指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

「なんだかよくわからないけど、指田さんがよいと思うならやってくれ」

2022年11月29日 | 横浜

この言葉は、私がパシフィコ横浜にいて、ウォーマッド横浜について、当時の総務部長岡本坦氏に説明した時の言葉である。

たぶん、1989年の秋ごろのことだと思う。

その後、1989年12月25日付けで、横浜市に戻ることになる。

その時の手帳を見ると、

「ウォーマッド、残念」と書いてるので、最後までやりたかったのだと思う。

ただ、私の後任は、港湾局で同じ振興課にいて、まじめでいつも夜中まで一人でも仕事をしている、鯉渕信也君だったので、喜んで後を託して市役所に戻った。

                   

そして、91,92ときちんとできたのは、鯉渕君の力だと思った。

 

 

 

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『荒木又右エ門』

2022年11月29日 | テレビ

剣豪荒木又右衛門(高橋英樹)は、妻みね(田中好子)と平穏な日々を送っていた。

ある日、又右衛門のもとに、みねの弟が惨殺されたという知らせが届く。しかも、斬った男は無二の親友(夏八木勲)の甥だったと知る。

 

                    

この又右エ門の決闘・鍵屋の辻は、有名な話で、何度も映像化されてきた。

私が最初に見たのは、阪妻の主演の『伊賀の水月』で、今はない大井武蔵野館だった。

ほとんど憶えていないが、冒頭に囲碁盤をひっくり返すところだけが記憶にある。

昔の鍵屋の辻は、この決闘のところが中心だったが、実は長谷川伸の小説以後、そこに行くまでの池田藩と旗本たちとの対立がドラマになっていて、ここでもそれが丁寧に描かれている。

なかで、大滝秀治の大久保彦左衛門が傑作で、旗本を嗾けて、池田藩と対立するように言う。

知恵伊豆がこれと対立し、なんとか収拾を図ろうと、いろんな策を講じる。

要は、喧嘩両成敗で、どちらにも罰を与えていく。

もともと、これは弟の仇を兄が撃つとのことで、できないのだが、最後藩主が死ぬときに、遺言として言うので、できるようになる。

言ってみれば、超法規的措置で、許可されるのだ。

これは、二第秀忠から三代家光の時代で、武断政治から文治政治への移行の時なのだ。

仇討ちは、基本的には禁止で、理由はそれを認めると、無限に連鎖してしてしまうからだ。

時代劇専門チャンネル

 

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「人はパンのみにて生きるにあらず」 大相撲とサッカー

2022年11月28日 | 相撲

昨日は、来月出す本の校正を、朝から午後までずっとやっていて、少々疲れた。

夕方、大相撲の千秋楽を見たが、2敗の高安が、本割で阿炎に敗れ、貴景勝とも3敗となり、巴戦になった。

               

最初に高安は、阿炎に敗れ、阿炎は、貴景勝にも勝って初優勝になった。

なにを擦るか分からない、阿炎らしさが出た二戦だった。

そして、サッカーのコスタリカ戦。

前半、圧倒的に攻めているのに点が取れず、まずなあと思って席を外していて、戻るとたった1発のシュートで、0-1の負け。

相撲も、サッカーも結構番狂わせが多いものだ。

相撲は、格闘技でも極めて特殊で、柔道、ボクシング、レスリングは、床に倒れてもOKだが、相撲は土地、泥、つまり汚れたら負けという、宗教的意味を持つ行事で、古代人の意識を今も持つ行事なので、意外性が起きやすい。

つまり、レスリングやボクシングでは許されるスリップ・ダウンは、相撲では完敗なのである。

また、サッカーは点が入りにくいスポーツなので、結構番狂わせがある。

いずれにしても、こうしたスポーツという劇の意外性は、通常の作者、演出家には作りがたいものだ。

俗に「野球は筋書きのないドラマだ」と言われるが、違うと思う。

筋書きはある。それは、ルールである。ただ、ルールが、その通りに進行しないのが、スポーツの意外性で、それがドラマなのだと思う。

では、なぜこうしたドラマに、人は魅かれるのだろうか。

それは、

「人はパンのみに生きるにあらず」

だからだと思うのだ。

 

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テレポート会議

2022年11月27日 | 横浜

横浜市に40年間いて、いろんなことがあったが、中には非常にバカバカしいこともあった。

その一つが、世界テレポート会議だった。

                           

「シーポート、エアーポート、そしてテレポート」というのがキャッチフレーズだった。

ある人は、「テレポーテーションの会議とはすごい」と思ったそうだが、そうではなかった。

「情報の港」だそうで、あるエリアを光ファイバーで繋いで、世界と情報、特に映像をやりとりするとの構想だった。

それを聞いて、私は相当に怪しいと思った。

事実、今ではスマ・フォで、世界中と映像のやりとりができるようになっている。

およそ、バカバカしい国際会議だった。

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高安、頑張れ!

2022年11月25日 | 相撲

王鵬が、豊昇龍を破って、高安、王鵬と豊昇龍が10勝2敗で、3人が同星になった。

王鵬は、大鵬の孫、豊昇龍は、朝昇龍の甥とのことで、大相撲も二世、三世の世襲の時代になったのか。

その中で、高安は、そうした世襲にも無関係に一人頑張っている。

 

                  

大いに評価したいと思うものだ。

これまで何度も優勝のチャンスがあったのに、なかなかできなかった。

今場所は、落ち着いて取っているので、ぜひ優勝してもらいたいと思う。

高安、頑張れと祈るものだ。

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『わが町Ⅳ』

2022年11月25日 | テレビ

夜、録画しておいたテレビを見る。

「火サス」の『わが町Ⅳ』で、脚本は鎌田敏夫、監督は木下亮。

 

                     

月島の倉庫で、女性が殺され、酒瓶等がメチャクチャに割られている。

犯人は、その酒類の保管を依頼していた安売り酒会社の社長北村総一郎の妻・左時枝とすぐに分かるが、なかなかよくできていた。

さすが、鎌田と木下である。

ただ、このシリーズの設定が少々気になった。

というのも、主人公の渡辺謙は、聾唖の妻有森と共に、佃島の長屋に住んでいて、月島署に勤務している。

住居地と勤務地が近いのは、警察では許されるのだろうか。

横浜市役所では、原則として住所地と勤務地の区は、別にされていたのだが。

少々疑問に思った次第である。

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『8号監房』

2022年11月24日 | 映画

1956年の日活、原作は柴田錬三郎、監督は阿部豊。

 

                                                             

銀座のヤクザの組の事務所に、三橋達也が来て、親分の植村謙二郎に、「3年前のビルの建設費の未払い分を払え」と言う。

植村というのが古いね。

この人は、元日活で、戦後の大映時代は黒澤明の『静かなる決闘』でギャングを演じている。

三橋は、元少尉で、戦時中フィリピンで、ケチで因業な上官を射殺したヒューマニストであることが、警察の監獄係三島耕によって証言される。その上官の名は黒田。

三島も、この時期にはよく出ていた俳優で、二枚目で顔はいいが演技は下手な役者だった。

植村は、表看板としてキャバレーもやっていて、そこの組員には、高品格、柳瀬志郎などの、後の日活の悪役たちがいる。

そこで三橋は、月丘夢路に会うが、その名は黒田で、三橋が殺した卑怯な上官の妻だったのだ。

彼の墓参りに二人で行き、殺したことを告白しようとするが三橋はできない。

そのままに二人は魅かれあう。

なぜか、それはこの二人が美男・美女だからである。

当時の映画では、美男、美女は出てきたら愛しあうのが、決まりだった。

そこに、以前三橋と植村の揉め事で、刑務所にいた芦田伸介が出所してくる。

月丘は、昔は芦田の女でもあったのだ。

芦田は、後の刑事役の時より、太っていてすごみがある。

このことで、芦田と三橋は戦うことになるが、その場にいた月丘は、芦田をピストルで射殺する。

二人は、別々に逃げるが、三橋は警察に、月丘は植村たちに捕まる。

警察は、三橋を犯人として逮捕し、留置する。

そこには、いろんな連中がいて、中では天草四郎の新興宗教の教祖が一番面白い。

ある朝、団扇太鼓の連中が警察に押し寄せてきて、太鼓を叩き、騒動になるが、創価学会のことだろうか。

その他、大森義男の無銭飲食犯や内海突破の詐欺師など、戦後社会の社会風俗が面白い。たぶん、柴田の原作は、その辺にあったのだろうと思うが。

最後、三島の助けで、三橋は、警察を抜け出して月丘の病院に行くが、そこで月丘は、植村らの暴行がもとで死ぬ。臭

警察で、殺人犯とされそうになるが、赤ん坊を置いて逃げた女・関弘子が急に出てきて、殺人の場面を証言して三橋達也は、無罪放免。

関弘子は、観世寿夫の妻でもあったのだそうで、この頃は劇団青年座、同じく同座の山岡久乃もキャバレー女で出てくるが、美人。彼女は、美人で、小沢栄太郎とも浮名を流したことがあるそうだ。

戦後の阿部豊の作品として、面白い方だが、なんとも戦前、戦争臭を引きづっている。

この4か月後には、石原裕次郎の『太陽の季節』が公開されて、戦前的情景は一掃されるのである。

衛星劇場

 

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ララいずみさんは、ニチボー貝塚をよくご存じないようだ

2022年11月24日 | 都市

ララいずみさんは、大阪和泉の方で、そこの鉄道を中心に表現されている。

先日、阪和線の東貝塚駅から、南海の貝塚に歩いて行く映像があった。

東貝塚駅から出ていた貨物線跡を辿って、

「ここに昔繊維工場があり、バレーボールチームが全国で活躍された」とは言っていた。

 

                     

だが、どうやらそれが「東洋の魔女」と言われ、ほぼ彼女たちが東京オリンピックでも優勝したことは、ご存じないように見えた。

 

              

50歳くらいなので、そうなのかと思う。

そこは、今は球技場、ホームセンター、住宅等になっているのだそうだ。

自分が生まれた時代のことをご存じないのは、ある意味で仕方のないことだと思った。

 

 

 

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誘蛾灯について

2022年11月22日 | その他

この時期になると、一番不愉快なニュースが、町の「イルンミネーション」である。

まあ、商店が客寄せにやるのは許せるが、普通の家がやっているのは、バカとしか思えない。

 

                    

昔、水田の周辺に、誘蛾灯というのがあった。

これは、昆虫の走光性を利用して害虫を集め、下の水盤に油等を入れておいた虫を殺すものだった。

今のイルミネーションも誘蛾灯なのだろうか。

 

 

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『七人の刑事』の内、ご健在なのは

2022年11月21日 | テレビ

テレビの『七人の刑事』は、堀雄二、芦田伸介、佐藤英夫、菅原健二、城所英夫、美川陽一郎、そして天田俊明で、この七人は、言うまでもなく映画『七人の侍』からきている。

 

                

そして、時間がたったので、今やご健在なのは、天田俊明だけである。

その天田でも88歳である。

まことに時の経つのは早いものだと思う。

 

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地井武男は二枚目だった

2022年11月21日 | 映画

その晩年は、「ちい散歩」等で、気軽な面を見せていた地井武男だが、本当は二枚目だった。

 

                

それに気づいたのは、藤田敏八監督の映画『赤い鳥、逃げた?』だった。

ここでは、地井は、横浜のボス・内田朝雄の秘書のような役で、非常に迫力があった。

桃井かおりは、本当は内田の娘なのだが、内田に「そんな者は知らん」と言われてしまう。

最後、整備中の本牧第4バースで、原田芳雄、大門正明、桃井かおりは死んでしまう。

やや、浅間山荘事件を思わせる終わり方だった。

 

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ひどい上映例 2件

2022年11月20日 | 映画

昔は、映画館でひどい上映のことがあったものだ。

一つは、前にも書いたが、高倉健主演の『君よ、憤怒の河を渡れ』で、公開初日に、伊勢佐木町の横浜松竹に行き、館内に入ると、客が騒いでいる。

「また、同じところだ」

私は、土曜日の午後で、やっと着いたのだが、上映はとっくに始まっていて、途中だった。

最後まで見て分かったが、どうやら途中の缶を二度上映したらしいのだ。

たぶん、横浜駅付近と同時上映で、フィルムを掛け持ちしていて、途中のどこかがが着かなかったので、前の缶をそのまま二度上映したらしいのだ。

掛け持ち上映の問題は、当時よくあったもので、次の缶が来ないので、休憩で待たされるなどよくあったものだ。

こうしたことは、封切り時に起こったもので、旧作の場合は、掛け持ちをしていないので、そんなことはなくなった。

ところが、名画座等の上映でも問題が起きることもあった。

 

                       

そこは、名画座ではなく旧作の上映館の、蓮沼のヒカリ座だった。

エリア・カザンの名作『草原の輝き』だった。

ご承知のとおり、これはテキサス州の話で、ウォーレン・ビィーティーと同級生のナタリー・ウッドの恋愛劇だった。

ウォーレン・ビィーティーの父は、石油で当てて成金になる。

だが、1929年の大恐慌で破産し、ホテルから飛び降りて自殺する。

そのとき、父は、東部の大学にいるビィーティーのところに来て、女を与えて自殺するのだ。

池袋の文芸坐で見ていたので、筋は分かっていたが、このヒカリ座は、どこかで缶を間違えて上映したのだ。

だから、死んだはずの父親が再度出てきて、息子に説教するという凄い展開になったのだ。

私は、見ていたから分かったが、このとき初めて見た人は理解できなかったと思う。

今は、こんなことはないのは、非常に良いことだと思うのだ。

 

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映写技師のドラマ

2022年11月20日 | テレビ

『東京人』の映画館特集で、映写技師の座談会があって、非常に面白かった。

1950年代の映画全盛時代、映写技師は、結構憧れの職業だったと思う。

それに、16ミリでも上映の鑑札のようなものがあったのか、講習会が開かれていた。

テレビだが、この映画館の映写技師が主人公のドラマがあった。

 

                      

『七人の刑事』で、その映写技師は、かの蜷川幸雄なのだ。

大変にいい加減な男で、漫画を読みながらやっていて、ピントがずれて客から文句を言われるという奴だった。

映画館のピントについては、私は結構気になる方で、以前はよく文句を言いに行ったものだ。

最近のシネコンなどでは、ピントがずれるなどがないのは、よいことだと思うが。

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パシフィコ横浜の正式名称は

2022年11月20日 | 横浜

みなとみらいのパシフィコ横浜の正式名称をご存じだろうか。

多分、ほとんどの方は、ご存じないに違いない。

 

                    

正式な会社の名称は、㈱横浜国際平和会議場というのだ。

1987年に会社を作るとき、当時みなとみらいで会議場担当の岡本部長と宇野課長の原案は、

㈱横浜国際会議場だった。それを、当時の横浜市長細郷道一氏のところに持って行った。

すると、細郷市長は「この国際の後に、平和を入れなさい」と言った。

「ええ、平和を」と聞くと、

「君ね、国際平和は、人類共通の願いで、別の左翼が独占するものじゃないんだよ」と言い、

㈱横浜国際平和会議場の名で、登記もされたのだ。

だが、この名は長くて、電話で言っても長いし、「平和」と付くと「左翼の集会場ですか」とさえ言われた。

そこで、すぐに愛称、略称を作れとなり、私が担当した。

あるCI会社に依頼してやったが、彼らは最初、2000くらいの案を持ってきた。

そして、高木文雄社長等にヒアリングした。

最後、20案を作ったが、私は、そこに、パシフィック・コンベンション・センター、PCCを入れておいた。

それを彼らは、コンベンション・プラザ・ヨコハマし、パシフィコ横浜になったのだ。

今や、ウクライナへのロシアの侵攻や中国の台湾への攻撃の惧れを目にするとき、

故細郷道一横浜市長の先見の明には、感心せざるを得ないと思うのだ。

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ちい散歩とララいずみチャンネル

2022年11月20日 | 都市

テレビに散歩番組は多いが、やはり良いのは、俳優地井武男の「ちい散歩」だが、彼は亡くなっている。

元気に散歩していた彼が死ぬなど不思議だが、内部疾患があったのだろう。

ご冥福を祈りたい。

そこで、今よく見ているのは、大阪和泉に住まわれる、ララいずみさんの、「ララいずみチャンネル」である。

もとは、鉄道が中心だったが、和泉地区の街歩きも多く、非常に面白い。

                 

和泉地区には、史跡も多く、和泉式部の泉も出てきた。

やはり、関西は歴史があるなあと改めて思うのだ。

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