2016年3月号
今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら
今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら
今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら
表紙は、『僕らはみんな河合荘』より、律さん!
雪の降る中、傘をさし、たたずむ姿が麗しい・・・
のですが、懐に抱えた書籍が、シチュエーション的に不穏すぎて(^^;
『スピリットサークル -魂環-』(水上悟志 先生)
運命が変わり始めて・・・?
フルトゥナが視た未来とは、別の方向へ進み始めている「今」。
そのことを確かめるべく、コーコさんとの決闘を放り出すフルトゥナ、面白い。
そして、変わった未来から生み出された新しい命も、また“つながり”の中に・・・
夜空を見上げて、コーコを拾ってきたときのことを思い浮かべるイーストたち。
フルトゥナが心を大きく動かしたところを見ても、このことが彼にとって
いかに重要なことだったかが、わかりますね・・・ 彼の行動の原点でしたから。
しかし、それでもフルトゥナは止まらない。
以前よりも増した気迫で、コーコさんを追いつめますが、そこにあるのは、
孤独を増した彼の姿というのも、また切ない所でした。
そして、まさかアレがフータの「奥の手」になるとは・・・ 大笑!(ぇ
『それでも町は廻っている』(石黒正数 先生)
分かれの時・・・
受験票をもって掲示板をながめる歩鳥。
もう受験か!? と驚きましたけど、受験をしたのは紺先輩。
みごと合格でしたが、浮かない顔をしているのには、ある理由があって・・・
なんてお話でしたけど、実は紺先輩、両親と暮らすべく引っ越すことになり、
それを知った歩鳥は別れを予感して、引っ越し準備の手伝いをすることに。
そこで、泣きそうになる自分をこらえる歩鳥が、凄い顔でしたけど立派でしたね。
けれど結局、涙腺はもろく、互いに赤い目をしたまま向き合う2人が、
寂しいのだけど、笑顔で別れていて素晴らしかった。
本作の時系列がバラバラとはいえ、これは寂しいな~と思っていたのですが、
ラストで愉快なことになって、歩鳥が怒りながらも笑っている場面から、
にじみ出る嬉しさを感じられたのは、よかったですね~。
今回は、長文で感想を書きたかった内容でしたよ!
『夜鳴きのシィレエヌ』(今村陽子 先生)
今回は、ステラ級の2人の物語。
冒頭、班長会議が行われてましたけど、いずれも個性的な人物ばかりで、
エルフや妖精族までいて、夜鳥さんがふつうに見えちゃいますね(^^;
とくに、総長兼隊長のヴァローナさんが女傑すぎて面白かった。
そんなこんなでしたが、今回、夜鳥さんが連れてゆくのは、黒鵐と花鶏。
元々2人は夜鳥班で、現在ヴァローナさんの所にいるのですね。
ステラ級というのが、大きな要因のようですが・・・
そんな2人の過去にまつわるお話が、けっこうキツイ内容でありましたね。
孤児だった2人にとっての“家族”、その裏側がえげつなく、辛かった。
けれど、ゆえに2人の絆の深さには、安堵を覚えることができました。
それにしても、ラストで明かされた夜鳥さんの前身・・・ ホントに?
『マーチャンダイス』(大石まさる 先生)
火星の砂漠に落ちた3人組・・・
警察やらマフィアやらに追われるような小悪党一味のようで、
何とも濃いメンツでしたが、墜落後は仲たがいしつつ、それぞれバラバラに。
その各人の“末路”が、コミカルながらも、割と残酷に描かれていて驚きでした。
とくに姐さんの連れてゆかれた場所が、背筋の凍るような所で(´▽`;)
ただ、重要なのは3人が持ってきた積み荷の方で、彼女は人間ではない
ということなのですよね? これまた面白い住人が加わったものです。
『おばけ道』(漫画:小野寺浩二 先生/総合P:石黒正数 先生)
今回は、催眠術を体験するお2人。
催眠術は「望まないことは絶対に出来ない」と、垂水先生はおっしゃっていて、
それは確かにそうなのですが、うまく誘導する人がやると、悪用も可能でしたよね?
それはともかく、催眠術をきちんと体験できたのは、やはり石黒先生の方。
小野寺先生は、催眠術のかかりにくいタイプで、悔しがっていたのには苦笑(^^;
でも、催眠術なんて、かかりにくい方が良いと思うんですけどね・・・
楽しめないのは損、という考え方なのでしょうけども。
『並木橋通りアオバ自転車店』(宮尾岳 先生)
ブロンブロンか、バーリーか?
OLのハルカさんが街で見かけたフォーリンラブならぬ、フォールディングバイク。
それに興味を持ったところ、ブロンプトンとバーディー、それぞれを勧めてくれる
男性2人が現れて・・・
なんてお話で、ハルカさんがどちらを選ぶか? という点に引き込まれましたね。
ブロンプトンはイギリス、バーディーはドイツと、お国柄の出ている自転車だとか。
そこで、ハルカさんが青葉さんに助言を得て、選んだ自転車は・・・?
これが彼女の人柄に合ったものとでも言いましょうか、腑に落ちるチョイスで
楽しかったですね~。 そして、それぞれの国の良さも感じられて、素敵でした!
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
【新連載!】
●はやめブラストギア (竹山祐右 先生)
ロードの世界でバトル!?
裏ロード界で幅をきかせる峠の死神王。
圧倒的な走りで、競争相手を打ちのめし、戦利品として部品を奪う。
さらに屈辱を与えるなど、えげつないやり方で、トップに居座っています。
そんな場所へ、1人の少女が迷い込み、ロードレースに巻き込まれることに。
少女の名は、円城寺はやめさん。
威圧感のある死神王・菅晴照を相手に、委縮するかとも思いきや、
むしろ勝つ気でやるというから、頼もしかった。
そこから始まるレースも、パワーを感じる疾走感で、グイグイ引き込んでくれます。
死神の通り名どおり、恐ろしい技ではやめさんを追いつめる死神王でしたが・・・
はやめさんもまた、「白虎(ティグレ・ビアンカ)」なる通り名をもつ強者。
死神王と渡り合う勝負が、熱く燃えるない内容となっていました。
そして、決着の行方は・・・?
何だかんだで、勝負に対しては誠実な死神王も面白かったですし、
裏ロードという何でもあり的な勝負に、魅力のある作品だと感じます。
連載スタートとのことで、大いに期待!
【コミックス3巻、発売中!】
●超人ロック ~ラフラール~ (聖悠紀 先生)
アルトベルクの危機!
帝国の手で、窮地に立たされるアルトベルク。
谷の住人達にも危険が迫ると考えた彼は、逃げるように指示します。
このあたり、さすがといった所でしょうか。
レクスさんの手によって、何とか危機を逃れたものの、
負った傷には毒があり、簡単には治せないものだと判明。
そこで、ある方法でアルトベルクを救おうとするのですが・・・
これが「現在」にもつながるものなのでしょうかね?
そのあたりも気になりますが、差し迫った課題は、帝国の手から逃れること。
帝国に雇われた傭兵たちの力は強大で、谷の住人たちは追いつめられてゆき、
レクスの父が対抗すべく、動き始めます。
これが痛快でしたけど、はたして、どこまでうまくいくのか・・・
期待を込めつつ、今後も楽しみです!
【連載予告】
●ゼロ エンジェル ~爽碧の堕天使~(麻宮騎亜 先生)
次号より、連載開始!
ということで、顔見せ的な予告編が掲載されておりました。
車やレースには詳しくないので、うまく説明できませんが、
そうした要素に魅力のある作品になりそうです。
疾走する2台の車。
ノリノリで自分のマシンを自慢するように、テンション上げる運転者ですが、
そこへ、1台のマシンが割り込んできて・・・
といった感じの内容でしたけど、割り込んできたのは、少女。
岬愛華と名乗る彼女は、ちょっと中二・・・もとい、危険な香りを漂わせ、
ミステリアスな雰囲気を醸し出しています。
そんな彼女のカーライフ・ストーリーになるのでしょうかね。
次号より、連載開始とのことで、期待です!
【単行本作業中】
●ドリフターズ・・・? (平野耕太 先生)
今月のドリフターズは、単行本作業のためお休み・・・ですが?
恒例、ルークとヤンのコーナーがあるので、サービス満点です。
まあ、いつも通りな2人のやりとりが面白おかしいわけですが、
今回は、まさかの中の人ネタ!
現在放映中の某大河ドラマにて、小山田茂誠を演じておられる高木渉さんが、
ヤンの中の人というので、そのネタが愉快すぎでありました!
いや~面白いですものね、『真田丸』。
真田昌幸も信幸も、そして当然、幸村じゃなかった信繁も、
その他の面々含めて、みんな良いキャラクターになっています。
と、大河ドラマの話をしても仕方ないですね(ォィ
次号は増ページ・・・予定ということで、期待大ですよ!