「お気に入り」マンガ1巻作品いろいろです。
多すぎたので、前回と分けて書きました~。
『特例措置団体ステラ女学院高等科 C3部』1巻
(原作:いこま 先生/漫画:みどりとももか 先生)
女子高生、楽しくサバゲー始めました!
大和ゆら、ステラ女学院高等科1年生。
寮で同室となった先輩から誘われて、サバゲー(サバイバルゲーム)の世界へと
足を踏み入れることに・・・ そんな彼女の、初心者からのサバゲー物語です。
『特例措置団体ステラ女学院中等科C3部』の続編にあたる作品ですけども、
前作を知らずとも、じゅうぶんに楽しめるかと思います。
主人公・ゆらは本作からの登場ですし、初心者である彼女の視点は、
多くの読者と同一であり、新鮮に物語に入り込むことができるようになっていますので・・・
前作の登場人物たちも出てきますが、いずれも個性豊かな面々。
明るく快活なリーダー格、クォーター美少女、メガネで参謀格のしっかり者、
ゆらと同じく1年生で小っちゃな娘、1年生ながら背の高いおとぼけ少女(前作主人公)と、
この5名にゆらを加えたメンバーが、まったりお茶したり、お菓子食べたり、買い物したり、
そしてサバゲーしたりする作品になっています。
基本的にはゆる~く楽しむ雰囲気ですけども、
サバゲーに対して真剣に取り組むキャラクターも登場しつつ、
ゆら自身も成長してゆくような展開もアリ。
でもやっぱり、のびのびとした空気感が良い感じの物語。
アニメ化も控えているようなので、今後注目ですね!
『Doubt!』1巻 (天乃咲哉 先生)
「人間観察と心理分析を駆使して妹を見つけだすメンタル・ラブ・コメディ☆」 (オビ文より)
神埼イチルは17歳。
しかし学校には通わず、事業で失敗した挙句に借金を背負って人間嫌いのひきこもりに。
そこへ父親から、隠し子=イチルの妹を探し出しだすよう依頼がきて・・・
と始まる物語。
妹候補の少女・藤堂飛鳥は、クラスでも人気者の気立てのよい美少女。
しかし、彼女は内面をさらけ出さないタイプの人物で、そのプライベートは謎。
そこでイチルは、特技の心理分析を用いて彼女に接近し、
本当に自分の妹かどうかを探ることになります。
イチルはその過程で、藤堂飛鳥からの信頼を得るべく、優しく接したり、
困ったことがあれば手助けするわけですが、妹かもしれない少女に
恋愛感情を抱かせてはいけないし、抱いてもいけない・・・
そうした微妙な距離感を保ちつつの交流が、程よい緊張感で楽しめますね。
また、他にも魅力的・個性的な少女たちが登場し、
イチルの学生生活は華やぎながらも、苦労の多いものになってゆきます。
他人の心をのぞきつつ、少女たちの抱える問題を解決していくイチル。
人間嫌いのひきこもりである彼自身の変化も、本作の見どころの1つでしょう。
今後が楽しみな作品です!
『AGEHA』1巻 (六道神士 先生)
何がホントでウソなのか? 謎のやりなおし空間でくりひろげられる不条理物語。
楯葉心記(たてはもとき)16歳。
幼なじみの少女・七見朱波(なみあげは)と、ついに一線を越える日がやって来た!
夢のようだ・・・と喜びをかみしめていると、とつぜん場面は暗転。
謎のメガネ美女が現れて、この不可思議な状況を説明しだしますが・・・
と始まる物語。
その後、朱波はあっさり死んでしまいます。
しかしメガネ美女が言うには、「やりなおし」ができるとのこと。
つまり心記は、朱波の死を回避しようと試みることができる・・・?
そうした世界で、心記は何度も朱波の死を避けようと努めますが、
これがちっともうまくいかない。 何度も何度も繰り返し、彼女の死を目撃することに・・・
でも、その過程が突拍子もないものばかりで、
なおかつコミカルに描かれてしまうのだから面白い!(フキンシン)
2人で学校へ向かっていたはずなのに、なぜか砂漠で立ち往生したり、
海へ遊びに来たら無人島へ漂着したり、キノコ狩りに来たら某ゲーム世界に迷い込んだり、
とにかくバリエーションに富んだ物語が楽しませてくれます。
はたして心記は、朱波を救うことはできるのか? ちょっと先の読めない作品ですね。
『スピリットサークル -魂環-』1巻 (水上悟志 先生)
「中二・前世・霊能バトル!?」 (オビ文より)
桶屋風太(フータ)、14歳。
ある日、転校してきた少女・石神鉱子(コーコ)との出会いにより、
「過去生」なるものを知ることになります。 そこから始まる、前世の因縁物語。
「あんたにはあと、7回死んでもらうわよ」
コーコには、フータに対する前世の遺恨があるらしく、やたらと敵対的にからまれます。
そして、過去生を見せられることにより、その遺恨の理由が少しずつ明らかとなってゆき・・・
といった展開の本作品は、現在・過去と場面が入れ替わりながら進行。
そこでフータは自分やコーコの過去生はもちろん、
現在の友人たちとの、前世での関わりを知ることになるのです。
そうした前世の因縁を軸に、くりひろげられる物語。
たしかに、コーコがフータを恨むのにも理由があるわけですが、
フータはフータで事情があったり、逆にコーコの過去生を恨んでいたりと、
一筋縄にはいかない関係の2人。
しかしフータは、現在のコーコには何の怨みもなく、むしろ仲良くなりたいと考えていて、
このあたり、過去のしがらみと現在というテーマが、見え隠れしているように思えます。
つまり前世という要素を用いつつ、「歴史の相克と和解」が描かれるのではないか?
と、私は考えているのですが・・・ はてさて?
過去生の物語1つ1つも、楽しかったり、しみじみしたりの面白さ。
これらがどこへ行きつくのか、楽しみです!
『ROSE GUNS DAYS Season1』1巻
(原作:竜騎士07 先生/作画:宗一郎 先生)
「1947年、暗黒街。求む用心棒。」 (オビ文より)
架空の歴史における1944年、日本は米中連合軍の提案をうけ、無条件休戦。
その後、米中からの移民流入により、日本における日本人はマイノリティとなる。
そうした世界を舞台に、たくましく生き抜く日本人たちを描いた物語。
1947年、東京23番市。
追われる美女ローズ・灰原を救ったのは、レオ・獅子神。
キザったらしく、しかしクールにふるまう彼は復員したばかり。
マフィアやゴロツキが有象無象のこの街で、紆余曲折を経たのちに、
ローズの店の用心棒となって活躍することになります。
主人公レオ・獅子神は、腕のたつ男。
その活躍はスタイリッシュで爽快感あふれるものとなっており、
彼がマフィア相手にひるむことなく挑むさまは、掃き溜めのような街のヒーローそのもの。
そうした描写により、しっかりエンターテイメントに仕上がっている作品です。
タイトルの「Seasn1」というのが気になりますが、
ここからどのような物語がくりひろげられてゆくのか・・・ 楽しみです!
『新ぽっかぽか』1巻 (深見じゅん 先生)
ちち・はは・あすか、父母子3人を中心とした物語。 (試し読み )
前作『ぽっかぽか』のつづき・・・ですよね? なぜ「新」になっているのかわかりませんが。
田所一家の日常を、のびのびハートフルに、
しかし生活の大変さも伝わるように描かれるお話です。
はは=田所麻美は、朝寝坊するわ昼寝するわ歌を歌うわ、のんびりしてそうに見える主婦。
ちち=田所慶彦は、ごく一般的なサラリーマンで、毎日お仕事ご苦労様。
あすかは2人の娘で、小さな幼稚園児。
そんな3人がくりひろげる日常風景が楽しい作品。
のんびりしてそうに見える麻美さんではありますが、
家族の生活を支えるために、できる限りのことをできる範囲でしっかりやっています。
単にのびのびしているだけではなく、生活を支えるための行動を
当たり前に行うのってけっこう大変だよね、と何となく感じられるのは面白い。
家族仲良く、楽しく暮らしてはいるのですが、その裏ではそれなりに努力もしている。
でもそれは嫌々ではなく、大好きな人たちと生きてゆく喜びをかみしめるようにして、
だからこそ、こなしてゆける日常なのだと、伝わってくるのですね。
また家族の周囲では、離婚や子育て、主婦の悩みといった問題も存在していて、
麻美さんや慶彦さんがそうした問題に関わって、ぎすぎすした空気を和らげてゆく展開が
心地よかったりもする作品になっています。
いやもう、前作から好き作品でしたので、「新」になっても読み続けますよ。
・・・ということで、今後も楽しみです!