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岡本太郎「明日の神話」を見た 06夏休み(5)

2006年08月21日 20時32分19秒 | 越後妻有・大地の芸術祭2006/2024
 新橋駅で降りて向かった先は、汐留(しおどめ)の日本テレビ。ここの「日テレプラザ ゼロスタ広場」というところで、このほど修復が完了した岡本太郎の巨大壁画「明日の神話」が、今月いっぱい公開されているという新聞記事を読み、見に行こうと思ったのだ(筆者はあまりテレビを見ないので知らないのだが、日テレの番組でもずいぶん宣伝していたらしい)。
       

 公式サイトによると、
『明日の神話』は、岡本太郎が制作した、
縦5.5メートル、横30メートルの巨大壁画です。

『明日の神話』が描かれたのは、
『太陽の塔』の制作と同時期の、1968年から1969年。
メキシコの実業家から
「新築ホテルのロビーを飾るための壁画を描いてほしい」
という依頼を受けた岡本太郎が、
現地に何度も足を運んで完成させました。
しかし、依頼主の経営状況が悪化したことで
ホテルは未完成のまま放置されることになり、
『明日の神話』もロビーから取り外されて
行方不明になってしまいました。
永らく行方がわからなくなっていましたが、
2003年9月、メキシコシティ郊外の資材置き場で、
『明日の神話』が発見されました。
岡本太郎記念館館長だった岡本敏子が現地を訪ね、
これを確認しました。

ってことのようだ。
 壁画、というのがメキシコらしい。
       

 原水爆への抗議が込められた大作だ。
 下のほうに描かれた船は、第五福竜丸だろう。

       

 しかし、どっかで見たモティーフが多いなあと思った。
 それもそのはず、川崎の岡本太郎美術館にほとんどおなじ作品(ただし、サイズは177×1088センチ)があり、筆者は1998年に道立旭川美術館でひらかれた「美と土俗」展でこれを見ているのだ。この大壁画の原画にあたるらしい。

       

 鑑賞は無料。写真撮影も自由。
 新橋駅から地下道をあるいて5分ほどです。

 以下は、「明日の神話 再生プロジェクト オフィシャルページ」
http://www.1101.com/asunoshinwa/index.html


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
巨大な絵 (cuadro gigante) (アルコ・ルガール)
2006-08-21 23:10:14
スケールはメキシコ大学の壁画のようですね。フリーダ・カーロの夫ディエゴ・リベラだったかな。



関係ないけど、メキシコ大学周辺は昼飯(定食)が安くてうまかったなあ。トロツキー博物館も近くにあります。

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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-08-21 23:42:32
 トロツキーの話、こないだの朝日新聞の「be」に出てましたね。

 フリーダ・カーロとの三角関係も含めて。
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ばらばらじゃん。 (永山)
2006-09-29 01:40:38
この絵は観たよ。人間は感情より利害で動くものだと思っていたけど、利害より感情のほうが重い稀有な人だな。恐怖が自己愛から来るものだとするなら、疑心暗鬼からも戦争は繰り返されるんじゃないかな。人間が絶滅しても神は存在するのだろうか。彼を突き動かしていたものは妄想なのだろうか、それとも自己陶酔なのだろうか…
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疑心暗鬼 (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-09-29 04:56:27
よくわかんないけど、お互いに仲良くしてれば、戦争にいたるほどの疑心暗鬼などは抱かずに済むのではないかと。



>人間が絶滅しても神は存在するのだろうか



しません。フォイエルバッハ「将来の哲学の根本命題」にあるとおり、人間の理想が形になったのが神様です。 
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残念ながら。 (永山)
2006-09-29 16:09:30
昔から、フォイエルバッハ好きだったな。唯物論も今では当たり前になり、医学の進歩もすごいな。俺たちの精神現象も物質現象だと痛感するのは、遺伝子を共有する他人である子供たちといる時だな。自分と考え方までそっくりで笑えるよ。全てが現象なら、せめてあいつらの海馬の中に楽しかった現象として残れたらなあ。
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唯物論 (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-09-30 22:29:52
そうかなあ。いまは旗色悪いんじゃないのかなあ。
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