ことし行動展の会友に推挙された北村さん。
個展は4年に1度のペースです。
今回は、「母の日記」と題した150号の大作が5点(うち、F150が4点、P150が1点)。
固有色にこだわらず、力強い筆遣いで複数の人物を描くのは、全道展にはわりと多いタイプの絵といえましょう。
どこか、イエスの十字架降下(ピエタ)を思わせ、宗教的な雰囲気すら感じさせます。
プライヴェイトに属することなのであまり書きませんが、北村さんの身の回りであった死をめぐるドラマが、作品に反映しているようです。
「父の肖像」は、強烈な色の配置で、絵の具が横向きに垂れ落ちています。
とくに、母子がひもや鎖で縛り付けられている絵は、考えさせられます。
北村さんは
「たしかに、縛り付ける必要はないんですけどね」
なんて、笑っておられましたが。
ずいぶん厚い支持体です。
「07-1」から「07-4」と題されたS6の4点は、テンペラ技法で描かれています。
ほかの出品作は、次のとおり。
「ライラック」SM
「母の手帳」F8、F10
「洋梨」(小品)
「父の肖像」S100
「異国の少女」S100
北村さんは札幌在住。
2001年に全道展会友。
07年11月5日(月)-10日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)