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「海藻 海の森のふしぎ」展 

2014-01-08 | 農・生物
京橋のTOTOギャラリー改めLIXILギャラリーで海藻展をやってる。
白眉。というかあまりに海藻のことを知らなすぎ。ワカメや昆布に
もずくなど海藻はよく食べてるのに、その植生や研究なんて考えた
ことが皆無やったね。

海に泳ぎに行かなくなった、ともいえるけど、海藻って夏は胞子で
冬に大きくなるのが多いから、夏には目立たないそうだ。研究自体
も世界的にも日本でも、陸上植物が圧倒的に先行して、わりと新し
い学問でもあるそうだ。

とはいえ、知らなすぎ。昔のスケッチも今の標本も素晴らしいし、
とても美しい。野田三千代さんによる「海藻おしば」と呼ぶ一種の
押花もとてもいい。2/22まで。


野田三千代さん 「海藻おしば」

海藻の魅力を、この展示会と凝った図録からの印象を中心に書い
ていきたい、何回かにわけて。

1,日本は海藻が豊かな国

世界には1万種の海藻があり、「日本の海岸は海藻が豊かで、世界
でもまれな多種多様な海藻類」があるそうで、その数は1500種。
150メートルを超える水深では太陽光が届かないので生きることは
できず、沿岸部に生息する。大事にしなくては、海、沿岸を。


写真家・鍵井靖章さん・葉山「海の森

2,地球の酸素の7割を海藻が作る

酸素を作る主役は、陸上の植物でもプランクトンやバクテリアでも
なく、海藻が担っているそうだ。もっと言えば、海から陸上にあが
れたのも海藻が酸素を作り、オゾン層を形成し、紫外線を吸収した
からだそうだ。陸上生命のオオモトで、母で、恩人ではないか。

3,主に一年生だが20年生きる大型コンブも

ジャイアントケルプというコンブの仲間は、世界一大型化する海藻。
全長は約50mにもなり、夏には一日50㌢も成長するらしい。日本
ではなく、カリフォルニアからメキシコ北部の太平洋岸に生息して、
ラッコやアシカをはじめ様々な生きものの棲家となっている。」


ジャイアントケルプ

4,縄文時代から食べてきた

縄文時代の遺跡から、海藻の植物遺存体が見つかっているそうだ。和
語では古くは、藻類の「も」に対し、食用の海草一般を「め」と呼び、
特にワカメを指していたらしい。

漢字では、古くは「海藻」(平城宮木簡)、「軍布」(万葉集)、「和
布」(色葉字類抄)など文字としても残っている。

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