「お気に入り」マンガ作品の1巻いろいろです。
数が多いので、2回に分けて書きます~。
『王者の遊戯』1巻 (緒里たばさ 先生)
「少年軍師×将軍 バディバトル三国志開幕 天才軍師・郭嘉の相棒は誰だ!?」 (オビ文)
一風変わった「三国志」物語。
主役は郭嘉。 諸葛孔明などに比べると知名度は落ちますが、三国志では有名人。
そんな彼が、“軍師”になるべく職を求めますが、どうにも上手くいかず・・・
と始まる物語。
やがて、蘭と名乗る武人と出会い、彼との関係を軸にしながら、
袁紹軍での軍事演習や、軍師たちとのやりとりなどが描かれることになります。
しかし、この作品の異質な点は、軍師が少年であるという点。
彼らは成長を止めた存在であるらしく、それによって特殊能力を得ることができるのだとか。
この少年軍師が、将軍とバディを組むことによって、強大な力を発揮できるというのが
本作の大きな特徴となっています。
正直、第1話を連載で読んだ時点では、
「う~ん、どうなんだろう?」と思ってしまったのですが、
コミックスを読むことで、これはこれでアリと考えられるようになりました。
当初は、正統派な三国志を読みたいという願望があったもので(^^;
また、蘭という三国志では何者かわからない人物の存在も、興味を惹かれるところ。
主人公が郭嘉であることと、少年軍師と将軍バディが戦局の行方を左右するらしいこと、
これらの特徴が物語をどう動かしてゆくのか・・・
三国志好きなら、誰と誰がバディを組むのかを考えて楽しむこともできそうです。 期待!
『うどんの国の金色毛鞠』1巻 (篠丸のどか 先生)
「かわいくて、笑えて、たまにホロリとする のほほん二人暮らしの物語!!」 (オビ文より)
故郷・香川へ帰ってきた、俵宗太30歳。
実家のうどん屋は継がず、東京での仕事をつづける気でいる彼でしたが、
小麦どろぼうの少年との出逢いを経て、故郷の空気になじんでゆく日々を送ることに・・・
といった感じの物語。
小麦どろぼうの少年に、なつかれてしまう宗太。
しかしこの少年には、なぜか耳や尻尾が生えていて・・・?
何だかんだあって、ポコと名付けた少年と暮らすことになり、
この2人の生活が、忙しくも長閑な雰囲気で、心地よさを感じさせてくれます。
ポコの可愛らしさ、宗太の友人・知人との交流、故郷になじんでゆく過程。
そうした情景が楽しかったり、しみじみしたりと、のんびり良い感じの作品になっています。
『向ヒ兎堂日記』1巻 (鷹野久 先生)
「妖怪ノ悩ミ相談、ヨロズ承リマス。」 (オビ文より)
時は明治時代。
謎の貸本屋を舞台に、妖怪の悩み相談を解決したり、
妖怪たちの交流が描かれたり、はたまた、官憲の取り締まりをしのいだりの物語。
貸本屋の主人・兎崎伊織は、妖怪が視えてしまう人間。
彼を中心に、猫又の銀、化狸の千代などが、本屋を訪れる妖怪の悩み相談に応じます。
“牡丹の花”を植えかえる依頼、不思議な金魚からの頼みごとなどをこなしつつ、
妖怪との交流が穏やかに、ハートフルな雰囲気で描かれる内容。
また、伊織が妖怪を視ることができるのには理由があり、
そのことを伊織自身が探っていることや、政府が妖怪関連の書籍を取り締まっているなど、
様々な方向からのアプローチが存在し、飽きさせない物語となっています。
『南Q阿伝』1巻 (光永康則 先生)
「カワイイ神様が日本を救う!? 救国×鎮守ミッション、スタート!!」 (オビ文より)
高校生・神田太郎の特技は、3階から飛び降りる事。
そんな彼の前に現れた謎の少女・南久阿は、太郎のことを「太郎丸」と呼びますが・・・
と始まる物語。
わけもわからず、謎の少女から逃れる太郎でしたが、
やがて南久阿から「日本の危機」を知らされ、その戦いに巻き込まれることになります。
妖怪や神々が登場しての大混乱。 その裏に潜む敵との戦い。
なぜ太郎が、3階から飛び降りることができるのか?
そこに南久阿が彼を求める理由があって、ゆえに太郎は戦力となるわけですが、
この2人の「日本を守る」戦いが、痛快に、時に容赦なく描かれます。
八咫烏や火車など、有名な妖怪が登場する物語は、
おどろおどろしい雰囲気を醸し出しつつも、シャープな絵柄で軽快に楽しませてくれる印象。
南久阿さまのおごそかな可愛らしさもですが、
私は太郎くんと先生の“誤解セクハラ”なやりとりが好きですね~。 面白いです!
『シュヴァリオン』1巻 (嵐田佐和子 先生)
「“最終回の続き”を生きるヒーロー」 (オビ文より)
かつて強大な敵を倒し、平和を取り戻したヒーロー・シュヴァリオン。
その1人・レッドの平和な日々を描いた物語・・・
ですが、なぜかメンバーの中で彼だけが変身が解けないまま。
ゆえに普通の生活を送ることができず、不審者扱いされる毎日。
しかも、パワーはヒーローのままなので、やることなすこと大げさすぎて大迷惑という、
とんでもない存在になっちゃていて、そうした状況が面白おかしい内容になっています。
それでも、ヒーローとしての情熱は持ち続けているレッド。
フビンな境遇にいる彼ですが、ムダに熱かったりするその姿勢は、なかなか好感もてます。
また、かつての仲間たちも登場して、普通に生活している様子は、レッドと対照的。
そんな仲間たちとの交流も楽しい要素です。
どちらかといえば元に戻るための方法をさがして、てんやわんやする展開が多めですが、
私はも少し、「元ヒーローがすごす日常」を見てみたい気もしますね~。
『ワンパンマン』1巻 (原作:ONE 先生/漫画:村田雄介 先生)
ワンパンチであらゆる敵を倒してしまうヒーロー“サイタマ”。
彼がくりひろげる戦いが、その強さゆえに滑稽にみえてしまう面白さ!
まず、サイタマが強すぎる!
環境汚染から生まれた強力な怪人も、究極のステロイドで「最強」となった男すらも、
一撃で倒してしまうのは凄まじい・・・ のだけど、敵が妙にシリアスなだけに、
そのワンパンチでついてしまう決着が、可笑しさを醸し出している作品です。
これで話が続けられるのか?
と読み始めた当初は思ったものの、これが見事な話づくりで飽きさせない!
時にピンチ(?)に陥ったり、謎の組織が現れたり、サイタマに憧れるヒーローが登場したり、
次から次へと面白さが増してゆきます。
自分の強さに飽いたヒーローの戦い。
それがギャグ的に展開する様子が楽しくてたまりません。
2巻も同時発売されていて、これまた妙なライバル(?)が登場したり、
まだまだ加速する面白さ。 期待作です!