北海道美術ネット別館

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■North_Khaos展 (11月14日まで)

2009年11月09日 23時49分19秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 
 京都造形芸術大学の道内在住OB有志による、この時期恒例の展覧会。
 通信制で学んだ方がほとんど。陶芸、日本画、洋画、コンピュータグラフィクスのほか、論文があるのがこの展覧会らしいです。

 陶芸では、ギャラリー門馬主宰者でもある大井恵子さんの作品が、小品ながら大きな存在感をかもし出しています。
 田嶋裕子さんは、北海道陶芸会のメンバー。9月に札幌芸術の森美術館で開いた同会の展覧会では、今回1点だけ出品したタイプのオブジェをずらーっと並べたそうで、あらためて見たかったなあ。

 絵画のうち何点かを、紹介する。画像の大きさがふぞろいなのは、ひとえに筆者のパソコン技術の未熟さによるもので、ご容赦ください。

 


 横川優さん「身支度」。
 華やかな女性像で、道展にも何度も入選している横川さんは、男性です。
 精緻せいちな筆遣いにますます拍車がかかったようで、髪の毛の描写など、おどろくほどです。
「面相筆は1枚描くと1本ダメになりますね」
とのことでした。
 背景の風景はご自宅の庭とのこと。さらに、画面左下で存在感を見せている白い磁器のいすや、女性が身につけているあでやかな着物も、ご自宅にあるものだそうです。




 中田登さん「ART in ART '09」。
 中田さんも道展、二科展と、さかんに発表しています。
 花を描く-というよりは、花を描いたキャンバスを描くという“入れ子構造”の作品を、制作・発表しています。
 今回の絵では、右端の、デフォルメされた人物がユニーク。
「有機的な何かをちょっと入れたくなりまして」
と話しておられましたが、絵筆を手にしているところをみると、あるいは自画像なのかも。
  

  


 左は小梁川貴子さん「なつ」、右が木村浩美さん「気配」。いずれも日本画です。
 木村さんは先ごろまでひらかれていた道展で新人賞を受賞しました。おめでとうございます。ミズバショウの作品で、この展覧会のものとはちょっと雰囲気が違いますね。
 お二人とも写実的ですが、その場の空気感も伝えています。


 出品作は次の通り。
五十嵐伸幸(美唄)陶芸「回生」「再生」
泉  静香(パリ)論文「再考・フランス語文献の読み方」
大井 恵子(札幌)陶芸「From the Garden I」「From the Garden II」
越智  力(宗谷管内利尻町)陶芸「冬の利尻山」「花器」
加藤 侑子(空知管内南幌町)陶芸「青磁陰刻牡丹文壺『陽春』」「青磁陰刻藤文壺『静かに』」
木村 浩美(札幌)日本画「気配」
小梁川貴子(札幌)日本画「なつ」
佐藤きわ子(札幌)染織「奏響 III」
田嶋 裕子(札幌)陶芸「山稜の風・アンダンテ」
中田  登(札幌)洋画「ART in ART '09」
長谷川千子(函館)日本画「庭先の春」
皆川  浩(岩見沢)CG「Garden of wind」「睦月の彦根城」
皆川  優(札幌)日本画「身支度」「ばら」


2009年11月9日(月)-14日(土)10:00-6:00(最終日-5:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A


京都造形芸術大学OB「North-Khaos展」(2008年)


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