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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

夜間もやってる保育園

2017-12-31 | 2017日本語映画評


「夜間もやってる保育園」 大宮浩一監督 △

 夜間保育園の実情を追ったドキュメンタリー映画です。
 全国に約80ヶ所ある認可の夜間保育園の中から、新宿、沖縄、北海道、新潟の保育園を取材しています。それぞれ地域性がありますが、共通していることは子どものことだけでなく保護者のこともしっかり考え支えていこうという信念があることです。長い時間保育園に預けるのは親として怠慢ではないか、子どもがかわいそう、などと安易に長時間保育を否定する風潮がありますが、そうではないことをひとつの事実が証明しています。ネタバレになりますが、夜間保育園を巣立った子どもが成長し「この保育園で働きたい」と願っていることです。この言葉はどんなにか現場のスタッフたちを励ますことでしょう。
 ぜひ、福祉行政に携わる人、特に中年以上の男性、そして政治家の皆さんには見ていただきたい作品です。議員会館で上映会をしてほしいものです。
 タバコは、大変残念ながら、保護者の飲食関係の職場で客が喫煙していました。(△)
 気になったのは、集中ができない子、座っていられない子が目に見えて増えているという療育担当者の話がありましたが、原因のひとつとして乳幼児のニコチン依存症が考えられているという話を聞いたことがあります。両親、特に母親が喫煙者だと能動喫煙、受動喫煙、残留タバコ煙で胎児の時から脳がニコチン漬けになっていて保育園などではニコチン臭がしないので禁断症状が現れているという説です。もちろん「説」ですが、考えられなくもない「説」ではあります。


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8年越しの花嫁 奇跡の実話

2017-12-29 | 2017日本語映画評


「8年越しの花嫁 奇跡の実話」 瀬々敬久監督 △ ☆

 挙式3ヶ月前に花嫁が倒れ昏睡状態になってしまい、目がさめるのをひたすら待ち8年後に結婚できたという奇跡的な実話をドラマにしました。
 自動車修理工の尚志(佐藤健)は合コンで勝ち気で優しい麻衣(土屋太鳳)と出会い結婚の約束をします。しかし、麻衣は突然300万人に一人という病気に倒れ昏睡状態になります。それでも尚志は毎朝出勤前に病院を訪れ意識が戻るのを願っていました。そして数年後、麻衣はリハビリの効果で車椅子で動けるほどに回復しますが、尚志のことは覚えていなかったのです。二人はそれぞれ苦しむのですが・・・。
 土屋太鳳のダンスで鍛えた身体能力で「エクソシスト」を彷彿とさせる病態を表現しています。特殊メイクも良くできていて真に迫っていました。佐藤健、両親役の杉本哲太、薬師丸ひろ子、社長の北村一輝などがそれぞれ好感のある演技を見せてくれました。
 さり気なく舞台の岡山や小豆島の紹介もあります。カップルのデートにはお勧めの作品です。
 タバコは、修理工場で仲間の一人が喫煙している場面がちょっとだけ映りました。(△)合コンの居酒屋などでは他の客も喫煙していなかったのは良かったです。


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リベンジgirl

2017-12-25 | 2017日本語映画評


「リベンジgirl」 三木康一郎監督 ◯ ☆

 東大主席卒、容姿端麗、非の打ち所がないと自惚れていた宝石美輝(桐谷美玲)が恋人と思っていた斎藤裕雅(清原翔)からふられたことがきっかけとなり、「総理大臣になってやる。」と選挙に出馬する経緯を描いたラブコメディです。
 ミスキャンパスグランプリに選ばれた美輝はふてぶてしい挨拶をし、会場から顰蹙を買いますがそのときに助けてくれた有名政治家の孫である裕雅に恋をします。卒業後ブルガリに入社し前途洋々でしたが、裕雅に他にも女がいることがわかり決別します。悔しさのあまり、裕雅が立候補する選挙区に対抗馬として立候補し、見返そうとします。そこで、有名な選挙参謀事務所を訪れ応援を頼むのでした。
 自分のことしか考えていない美輝が参謀の如月(斉藤由貴)や秘書の門脇(鈴木雅之)、そしてかつて馬鹿にしていた後輩たちのおかげで少しずつおとなになっていくのでした。
 自信過剰女子が思いやりのある人間的な女性に成長する物語です。選挙というあまり馴染みのない題材を扱ったことでやんわりと政治家批判も織り込まれました。また、SNSが選挙のゆくえに影響する功罪についても警鐘を鳴らしています。とりあえず、こうした映画をきっかけに投票率が少しでも上がるといいですね。その心意気に(☆)今日はクリスマスだしプレゼントです。
 タバコは、なし。無煙です。


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全員死刑

2017-12-22 | 2017日本語映画評


「全員死刑」 R15+ 小林勇貴監督 ☓☓☓☓☓ PPセブンスター

 大牟田市で起きた強盗殺人死体遺棄事件で、被告である4人の家族全員が死刑判決を受けている一家の次男が書いた手記を基に映画化しました。
 タカノリ(間宮祥太朗)の家は危ない仕事で生活していましたが、いよいよ金に困り、近所の資産家の金を盗むことを計画します。しかし、計画は失敗し息子の一人を成り行きで殺してしまいます。その時は家出したように繕ったものの結局「成り行きで」次々全員を殺してしまうのでした。
 残酷な事件を題材にしていますが、クラッシックの名曲が流れる音楽が妙に美しかったり、やくざな男女が暮らす部屋がモデルルームのようにきれいだったり、タカノリの衣服が本当は血だらけ泥だらけのはずなのに常にまっさらにきれいだったり、両親には頭が上がらず家族の絆が強かったり、内容と描写のちぐはぐさが奇妙です。エロい場面や徹底した暴力を描きながら(R15+)ホラーの要素や、もしかしてコメディなの?と思えるせりふなども織り込まれ不思議な作品です。ドストエフスキーの「罪と罰」も彷彿させます。
 被告家族も確かに悪いことばかりしていますが、まわりにもたくさん「小悪い人」がいます。でもやっぱり人殺しはやってはいけません。JKのみなさんもお金がほしいからといって安易にみだらな仕事をするのはやめましょうね。怖いですよ。
 タバコは、間宮と兄役の毎熊克也が度々喫煙していました。(☓☓☓☓☓)「タバコ買ってきて、セブンスターね。」と言う台詞もありました。(PP)間宮祥太朗が命がけで演じていました。お疲れ様。健康診断受けたほうがいいかもね。


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望郷

2017-12-22 | 2017日本語映画評


「望郷」 菊池健雄監督 △

 湊かなえの短編小説集「望郷」の中の「夢の国」と「光の航路」の2作が原作です。
 瀬戸内の小さな島の格式ある「お屋敷」に育った夢都子(貫地谷しほり)は子どもの頃本土にある「ドリームランド」に行くことが夢でした。しかし、母(木村多江)は口うるさい祖母(白石和子)が許すわけがないと突っぱねます。結局ドリームランドどころか島を出ることもなく近くの大学に進学し教育実習が始まります。
 一方、教師の航(大東駿介)は故郷の島に転任してきます。同級生だった夢都子と町で出会い、夢都子の夫平川(森岡龍)が先輩として同じ学校にいることを知ります。航の父親(緒形直人)も教師でしたが、航が小学生の頃病気で亡くなっていて辛い記憶しかないのでした。
 主人公のふたりともそれぞれ親との確執があり、お互いが出会ったことで浄化されていく物語です。いまではあまり見られなくなった進水式という大イベントが見どころのひとつです。ただ、船の名前が日昇丸というのがちょっと古くさいです。ここは「光航丸」とか「夢航丸」とかにしてほしかったですね。
 照明(永田英則)が登場人物の心境の変化を俳優の表情の変化に加えて光の濃淡で表している場面がいくつか見受けられました。
 タバコは、ほとんど無煙だったのに居酒屋で航と平川が会話している場面の前面にわざわざ別の客のタバコの煙をプハーッと吐き出させていました。この演出にはJTが絡んでいるのでしょうか。森岡が喫煙しなかったのは良かったのですがこの一回は大変残念でした。(△)


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DESTINY 鎌倉ものがたり

2017-12-18 | 2017日本語映画評


「DESTINY 鎌倉ものがたり」 山崎貴監督 ◯

 人気マンガ家西岸良平原作のコミックを山崎貴が脚本監督し、得意のVFXを駆使して実写映画化しました。
 作家の一色正和(堺雅人)は編集見習いとして初めて訪れた亜紀子(高畑充希)に、お互いが一目惚れして結婚し、鎌倉で新婚生活を始めました。古都鎌倉には人間以外の魔物や妖怪が普通にいてはじめは戸惑う亜紀子でしたが、年齢不詳の家政婦(中村玉緒)や貧乏神(田中泯)と付き合ううちに慣れていくのでした。ところが亜紀子は黄泉の国の魔物の手下の陰謀で寿命前に強引に黄泉の世界に連れられていってしまいます。それを知った一色は亜紀子を取り戻しに黄泉の世界へ乗り込むのですが・・・。
 江ノ電が重要な役どころになっていたり、有名な鎌倉銘菓が登場したりと鎌倉ご当地映画としての効果はかなり高い作品です。ただ、夫婦の関係が昭和的過ぎるのと、魔物たちが魔物過ぎるのがちょっとやりすぎなのではないかと思います。怪獣映画ではないのですから、貧乏神程度の扮装がちょうどいいのではないでしょうか。
 タバコはなし。無煙です。「ALWAYS 三丁目の夕日」などではタバコの扱いにかなり問題があった監督ですが、今作は無煙でした。


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火花

2017-11-29 | 2017日本語映画評


「火花」 板尾創路監督 ☓☓☓☓☓ PPホープ他多数

 又吉直樹が芥川賞を受賞した小説を映画化しました。
 売れない漫才師徳永(菅田将暉)は熱海の興行で先輩漫才師の神谷(桐谷健太)と出会い弟子入りします。神谷の条件は「伝記を書くこと」でした。真面目な徳永はノートに日々の記録を書き溜めていきます。ふたりは神谷の同棲相手でもありパトロンでもある真樹を加え(木村文乃)毎日のようにお笑い談義に花を咲かせますが、「売れない」という点は変わりませんでした。時が過ぎそれぞれ違う方向へ向かうのでした。
 原作は読んでいないのでなんとも言えませんが、つまらない映画でした。まず、漫才がおもしろくない。神谷の才能が全く徳永以外には伝わらない。売れないのは当たり前です。出会いの場面で「かたき取ったる。」と豪語するものの喧嘩になるだけでそれなら誰でもできます。笑いでカタキが取ないでどうする? 客観的に見れば才能がないのに漫才にしがみついて女の稼ぎで遊んでいる情けない男でしかありません。菅田将暉の熱演がもったいないくらいでした。
 タバコは、タバコ宣伝のための映画であるかのように、
・冒頭が意味不明の神谷の喫煙、
・それも子役が周囲を囲んでいる。(児童虐待)
・食堂の女性が妊婦であることを話題にしながら平気で喫煙を続ける。(マタハラ)
・飲食店内で必ず喫煙する
・楽屋の廊下などでの喫煙
・予告編で喫煙シーンがある
などなど殆どの場面でタバコが登場していました。2017年汚れた灰皿賞グランプリですね。
 又吉直樹の活動を支援している企業はこのようなFCTCに違反している作品に対し黙認していていいのでしょうか。
 吉本興業は所属の芸人の生命、健康をもっと大切にしてください。


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泥棒役者

2017-11-23 | 2017日本語映画評


「泥棒役者」 西田征史監督 ◯ ☆

 劇作家の西田が自身の作品を映画用に書き直し、関ジャニ∞の丸山隆平を主役に映画化しました。
演劇っぽい密室コメディです。
 かつて金庫破りを得意としていた大貫はじめ(丸山隆平)は、今は足を洗い町工場で地道に働き美沙(高畑充希)という恋人と幸せな同棲生活をしていました。しかし、ムショから出たばかりの畠山(宮川大輔)と出会ってしまい、金庫破りを「手伝わないと少年院にいたことを美沙にばらす。」と脅されます。しかたがなくある邸宅に足を踏み入れたのですが・・・。
 家主の絵本作家(市村正親)が勝手にはじめを編集者と勘違いしたために事態は思わぬ方向へ流れていくのでした。
 本当の編集者奥江里子(石橋杏奈)、強引な訪問販売の男(ユースケ・サンタマリア)隣家のクレーマー男(片桐仁)を加えドアを利用した入れ違い、勘違い劇が展開されます。
 芸達者な俳優ばかりで笑わせながらも、誰もが持っている過去や自分へのこだわりを思い返しそれを土台に明日を生きようという意欲が湧いてくる作品となりました。暴力やハダカがなく安心して楽しめるファミリー、カップルにお勧めの作品です。
 特に2016年度日本禁煙学会無煙映画大賞主演女優賞の高畑充希がラスト近くのクライマックスでの演技が絶妙でした。
 宮川大輔のラストの表情もすばらしかったです。
 「小野寺姉、弟」(片桐はいり、向井理)のサプライズ出演も楽しいサービスでした。最後まで席を立ってはいけませんね。
 タバコは、なし。無煙です。絵本の新作を考える場面で、ゴミ箱に吸い殻を捨てそれがきっかけで火災が起きるという案が却下され「タバコを出すのはやめようよ。」というセリフがあり、タバコはかなりのマイナスイメージの扱いでした。
 

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GODZILLA 怪獣惑星

2017-11-21 | 2017日本語映画評


「GODZILLA 怪獣惑星」 静野孔文、瀬下寛之監督 ◯

 ゴジラといってもこちらは新シリーズのアニメーションゴジラで実写のゴジラシリーズとは直接的なつながりのない作品です。
 過去にゴジラとの闘いに敗れた人類の一部が宇宙船で地球を脱出し、その後20年宇宙を彷徨っていました。しかし、移民できるような星はなく食料や水が限界になっていました。そしてゴジラに奪われた地球を取り戻すため再び地球の地を踏むことになります。一方、地球は時間的には2万年が過ぎていて全体の生態系も予想を超える変化をしていました。そして彼らをめがけて怪獣が攻撃をしかけ、いよいよゴジラも登場するのでした。
 地球は広いからゴジラがいないところに着陸すれば戦闘をしなくても済むのではないかと素人は思ってしまいます。結局ゴジラを撲滅したいということが目的ということでしょうか。共存しようという考えは過去の経験から不可能だったのでしょうか。特攻隊的な戦士が英雄になるストーリーには疑問を感じます。ただ、「ゴジラ」を例えば現在の人類の共通の問題となっている「気候変動」に、「武器」を「気候変動に対抗する国際的な取り組み」に、「戦士」を「気候変動を真剣に考える市民」に置き換えて考えるとこの作品にも価値があるかと思います。
 次回作には共存して生きてきた人類が登場しそうなのでどのように展開するのか興味のあるところです。
 タバコは、なし。無煙です。

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氷菓

2017-11-11 | 2017日本語映画評


「氷菓」 安里麻里監督 ◯

 米澤穂信原作でアニメ化もされた「古典部」が舞台の学園ミステリーコミックを実写映画化しました。
 神山高校に入学した折木(山崎賢人)は「やらなくてもいいことはやらない」主義でしたが、姉の指示で古典部に入部します。部員に千反田える(広瀬アリス)がいて彼女は「気になること」を放っておけず、推理力の優れた折木に解決を迫るのでした。千反田は、行方不明の元神山高校生だった叔父が幼かった自分に告げた言葉を思い出したいと古典部に入部していたのです。結局古典部の4人は「氷菓」と題された文集のバックナンバーを探し謎に迫ろうとしますが、奇妙なことに「氷菓」の創刊号が見つからなかったのでした。関谷(本郷奏多)はなぜ退学になったのか、千反田に告げたことばとは・・・。
 折木の推理力が冴える小ネタは面白いのですが、本筋の謎がいまひとつ謎らしく無くミステリーといえるのかどうかあやしいです。
 いじめ問題などと関連して「傍観者であることの罪」についてもっと掘り下げると映画にした意義も出てくるのではないかとも思いました。
 音楽はミステリーらしく効果的でした。しかしながら、広瀬アリスを女子高校生役に起用した理由がこの作品の最も大きな謎です。なんで?
 タバコは、なし。無煙です。


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