが、このときは普通に上映していました。

しかし、4月になると座席の間隔を開けるようになり、コロナ対策が始まりました。4月14日やはり隣町にあるシネマコンプレックス(以下シネコンと略)で緊急事態宣言前にギリギリ鑑賞できましたが、このときはすでに個人レベルで自粛が始まっていたようでシネコンのある大型商業施設の駐車場はガラガラで映画館のロビーにもほとんど人がいませんでした。

4月16日に緊急事態宣言が出てからは解除される5月25日まで全ての映画館が休館しました。
そんな中映画文化を守るため映画界では様々な取り組みがなされ、「精神0」(想田和弘監督)を自宅のパソコンで「仮設の映画館」を利用して鑑賞しました。
「ミニシアターを守るクラウドファンディング」が大きな話題となりました。

その後、6月になってやっと自粛ムードが緩やかになり、ミニシアターへ行きましたが、座席は三分の一となり完全予約制になりました。(消毒、マスクは必須)
シネコンも営業をはじめましたが、(検温、消毒、マスク)新作は少なく、旧い名作を上映し、なかでも「一生に一度はスクリーンでジブリを観よう」キャンペーンはおなじみのジブリ作品をビデオではなくスクリーンで見る体験ができ、ジブリの魅力を再発見しました。なお、「フーテンの寅シリーズ」も上映していました。

7月23日の連休からシネコンでは新作を次々封切るようで楽しみです。




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