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大師といえば弘法大師、道心といえば苅萱道心?!

2012-03-12 | カルチャー
大師といえば弘法大師、道心といえば苅萱道心。
と言われるほど、戦後のある時期までは苅萱道心の
話は誰でも知っていたって読んで驚く。

三野恵さんが「苅萱道心と石童丸のゆくえ」で
書いてはる。苅萱道心は忘れられつつあるのでは。



基本は仏教の教えを語るもので、室町の末期に
謡曲や説教節などの語り芸能として成立。
能や琵琶にも取り入られているそうだ。

以来江戸から明治・大正・昭和へと、
絵解き、浄瑠璃、歌舞伎、戯作、講談、
浪曲から小説、絵本、はては漫画まで、
さまざまな形でそして内容も変化しながら
語り継がれてきたらしいんだね。



高野山に世を逃れた苅萱を息子の石童丸が探し歩いて
再会するという話で、息子とわかっても知らないふりを
するとか、死ぬ間際に父であることを明かすとか
色んなバリエーションがある。

歌舞伎ひとつとっても、江戸時代の外題(作品)に対して
明治政府が史実に基づくように、とか歌舞伎めいた
所作を禁止した(明治5年)影響で苅萱道心の
物語も変化するっていうところだけでも面白い。

小説が登場し、表現もまた登場人物の性格付けも
変わってくるなど、伝統というか息の長い話は
興味がつきない。



苅萱堂というお寺さんが高野山に実際あって、
苅萱道心が修行をした、っていう本山の説明を
読むに至っては、なにこれって実話だったのかと
知らないことだらけw

でもなぜ、苅萱道心の話は消えつつあるのだろう?
三野恵さんはそれには触れていない。

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