はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

伊勢本街道をドライブ(後編)

2020-01-26 18:15:15 | 街道歩き
興津宿にやって来ました。
榛原を出てからしばらく鉄道の駅はありませんでしたが、興津にはJR名松線(めいしょうせん)の駅がありました。

伊勢奥津駅です。車止標識が見えるように、ここが名松線の終点です。



名松線は、松坂と伊勢奥津を結ぶ路線です。当初は、名張と松坂を結ぶ予定だったので、名松線と名付けられました。



赤字路線として廃線の危機もありました。また、2009年台風により甚大な被害を受けましたが、沿線自治体の支援により2016年に再開しました。地元の人々に支えられているのがわかります。列車も撮りたかったのですが、なにぶん本数が少なくチャンスがありませんでした。



古いコンクリート製の給水塔がありました。蒸気機関車が走り、にぎやかだった頃がしのばれます。



伊勢本街道のパンフレットをもらったので、旧街道を少しだけ歩いてみました。



日用百貨とあります。「タバコ」の看板が歴史を感じさせます。



パンフレットによれば、「奥津はお伊勢参りの宿場町としてたいそう繁盛した。」そうです。



「昭和初期は材木の出荷で活気に満ち、30年頃までは映画館・料理旅館・芝居小屋などが軒を並べ繁栄を極めた。」とありました。



今は往時の賑わいはありませんが、雰囲気は感じることができます。



この先、もう少し家並みが続き、やがて難所の飼坂峠(かいさかとうげ)へと向かいますが、私は車で国道のトンネルを抜けて行きます。



飼坂トンネルを抜けると、旧街道が見えました。左が走って来た国道368号線で、右に見えるのが旧街道です。



道の駅美杉を過ぎたあたりから、国道368号線が一段と狭くなって来ました。「大型車通行不可」の看板もあったのですが、そのまま進むと、いよいよ酷道になってしまいました。Uターンもできないので進むしかありません。途中で2台の車とすれ違いましたが、対向車がバックしてくれたので助かりました。この峠は櫃坂(ひっさか)といって、当時から難所の一つだったようです。



15〜20分だったのでしょうか。長く感じましたが、なんとか酷道を脱出することができました。もう二度と走りたくありません(笑)
このあたりは上仁柿という所です。



このまま伊勢をめざしてもよかったのですが、今回は松阪から伊勢自動車道で帰路につきました。



伊勢へは現在は車で日帰りができますが、江戸時代は、大阪から往復で8日〜10日を要したようです。自分の足だけで山越え谷越え、昔の人たちはよく頑張ったものです。
また、「抜け参り」の時には、沿道の人々の援助もあったようで、そうした人たちの支えによって伊勢参りができたようでした。
私も伊勢本街道を歩きたいと思うのですが、今回下見をしてみて、ちょっと難しいなと感じました。

※訪問日 2020.1.19

伊勢本街道をドライブ(前編)

2020-01-25 18:25:25 | 街道歩き
伊勢街道は、これまで大阪の玉造から奈良の榛原までを歩きました。しかし、榛原から先が本格的な山の中の道になります。公共の交通機関(バスなど)はほとんどありません。泊まるところも少ないようです。それが、榛原で歩みを止めている理由です。
今回は、榛原から先の伊勢本街道の様子を知ることを目的に出かけました。

榛原を出ると国道369号線を進みます。高井という所で旧街道は山の中に向かい、国道とは離れていきます。高井は千年桜で有名な仏隆寺への入り口の村です。
旧街道はいくつかの峠を越えて山粕の集落へ、国道は長いトンネルを抜けて山粕に入ります。



お伊勢参りは、江戸時代に爆発的な集団でのお参りがありました。「おかげ参り」や「抜け参り」といわれるもので、1日に何千人もの参拝者が伊勢街道を通って行ったようです。この集団参宮は60年周期で4、5回起こったそうです。大阪からだけではなく、江戸や京からも集団で伊勢をめざしました。
旧街道を歩いて来たら、ここへ出るのでしょう。今は静かな山道ですが、おかげ参りの時は、大変なことになっていたのでしょう。



山粕の集落の中を通る旧街道です。山粕から榛原行きのバスは出ているようですが、本数が‥。



ここで少し伊勢本街道を外れて、屏風岩を見に行きました。



裾にある屏風岩公苑も桜の綺麗な所です。



向こうに見える特徴的な山は鎧岳でしょうか。



再び、国道369号線を走り、御杖(みつえ)村に到着です。こちらは旧街道ですが、なかなか良い雰囲気です。



道の駅「伊勢本街道御杖」の手前で、右手に日本三百名山の三峰山(みうねやま)が見えました。頂上付近は白くなっていました。冬には霧氷が見られるそうです。



道の駅から先は、368号線を進みます。やがて三重県との県境がありました。大和の国から伊勢の国に入ります。



看板にもあるように(見えるでしょうか)。三多気も桜の美しい所のようです。4月の中旬ごろが見頃のようで、ぜひ訪れてみたいです。



三重県に入って美杉という地名になりましたが、名前の通り杉の木が美しい所でした。しかし、花粉症の人には辛い場所かも知れません。



ここで突然、国道368号線が狭くなりました。実はこの先、とんでもない酷道になるのを、この時はまだ知りませんでした。



ほとんど国道を(車で)走っているので、旧街道の様子はよくわかりませんが、なんとなく雰囲気は感じられました。
次回の奥津宿では、旧街道も少しだけ歩きました。
後編に続きます。

※訪問日 2020.1.19

大阪城公園の梅林(つづきです)

2020-01-24 19:39:39 | 大阪のまちをぶらり
大阪城公園の梅林のつづきです。

大阪城公園の梅林では、早咲きの梅が満開近しになっています。



早咲きといえども、やはり今年は早いような気がします。



ということは桜の開花も早いのでしょうか。



今年も、東北の桜を見に行く予定ですが、時期を見定めるのが難しそうです。



ちなみに、昨年は4月26日に角館に行きましたが、ちょうど見頃の桜が見られました。



早咲きの梅を見ながら、桜の心配をするのは、ちょっと気が早すぎますね(笑)



この日は、楽しみにしていた野鳥は現れませんでした。



臘梅は満開でしたが、そろそろ終盤でしょうか。



大阪城では石垣の美しさに見とれてしまいます。



天守閣を撮っていて、ふと「ここに上ったのはいつのことだろう」と考えました。そういえば小学生の頃に遠足で来てから上った記憶がありません。



大阪市内在住で65歳以上なら無料なんですが、いつも下から眺めるだけです。次回は天守閣からの景色も楽しむことにしましょう。



春の足音が聞こえる大阪城公園の梅林でした。


※訪問日 2020.1.22

大阪城公園の梅林

2020-01-23 19:15:15 | 大阪のまちをぶらり
大阪城公園の梅林では臘梅が早くから咲き始めます。今年は少し遅いかなと思って出かけたのですが、ちょうど満開のようでした。
早咲きの梅も、「満開近し」という感じで咲いていました。やはり暖冬のせいなんでしょうか。おかげで早咲きの梅も楽しむことができました。
しかし、この暖冬はちょっと異常で気になりますね。スキー場も雪不足のようです。毎年、年1回だけ行くスキーも今年は諦めて南の島に行くことにしました。

早咲きの梅が咲いていました。



満開近しといったところです。



白い梅も咲いていました。



こちらは臘梅です。まさに満開です。



足もとにはスイセンも咲いていました。



紅梅と臘梅です。



良い香りが漂っていました。



早咲きの梅は、満開近しです。



こちらの梅はまだ蕾です。



梅林から見る天守閣です。



背景の石垣が素敵です。



この天守閣は3代目です。秀吉の天守閣は「大坂夏の陣」で焼け落ち、徳川の天守閣も1665年に落雷で焼け落ち、長らく天守閣の無い時代が続きました。
今の天守閣は、1931年(昭和6年)に完成したものです。



<つづきます>

※訪問日 2020.1.22

金沢の町をぶらり(続編)

2020-01-22 19:55:55 | 知らない街をぶらり
金沢では、ひがし茶屋街と主計町茶屋街を紹介しましたが、実は、「寺町」や「にし茶屋街」にも少しだけ寄り道しました。

寺町台地区も重要伝統的建造物群保存地区です。金沢では4ヶ所のうち、3ヶ所を訪ねました。



かなり広い範囲にわたって寺院が続いていました。今回は少し見ただけなので、次回はじっくり歩いてみたいです。



忍者寺として有名な妙立寺です。拝観には事前申し込みが必要でした。いろいろと仕掛けがあるそうです。



お寺の側壁だと思いますが、味があります。



芭蕉さんゆかりの寺、願念寺がありました。
「おくの細道」の終盤に芭蕉さんは金沢にやって来ました。金沢では門人の一笑に会うのを楽しみにしていましたが、一笑は前年の冬に36歳の若さで亡くなっていたのです。一笑の初盆の法要に招かれて墓前で捧げたのが「塚も動け我が泣く声は秋の風」の句です。芭蕉さんの深い悲しみが伝わって来ます。



石垣の色の組み合わせが素敵でした。さすがは金沢と感心しました。



寺町のすぐ近くにある、にし茶屋街にも行ってみました。



お洒落な建物です。



にし茶屋街は観光客も少なく、静かに観光できます。



3寺を過ぎました。そろそろ今宵の宿に向かうことにしましょう。




今回の旅の主目的は、92歳の母親を温泉に連れて行くことでした。今回訪れたのは、金沢市内から車で15分ほどの所にある犀川温泉です。犀川温泉?って思われるでしょうが、私も初めて聞いた温泉でした。静かで、とても良い温泉でした。



※訪問日 2020.1.16