響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

ズーラシアンブラスのひみつ [マレーバク編]

2007-08-31 | ブラスと笛
古来より人間は、自分たちのまわりに棲息する動物たちに、
自分たち同等の、いや往往にしてそれを包み込むほどに
博い知性を託してきた。
くじら、象、イルカ、さい、おうむ、ふくろう……と、
数えてゆけばこそ、枚挙にいとまもあるまい。

これをそっくり夜の空へ投げれば、満天の星は、
軽くギリシア神話ぐらいまで遡る星座の物語をつむぐであろうし
巻物に閉じれば伝説に、海に投げれば砂と化すであろう。

というわけでやっと、バクの話だ。
ヒトがバクに託したのは、他でもない、黒澤明でもない「夢」である。
私たちが眠っている間の意識の混沌を、神話の神々のように、司る動物。

ところがここで親バカ母の中で何かが、思考にストップをかける。
ズーラシアのマレーバクを、まずはホームページで見て欲しい。
すなわち、マレーバクはそれほど賢いのだろうか?(前頭葉平たいし……)
枕元にたって、ほんとうに私たちの悪夢を食べてくれるのだろうか?

だがマレーバクは、すでに重圧と言えるほどの期待を担っているはずだ。
ズーラシアは、4種あるバクのうち国内で飼育されている3種を
すべて飼育している、バクたちのいる動物園なのである。
中でもマレーバクは、パンダと言えばジャイアントパンダ、
バクと言えばマレーバクというほどの、つまり代表格だ。
なぜマレーバクに代表権があるのかは、動物学的な理由からでも、
こればかりは政治的な理由でもないだろう。
ジャイアントパンダとマレーバクの明白な共通点、それは白と黒の柄である。
白と黒の柄だからこそ、圧倒的にかわいいのだ。

ところが、ズーラシアンブラスのマレーバクは、タキシード着用だから、
背中にあるせっかくの白い部分を、表現することができない。
しかも、である。どうしたことであろう、
ズーラシアンブラスのマレーバクのマスクは……濃茶色なのである。

なぜか。
マレーバクには、さしたる語録はない。

よって、さっさと、まとめ。
ズーラシアンブラスのひみつFile003:
「マレーバクは眠らせておけ」

※この記事は親バカ母のもーそー力によるフィクションです。悪しからずお楽しみください。

ズーラシアンブラスのひみつ [ドゥク編]

2007-08-30 | ブラスと笛
アフリカの森を離れ、指揮についたオカピのもとに、
どの動物が最初にやってきたのかは、非公式には
「風に聴け」と言われている。

だが現在のファーストコールメンバーで最古株プレーヤーは誰か
ということはわかっていて、それがドゥクこと、
ドゥクラングール(変換しない)なのである。

変換しないだけあるドゥクラングールは、絶滅危惧種であるにかかわらず
どうやらwikipediaにもその項目がない。
SEOを信頼するとすれば、ドゥクラングールは、それがサルの仲間であるということよりも、ズーラシアンブラスの仲間であるということのほうが有名だというウワサだ。

そこでズーラシアのホームページで、まずドゥクラングールを見てほしいのだが、
これを見て、なぜドゥクが“少年キャラ”を担わされているのか、
親バカ母は初めてわかったような気になった。
(とにかく美しい。それが少年っぽい……!?)

もちろんものごとはそれほど単純ではない。
ズーラシアンブラスの衣装はタキシードだから、=男性でなければならないし、
セカンドトランペット、というところになんらかのキャラをかぶせたい。
……とかあれこれあって少年というわけだが、
親バカ母は東京芸術劇場3階席から、それが女性であることを見破っている。
(ヒントは足元にある。最大の決め手は革靴だ。)
2007年8月4日のことだ。

いったん気づいてしまえば、どっから見ても、ドゥクは女性である。絶対。

しかも、である。
ドゥクは2000年から「女性」であるにかかわらず、
諸般の事情によって「少年」キャラを担わされている。
とはいえズーラシアンブラスには、「おともだち」こと
助っトラさんたちがたくさんいるのだから、「少年」にこだわるのなら
セカンド、サードのメンバーは、若い男性にしてもよさそうなものだ。

ところがドゥクをつとめるのは、必ず「女性」なのである。
なぜか。

「夏場は汗をかきますよ。でもドゥクはみんな女の子が担当しますから、
大丈夫です」ドゥクラングール語録(PIPERS 2007/4より)

ズーラシアンブラスは、男が女を演じる歌舞伎をどんでん返しし、
女性入団を認めたウィーンフィルよりも堅牢なルールを持つ楽団と言えよう。

よって、まとめ。
ズーラシアンブラスのひみつFile002:
「かぶりもんは1つずつしかない」

※この記事は親バカ母のもーそー力によるフィクションです。悪しからずお楽しみください。

ズーラシアンブラスのひみつ [オカピ編]

2007-08-29 | ブラスと笛
もし、ズーラシアンブラスにオカピがいなければ、
親バカ母が「世界三大珍獣」を知ることもなかったかもしれない。

世界三大珍獣とは、WWFのマークでもおなじみのジャイアントパンダ、
オカピ、そしてコビトカバなのだそうだ。
 ジャイアントパンダはネコ目クマ科
 コビトカバはウシ目カバ科
 そしてオカピは、ウシ目キリン科
というものに属しておる、とwikiには書いてある。
日本でこのすべてがいるのは、上野動物園だけである。

ズーラシアにいるのは、このうちオカピだけだ。
ところがオカピは、パンダが中国で200頭以上も飼育されているのに対して、
世界でも22の動物園で、計40頭余りが飼われているに過ぎない。
しかも、ズーラシアには、オカピのコドモさえいるのだそう。

これらの事情から、オカピとは、つまり
これがいなければズーラシアではないほどの、
大事な稀少動物だということが、親バカ母にもわかってきたのである。

ズーラシアンブラスは、たぶん、結成当初からこの難題に遭遇していた。
すなわち、鼻梁の高いオカピの風貌は、金管を吹くのが不可能なのである。

「最初、指揮者は飾りだと思っていたけど
絶対に必要だということがわかりました」オカピ語録(PIPERS 2007/4より)

森林ロバと呼ばれ、20世紀までその姿をヨーロッパ人に見せることのなかった神秘の動物=オカピ。ババールよろしく街へ出た彼が、飾りどころか「絶対に必要」な指揮についたとき、

セイヤーがマスクに当たろうが、
メガネがかけられなくて譜面が読めなかろうが、
手袋のせいでホルンの音域が狭まろうが、

ズーラシアンブラスは始まったのである。に違いない。

よって、まとめ。
ズーラシアンブラスのひみつFile001:
「オカピの形状では金管は吹けない」


サイン会のオカピ

※この記事は親バカ母のもーそー力によるフィクションです。悪しからずお楽しみください。

本牧ジャズ祭、ポンタ&仙波さんツインドラム

2007-08-28 | ライブハウスへ行こう!
ロバート・ハリス実行委員長による、とはいえ現場は結構市役所らしいかんじもする、手作りのジャズフェス「本牧ジャズ祭」に、村上ポンタ秀一氏と仙波師匠のいるユニット「METHOD」が出演するというので、親バカ父、母、ヒビキみんなして、レジャーシートを持ってGO!


会場はこんなところ。昼間は。

親バカ母、横浜育ちなのに、実はオカ系なので、横浜のことはとことん知らず、会場の根岸が、桜木町と横須賀とどちらに近いのかもわからない。(知らないことが多いものである。)根岸といえば、そうだよ、日本で最初の競馬場が作られた場所じゃないか、と思うが、がらんとした駅前には東急ストアがあるくらいで、土地勘がないからどうしようもない。

というわけでやっと着いた会場、前半のパール兄弟は既に終わっていて、バーベキューを楽しんでいる方々はたけなわという頃に小沼ようすけトリオが始まり、いよいよ照明がともるころ、以前浜松のTOKU with ポンタさん、ハチ(b)というバンドをポンタさんのど前でヒビキと聴いたときにギターを弾いていた萩原亮、その他のメンバーは則竹裕之(Ds)、坂井紅介(ウッドベース)という素晴らしいバンドで、横浜ゆかりのグレース・マーヤさんのカルテットのステージがスタート。


夜になってくると、こんな感じ。風が、速い。

最後のバンド、METHODのメンバーは次のとおり。
水野正敏(b)、村上ポンタ秀一(ds)、仙波清彦(perc)、古川初穂(pf)、久保幹一郎(manipulator)、高橋香織(vl)、久富RICH良一(rap)、新井薫(scratch)、河田嘉彦(didgeridoo)

仙波さんは、よくよく考えるとこれは水野氏リーダーのユニットなのだが、どこへ行ってもコンマスであり、コンダクターという存在であるからして、最初はなんか仙波さん、変わったリズムの(というかむしろふつうのリズムの)はにわですねえ?という感じで始まった。よたりズムは、その後開花して、ポンタさんを爆笑させることになるのだが。


ステージ左奥がポンタさん。

とにかく仙波さんがいそいそとしていて、パーカッションの卓に駆け寄っては楽器をぶちまけるは、ドラムセットに臨んではシンバルを叩きまくるは、たいへんな騒ぎである。


ステージ右奥が仙波さん。

笑いながら見守っていたポンタさんは、仙波さんや、電子音のリズムの間で、例によってここはどかない、という不動不屈のドラムス。

この滅多にないポンタさん仙波さんのツインドラムに、ヒビキ、会場前列からまたしても退却。でも家へかえってからDVD『仙波清彦の駄楽器講座』を見るとか言って、0時近くまで眠らずにがんばっていました。

親バカ母、浜松に続いてまたしても最前列でポンタさんのステージを聴く機会に恵まれ、たぶんスティックの描く軌跡が美しいので、ポンタさんが次に何をするか、すごくよくわかるのを、ふたたび体験したのだった。

ロックは赤、ジャズは緑

2007-08-27 | おんがく
ヒビキ、小学校の水泳検定でひとつ昇級。
すると色の違うゼッケンのようなのがもらえるらしいのだが、これが色分けになっている。そこから色の話になって、ヒビキ曰く、ロックは赤なんだそうである。このほかジャズ、ポピュラー、クラシックとそれぞれにぴったりの色を選ぶとしたら、みなさん、どんな色を思い浮かべますでしょうか? ヒビキによれば

ロックは赤
ジャズは緑
ポピュラーは黄色
クラシックは青

なるほどねえ。ジャズは緑っていうのは、親バカ母、ちょっと意外。

鈴木バイオリン第二巻の進捗状況

2007-08-24 | バイオリン・レッスン
このところ先生のご指示で、ヒビキの練習の監視役をつとめている親バカ母。
だけどねえ、親バカ母がみると、いい面もあるが、いやー言わなきゃ良かったという面もほとんどだったりして、要するに親が張り付くメリットというのは、コドモがそれによって多少なりやる気になるとか、やるのに楽しい気分が増す、という効果でしかないに違いない。

で、1合唱、2ミュゼット、4ロングロングアゴー、5ワルツ、6ブーレとほぼ自力および付属CDの力で譜読みして進んできた巻2だが、たまには
「新しい曲やってみない?」と、親バカ母、ヒビキにカマかけてみた。

「おう、いいよ」
と例によって気軽な返事。あれやろうかとヒビキが言うのは「妖精の踊り」のテーマ(パガニーニ)であった……のだが。

先日のバイオリン練習でいざ先生の前で弾いてみると、いやはや、魂抜けてました。
やっぱりだめだねえ。ほんと親バカ母が練習に口出すと。
先生、まず曲を自分の外へ出さなきゃダメだ、とレッスンが始まって、しかも1、2フレーズ弾いてくれたりして、親バカ母がひそかにホッとしている間に、ヒビキの演奏はかなりよくなっていった。
そのうえ! 帰りがけに、ヒビキくつをはきながらママの歌い方、先生が今日教えてくれたのとはここが違う、と突然の指摘。やばすぎです。

そして実はその明くる日が東京ジュニアオーケストラソサエティ見学の日にあたり、例によって自転車で移動中、ヒビキがなんか歌っていると思ったら、これが鈴木教本巻2の別の新しい曲、すなわちシューマン「二人のてき弾兵」なのだった。ぎょ。
「その曲知ってるの?」そうだよね、ついでに解説付きだし。
「曲はどういう曲か知ってるよ」
やーねー、だったら親バカ母になんか言わせんと、自分で練習してくれたまえよ。
そしてそのあと、ジュニア達のすごい演奏にすっげーとなったのだった。(詳しくはこちらへ

ついでにパガニーニの「「妖精の踊り」のテーマ」は、符点と三連符の組み合わせなのだが、ヒビキによれば、親バカ母の場合、符点の短い音が長すぎるだけでなく、三連符が速すぎる(短すぎる)のだそうだ。きっとその通りだ。なんでかは私にもわかっている……でもあんまりミもフタもないから白状しないどこうっと。

ジュニアたちのオーケストラ練習を見学

2007-08-24 | バイオリン・レッスン
スポーツで言えば、県大会に出るとか、甲子園に出るとか、
そういったいわゆるすごさの基準は、
クラシック音楽の場合、どうなっているのだろうか?

そんな興味もあって、
以前、東京交響楽団が出演しているというので見た、羽田健太郎さんもぎりぎりお元気に出演していらした「題名のない音楽会」で、東響に混じって演奏していた子供たちのことを思いだし、彼らとはまた別のオケなのだが、東京ジュニアオーケストラソサエティ(TJOS)という楽団のご厚意により、ヒビキ、練習風景を見学させてもらえることになった。

というわけでヒビキも親バカ母も早退モードで、東京ジュニアオーケストラソサエティが本日練習しているという、大久保にある東京交響楽団の練習場へGO!


着いたのがちょうど休憩時間だったので、見た目は別にふつうの子供たちだったのだが……小野富士氏(N響ビオラの方で、「フォアシュピラー」というのだそうである)の指揮で練習が始まると……うわわわわ~これはうまい。びびっくり!

だけどこれ、ホールと違って壁がみんな吸音するタイプなんですね。そうすると、音の源がたいへんリアルに感じられてですね、ロック・ポピュラーで言えば「リバーブ外した」感じ。それじゃあ話が逆ですが、でもああ、こっちの音のほうが好きだなあ
~なんて、うっかり思ってしまいます。もちろんそのぶん、ほんの、ごくちょっとした違いも白日の下、というわけ。

小さい子は小学3年生とのことだが、とにかく弾きこなします、みんな。印象的だったのは、木管が全部女の子、金管が2人女の子で、管楽器の女性率高い一方、弦楽器にも男の子がいっぱい混じっていて、この楽器は男の子、あるいは女の子、という分け隔てがなかったこと(単にオーディションの結果とは思いますが、実力主義のさわやかな印象あり)。で、今時の子供たち手足が長~いから、年齢は小さくても、バイオリンなんか結構長い弓を使ってるんですね、これが。

でもって指揮者の小野富士氏のリードがおもしろいおもしろい、とにかく、面白いです。それとですね、もともと音楽というのはこのように弾いて、と弾いてみせるしか、最終的にはどうしようもないこともあるが、その手前の手練手管がすごい。アドバイスのしどころたるや、インパクトをまじ叩きするトークの連発で、コドモたちもきちんと芯に当てて、ずばり跳ね返していました。

というわけで、演奏はまるで大人のオーケストラみたいなのに、この優秀なジュニアたち、自分の出番でないときの行動が面白い。出番が終わると、楽器を置いてしまうのではないかという勢いで休憩してたり、そうかと思うと他の人たちが弾いているフレーズにのりのりだったりして、いろいろと活動しているのである。しかもほんとの休憩となれば、決して安くはないだろう楽器がそのへんにごろごろしたまま、というのもコドモらしくてほのぼのする。本当に優秀な人というのは衒いがないなあ、と感心してしまった。

ヒビキ、少なからずすごいと思ったらしく、今回はさすがにうまかったと言っていて、さんざん遊んで家へ帰ってからバイオリンを弾いたら、おかげでちょっとうまくなっていた。

──どの楽器をやってみたいと思った?
「ティンパニ」
──その次は?
「バイオリン」
──他には
「なし」
なんていうリアリスト。

そうしたら寝しなになってからヒビキ、
「今日は指揮者が一番面白かった」

そうだよね、面白さ抜群だった。
というわけで、この東京ジュニアオーケストラソサエティの本番は次の日曜、
13:30から講師によるロビーコンサートもあるという企画満載で
新装から1周年の@杉並公会堂、チャイコプログラムですぞ。


その帰り、なぜか新宿でドラムを試奏するヒビキ。ま、バランスも大事。

耳をめぐる冒険

2007-08-23 | おんがく
今日家へ帰ってきたヒビキ、死んだセミを持っていた。

「せみのここのところに、音が鳴る部屋がある
これが破れちゃうんだよ、ここみて破れてるでしょ、
かわいそう、そうすると死んじゃうの。
羽も動かないし、部屋が壊れちゃってるから音も鳴らない」

今日のプールで耳に水が入らなかった?

「あのね、耳に水が入るとね、こういう音するよ」
といって親バカ母の耳に指を突っ込んだりだしたり。
ビール瓶の栓を抜くみたいな音らしい。
ふむふむ。

「それからね、ポプヮ~ って音が入ってるんだよね」
ほかの音に混じってその音がきこえるということだ。

なるほど、そのポプヮ~ リアルだねえ。

大鉄道博覧会@江戸東京博物館でGarageBandに遭遇

2007-08-22 | 音楽制作
ヒビキが電車好きだというので、親バカ父友の方から券を譲っていただき、
先日ヒビキと親バカ母で、両国の江戸東京博物館へGO!


親バカ母、実は、この江戸東京博物館へ行くのは初めて。
1993年3月28日開館とあるから、大江戸線の両国駅開通2000年12月12日よりずいぶん前になるわけだが、あの1階が吹き抜けている構造が地震に対してどうかなあ~という思いが、遠ざけていたのである。(杞憂)

企画展の電車のほうは相も変わらず、コドモたち、マゴたちでいっぱい。特に秋葉原の交通博物館がなくなって以来、埼玉に新交通博物館が完成までの間にあたる夏休みということで、企画されたものと思われた。網羅的ではないけど、ちょっと興味付けになるようなテーマを意識したものという印象で、電車ものはこうやるんだぜという手慣れ過ぎた感じがないのもシロートには好印象。

一方、常設展は行くつもりではなかったのだが、これが行ってみるとEDO side / TOKYO sideと分かれた建物のセットとなっていて、この2つの街を、大桟橋から見下ろすという構造の展示室なのであった。いやとにかく空洞だらけの建物。建てるの大変そう。。。

で、電車の企画展のほうで奥の一室が鉄道模型を普及啓蒙しよう(これって啓蒙かどうかはともかく)というブースになっていて、精巧な鉄道模型で有名なKATOという会社などが中心となって出展していたのだが、これまた隅っこに「ビデオ鑑賞コーナー」があって会場内に音声が流れてくる。

と、あれれ──これ、「音楽制作」じゃん。
というわけでヒビキを親バカ母が顔を見合わせたんだが、そう、KATOの鉄道模型を楽しもう的プロモビデオの音楽には、AppleのGarageBandのサンプル音源が使われていたのである。
しかもヒビキが選んだやつ。
でもって、続くフレーズも、ヒビキによれば「音楽制作(GarageBandのこと)」に入っているのだそう。

へえー、GarageBandで作ってるんだ。サンプル音源っていかにたくさんあっても、ちょっと使っている間にぜんぜんない、って思うようになっちゃうんだよね。パーカッションしかないのに、ステージで絶対に音源を使わないともともの爪の垢を煎じて、サンプル音源を越えたGarageBand活用へと進んでくれたまえよ、ヒビキくん。

というわけで久しぶりに音楽と電車がクロスオーバしたバカ暑の週末であった。


右手に見えるのが国技館

ズーラシアンブラスの有力情報=これが、ファーストコールメンバーだ!

2007-08-21 | ブラスと笛
いやはや、猛暑の中、今日も本番を迎えているかと思うとご苦労様なズーラシアンブラスの皆様、親バカ母、謹んでこの話題に盛り上がりきりでございます。(!)

さて、このたびはこのズーラシアンブラスの「ファーストコールメンバー」すなわち、ズーラシアンブラスにはそれぞれのセクションごとに何人かメンバーがいるけれども、仕事が入ったときにまず声をかけるメンバー、ということはあなたの街のコンサートでズーラシアンの動物たちの中身だった可能性大な方々についての有力情報をGET!

インドライオン/1st.Trumpet:上田 仁(シエナ・ウインド・オーケストラ)
ドゥクラングール/2nd.Trumpet:久良木 文(シエナ・ウインド・オーケストラ)
マレーバク/French Horn:上里 友二(Yuji Uesato)(シエナ・ウインド・オーケストラ)
トロンボーン/Trombone:山口尚人(Hisato Yamaguchi)(新日本フィルハーモニー交響楽団 副主席奏者)
ホッキョクグマ/Tuba:佐藤 和彦(Kazuhiko Sato)(新日本フィルハーモニー交響楽団)
オカピ/Conductor:岡田友弘

こ、これはなんと! 親バカ母、大当たりではありませんか。
大正解の↓も、よろしかったら併せてご覧ください。
「ズーラシアンブラスの中身は誰なのか?」

この情報、実は管楽器奏者のための音楽専門誌『パイパーズ』に載っていたもの。
この雑誌、さすが管楽器・ブラス奏者の友とあって、2007年4月号で、
かのズーラシアンブラスのインタビュー記事をどどーんと取材&掲載していました。
いやあ、ズーラシアのメンツの凄さは「デビュー前から業界では有名」というウワサは本当だったんですねえ(!)

詳しくはPIPERSの、ひとまずウェブサイトへ↓
http://www.pipers.co.jp/pipers/300-309/308.htm

載ってるよ、と教えてくださったのは、原朋レッスンに通っている親バカ父のレッスン友の方。ありがとうございました。

で、ハイパーズの記事を一読した感想は……「手かせ、足かせ、顔かせ」が親バカ母が勝手に想像していた以上に、ハンディ=吹きにくい、楽器を改造しなければならない、音程が不安定になる、感触が異なる、メガネをかけるとズラがかぶれない、トラの場合でもズラは共通、慣れでカバー……といろいろあるようだ。このあたりの事情満載なので、ズーラシアンブラスファンはとにかく必見、詳しくは『PIPERS April 2007, 308号』780円(株)杉原書店へGO!

それからですね、ズーラシアンブラスのインタビュー記事が読めるウェブページも発見。
CDジャーナル 掲載日:2006/09/22
動物による金管五重奏団?“ズーラシアンブラス”とは?
http://www.cdjournal.com/main/research/research.php?rno=2121


いやー、なんて素敵なズーラシアンブラス。夏も後半戦、全国各地でいよいよ本領発揮中ということでしょうか。なにしろ日本音楽コンクール、フィリップジョーンズ国際の入賞者ずらりで、その彼らが「ズーラシアンブラスから誘いを受けてうれしかった」というバンドなんである。かぶりもんしてくれる一流ミュージシャンという

ミュージシャン → 動物かぶりもん

という方向と、

稀少動物 → (地球を代表する)音楽家

という方向が、動物園という垣根を越えて、ほどよくミックスし始めているズーラシアンブラス。そう、これはそんじょの動物たちではないのです。ズーラシアンブラスは、大人2000円だの、コドモ1000円だのといった安い値段はどうかしている、まさしく稀代の“稀少動物”であるに違いありません。。。

和丸、日野皓正クインテットメンバー & Pearlアーティストに。

2007-08-20 | ドラム・パーカッション
沖縄・阿嘉島生まれの和丸くんが、今年日野皓正クインテットのドラマーになり、ドラムメーカーのPearlとアーティスト契約を結んだことは、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。キッズドラマー(のブームのようなもの)って、たぶん和丸君から始まった、と言えば、日野元彦さんから、という方もいるかも。いずれもすごい方で、しかもコドモの時からその天才ぶりを発揮していたことでも知られています。

ところで以前和丸のご実家と思われる沖縄の海の宿のホームページがあって、「響けブログ」もそこへリンクを張っていたのだが、さきほど何の気なしにクリックしたら、ホームページが閉鎖になっており、このお知らせは1ヵ月で表示しなくなる、と書いてあった。やれやれ。

和丸、新ホームページはこちら↓
ドラマー和丸
official web site
http://oki-zamami.jp/~kazumaru/


話はそれますが、海の家のほうのホームページも移転していて、上記からのリンクで見ることが出来ます。そこに「潜水犬」なる記事が載っており、つまり、和丸君のご実家の犬と思われる黒いワンコが、潜水という芸を持っているのだそうな。ちょっと待てよ、和丸君がそもそもマスコミの注目を集めたのは天才キッズダイバーとしてではなかったか……すると、この海の家のダイビング指導能力もタダ事ではない!?

お能体験、〆は演舞でした

2007-08-19 | 邦楽(伝統芸能)
いやあ、この能面、本物です。香を焚きしめた袋に入れておく、と聞いたことがありますが、確かに、能面そのものからよい香りがしてました。


楽器を気軽に貸してくださった役者さんたちも、お面とあってはやはり管理が真剣で(当たり前です)、一方、お面(=マスク)をつけていたずらしてたら、お面がとれなくなったというお芝居が古今東西にあるのもなるほどという、ややコワイしろものであることも確か。


ヒビキがアナログカメラで撮影した会場からの眺め2葉。

まず能での動きの基本である「すり足」をみんなで練習してから、ではお面をつけてみましょうということに。

「お面をかぶると、思った以上に見えないです。視界の狭さは、片手で望遠鏡を作って覗いたぐらい」

というようなご説明があり、実際にかぶってみると、まさにそんな感じ。とにかくかなり遠くしか見えないです。親バカ母には、ふだんは披露宴会場であるこの部屋の備品であろう、部屋の奥にある金屏風ばかりが目に入りました。自分がピンホールカメラの中にいるみたい。カメラオブスキュアってやつですかね。

ちなみに初日ということもあってか、用意されていたのは写真のお面をはじめ3種類。ヒビキと親バカ母はそのうち翁のお面をつけさせてもらったのだが、ヒビキがそれをつけるとたちまち……ブリキの太鼓ですわ、これがまさに。コドモにしておじいさん、どっちもリアル。

というわけで、本物の体験というのは、いろんな記憶が総動員されて、親バカ母はめくるめくことになっているのだが、記憶の引き出しの少ないコドモは、やっぱりどーんと受け止めるんだろうなあ、と思われる。

すり足の練習という時に、
「僕できるよ」と言ってすたすたと会場内をぐるりと廻って失笑を買っていたヒビキくん、何か感じ取ってくれたかね。

最後はお面なしで、三人囃子の演奏付きのお芝居──稽古のスタイルだそうである──も見せていただき、さっき教えてもらったばかりの目には、それはそれは目にもあざやかな「すり足」で、さらにおみやげとして今日教えてくださった先生達が演じている様子の絵はがきまでもらって帰途についたのであった。

たまたま参加者が少なかったために実現した、この親子レクチャー。いやほんとにこんな機会がまたあったらいいなあ、なんて邦楽サーチしそう。いやいやそうそうありませんぜ。


ヒビキ、ただ今「笛」に挑戦中──の場面。

丸の内キッズフェスタのともともは大人気!

2007-08-16 | ライブハウスへ行こう!
8/14の丸の内は東京フォーラムにて、山口ともさんのステージがあるというのでヒビキと一緒にGO!


きっかり満席というようなナイスな混み具合で、客席前方に詰めかけた子供たちはみーんなともとものファン。ともともが出てくると一緒にマーチングしちゃう勢いの盛り上がりようなのだが、またともともが、はい、席について、と言うと、みんなぴたっと言うことをきくのがマジカルであった。

ヒビキはまだ小1なくせに、お祭り騒ぎにはのらず、例によって黙ってステージを聴いている。翌日振り返るとオープニングの
ごみ ごみ ごみごみしてる
ごみ ごみ ごみ ごみ(クレシェンド)
というビデオクリップから、独奏、合奏、マーチングとほとんどの曲を覚えているので毎度ながら親バカ達、驚くことしきり。

ステージは会場にビデオが流れたあと、ともともがブリキのいでたちでマーチング、そのまま舞台へ上がって、廃品ドラムセットと宇宙効果音の楽器で演奏、そのあと楽器づくりワークショップ参加者たち約30人の子供たちが舞台へあがって合奏、会場のみんなにもペットボトルのシェイカーが配られて、がらくた音楽会合奏、そのまま会場内でマーチング、と盛りだくさんだったのだが、なんといっても前半の独奏がすばらしい。仙波師匠ならばカウベルという役割の銀色の楽器(何かの缶?)、自転車のベルはいかにもともさんという感じ、それから風呂桶を叩くところでは親バカ父、おもわず「うまい……」と、ため息の漏れるうまさ。廃品でさまざまな音色を奏でるともとものおもしろさは客席に集まったみんなが了解済みという感じですが、そのひとつひとつの音色、そしてリズムが端正なのが、なんといっても聴きどころ。コドモをだしにして大人が楽しいコンサートといいましょうか。

というわけで、散会後ヒビキに訊ねると「おもしろかった」とのこと。
マーチングでともともの後ろに連なっていた子供たちは
「あれはともともの“息子”なんじゃない?」
と言う。親バカ母、まさか、そんなわけないよ、あんなにたくさん……と言うと
「だって“女王蜂はいっぱいコドモを産む”んでしょ?」
とヒビキ。
ちょっと待ってよ、山口ともさんがなんで女王蜂なの? と親バカ母は思ったが、ヒビキもきっと、なぜ子供たちがあんなに親しみを持っているのか、と思い、したがってきっと親子なのではないか、というように考えたのに違いない。
そうなのだよ、とにかくともさん、子供たちとそのお母様たちにあっとーてきに大人気でした!

ズーラシアンブラスの指揮者オカピのマジぶりにご注目

2007-08-15 | YouTube
オカピ、じゃなかったズーラシアンブラスはYoutubeにも登場してますね。なんと、東京交響楽団とやっていないときは、映像を見ると、比較的小規模なコンサートも多いようです。

バイオリンの先生もおっしゃっていたが、ズーラシアンブラスとは、第一にかぶりもんで演奏がしにくいから大変そうなのである。これは演奏者という立場から自然に感じられるところなのだろうと察される。第二にうまい、親バカ達によればまじうまなのである。ただしウマはいない。

でもって、このあたりからは俄然、見てるほうの感想へと寄ってくるのだが、第三に動物ヘッドが、服の中から生えているのである(ホッキョクグマなんかは浮いてますけど、どれも首が自然につながっている)。これはかぶりもんとして、ただごとではない気合いなのである。そして第四に、指揮者のオカピはいつもマジぶりするのに、顔の中央がでっぱったかぶりもんであるからスマトラトラやトランペットのインドライオン&ドゥクラングールよりもおそらくずっと視界が悪く、そのマジぶりの顔を演奏者の方角へばちッと向けてから、マジぶりしなければ、まず本人が見えないに違いない。──人間のオーケストラ奏者であっても、そのマジぶり、すなわち指揮者の気合いの濃縮されたオカピ顔を受けてたたなければならない。

これね、結構おかしいですよ、きっと。オカピのマジ“振り”ぶりは、ぜひYoutubeで確認してください。オケならだいたいヨコ5列分ぐらいしか視界に入らないみたい。だから演奏者の方へぐぐっと顔を向けないと振れないんです。しかも相手が動物たちだけのときは、動物たちの譜面の高さにわざわざラインを下げて振ってるようです。

ところがYoutubeをよくよく見るとですよ、動物たちはオカピというよりは、譜面を見てます。せっかく譜面見て真剣に吹いてるのに、オカピを見たら笑っちゃうのでしょうか? 笑っちゃったら金管だから、まずいですし。

というわけでYoutube動画をひとつリンク↓

ズーラシアンブラス#2見上げてごらん夜の星を

そもそもオカピ=オカダさんというおよそ一字違い、しかも頭以外は通常営業ですからねえ。

能楽の太鼓は、仙波さんグリップだった

2007-08-14 | 邦楽(伝統芸能)
さて、先日突如体験できることになったお能の世界……。教えてくれる4人は全員俳優さんで、楽器というパートの専門ではないけれども、どの楽器も一通り教えることができる(もちろん演奏もできる)ということで、まずは四人囃子の演奏を、初めて、しかも間近に聴いた。演奏につづいて、それぞれの楽器について解説があり、これを踏まえて、緋毛氈の上へ移動して、いよいよ楽器の体験に突入。

まず笛は、一本一本ピッチが異なり、しかも孔が空いているけれどもその感覚が必ずしも音階のようになっているわけではない、とのこと。吹いてみると、横笛なのでフルートみたいな感じだが、音が出た途端に、なぜか指が全部しびれてしまった。稽古で真剣になりすぎて、頭がくらくらしてしまうこともありますよ、とおっしゃっていたが、確かにその音には空気を切り裂くようなすごみがあり、そんな音を出したという反作用というか逆照射というかは避けられまいという感じ。ヒビキは一発で音を出していたが、稽古といえばまず正座からしてできてなくて、次の大鼓へ。

大鼓は火鉢で始終乾燥させておかなければよい音が出ない楽器であるとのことで、その日は練習用の大鼓であったので、形ばかりだが、かけ声のかけかたとか叩く勢いなどを一緒に練習するのであった。ヨオ~、ハァー、といった調子が、ヒビキは笑っちゃうらしくて、やや照れ気味。


続いては小鼓に挑戦!! これなら仙波さんの『駄楽器講座』でも見たぞ、と見よう見まねでまず親バカ母が挑戦したところ、まず右肩へかついで、左手で持ち、右手で叩くというのが、「よくおひな様を飾る時にも間違っている」のだそう。確かに。でもって楽器の位置が体の前にあって正面を向いているので、叩く打面が見えないのが、余計に叩きにくい。叩くとなったら、こまこま調整しないで一気に叩くので、それでずばっと、それほど広くはない面積へ当てる(しかも見えない)のは、信じがたい。ヒビキは指の力が抜けていて、やわらかくてよい「おかあさんよりずっと音が抜けている」と褒められていた。


この体験中にふとヒビキ「太鼓を最後にやる」ともらしていて、実は一番やってみたかったのがこの太鼓らしい。いよいよ太鼓となると、気合いもいっぱいで、ヨオ~、ハッ、というかけ声にも挑戦していた。これはですね、たとえば譜面に書こうとすると難しいのだが、聴けばああ、聴いたことがある、とうっかり思ってしまう、お正月みたいとかですね、そういうわれわれがどこかで知っているノリ、大脳の古い皮質に由来するのか、どこかで十分わかっているものが現実化したもの、という感じの音色と節回しである。

それと驚いたことに、バチは野太くて、仙波さんが村上ポンタ秀一さんを大いに驚かせたあのグリップが基本なのだそうだ。つまり、親指と人差し指でバチを握り、あとの指はゆらゆらと軽く当てるのである。

ヒビキ、謡いと一緒にアンサンブルさせてもらってごきげんに太鼓を叩く。おまけに弾ませずに押しつける奏法(とことこ歩くような音になる)で、右ひとつ、左二つ打ち(気味)になるやつにも挑戦。──というわけで、大鼓以外は全部本物を使って、おひな様みたいなお囃子を体験したのであった。そしてまだまだ、終わりじゃないんですよ、このあとプログラムは演技指導へと進んでいったのである──。