響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

トイピアノの未来へ!

2008-08-22 | ピアノ
さてさてトイピアノのお話、今回でついにおしまい。マチルダさん、コメントありがとうございます。そして他にも長い間おつきあいいただいた方、ありがとうございました。

でもって、今回はほとんど余談です。2008年の現在は、20世紀の終わり頃に比べて、ピアノあるいは鍵盤楽器そのものへのアテンションがかなり下がっているようにクラシックイタチには感じられる。それは何故なんでしょうねえ? というわけで、仮説だけ。──

ピアノというのは、音楽を理解し生産する上でもっとも基礎的な楽器であり──だからこそ音大の試験で必須なのではないでしょうか──、しかし同時にそうあろうとして現実には、他の楽器と比べてかなり機械的なもの、メカを蔵するものになっている。そこでひとつには音楽を生み出すツールとしては、ピアノを逸脱していっそう進化した形態がいくらでもあり得るだろう。また一般にツール=機械のあり方、機械と人との関係も急速に変化しているから、その影響を受けざるを得ないだろう。すると結局のところ、鍵盤さえも面倒だというような方向へ行くのかなと思う。(つまり、スイッチでいいという。そのように考えると、テノリオンなんかは結構いいのかも。)

よくわからないけれど、ピアノの本領というのはやっぱり弾いて楽しいだけではなくて、この音楽を生み出す、つまり作曲ツールとして今のところまだピアノの右に出るものなしというところにあるんじゃないだろうか。

いやそうじゃないんだ、ピアノは弾くのが楽しいんだよ──というのも、これはこれで、やっぱりよくわかる。あのよく調整されたころころした音色は、ピアノならではのものだ。ピアノの持つ、このような楽器としてのアイデンティティを尊重して、ギターやバイオリンや管楽器、打楽器等々と全く同じようにピアノと付き合う方法もある。つまり進化しない──と言うとしかられますけど、要するにバイオリンはバイオリンだし、ホルンはホルンという範囲内で改良されていくという意味で──アコースティックな道具とつきあう道だ。しかし機械的であるピアノは、アコースティックな楽器群のなかではいささか不利であり、音楽生産力と裏腹に、これがやや不人気の理由ともなっているのではないかと思う。

だが、この気持ちは、くびきのように、ピアノという楽器の中に残るであろう。少なくともしばらくは。そしてそんな態度を今やトイピアノが、ピアノに代わって体現しているような面がきっとあるのではないでしょうか。

なんてね。──ま、未来のことはわかんないです、なにしろクラシックイタチなもので。

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