山の手コラム  ー植物の色つれづれー

日本の染料植物の保全と栽培のネットワーク

タンニンの仕事

2009-07-14 | 染織、染料植物
今頃になって、タンニンは面白いなと実感しています。
綿布の下処理、先媒染として使うと藍や紅花の赤色以外では染まり難い綿を,びっくりするほど染まりやすくしてくれます。
日本の伝統的な媒染というと椿灰のアルミナがすぐに浮かぶけど、いろいろな木灰、泥や植物のタンニンが身近だったろうなと思います。
タンニンは染料としても鉄媒染すると紫色や渋い銀色に染まります。
八丈島の泥沼の色は不思議でした。
タンニンは色素や金属塩や繊維をつなぎ、染色後のすすぎ水に色をもどさない。

虫こぶや渋皮、幹材等を使えば濃淡やいろいろな色のバリエーションを楽しめてさらに色が堅牢になる、庶民の味方です。