無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「ブルーアイランド 憂鬱之島」

2022-09-27 | 2022映画評


「ブルーアイランド 憂鬱之島」 チャン ジーウン監督 香港日本合作 ○(おまけ)

 1960年代から現在までの香港の民衆が自由を求めて闘う姿と挫折する姿を描いたドラマを含むドキュメンタリー映画です。
 1966年文化大革命から逃れ山を超え海を泳いで自由の地香港へ密入国した世代、六七暴動、民主化を求め中国本土の闘いに呼応して香港でも支持する闘いは盛り上がったものの一気に1989年の天安門事件で権力に潰された闘いなど異なる世代の3人を中心に描いています。

 映画内映画撮影という場面が多く「どの時代の場面なの?」と混乱することもありましたが、そういう些末なことは置いといて「見なければいけない映画」です。権力の横暴は日本国内でも形は違っても「丁寧な横暴」がまかり通っている現実を見ると黙っていると香港になってしまいそうです。考えさせられる映画です。
 こういう作品を日本でクラウドファンディングで資金を集め制作されたことには良かったと思います。

 タバコは、ちょっと煙が映りましたがおまけの○です。


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「ブレット・トレイン」

2022-09-20 | 2022映画評


「ブレット・トレイン」 R15+ デビッド リーチ監督 日本 ☓NTS

 伊坂幸太郎原作の殺し屋シリーズ第2作目の「マリアビートル」を「デッドプール」の監督が映画化しました。
 世界一運の悪い殺し屋レディバグ(天道虫 ブラッド ピット)は仲介業者のマリア(サンドラブロック)からの「簡単なミッション、高速列車に東京から乗ってブリーフケースを盗み、次の駅で降りるだけ」を受けます。ブリーフケースは簡単に盗めましたが何故か車内に9人もの世界的な殺し屋たちが乗っていて次々とトラブルに見舞われます。実は犯罪組織の大物ホワイトデス(マイケル シャノン)の悪巧みが仕掛けられていたのです。レディバグは無事マリアのもとに成果を報告できるのでしょうか。

 ハチャメチャな楽しい作品です。殺し屋たちの映画なのでバイオレンス・アクションはあるし血潮も飛びますがゾンビ映画に比べればおとなしいものです。それよりも冒頭の「ステイン・アライブ」から始まり「時には母のない子のように」や「上を向いて歩こう」、他にも名曲の数々が盛り上げてくれます。応援上映があってもいいですね。
 原作は何度も読んでいるし、吹き替えで見たので映像に集中できより楽しめたと思います。伊坂ファンとしてはいつもの日本映画だと「ちょっとがっかり」しますが、今作は「似ているけど別物」と思えば原作の雰囲気は表現できていたと思います。真田広之まで吹き替えっていうのはちょっと残念だったけど。
 ブラピはずっと傷だらけでしたが、一回だけ「いいお顔」が拝めました。
また、チャニング・テイタムの印象的なちょい役も効果的でした。

タバコは、悪党たちが喫煙していましたが、かなりマイナスイメージでした。ただ、悪役も生身の俳優ですから健康は守ってあげたいですね。


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「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」

2022-09-03 | 2022映画評


「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」 コリン トレボロウ監督 米 ○

 恐竜を蘇らせた「パーク」シリーズと「ワールド」シリーズが合体し最終章を飾りました。
 恐竜たちの島ヌブラルが噴火し救出された恐竜たちが各地に解き放たれた4年後、遺伝子操作技術を使って巨万の富を得ようという不届きな研究が進められる、一方パーク建設に協力した科学者ロックウッド(エルバ トリル)のクローン娘メイジー(イザベラ サーモン)はオーウェン(クリス プラット)とクレア(ブライス ダラス ハワード)のもと人里離れた森の中でひっそり暮らしていました。しかし、オーウェンと心を通わせていた恐竜ブルーが生んだ子どもをメイジーとともに密猟者に誘拐されオーウェンは救出に乗り出します。別の理由でバイオテクノロジー大企業を追っていたサトラー博士(ローラ ダーン)とグラント博士(サム ニール)は秘密基地に潜入し懐かしいマルコム博士などと合流するのですが。

 恐竜より恐ろしい人間の欲望が主眼となっています。勧善懲悪の物語なので安心して見ることができます。懐かしい面々が揃いあのテーマ曲が一瞬流れるサービスも気が利いています。
 輸送機のパイロット役のディワンダ ワイズが冷静沈着でかっこよかったです。アメリカ映画は特に娯楽作品ではジェンダー、人種などでのバランスがとても良く取れていて見ていて心がざわつくことがほとんどありません。
 恐竜ファンとしてはこれで最後かと思うとちょっとさみしいです。

 タバコは、なし。無煙です。


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「アキラとあきら」

2022-09-02 | 2022映画評


「アキラとあきら」 三木孝浩監督 ○

 池井戸潤の小説を映画化しました。
 父親が工場を倒産させてしまい厳しい少年時代を過ごした山崎瑛(竹内涼真)と東海汽船の御曹司だが銀行員となった階堂彬(横浜流星)は同期に入行したライバルでした。情が深い山崎はある会社を救うため銀行の利益を損ね左遷されます。一方東海汽船の社内は父親が急死し身内同士で争い彬の弟が窮地に立たされていました。

 二人の出会いの場面が印象的です。ネタバレになりますがラストにもあれが効果的に使われます。ドラマとしてはおもしろいのですが、冒頭の新人銀行員が全員ネクタイ姿の男性ってありえないのでは。男のドラマになっていてジェンダー的には時代遅れでした。
 「情けは他人の為ならず」ですね。

 タバコは、上司に江口洋介がいたので心配でしたがタバコはありませんでした。(○)


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「サバカン SABAKAN」

2022-09-01 | 2022映画評


「サバカン SABAKAN」 金沢知樹監督 ☓☓

 1980年代の長崎を舞台に少年二人のひと夏の体験を描きました。
 作家の久田(草なぎ剛)は編集者から重宝なゴーストライターとして扱われていましたが、そんな自分に嫌気もありました。そんなときふっとあの夏の思い出が頭をよぎりました。
 小学5年生の久田(番家一路)はケンカばかりしている仲の良い両親(尾野真千子、竹原ピストル)と弟の4人賑やかに暮らしていました。夏休みに同級生の貧しい竹本(原田琥之佑)から「イルカを見に行こう」と誘われ自転車に二人乗りをして冒険の旅にでかけます。途中みかん山のじいさん(岩松了)に追いかけられたり不良に絡まれたり、溺れそうになって謎の若い女性に助けられたりします。
 そのときに寿司屋の握り寿司のサンプルを見て久田は「食べてみたいなあ」とつぶやきます。それを聞いた竹本は「今度作ってやる」と言い、久田は竹本の家を訪れます。見た目はオンボロでも中は小綺麗な竹本の家で厳かに振る舞われたのがなんとサバ缶の寿司でした。また、竹本の家は漁師の父親は亡くなり、母(貫地谷しほり)が一人で5人の子を育てていることを知ります。
仲良くなった二人ですが別れは突然訪れるのでした。

 ふたりの少年が印象的な演技をしています。どちらもこれからが楽しみです。登場するちょっと変わった人々が映画を楽しくしています。タイトルが出るまでの冒頭の音楽(大島ミチル)がいいです。両親役はあの二人しか思い浮かばないほど適役です。「どうして僕を選んだのか?」という久田の問への竹本の答えが胸に沁みます。
感動的な作品ですが、いくらなんでも竹本くん可哀想過ぎるのでは。(脚本 金沢知樹、萩森淳)
 エンドロールの後おまけの場面あります。明るくなるまで席を立たないように。

 タバコは、父親の竹原が子ども二人の前で喫煙2回ほどしました。(☓)屋外の場面でしたが子どもの前では虐待になります。(☓)セクハラが一般化したように「スモハラ(スモークハラスメント)」もいずれ問題になってきます。竹原もタバコ露出が多いけれどいつまでも吸っていると歌が歌えなくなりますよ。
 

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