五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ まんがくらぶオリジナル 感想①

2011年11月21日 | ◆4コマ誌⑥ まんがくらぶオリジナル

2012年1月号

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 そろそろ定期的に書くのが難しくなってまいりました・・・

 

 今月の「最近の小学校事情を知ったで賞」は、『凹日記。』!

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 「息子の小学校では」とありますが、宿題を家で採点して提出する話に、思わず「へぇ」。

 こうした日常話のある作品では、私が知らない「最近事情」のようなものが知れたりして、

 なかなか興味深いものがありますね。 それにしても、小学生の親御さんって大変だな~。

 

 

 

●そんな毎日 (おーはしるい 先生)

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 トビラをかざる墨たん。 はてさてどちらの猫様でありましょうや?

 今回、おーはし先生が親子で泊まりに行った場所・・・

 何とそこは、師走冬子先生のお家!

 

 ということで、墨たんは師走先生のお猫様。

 2ヶ月の子猫さんということで、おーはし先生も会うのが楽しみな様子。

 ふーちゃんの方は、墨たんよりも「冬子おねーちゃん」のことで頭がいっぱいらしいけど(^^;

 そんなに師走先生が好きなのか、ふーちゃん!

 

 でも、実際に墨たんに会ってしまったら、ふーちゃんも抱っこして可愛がっています。

 その姿が読者にも、墨たんの愛らしさを伝えてくれる楽しさ。

 ただ、なぜかおーはし先生にはなつかないという(;;) おーはし先生、お気の毒。

 そんなこんなが楽しいお泊りなのですが、師走先生ご自身も楽しいお方だったり、

 松田円先生まで登場されて、いろいろ面白いお話でした。

 それにしても松田先生、スタイルよさげな美人さん・・・っぽい。

 

 最後、冬子おねーちゃんとの別れを惜しむふーちゃんになごんだり、

 ポパイたちの活躍にも期待しつつ・・・ 今後も楽しみです!

 

 

 

●ぼくのキライな体育の時間 (佐伯イチ 先生)

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 フレッシュゲスト!!

 小学生4年生の芝野聡くんは、体育が苦手!

 理科が得意らしいけど、足は遅いし鈍くさいということで、体育はダメダメ。

 そんな彼が、体育に奮闘する姿(?)を描いた4コマ・コメディ。

 

 聡くん、普通に体育が苦手なだけであればよいのですが、性格にやや問題アリ?

 自分がイケメンであることを自覚しているうえに、女子からの評価を気にする男の子。

 なので、男子ウケ悪いわ、女子からも冷たい視線にさらされるわで、

 自信家だけど女子の目だけは気にするという面白いキャラクターになってます(^^;

 

 そこで聡くん、カッコ悪いままじゃイヤだと言って、

 担任の百鳥先生に頼んで、いっしょに体育の練習をするという話の流れ。

 百鳥先生はやさしくてよい人なのだけど、どこか天然風味。

 ふんわりしていて体育を教えるのに不向きなんじゃ・・・と思わせるタイプですが、

 聡くんと練習を楽しくすごす姿には、なかなかになごむものがあります。

 体育でなごんでるだけじゃダメなんだけど(^∇^;

 

 そうした感じで、聡くんのキャラクターが生み出す可笑しさと、

 百鳥先生との練習によるゆるさが面白味になっていたように思う作品。

 体育が苦手だった方には、共感めいた部分も多いのかも?

 聡くんにもやさしい保健係くんの存在も気になったりするので、つづき期待です!

 

 

 

●おかあさまといっしょ (小池恵子 先生)

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 コミックス3巻が12月17日発売! ・・・ですが、感動(!?)のフィナーレ!!

 嫁姑の暗闘をえがいた4コマ作品も、ここに完結!

 旦那・息子が帰ってきたため、2人暮らしだった生活に終止符が打たれることになりました。

 最近の嫁姑さんも、ちょっとは近づいているというか、自分自身を振り返るようなこともあり、

 最後くらいは和解モードで終了でしょうか? はてさて・・・

 

 

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 帰ってきた息子・旦那さんとのそれぞれとの関わりは、穏やかな日常を生む・・・?

 単身赴任で成長した息子さん、きちんと家事を手伝うようになって、喜ぶ姑サマ。

 亡くなった夫のことを思い出し、「結婚しなければよかったと思った時もあるけれど」

 と語られる内容は、なかなかに1人の女性の立場をみるのに興味深いモノでした。

 【選択で消える命】というタイトルは、重い。

 

 一方、己の家庭を見てきた末に、「結婚なんて一生するつもりなかった・・・」と語る嫁サマ。

 母親との関係から冷めた感情を抱き、その影響で「家庭」に期待しなくなった彼女が、

 それでも今の状況を自分で選んだということに、ある種の“誇り”を持っている姿勢は

 本当に素晴らしく感じられます。

 たとえ「後悔」があっても、「選択」は自分でしたのだという自覚があれば、それでよい。

 その後は臨機応変。 「別れ」の前に「戦う」という過程が想定されていたのも見事でした。

 

 2人が考える自分で選んだ「結婚」という道が、

 それぞれの1人の女性という立場を浮き彫りにしたことは、

 嫁・姑という枠組みをみるのに重要なモノなのかもしれませんね。

 

 まあ、お互い抱えたものがありながら(だからこそ?)、

 暗闘をくり広げつつも、なんだかんだで「うまくやって」きた嫁・姑さん。

 最後は丸くおさまるかと思いきや・・・な展開と、最後のセリフに大笑いでありました!!

 それでこそ! ですね~(^◇^;)

 殺伐としつつフェア精神が面白味になっていた嫁・姑の暗闘、楽しませていただきましたー!!

 

 

 

●ワンダーももこ (みずしな孝之 先生)

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 みずしな先生の新作読み切り、2ヶ月連続登場!

 1人教室の片隅で、1冊の本をじっと見つめる女子・桃さんですが、

 友人・ゆったんさんにあきれられるその本は、「レトロ調 近代建築の写真集」!

 そんなものを読んで、うっとり胸キュンできる桃さんのお話・・・ですかね。

 

 しかし桃さん、単純にレトロな近代建築が好きという以上に、

 建物に恋しちゃってる感じの浮かれっぷりです(^^;

 これはいわゆる「対物性愛」というものでしょうか?

 建物でも新しいビルなどは駄目で、レトロで歴史を感じるものが対象というのだから面白い。

 

 そんな桃さんのキャラクターが面白味となっているようですが、

 そのほかにも、作中で描かれるレトロな建物の「絵」が、なかなか趣深くて良い感じ。

 単なるコメディ作品というだけでなく、歴史を感じさせる「風景」も楽しめそうな良作の予感。

 2か月連続ということで、次回はもちろんのこと、さらなるつづきにも期待しております!

 

 

②へつづきます。