我が家の金魚に異変が起こった。一番大きい水槽には4匹の金魚。飼って4-5年になる3匹の老金魚。それに琉金一匹。老金魚の一匹は昨年の夏暑さで食欲も無くなりやせ細って心配をかけたのですが、扇風機で乗り越え、今はすっかり元気になっている。尾びれが分かれているのでわかりやすい。一番でかいのは背の形が少し角度がよく見栄えが一番いい。この金魚が数日来食欲をなくし、妻のえさやりにも一匹だけが寄ってこなくなっていた。水も汚れていたのでそのせいかと水替えをした。仕事から帰ると妻が金魚がおかしくなっていると伝えた。食欲のなかった金魚が突然水面にとびはね、動きが異様で、もちろんえさにも寄って来ないという。今での経験からもう寿命かなとあきらめていた。一匹だけ別のバケツに移そうかといったが、妻がかわいそうというので、もう少し様子をみることした。時々水底で体を横にしだした。私達二人とももう駄目だろうと、埋める場所はどこがいいだろうと話していると、分かれた尾びれの金魚が「起きろよ、起きろよ」と言ってるかのようにつつき始めた。横になっていた金魚は水槽の隅に追い立てられるように泳ぎ、ガラスと循環器のパイプの間にはさまれ、体の位置をやっと維持できるようになった。その場所を離れるとまた底で横になるのだが、同じ金魚が体をつつき始めるのだった。もう一時も過ぎていたので私たちは床についたが、翌朝妻の嬉しそうな声。あの金魚が元気を取り戻していたのだ。