マジカル・ミスってるツアー

MMT社
猫と水どうとするめイカ面達との非常識の中の常識的日常

悪魔を見た・ジャパンプレミア2011.02.09 その2

2011-02-10 10:32:38 | イ・ビョンホン 
監督・ビョンホンの挨拶  ∞ではなく15分間。

こざっぱりしたイナ系髪型と、つるっとゆで卵今!!剥いた様なお顔立ち。

質問に対する回答は、例の如く誠実で永遠におしゃべりになるのが少々難。


監督から「チェ・ミンシクはにわか雨、ビョンホンは霧雨」と例えられ、

にわか雨の方がイイと感想を述べていたのが印象的だった。

残虐で衝撃的な映画ではあるが、登場人物達の「悲しさ」を是非感じ取って頂きたいとの事。


さてさて、「悲しさ」は感じ取れるのであろうか・・・?


ネタバレ注意


この映画は、何だろう・・。

サイコホラーか、追撃劇か、復讐劇にしてはとても内容が陳腐である。

話は単純、婚約者を快楽殺人鬼ギョンチョルに殺されたスヒョンが、何回も痛めつけては逃がすという残虐な復讐に出る。しかし、ギョンチョルも黙ってやられているばかりでなく、次々と新たな獲物を見つけては犯罪を繰り返す。そして、行き着く処はスヒョンの関係者までに及ぶ。


強姦して切り刻む、捕らえて殴って苦痛を与えるの繰り返しから映し出される、雑で暴力的な映像は、観客への恐怖心ではなく、不快感ばかりを募らせていく。

本当の恐ろしさとは、得体の知れないモノであり、個々の頭で膨大に増幅する内在的な代物ではないだろうか。

犯す・殴る・蹴る・切り刻むの単純行為だけでは、恐怖は描ききれない。

絶望=肉体的残虐行為というフィルターでしか、自分を語れなくなった二人の悲しみは、残念ながら生理的に共感出来なかった。



しかし、ビョンホンの演技はいい。

もの凄く、いい。

当たり前だけど・・。

だからこそ、惜しい感じの作品である。


追記
生理的に受け付けなかったこの作品を、再度見に行く・・。
免疫が出来ていたせいで、残虐場面では「あーーまたか・・」位になる。
で、見終わると出演者達の演技の上手さ、またそれを引き出している監督の手腕に、脱帽である。でもね、この手の復讐劇は、やはり苦手である。