「親しきもうとくなりける人の世に 古巣忘れずとぶつばめかな」
宗峰画 柳に燕図
大網和尚遺詠を賛として
太玄老師のお筆です。
この時期に掛ける好きなお軸です。
駅からの道すがら、ビルの駐車場にツバメの巣があります。
毎年ツバメがやって来るのですが、
今年も親燕がせわしく飛び交う姿が見られます。
ほほえましくも、ほっとする時間です。
まだ親しい友とは頻繁に連絡を取ったり、会ったりできていますが、
これからはだんだんと思いがあっても、行動にうつせなくなるのかしらと。
亡くなった母も、80才を越えたころから、
親しかった友達が出歩けなくなったり、施設に入ったりで、
簡単には会えない寂しさを嘆いていました。
「自分だけ元気でもねえ」と思いますね。
さて最近うとくなっている人はいないかしらと、思いを巡らせつつ、
六月も稽古で皆さんと楽しく過ごしたいと思います。
先日銀座に出た際に、デパ地下でアユのお菓子をみつけました。
思わず「十匹ください」と言って笑ってしまいました。
ぴちぴちした「稚鮎」でしたから。