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第50回記念 札幌墨象会展(4月9日まで)

2006年04月08日 00時01分52秒 | 展覧会の紹介-書
 先週見た「北海道墨人会展」は全作品1字書でしたが、今週の札幌墨象会展はそれにくらべると、いくらか作風に幅があるようです。太い筆で大きく書かれた墨象らしい作品も多いですが、漢字や近代詩文書に近いものもあります。
 代表の島田青丘さん「風」は、左はらいがほとんど直線で、ダイナミズムと力強さを感じさせます。
 同様に、菊地紀仁さん「愉」も、縦の曲線が爽快。わずかに全体が左に傾いているところに動感が生まれています。
 例年、文字ではない作品を発表することも多い三上山骨さんは「十二支」。甲骨文字のようです。「牛」はまるで旧ソ連の国旗のよう。「巳」はほんとうの蛇のようです。
 三上雅倫さん「虚空」は、左側の余白を大胆にとった作品。
 三上禮子さん「圓轉」は、わざとなのか、ぼそぼそした筆先の感じが変わっています。
 寺島春代さん「磊」は重量感のある文字。
 佐藤放心さん「いぬ」は、非常に余白の部分が多い、大胆な構成です。
 安藤小芳さん「噴」は、なだれこむような造形感覚が魅力的です。
 東志青邨さん「圓妙」は、飛沫などが少なく、落ち着いた「静」の感覚をたたえた作品だと思いました。

 他の出品者は次のとおり。
 青木一由、雨宮百合子、石川時子、上戸礼子、上戸抱山、内田永子、川本和子、菊地彰子、熊谷由加里、五条覚尭、近藤敏子、坂口末子、佐々木信象、佐藤美恵子、高谷義仁、竹本克子、玉邑素心、土屋湖雁、長嶋幸子、林維子、原間井容子、牧蕗涛、松田稲峯、三上聡子、三上千代、山本紀子、(以下物故会員)佐藤大朴、須藤光風、益子素雪

4月5-9日(日) 10:00-18:00(最終日-16:00)
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6 地図G)


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