五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 「お気に入り」 マンガ1巻いろいろ・続

2013年01月11日 | ◆「お気に入り」  マンガ

「お気に入り」マンガ1巻作品いろいろです。

多すぎたので、前回と分けて書きました~。

 

 

 

『特例措置団体ステラ女学院高等科 C3部』1巻

 (原作:いこま 先生/漫画:みどりとももか 先生)

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 女子高生、楽しくサバゲー始めました!

 大和ゆら、ステラ女学院高等科1年生。

 寮で同室となった先輩から誘われて、サバゲー(サバイバルゲーム)の世界へと

 足を踏み入れることに・・・ そんな彼女の、初心者からのサバゲー物語です。

 

 『特例措置団体ステラ女学院中等科C3部』の続編にあたる作品ですけども、

 前作を知らずとも、じゅうぶんに楽しめるかと思います。

 主人公・ゆらは本作からの登場ですし、初心者である彼女の視点は、

 多くの読者と同一であり、新鮮に物語に入り込むことができるようになっていますので・・・

 

 前作の登場人物たちも出てきますが、いずれも個性豊かな面々。

 明るく快活なリーダー格、クォーター美少女、メガネで参謀格のしっかり者、

 ゆらと同じく1年生で小っちゃな娘、1年生ながら背の高いおとぼけ少女(前作主人公)と、

 この5名にゆらを加えたメンバーが、まったりお茶したり、お菓子食べたり、買い物したり、

 そしてサバゲーしたりする作品になっています。

 

 基本的にはゆる~く楽しむ雰囲気ですけども、

 サバゲーに対して真剣に取り組むキャラクターも登場しつつ、

 ゆら自身も成長してゆくような展開もアリ。

 でもやっぱり、のびのびとした空気感が良い感じの物語。

 アニメ化も控えているようなので、今後注目ですね!

 

 

 

『Doubt!』1巻 (天乃咲哉 先生)

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 「人間観察と心理分析を駆使して妹を見つけだすメンタル・ラブ・コメディ☆」 (オビ文より)

 神埼イチルは17歳。

 しかし学校には通わず、事業で失敗した挙句に借金を背負って人間嫌いのひきこもりに。

 そこへ父親から、隠し子=イチルの妹を探し出しだすよう依頼がきて・・・

 

 と始まる物語。

 妹候補の少女・藤堂飛鳥は、クラスでも人気者の気立てのよい美少女。

 しかし、彼女は内面をさらけ出さないタイプの人物で、そのプライベートは謎。

 そこでイチルは、特技の心理分析を用いて彼女に接近し、

 本当に自分の妹かどうかを探ることになります。

 

 イチルはその過程で、藤堂飛鳥からの信頼を得るべく、優しく接したり、

 困ったことがあれば手助けするわけですが、妹かもしれない少女に

 恋愛感情を抱かせてはいけないし、抱いてもいけない・・・

 そうした微妙な距離感を保ちつつの交流が、程よい緊張感で楽しめますね。

 

 また、他にも魅力的・個性的な少女たちが登場し、

 イチルの学生生活は華やぎながらも、苦労の多いものになってゆきます。

 他人の心をのぞきつつ、少女たちの抱える問題を解決していくイチル。

 人間嫌いのひきこもりである彼自身の変化も、本作の見どころの1つでしょう。

 今後が楽しみな作品です!

 

 

 

『AGEHA』1巻 (六道神士 先生)

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 何がホントでウソなのか? 謎のやりなおし空間でくりひろげられる不条理物語。

 楯葉心記(たてはもとき)16歳。

 幼なじみの少女・七見朱波(なみあげは)と、ついに一線を越える日がやって来た!

 夢のようだ・・・と喜びをかみしめていると、とつぜん場面は暗転。

 謎のメガネ美女が現れて、この不可思議な状況を説明しだしますが・・・

 

 と始まる物語。

 その後、朱波はあっさり死んでしまいます。

 しかしメガネ美女が言うには、「やりなおし」ができるとのこと。

 つまり心記は、朱波の死を回避しようと試みることができる・・・?

 そうした世界で、心記は何度も朱波の死を避けようと努めますが、

 これがちっともうまくいかない。 何度も何度も繰り返し、彼女の死を目撃することに・・・

 

 でも、その過程が突拍子もないものばかりで、

 なおかつコミカルに描かれてしまうのだから面白い!(フキンシン)

 2人で学校へ向かっていたはずなのに、なぜか砂漠で立ち往生したり、

 海へ遊びに来たら無人島へ漂着したり、キノコ狩りに来たら某ゲーム世界に迷い込んだり、

 とにかくバリエーションに富んだ物語が楽しませてくれます。

 はたして心記は、朱波を救うことはできるのか? ちょっと先の読めない作品ですね。

 

 

 

『スピリットサークル -魂環-』1巻 (水上悟志 先生)

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 「中二・前世・霊能バトル!?」 (オビ文より)

 桶屋風太(フータ)、14歳。

 ある日、転校してきた少女・石神鉱子(コーコ)との出会いにより、

 「過去生」なるものを知ることになります。 そこから始まる、前世の因縁物語。

 

 「あんたにはあと、7回死んでもらうわよ」

 コーコには、フータに対する前世の遺恨があるらしく、やたらと敵対的にからまれます。

 そして、過去生を見せられることにより、その遺恨の理由が少しずつ明らかとなってゆき・・・

 といった展開の本作品は、現在・過去と場面が入れ替わりながら進行。

 そこでフータは自分やコーコの過去生はもちろん、

 現在の友人たちとの、前世での関わりを知ることになるのです。

 

 そうした前世の因縁を軸に、くりひろげられる物語。

 たしかに、コーコがフータを恨むのにも理由があるわけですが、

 フータはフータで事情があったり、逆にコーコの過去生を恨んでいたりと、

 一筋縄にはいかない関係の2人。

 

 しかしフータは、現在のコーコには何の怨みもなく、むしろ仲良くなりたいと考えていて、

 このあたり、過去のしがらみと現在というテーマが、見え隠れしているように思えます。

 つまり前世という要素を用いつつ、「歴史の相克と和解」が描かれるのではないか?

 と、私は考えているのですが・・・ はてさて?

 過去生の物語1つ1つも、楽しかったり、しみじみしたりの面白さ。

 これらがどこへ行きつくのか、楽しみです!

 

 

 

『ROSE GUNS DAYS Season1』1巻

 (原作:竜騎士07 先生/作画:宗一郎 先生)

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 「1947年、暗黒街。求む用心棒。」 (オビ文より)

 架空の歴史における1944年、日本は米中連合軍の提案をうけ、無条件休戦。

 その後、米中からの移民流入により、日本における日本人はマイノリティとなる。

 そうした世界を舞台に、たくましく生き抜く日本人たちを描いた物語。

 

 1947年、東京23番市。

 追われる美女ローズ・灰原を救ったのは、レオ・獅子神。

 キザったらしく、しかしクールにふるまう彼は復員したばかり。

 マフィアやゴロツキが有象無象のこの街で、紆余曲折を経たのちに、

 ローズの店の用心棒となって活躍することになります。

 

 主人公レオ・獅子神は、腕のたつ男。

 その活躍はスタイリッシュで爽快感あふれるものとなっており、

 彼がマフィア相手にひるむことなく挑むさまは、掃き溜めのような街のヒーローそのもの。

 そうした描写により、しっかりエンターテイメントに仕上がっている作品です。

 タイトルの「Seasn1」というのが気になりますが、

 ここからどのような物語がくりひろげられてゆくのか・・・ 楽しみです!

 

 

 

『新ぽっかぽか』1巻 (深見じゅん 先生)

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 ちち・はは・あすか、父母子3人を中心とした物語。 (試し読み

 前作『ぽっかぽか』のつづき・・・ですよね? なぜ「新」になっているのかわかりませんが。

 田所一家の日常を、のびのびハートフルに、

 しかし生活の大変さも伝わるように描かれるお話です。

 

 はは=田所麻美は、朝寝坊するわ昼寝するわ歌を歌うわ、のんびりしてそうに見える主婦。

 ちち=田所慶彦は、ごく一般的なサラリーマンで、毎日お仕事ご苦労様。

 あすかは2人の娘で、小さな幼稚園児。

 そんな3人がくりひろげる日常風景が楽しい作品。

 

 のんびりしてそうに見える麻美さんではありますが、

 家族の生活を支えるために、できる限りのことをできる範囲でしっかりやっています。

 単にのびのびしているだけではなく、生活を支えるための行動を

 当たり前に行うのってけっこう大変だよね、と何となく感じられるのは面白い。

 

 家族仲良く、楽しく暮らしてはいるのですが、その裏ではそれなりに努力もしている。

 でもそれは嫌々ではなく、大好きな人たちと生きてゆく喜びをかみしめるようにして、

 だからこそ、こなしてゆける日常なのだと、伝わってくるのですね。

 また家族の周囲では、離婚や子育て、主婦の悩みといった問題も存在していて、

 麻美さんや慶彦さんがそうした問題に関わって、ぎすぎすした空気を和らげてゆく展開が

 心地よかったりもする作品になっています。

 

 いやもう、前作から好き作品でしたので、「新」になっても読み続けますよ。

 ・・・ということで、今後も楽しみです!