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■第25回記念多年草展 (8月25日まで)

2009年08月24日 23時45分56秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 正式名称は、第25回記念多年草展 北翔大学(旧北海道女子短期大学)工芸美術科日本画コース卒業生の会

 北海道女子短大には1966年、道内の高等教育機関にはめずらしい、日本画コースが設けられましたが、惜しくも2001年に廃止となりました。
 「多年草展」は、卒業生有志の発表の場として1982年に第1回がひらかれ、2003年までは毎年、それ以降は隔年に開催されています。
 今回は、記念展ということで、卒業生26人と、指導に当たった教官ふたりの作品が展示されています。

 伊藤洋子さん「いつか見た運河の町」は、アムステルダムあたりがモティーフでしょうか。建物は写実的で、静けさが漂いますが、木々の緑はブレたような描法です。スローシャッターで撮った写真と共通するものがあります。
 袴田睦美さんは、女性を描いた「爽」のほか、同窓会のふろしきの原画「牡丹」も展示されています。
 ユニークだと思ったのは、佐藤史子さん「What A Wonderful World」。ウサギのほか、トンボやヤモリなどが配された画面で、ウサギがのぞき込む池などは、琳派のような装飾的な描法です。いわば、「現代の琳派」ともいえそうです。

 3期から、最後の34期まで指導にあたった伴百合野さんは、大作「川-5」をショーウインドーに展示しています。 



 「川」という漢字、あるいは象形文字を思わせる作品です。

 伴さんは、「子育てや介護がひと段落した卒業生の皆さんは、ぜひもう一度筆を執って、絵を描く楽しさをもう一度味わってほしいです」と呼びかけていました。


2009年8月20日(木)-25日(火)10:00-19:00(最終日-17:00)
道新ぎゃらりー(中央区大通西3 北海道新聞本社・道新プラザ内 地図A


2002年の多年草展(画像なし)


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