ことし多忙を極めた(であろう)経塚真代(けいづか・まさよ)さんの個展が、西屯田通の入り口にある小さな喫茶店「つばらつばら」で開かれています。
筆者は当初、つばらつばらの奥の細い廊下で展示をしているのかと思っていましたが、行ってみたら、違いました。
喫茶店の空間をフルに活用しています。
お店は決して大きな店ではなく、テーブル席がひとつあるほかは、カウンターなのですが、それでも、カウンターの上の空間や、四囲の壁を、目いっぱい使っていますから、展覧会としては、見ごたえがあります。
カウンターの上のでっぱりに腰掛ける人形。
そこから、雨のしずくのかたちがいくつもぶらさがっているのが、経塚さんの個展らしいです。
いつも、単に作品を並べるだけではなく、展示空間との関わりあいを強く意識しているように見受けられます。
文字をオブジェのようにこしらえて配置するのも、経塚さんの個展の特徴です。
今回は「こんにちは」のほか、「solitude」「melancholy」「doleful」「sad」などの文字が壁面にちりばめられています。
そしてなにより、今回は、壁にとりつけて展示してある作品が多いのが目立ちます。
筆者が見た範囲で、17体ありました。
テーブルの上に載るなどして展示されていたのは、10体です。
新作が多いようでした。
彼女の作品では、頭上に星や月、ビル、カップなどいろいろなものを載せていることがあります。
出入り口近くのニッチにも、リンゴを頭に載せている2人がいました。
口をきかない人形が、自分の思いを、頭の上の物体に変換して、語っているのかもしれないと思いました。
2014年12月3日(水)~8日(月)午後1時~11時
つばらつばら(中央区南1西13 三誠ビル)
□ http://masayokeizuka.com/
■九月の旅人 経塚真代
■経塚真代 個展 昨日の出来事 (2014年4月)
■経塚真代 造形作品展 「ちいさくて見えない星」 (2013)
・市電「西15丁目」から約250メートル、徒歩4分
・地下鉄「中央区役所前」から約350メートル、徒歩5分
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・じょうてつバス「中央区役所前」から約420メートル、徒歩5分
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・ジェイアール北海道バス「53 啓明線」(JR札幌駅か大通西4丁目始発)の「中央区役所前」から約300メートル、徒歩5分