自分の国は自分で守れ

Mikuのブログ

全体の2%に注目する「給付型奨学金」議論 大学教育のレベルを上げる視点も

2016-05-31 11:24:27 | 教育・いじめ問題・児童虐待・少子対策

安倍政権は、大学生らを対象とする奨学金制度について、返済不要の「給付型奨学金」を来年度に導入する方針を固めた。民進党などが参院選の公約として、同制度を創設する方向で進んでいることから、これに対抗するものと見られる。27日付各紙が報じた。

 奨学金制度は、文部科学省が所管する「日本学生支援機構」が行う国の事業。その延滞期間が3カ月を超える延滞者数が、2014年度末で17万3千人いるという。これが「貧困化する若者」というキーワードで議論されている。

マスコミは、17万人という数字に焦点を当てて、奨学金制度を問題視。奨学金返済のために、風俗で働く人もいると伝える媒体もある。こうした報道に触れると、「国が何とかしないといけない」とついつい思ってしまいがちだが、果たして、実態はどうか。

 

延滞債権者の割合は低かった

実は、全体の割合から見れば、延滞者数は減少傾向にある。

 

  数字は、奨学金の総貸付残高に対する3カ月以上の延滞債権比率。日本学生支援機構の資料より編集部作成。

 

学生支援機構トップの遠藤勝裕氏は、「延滞債権者の比率は2~3%。メガバンクもだいたい同じくらいなんですよ。無審査で貸与しているのに、この数字は本当にすごいことだと思います。日本人はやはり真面目な国民性なんだなと」と語っている(東洋経済オンライン2016年1月28日付)。

大学の進学率が高まった結果、経済的事情で奨学金を借りる人が多くなり、それに伴い、延滞者数が増えるのは自然なこと。延滞者数が増えてはいても、全体から見れば、その割合は減っていると言える。もちろん、延滞者が存在することは問題だが、マスコミの報道は、こうしたバランス感覚を欠いている。

 

大学の質も問うべき

経済的な面よりも大きな問題と言えば、大学教育の質の低下だ。

例えば、国際大学ランキング。最も権威があると評される「世界大学ランキング」では、2014年度に23位にランクインしていた東京大学は、15年度に43位に後退。シンガポール国立大学にアジア首位の座を明け渡している。

こうした評価はもともと、英語能力や外国人留学者数など、日本の大学が不利になりやすい設定があると指摘されている。だが、そうした事情を加味しても、日本の大学が国際競争力を増しているとは言い難い。

質の低下が進む大学教育の改善なしに、ただ補助金を投じるのはいかがなものか。「投資に見合った成果が出ているのか」という視点がなければ、日本の教育が向上することはない。

(山本慧)

 

【関連記事】

2016年5月26日付本欄 伊勢志摩サミットを前にアベノミクスをPR 本当に宣伝できる実績なのか?http://the-liberty.com/article.php?item_id=11405

2016年5月14日付本欄 消費税増税再延期へ 分かっていた失敗を見抜けなかっただけhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=11324

2016年3月30日付本欄 2016年度予算が成立 人気取り+お上だのみ=バラマキ!?http://the-liberty.com/article.php?item_id=11141

2016年3月27日付本欄 「大学の無償化」は違憲? 護憲派と称する民主・共産党のジレンマhttp://the-liberty.co/article.php?item_id=11128

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国が「文革は誤り」と強調 不満の増大か?

2016-05-31 11:09:33 | 中国・北朝鮮・共産党・尖閣国防問題

http://the-liberty.com/article.php?item_id=11420

中国共産党機関紙「人民日報」がこのほど、文化大革命(文革)を「完全な過ち」だとする論評を掲載した(17日付)。16日の文化大革命発動50周年に際して、改めて党の公式見解を示したものとみられている。

中国共産党は1981年の党決議で、文革を「党と国家、人民に深刻な災難をもたらした内乱」としており、今回の論評もそれを再確認した形だ。論評では、 「文革が理論と実践の上で完全な誤りだったことは、歴史が十分に証明している」「文化大革命のような過ちを決して繰り返してはならない」と強く否定してい る。

しかし、現在に至るまで、文革については厳しい報道規制が敷かれており、今回のように党が公式に文革に言及することは極めて稀なこと。なぜ今、このような論評を出したのだろうか。

 

毛沢東の文革を否定 でも毛沢東は賞賛?

そもそも文革とは何か。それは、1966年から約10年にわたって行われた改革運動のことで、中華人民共和国を建国した毛沢東が指導した。ただ、改革運動 とは名ばかりで、実際には、中華人民共和国建国後に毛沢東が行った共産主義的な農工業の改革である「大躍進政策」の大失敗の後、そのために辞任した毛沢東 が自らの復権のために行った権力闘争だった。

資本主義者たちが厳しく糾弾され、多くの国民が大量に粛清された。文革による犠牲者の数は、数千万人とも言われている。

1981年の党決議は、文革が終結した後に開催された中国共産党の全体会議で採択されたもので、正式名称は「建国以来の党の若干の歴史問題に関する決議」。この党決議では文革を全面否定したものの、毛沢東については、その功績は文革の誤りをはるかに超えるものだと評した。

毛沢東が指導した文革は完全に否定しつつ、毛沢東は称えているというわけだ。

 

国民の不満増大か

今回の論評では、文革を強く否定する一方で、その否定が中国共産党の否定につながることは間違いだとし、習近平国家主席の下で国民が一致団結するよう訴えている。

習氏は、演説の中で「労働者階級」「群衆路線」など、死語となっている毛沢東時代の言葉を復活させたり、少数民族の弾圧や言論統制の強化を進めるなど、毛沢東路線を推し進めている。

こうした状況の中で今回の論評を出したわけだ。

その理由を類推すれば、外から見えている以上に、中国国内での習氏への反発が強まっているのかもしれない。いくらタブーとはいえ、文革の恐ろしさを体験した中国人は大勢いる。毛沢東路線を突き進む習氏が、文革と同じようなことをするのではないかと反発を強める人々に対する“論評"だったのではないか。

力による支配を続ける中国共産党だが、こうした体制はいずれ国民からの批判や不満の増大によって崩れていくだろう。矛盾だらけで国民の幸福を考慮しない体制が、いつまでも続くはずはない。(貴)

 

【関連記事】

2016年5月17日付本欄 財産を失うと同時に自由も失った ~文化大革命の生存者 リ・スクールランド氏インタビュー(1)http://the-liberty.com/article.php?item_id=11333

2014年1月14日付本欄 文革を反省する元紅衛兵ら 毛・トウ路線より国民の自由をhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=7217

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2019年10月まで消費増税延期で財務相反発 安倍首相の本心は同日選?

2016-05-30 12:05:21 | 政治・国防・外交・経済

安倍晋三首相は2017年4月に予定されている消費税10%への増税を、2019年10月まで2年半延期する旨を麻生太郎副総理兼財務相、谷垣禎一自民党 幹事長に伝えた。麻生副総理はこれに反発し、「再延期するなら、衆院を解散して同日選で国民の信を問うべきだ」と主張。引き続き協議が行われる。

伊勢志摩サミットで保守系を取り込み、オバマ米大統領の広島訪問で左派系にもアピールできた今は、安倍首相にとって絶好のタイミング。本心では「衆参同日選」をやりたくて仕方がないはずだ。

当初2015年10月に予定されていた10%への消費増税は、「アベノミクスの成功を確かなものとするため国民に信を問う」という分かりにくい理由で行われた衆院の解散・総選挙の結果をもって延期された。同じような理由で解散をするなら、さすがに批判も集まるだろう。

そこでまずは、「リーマンショック並みの経済状況」とアピールして消費増税の理由をつくり、その後、麻生副総理から「同日選で信を問うべき」と語らせて、同日選への布石を敷いているようにも見える。

自民党の"名優"たちによって「茶番劇」を繰り広げ、国民やマスコミの反応を確認して、その反応次第では衆院解散のカードを切る可能性もあるだろう。


だが、10%への増税を延期するといっても増税が中止になったわけではない。


すでに5%から8%への増税を行った安倍内閣としては、もうこれ以上の消費増税は避けたい。


実際、延期期間としてあげた「2年半後」は、安倍首相にとっては、自民党党則で2期6年までと定められている自民党総裁の任期をまっとうした後である。自分が首相であるうちは消費税を上げたくないということだ。

2年半後とはいえ、消費増税の可能性が残されたままでは、国民はサイフの紐を開かず、景気は一向に上向かない。選挙対策のために補助金をばらまく自民党政治のやり方を根本的に変えなければ、こうした不毛な「茶番劇」は続く。

自分たちの失政で巨額の財政赤字を積み上げておきながら、「国民の借金を返すため」と述べたり、破綻確実な賦課方式の年金システムを変えることなく「年金や社会保障が危ない」と国民を脅したりするというのは、不誠実極まりない。

政治は神々のもと、誠実に行うべき「まつりごと」である。自民党の「茶番劇」はそろそろ終わりにしていただきたいものだ。

(小川佳世子)

 

なお、自民党が巨額の借金を作り上げてきたメカニズムについては、本誌7月号(5月30日発売)の特集で解説しているので、ぜひお読みいただきたい。https://www.amazon.co.jp/dp/B01G8MT3U6

 

 

【関連記事】

2016年3月27日付本欄 「誤った経済政策の責任回避のために衆院解散するのはおかしい」大川隆法総裁が富山で講演http://the-liberty.com/article.php?item_id=11130

2016年6月号 時代の大転換期に正しい道を指し示す - 大川隆法・幸福の科学総裁 講演会「時代を変える奇跡の力」「歴史の先駆者となるために」http://the-liberty.com/article.php?item_id=11231

2016年2月号 マスコミはいつから国家機関になったのか? - 増税を進める財務省と"マスコミ省" - The Liberty Opinion 2http://the-liberty.com/article.php?item_id=10675

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

G7で南シナ海問題取り上げられ、南シナ海はもともと中国のものだった!とファビョりだす

2016-05-30 11:47:58 | 中国・北朝鮮・共産党・尖閣国防問題

http://the-liberty.com/article.php?item_id=11417

南シナ海問題の責任転嫁に見る中国の焦り 他国との連携で中国の野望を抑える

伊勢志摩サミットでは、南シナ海問題に関する海洋安全保障が焦点の一つとなった。

G7の結束が強まる中、中国が巻き返しに努めている。

南シナ海領有権問題に関してフィリピンが中国を相手に起こしていた訴訟で、近くオランダ・ハーグの仲裁裁判所がフィリピンに配慮した判決を出す見込みが高 まっている。中国女性報道官傅瑩(ふ・えい)氏は、米誌にアメリカの介入を非難する論考を発表したが、識者に内容を批判されている。

中国側の主張を代表する論考は米誌ナショナルインタレスト(5月9日、電子版)に発表された。第二次世界大戦やサンフランシスコ平和条約当時の中国の状況までさかのぼり、「中国は国際的に被害者であり続けた」と主張。もともと南シナ海は中国のものだとした上で、アメリカが裏でASEAN諸国を通じて南シナ 海問題に介入してきたために、現在のような衝突が起きているとした。

これに対し、英国王立国際研究所のビル・ハイトン氏は16日付の同誌に反論を発表し、中国によるアメリカ批判の根拠は誤りであるなどと反論した上で、アメリカへの責任転嫁だと批判した。

中国は南シナ海問題の原因はアメリカにあると主張することで、国際社会からの批判を逃れようとしているようだ。南シナ海領有権問題に関する判決への焦りだけでなく、世界一の覇権国家となるという、中国の国家戦略目標達成への焦りを意味していると考えられる。

サミットでは、中国が鋼鉄を過剰に生産することで、海外に比べて極端な安価で鋼鉄を輸出し、世界の市場を圧迫しているという現状への対抗策についても話し合われた。中国はバブル崩壊の可能性もささやかれており、軍事的のみならず経済的にも国際的に警戒されつつある。

習近平氏が国家主席に再任されるとすれば、残りの任期期間は約7年だ。その間に中国の国家戦略を大方達成してしまいたいという思惑があるため、中国側に焦りが生じているという見方もできる。

中国はさまざまな問題を抱えているとしても、依然として日本にとって脅威であることに変わりはない。今後、日本は自主防衛を基礎としつつ、アメリカ、ロシ ア、ASEAN諸国と協力していくことで中国の侵略的野望を抑え、世界の平和に貢献していくことが求められている。(大)


【関連記事】

2016年5月18日付本欄 ASEANも「中国怖い」 期待される日本の介入http://the-liberty.com/article.php?item_id=11338

2016年5月24日付本欄 アメリカがベトナムへの武器禁輸を解除 背景にある中国の脅威とアメリカの反省http://the-liberty.com/article.php?item_id=11397

2016年2月24日付本欄 南シナ海に中国がミサイル・戦闘機・レーダー配備 日本も核装備をhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=10987

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オバマ氏広島訪問で「南京」を持ち出す中国 安倍首相は広島の次は靖国で慰霊を

2016-05-29 15:09:48 | 中国・北朝鮮・共産党・尖閣国防問題

アメリカのオバマ大統領が広島を訪問した。原爆を落とした事実そのものを謝罪していないなど、突っ込みどころはあるが、あらぬ方向から、あらぬ突っ込みが入った。

南京大虐殺を利用した、中国による日本叩きである――。

今回の訪問について、中国の王毅(ワン・イー)外相は27日、「広島は注目する価値はあるが、南京はより忘れるべきでない」と発言。原爆の被害者に配慮しつつも、戦時中に、日本が南京大虐殺を行った"加害者"であることを強調し、日米の歩み寄りに水を差した。

「南京大虐殺」とは、1937年12月、中国国民党政府の首都・南京を陥落させた日本軍が、その後1~2カ月の間に、南京城内にいた民間人や捕虜など、合わせて30万人を虐殺した、というもの。もちろん、これは、戦中・戦後に中国側がでっち上げた嘘である。

 

9月のG20で、各国首脳を南京大虐殺記念館に招待!?

しかし、昨年10月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の記憶遺産に、中国が申請していた「南京大虐殺文書」が登録された。

今までもそうだったが、この登録をきっかけに、中国はさまざまなところで「南京」を利用した日本叩きをさらに加速させている。

9月に浙江省で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議の際に、オバマ氏や安倍晋三首相など参加する首脳たちを、近くの江蘇省南京市にある「南京大虐殺記念館」に案内することを検討しているという(27日付産経新聞)。

今回の「南京を忘れるな」という王外相の発言も、この流れの中にある。

 

記憶遺産に登録された「南京文書」の全容を、実は、誰も知らない

しかし、このほど、幸福実現党の調査で、中国が現在も、「南京大虐殺文書」の全容を明らかにしておらず、ユネスコも日本政府もその全容を把握していないこ とが判明した。さらに、一部、日本政府が入手した「南京文書」も、虐殺を示すものではなかったことが分かった(30日発売の本誌2016年7月号に詳 述)。

逆に、「南京大虐殺はなかった」ことは、日本の専門家の数多くの研究で証明されている。

例えば、明星大学戦後教育史研究センターの勝岡寛次氏は、近著『歴史の急所』(HS政経塾刊)で、1937年の中国国民党の年報に「南京大虐殺」の記述が 存在しないことや、1960年まで中国の歴史教科書には「南京大虐殺」に関する記述がなかったことなどを指摘している。

 

広島で慰霊したら、次は、靖国神社での慰霊が必要

ちなみに、昨年10月のユネスコ記憶遺産の最終審議では、審査をする委員の中から、「日本政府自身が南京大虐殺を認めている」という声が上がり、この発言が「南京文書」の登録の決め手になったことが分かっている(本誌2016年2月号に詳述)。

つまり、「南京大虐殺」に関する論争は、資料や文書の分析という段階はすでに終わっており、必要なのは、首相や日本政府が「なかった」と宣言する、政治的な決断だ。

今回、安倍首相は、オバマ氏を広島に連れてきて原爆の犠牲者を慰霊した。

それならば、次にやることは、「南京大虐殺はなかった」という発表である。そして、それを踏まえた上で、国のために、アジアの植民地解放のために命を捨てていった、靖国神社に眠る英霊への慰霊が必要だ。(藤) 

 

【関連書籍】

HS政経塾刊 『歴史の急所 反日プロパガンダ克服のために』 勝岡寛次著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1672

【関連記事】

2016年2月号 ユネスコ記憶遺産 判明!「南京」審議の場に資料がなかった - 釈氏・藤岡氏が会見 - The Liberty Opinion 1http://the-liberty.com/article.php?item_id=10676

2016年5月27日付本欄 オバマ大統領 広島へ歴史的な訪問 日米で中国・北朝鮮に「核を使わせない」ための協力をhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=11411

2016年5月15日付本欄 ユネスコ記憶遺産地域委に日本が初参加 「南京登録」の過ちを繰り返さぬため http://the-liberty.com/article.php?item_id=11328

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊勢志摩サミットで「リーマンショック」並みの危機 消費増税の「延期」ではなく「中止」を

2016-05-28 17:28:25 | 政治・国防・外交・経済

安倍晋三首相は、来年4月に予定している消費税率の10%への引き上げを再延期することを示唆した。各紙が報じている。

これは、伊勢志摩サミットの世界経済の立て直しに関する討議における、安倍首相の発言に端を発している。

安倍首相は討議の中で、世界経済の現状について、「今まさに分岐点にある。対応を誤ると危機に陥るリスクがある」と語り、2008年のリーマンショック直前に似ているとの見方を示した。

同首相は増税延期の条件に、リーマンショック並みの危機を挙げていることから、この発言により、増税の延期の可能性が高くなったと見られている。

 

中止ではなく、延期では財布のひもは締まったまま

ただ、本欄でも再三指摘したように、消費税率を上げてもトータルの税収は増えない。実際に消費税率を8%に引き上げた直後、個人消費は落ち込み、2014年4月~6月の実質GDP成長率はマイナス6.7%に落ち込むなどの悪影響があった。

安倍首相自身も今年3月、参院予算委員会の中で、「8%引き上げで、予想以上に消費の落ち込みが大きく、長く続いた」との見解を示しており、消費増税の経済への悪影響を認めている。 

そうであるにもかかわらず、安倍首相は消費増税を「延期」するとは言っても、「中止」するとは言っていない。将来的に増税することが決まっているならば、国民の財布のひもは締まったまま。個人消費も上がることなく、景気回復にはつながらない。

 

政治判断の責任から逃げてはいけない

問題は消費増税だけではない。

小渕恵三政権下の地域振興券や、麻生太郎政権下の定額給付金など、自民党政権は、数千億円規模の給付金を何度もバラまいてきた。そうして積み上がった借金 は、1000兆円にも及ぶ。自民党はこの責任を取るどころか、選挙前に、低所得高齢者を対象とし、再び給付金をバラまこうとしている。これでは、借金は増 えていく一方だ。

政治家である以上、判断責任から逃げてはいけない。政府は経済政策の誤りを認め、減税による経済成長へと舵を切る必要がある。

(冨野勝寛)

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『世界を導く日本の正義』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1662

【関連記事】

2016年4月19日付本欄 安倍首相、地震あっても「増税に変わりはない」 ネットでも反発の声http://the-liberty.com/article.php?item_id=11208

2016年4月13日付本欄 IMF「消費増税で日本はマイナス成長」と発表 25年間GDPが伸びない不思議な国!?http://the-liberty.com/article.php?item_id=11188

2016年2月16日付本欄 GDPマイナス成長 されど「消費増税は強行」?http://the-liberty.com/article.php?item_id=10921

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オバマ大統領 広島へ歴史的な訪問 日米で中国・北朝鮮に「核を使わせない」ための協力を

2016-05-28 12:44:48 | 政治・国防・外交・経済

オバマ米大統領は27日、現職のアメリカ大統領として初めて、被爆地・広島を訪問した。

安倍首相とともに、原爆慰霊碑に献花したオバマ大統領は、「罪のない人たちが犠牲になった世界大戦の歴史を真っ向から見据えなければいけない」として、 「核のない世界を目指す」という趣旨のスピーチを行った。第二次世界大戦末期にアメリカが原爆を投下した広島や長崎をはじめ、戦争で亡くなったすべての犠 牲者を追悼した。

現職の大統領が被爆地の広島に訪問し、被爆者と握手して直接会話する機会を持つことは、歴史的な出来事だといえる。

ただ、オバマ大統領のスピーチには、明確に日本に対して謝罪をする発言はなかった。明らかに、原爆投下は人類史上最悪の「人道に対する罪」であり、戦後70年が経った今、アメリカはその罪を正面から認め、反省する必要があるのではないか。

 

原爆投下は必要だったのか

当時の状況をよく知るアメリカ人の中に「原爆投下は必要なかった」と断言する人がいる。

日本への原子爆弾投下を批判したリーヒ海軍大将は、非戦闘員を犠牲にすることをよしとしない軍人の立場から、回顧録で次のように述べている。

「広島、長崎に対する残忍な兵器使用は対日戦で何ら重要な助けにもならなかった。日本はすでに打ちのめされており、降伏寸前だった。(中略)女、子供を殺すようでは戦争に勝利したとは言えない!」

また、のちに大統領となったアイゼンハワー陸軍大将も、「原爆投下は全く不必要との認識だった」と述べている。

にもかかわらず、当時のトルーマン政権はなぜ、原爆を投下したのか。そこには、アメリカが原爆の威力を示すことで、ソ連をけん制するという外交目的があっ たといわれている。また、ドイツなどの西洋諸国ではなく、日本に原爆が落とされたことには、白人優位主義の、人種差別的な思想もあったとみられる。

アメリカ国内では、まだ「原爆投下が戦争を終わらせた」と正当化する世論が強い。しかし、唯一の核兵器使用国であるアメリカが、戦後何年たっても原爆投下を正当化し続けたことによって、中国や北朝鮮などの独裁国家が、核開発を押し進める口実を与えたともいえる。

 

遠のいた日本の核武装の可能性

大川隆法・幸福の科学総裁は5月11日、大阪府・大阪城ホールにて「信仰と繁栄」と題した講演を行い、オバマ氏の広島訪問について、次のように述べていた。

 

私も、世界から核がなくなったら平和になるので、ぜひともそうなってほしいと心から願っています。しかし、オバマ氏が広島に行き、 『核兵器を世界から廃絶しよう』と述べ、日米がそれを誓い合ったら、『日本は、核武装が絶対にできないようにしましょう』、『アメリカの核の傘は、今後な くなります』ということを、世界に発信することになるはずです

 

今の中国・北朝鮮という、核の装備を強大化している国にとっては、逆にアメリカが決定的に衰退、あるいは孤立主義の方へ向かおうとしているというシグナルに映るはずです

 

世界で唯一の被爆国である日本にとって、「核のない世界」は理想だ。しかし現実に、日本の周辺には、アジアに覇権を広げようと目論む中国や北朝鮮が核兵器 を持ち、日本を含む他の国を威嚇している。こうした「核のない世界」に賛同しない、話の通じない国に対してこそ、核兵力の軍縮を求める必要があるのではな いか。

 

日米で核を「使わせない」ための協力を

日本は戦後、原爆投下の荒廃の中から立ち直り、現在の平和と繁栄を手に入れた。この平和と繁栄を守るためにも、いざというときには日本がアメリカの核兵器を使えるようにする「核シェアリング」などを進め、抑止力として日本も核装備を持つことが必要だ。

今こそ、日米が力を合わせ、核を保有する独裁国家に「核を使わせない」ことを徹底するべきだ。その先に、真の「核のない世界」への道が開ける。

(小林真由美)

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『正義の法』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1591

幸福の科学出版 『現代の正義論』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1630

【関連記事】

2016年5月26日付本欄 オバマ氏広島訪問でジワリ高まる「軍縮論」 軍縮は戦争を誘発した過去もhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=11406

2016年5月14日付本欄 オバマ大統領は広島で謝罪すべき? 中国・北朝鮮に核を使わせない「抑止力」をhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=11325

2016年4月号 中国・北朝鮮に核兵器を使わせないために - 日本も核装備をhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=10974

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊勢志摩サミット及びオバマ米大統領の広島訪問を受けて(党声明)

2016-05-28 10:38:12 | 幸福実現党

[HRPニュースファイル1639]

下記の党声明を発表いたしましたので、ご報告いたします。

http://hrp-newsfile.jp/2016/2779/

■伊勢志摩サミット及びオバマ米大統領の広島訪問を受けて(党声明)

世界経済への対処が焦点となった伊勢志摩サミットは、G7が協調して世界経済の成長に貢献する姿勢を鮮明にした首脳宣言を採択し、閉幕しました。

安倍首相は議長として各国に財政出動などの政策総動員を求めましたが、わが国が低成長から脱却するには、経済活性化に向けた実効性ある政策遂行が急務です。

消費増税再延期の公算が大きくなっていますが、先送りしたところで景気に大きな効果は見込めません。10%への再増税を中止するとともに、税率を5%に引き下げることで日本経済の活力を高め、世界経済の牽引役としての使命を果たすべきです。

また、米国の現職大統領として初めて、オバマ大統領が被爆地・広島を訪問したのは、大変意義深いことであったと考えます。

しかしながら、広島・長崎への原爆投下による大量虐殺について、米国としての反省や謝罪が示されなかったのは残念です。

米国には「戦争の早期終結のために原爆投下は必要だった」との見方が根強いものの、当時の日本は継戦能力を欠いており、原爆投下に正当性を認めることなどできません。

戦後の良好な日米関係を踏まえ、米国にも歴史認識について公正な態度を求め、反省を促すべきというのが、わが党の考えです。

オバマ大統領は広島でのスピーチで、自らが唱道する「核なき世界」への決意を表明しました。核廃絶に向けた取り組みは重要であり、世界の平和を心から願う宗教政党として、その理想自体に異を唱えるものではありません。

しかし、北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を繰り返すほか、「核大国」中国が軍拡を急ピッチで進めるなど、アジア太平洋地域の安全保障環境は悪化の一途をたどっているのが実情です。

オバマ大統領のアピールにより、米国の「核の傘」への信頼性が低下すれば、中朝の増長を招き、日本はもとより地域の安全保障が大きく損なわれることにもなりかねません。

「核なき世界」を主導するのであれば、まずは独裁国家に対して核廃棄を求めるべきです。

中国・北朝鮮が核戦力を増強し、その脅威がいや増すなか、日米同盟を強化するとともに、ポスト・オバマ政権の対日政策の変化も見据え、自主防衛体制の整備を急がねばなりません。

とりわけ、広島・長崎の悲劇が二度と繰り返されることのないよう、日本への核攻撃を思いとどまらせるための具体的な手立てを講じるべきであり、自衛のための核装備など抑止力の抜本強化に取り組むべきです。

この国を世界の平和、繁栄の確保に貢献できる国家とすべく、わが党は引き続き力を尽くしてまいります。

参院選でも消費減税や国防強化を堂々と提起し、政策論争に臨む決意です。皆さまのご理解を心よりお願い申し上げます。

平成28年5月27日
幸福実現党

 

--------
◎幸福実現党公式サイト http://hr-party.jp/
◎HRPニュースファイルサイト(バックナンバーがご覧いただけます)
http://hrp-newsfile.jp/
◎購読は無料です。購読申込はこちらから(空メー ルの送信だけでOK) ⇒p-mail@hrp-m.jp
◎新規登録・登録解除はこちらから ⇒ http://hrp-m.jp/bm/p/f/tf.php?id=mail
◎ご意見・お問い合わせはこちらから ⇒ hrpnews@gmail.com

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オバマ氏広島訪問でジワリ高まる「軍縮論」 軍縮は戦争を誘発した過去も

2016-05-27 20:25:24 | 政治・国防・外交・経済


アメリカのオバマ大統領が27日に、原爆の被害を受けた広島を訪れる。

今回の訪問を受け、中国地方知事会がこのほど、「核兵器廃絶と世界恒久平和を求める特別声明」を発表。元軍縮代表部特命全権大使の美根慶樹氏も、「広島訪 問の主要な意義は、『原爆による犠牲者の追悼』と『核兵器(核)の削減・廃棄(核軍縮)の推進』にある」(17日付東洋経済オンライン)と主張している。

核廃絶という名の「軍縮論」がにわかに高まっている。もちろん、軍縮が平和をもたらすのであれば、全面的に歓迎すべきだ。しかし、平和の反対となる結末をもたらすのなら、どうか。

皮肉なことに、軍縮は、国家を破滅させる可能性をはらんでいる。その典型例が、第二次世界大戦だ。

 

「戦争をなくす試みが階級闘争生んだ」

第一次世界大戦で多くの死者を出した欧米諸国は、その反省として、国際協調に力を注いだ。世界の大国は、平和を維持するべく、1920年に「国際連盟」を発足させ、22年には史上初の「国際軍縮会議」を開くなど、戦争そのものをなくそうとした。

だが、この"平和秩序"は、ナチス・ドイツの台頭によって、もろくも崩れ去り、第二次世界大戦が起きてしまった。経営学者・ドラッカーは、自著でこう指摘している。

「もし、善意や熱意、条約によって(戦争が)なくせるものならば、とうの昔に戦争はなくなっていたはずだった。しかし、国際連盟、集団安全保障、集団軍縮 による戦争の追放は失敗せざるをえなかった。対立する利害に調和をもたらすという民主主義の信条を国際関係に適用しようとしてみても、もたらされたもの は、『国際的な』階級闘争の激化だけだった」(『経済人の終わり』)

第二次大戦の教訓は、「軍縮が必ずしも平和をもたらすわけではない」という点なのだ。

 

軍縮につきまとう大国の論理

さらに軍縮には、およそ平和的とは言えない「狙い」が潜むこともある。

戦前の日本は、国際軍縮会議である1922年の「ワシントン会議」や、30年の「ロンドン海軍軍縮会議」に参加し、軍縮での"国際貢献"を果たしてきた。だが、これらの条約により、日本は、欧米諸国に比べて、戦艦や潜水艦などの保有量に厳しい制限が課せられた。

つまり欧米の目論見は、日本が欧米に歯向かえないようにするための軍縮であって、とても平和的とは呼べないものだった。こうした差別的な扱いは、有色人種の蔑視といった側面があったためだろう。

 

中国・北朝鮮問題に対応すべき時

「軍縮すれば、戦争がなくなる」「核兵器をなくせば、平和になる」などというほど、世界は単純な論理で動いていない。

むしろ今、世界が対峙すべきなのは、中国・北朝鮮問題だ。中国は、軍事費を増やし続け、多くの国々から批判を受けてもなお、南シナ海にある岩礁を埋め立 て、地対空ミサイルなどを配備するなどしている。北朝鮮も、度重なる経済制裁を潜り抜け、今年1月に核ミサイルの「小型化」に成功した。両国の増長ぶりは 目に余るものがある。

そのような危険な国際情勢に対し、日本がなすべきは軍縮ではない。抑止力を高めて、「最悪の事態」に備えることだ。その中で、「自衛としての核装備」を検討せざるを得ない時期に来ている。

(山本慧)

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『正義の法』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1591

幸福の科学出版 『現代の正義論』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1630

【関連記事】

2016年5月17日付本欄 日米韓が「対北朝鮮」の防衛関係を強化 日本は同盟国も守れる国になる決意をhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=11334

2016年5月14日付本欄 オバマ大統領は広島で謝罪すべき? 中国・北朝鮮に核を使わせない「抑止力」をhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=11325

2016年4月号 中国・北朝鮮に核兵器を使わせないために - 日本も核装備をhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=10974

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊勢志摩サミットを前にアベノミクスをPR 本当に宣伝できる実績なのか?

2016-05-27 20:10:13 | 政治・国防・外交・経済

主要7カ国の首脳会議「伊勢志摩サミット」が開幕した。

オバマ氏の広島訪問などが注目される今回のサミットだが、前日の25日、安倍首相は読売新聞の英字紙「The Japan News」に寄稿し、世界に対してメッセージを発信。世界経済の発展のために、日本の経済を再生させたアベノミクス「金融政策、財政政策、構造改革」の3 本の矢を世界に広めることが必要だと主張している。

 

3本の矢はそもそも成功したか?

確かに、アベノミクスは一定の成果を出した。第一の矢である「金融政策」によって、日銀は貨幣の流通量を増やし、その結果、株価は一時、二万円台まで回復 した。また、道路や鉄道の整備など、第二の矢にあたる財政出動も積極的に行い、一時は景気が回復してきたかのような雰囲気が漂っていた。

しかし、第三の矢である「構造改革」は不十分だ。結局、農業や医療など、多大な規制がかかった分野における規制緩和は不十分なままで潰えてしまった。アベノミクス・新三本の矢では、「構造改革」は陰に隠れたままである。

そもそもアベノミクスが目指すところは、民間の消費、投資を刺激し、不況を脱することだったはずだ。しかし経済成長の先行きは暗いままで、それに消費増税が追い打ちをかけ、8%に低下した後には経済成長が止まってしまった。

日本に必要なのは、消費や投資を活性化させることだ。新しい産業やサービスを産み出し、日本の国内の投資、消費を活性化させて、(お金の)回転率を上げていかなければ、経済成長はできない。

そのお金の回転を遅らせるのが、様々な規制だ。例えば、金融庁の審査や融資の審査などと、審査にかなり長い時間がかかる。金融庁の監視があるため、銀行が貸し渋りをしている面もある。日本国内の資金の回転率は低く抑えられ、投資がうまくいかないのだ。

また、許認可行政が横行して、新たな産業やサービスがでてくることを抑えている面がある。クロネコヤマトも2015年、メール便が郵便法に反しているとされ、サービスをやめてしまうに至った。

安倍首相が唱えたアベノミクス3本の矢の方向性は正しかった。しかし、根本的には、民間の努力を活性化させるという、根本的な哲学があやふやなままだったために、日本経済が再生するに至ってはいない。さらなる発展を実現するために、規制緩和を進めるべきである。(増)

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『資本主義の未来』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1353

【関連記事】

2016年5月14日付本欄 消費税増税再延期へ 分かっていた失敗を見抜けなかっただけhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=11324

2016年1月25日付本欄 安倍首相の合言葉に「分配」が加わった理由http://the-liberty.com/article.php?item_id=10800

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【注目記事】月刊「WiLL」に民主活動家・方政氏と幸福実現党・釈党首の対談記事

2016-05-27 20:08:39 | 中国・北朝鮮・共産党・尖閣国防問題

1989年6月4日。北京・天安門広場で、人民解放軍によって多数の市民が虐殺された、「天安門事件」が起きた日だ。

この事件からまもなく27年が経つ中、中国の民主活動家・方政(ほう・せい)氏が、幸福実現党の釈量子党首と対談を行った。対談の様子は、保守系月刊誌「WiLL」7月号に掲載された。

 

猛スピードで追いかけてきた戦車にひかれた

方政氏は事件当時、政府に言論の自由や結社の自由などを求め、デモ隊の一員として活動した結果、中国の人民解放軍の戦車に両足を踏みつぶされた過去を持つ。

方政氏によると、天安門広場から撤退してきた学生は、猛スピードで追いかけてきた戦車にひかれ、知っている範囲だけでも、11人が死亡し、5人が障害者となったという。

 

嘘の証言と情報統制で圧力を強める中国政府

事件後も、中国政府は言論弾圧を強める。

助かった人の中には、嘘の証言を強いられる人もおり、方政氏の名前や「天安門事件」は、インターネットの検閲によって、検索できないという。こうした中国政府の圧力に負けず、方政氏らは中国の民主化に向けて活動し続けている。

こうした民主運動家の一人として、釈党首は劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏を挙げている。

劉氏は、天安門事件の殉難者の名誉回復と民主化を訴え、「反革命罪」で中国政府によって投獄された経験を持つ人物。2010年には、ノーベル平和賞を受賞している。ただその後、本心ではない反省文を書いて釈放された。

釈党首は、劉氏が釈放後、亡くなった人の魂から見られていると感じ、良心の呵責に苦しんだことに言及。劉氏がよりいっそう民主化運動に励むようになったことに触れつつ、民主活動家をかけがえのない存在と語っている。

 

天安門事件こそユネスコ記憶遺産に

話題は、昨年10月に決まった、中国による南京事件のユネスコ記憶遺産登録にも広がった。

釈党首は、南京資料の登録の一方で、中国政府が天安門事件をなかったことにしようとしていることに言及。方政氏は、天安門事件をユネスコ記憶遺産に登録す るため、昨年12月頃から史料を収集し、準備を始めていると語っている。2019年までに百万人の署名を集め、20年の登録を目指すという。

これまでに「ない」とされてきた史料が集まれば、天安門事件の全容が世界へ明らかになっていきそうだ。

最後に釈党首は、日本で天安門事件記念館建設のような声が上がるなら、歴史の真実を海外に伝えるためにも支援したい、と民主活動家らと歴史戦を共に戦う決意を述べている。

その他、障害者運動会の中国代表に選ばれたが、中国政府によって参加を取り消された方政氏の体験や、日本の教科書における天安門事件の扱われ方など話題は多岐に及んだ。

天安門事件では、数万人もの人々が中国軍によって虐殺されたとも言われている。それにもかかわらず中国は天安門事件について沈黙し続けており、国内では日 に日に言論統制を強めるばかりだ。中国の民主化を成し遂げるためにも、日本は民主活動家らと協力し、世界に向けて歴史の真実を訴え続けていく必要がある。

(冨野勝寛)

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『世界皇帝をめざす男』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=53

【関連記事】

2016年6月号 香港の10年後は自由か? 映画「十年」で描かれる中国支配の足音http://the-liberty.com/article.php?item_id=11226

2016年3月3日付本欄 ますます強まる中国のメディア統制 「中国メディアの魂は死んだ」のかhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=11016

2015年10月号 天津爆発事故の情報統制に怒りの声 中国は「情報公開」で崩壊したソ連と同じ道をたどるか - The Liberty Opinion 6http://the-liberty.com/article.php?item_id=10069

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

外国人観光客の対策の根幹には、「自国の誇り」が必要!

2016-05-27 20:05:33 | 政治・国防・外交・経済

[HRPニュースファイル1638]

http://hrp-newsfile.jp/2016/2777/

文/栃木県本部副代表みつはし明美

◆増える外国人観光客

2020年の東京五輪に向けて「インバウンド」という言葉が散見されます。「インバウンド」とは、海外から日本国内へ来る観光客のことです。

当初、政府は2020年に訪日外国人3000万人の目標を掲げましたが、前倒し達成の見込みで同年の目標を4000万人に大幅増で修正しました(4/30産経)。

マイナス金利も功を奏せず、国内需要の大きな伸びが期待できない中、「インバウンド」のビジネスチャンス到来で、期待大の向きもあります。

◆インバウンド対策

私は、観光資源豊かな栃木県でも国際都市化に向けて「インバウンド対策」を進めるべきだと思っていたところ、3月初めに栃木県の商工観光課が「宇都宮商店街の国際化を目指す視察会」を開催しました。

そこで私も、同視察会に在日、訪日外国人といっしょに参加してみました。

視察後に外国人から宇都宮の商店街利用に際し、必要なもの(Wi―Fiの表示と増設、オムツ取り換え場所等)改善すべき(飲食店メニューは写真表示等)意見が出ました。

免税店制度は、これまで平成26年10月、平成27年4月と2度改正されてきましたが、本年5月からは、免税店制度が再々度の改正が実施になっています。この度の改正は次の通りです。

・免税の対象となる一般物品購入額10,000円から5,000円以上に引き下げ
・購入者誓約書の電磁的記録による保存
・海外直送商品の免税購入手続きの簡素化

この重なる免税店制度改正の取り組みにより、平成27年10月現在、全国29,047店の免税店になり、これは平成26年から27年の1年間で約1万店舗増えています。

この中で、マツキヨ、ラオックス、くつ流通センターも免税店の仲間入りをしました。

◆訪日外国人に日本の素晴らしさを

訪日の期間中の購買拡大を目指す一方で、数年前から「体験型」スポットのニーズは現在も右肩上がりで、禅、武道、和装、小動物と戯れる癒しカフェ、農村暮らし等々。その体験の種類や志向も拡大しています。

様々なインバウンドの取り組みの目的は、訪日外国人に日本の素晴らしさを知ってもらいたい、感じてもらいたい、有形無形の日本の良きものを持ち帰ってもらいたいというものです。

ならば日本の伝統や文化を安心して体験できるサービスの提供は欠かせません。そしてその際に提供する側の精神態度が大きく影響するのも確かです。

◆自国への自信と誇りが日本文化の発信力を高める

京都には「外国人向け茶道体験茶室」があります。そこで働く若者は、和服正装を自分で着付けて茶道・御点前ができて、英会話が堪能です!!

京都に暮らす者ばかりでなく大阪、滋賀、兵庫から日本の伝統文化と京都を愛してやまない若者が京都の祇園に集まり、責任もって働いています。

やはり自分の国を、故郷を愛しているから、自信と誇りがもてます。おのずとPR、発信力も高まります。そして愛国心、郷土愛の基となるのは自国の正しい歴史教育であると確信します。

4年後に迫った東京五輪に大きな期待がかかるのは経済効果ばかりではありません。

神国日本の誇りを取り戻し、和をもって尊しとなす「日本の心」で世界の平和に貢献できることを強く発信できる時だと思います。

またそれができる真の大国日本になるために、誠の心を貫く政治を幸福実現党が行ってまいります。

 

--------
◎幸福実現党公式サイト http://hr-party.jp/
◎HRPニュースファイルサイト(バックナンバーがご覧いただけます)
http://hrp-newsfile.jp/
◎購読は無料です。購読申込はこちらから(空メー ルの送信だけでOK) ⇒p-mail@hrp-m.jp
◎新規登録・登録解除はこちらから ⇒ http://hrp-m.jp/bm/p/f/tf.php?id=mail
◎ご意見・お問い合わせはこちらから ⇒ hrpnews@gmail.com

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「耳の聞こえない日本人のエベレスト登頂」は悩むあなたへのメッセージ!?

2016-05-26 15:50:49 | 幸福の科学・宗教・科学・医学・SP

http://the-liberty.com/article.php?item_id=11402

東京都立川市は24日、同市在住の、ろう者登山家、田村聡さんが世界最高峰の山・エベレスト(8848メートル)の登頂に成功したと発表した(25日付東京新聞)。

市によると、田村さんは「耳が聞こえない人の登頂は世界で初めて」と説明したという。また、全日本ろうあ連盟は、「海外のケースは分からないが、日本人では初とみられる」としている。

 

失敗しても諦めずに挑戦し続けた

田村さんは生まれつき、耳が聞こえないというハンディを持つ 。山好きの父と叔父の影響で13歳から登山を始め、それ以来37年間、北アルプスの山などを登り続けてきた。高校生の頃、日本の登山隊がエベレストに初登 頂した新聞記事に衝撃を受け、「自分もいつか必ず、世界のいちばん高いところに立つ」と、エベレスト登頂の夢を描いてきたという。

エベレストに初めて挑戦したのは2014年。標高7,950mの時点で、天候悪化により断念した。2015年に再度挑戦した時は、ネパール大地震に見舞わ れ、中国政府から登山中止の通達を受け、やむなく帰国。 今回、高地トレーニングを重ね、3回目の挑戦でついに成功した。

 

「困難に挑む勇気と夢を持つことの大切さを伝えたい」

エベレストに登るための支援金を募る田村さんのウェブサイトには、次のように書かれている。

「標高8,000mを超えた世界は、一瞬のミスで命を落としてしまう死のゾーンです。耳が聞こえなくても健聴者でも、その危険度は同じです。しかし、聞こ えない私は音の判断ができません。遠くで崩れる大規模な雪崩も私には聞こえません。(中略)目でよく観察し、第六感にも頼らなくてはなりません」

目が見えず、耳が聞こえないヘレン・ケラーのように、ハンディを克服した生き方をすることで、多くの人に希望の光を投げ掛けた人もいる。障害を持って生まれた人の使命について、大川隆法・幸福の科学総裁は著書『心と体のほんとうの関係。』で次のように述べている。

 

たとえば、心臓が悪くても、『これで私は不幸になりました』と言って一生を終わるのではなく、そういうハンディを持っていながら、人 並み以上のことをいろいろと行うと、それが他の人々にとって救いの光になることもあります。そのため、優れた人が何らかの障害を持って生きることもあるの です。そういう手本を見せるために、あえて重度の障害を持って生まれてきたりするわけです

 

田村さんは、エベレストに挑戦する理由を「健常者も障害者も平等だと世界に強く訴える」としている。また、「耳が聞こえない私が登頂することで、困難に挑む勇気と、夢を持つことの大切さを世の中へ伝えることができます」とも述べている。

健常者も障害者も差別なく平等にチャンスがあることを、身を持って証明した田村さんの快挙は、多くの人に感動と勇気を与えたに違いない。今後の挑戦に注目したい。

(小林真由美)

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『ヘレン・ケラーの幸福論』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1342

幸福の科学出版 『心と体のほんとうの関係。』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=124

【関連記事】

2016年5月2日付本欄 出生前診断で中絶増加 障害者の可能性を考えるhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=11282

2015年12月13日付本欄 「はやぶさ」から「あかつき」に渡されたバトン 宇宙の開拓者たちに拍手をhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=10608

2015年6月11日付本欄 なでしこ安藤選手が見せた気迫のプレー 心に栄養を与える4人の超一流選手の言葉http://the-liberty.com/article.php?item_id=9743

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

田中角栄氏の『日本列島改造論』を読み直す【1】

2016-05-26 14:07:26 | 政治・国防・外交・経済

[HRPニュースファイル1637]http://hrp-newsfile.jp/2016/2775/

文/HS政経塾第二期卒塾生 曽我周作

◆田中角栄氏の『日本列島改造論』の特徴

昨今、田中角栄氏を題材とする著書がベストセラーになるなど、田中角栄氏に改めて注目が集まっています。

田中角栄氏といえば『日本列島改造論』が有名でありますが、そこでは一体どのようなビジョンが描かれていたのでしょうか。

『日本列島改造論』の特徴として、まず一つ目に挙げられるのは、東京などの大都市への過密を地方に分散させようというビジョンを提示しているところです。

それは「都市とくに大都市の住民を住宅難、交通戦争、公害から解放する」という意思の表れでもあったでしょう。

そして「国民がいまなによりも求めているのは、過密と過疎の弊害の同時解消であり、美しく、住みよい国土で将来に不安なく、豊かに暮らしていけることである」)とし、田中角栄氏は都市における過密も、地方における過疎も人々にとって苦しみになっていると考えました。

特に都市部の大気汚染の問題や、水質汚濁、電力需給の逼迫、車社会でのひどい渋滞、公園の少なさ、木造密集地の危険性、地価の上昇と狭い住宅の問題等、様々に指摘しています。

田中角栄氏は当時の都会での生活を人間的で豊かな生活だとは考えられなかった部分があったのでしょう。また、過疎による地方の将来の不安も指摘しています。

◆田中角栄氏が考えた「移動時間の短縮」

田中角栄氏は、そこで都市と地方の距離を縮めることをもって、都市に集中せざるを得ない状況を解消しようと考えました。

「産業や人口の地方分散の障害となるのは、人びとの心理的な距離感であり、情報伝達の落差である。しかし、航空網の整備、全国新幹線、高速自動車道の建設、情報ネットワークの形成によって地域間の時間距離が縮まれば、それも解消する。」

「九千キロメートル以上にわたる全国新幹線鉄道網が実現すれば、日本列島の拠点都市はそれぞれが一~三時間の圏内にはいり、拠点都市どうしが事実上、一体化する」

ここで述べられていることのなかには、私たち幸福実現党が考えている移動時間の短縮をはかる「交通革命」の思想が含まれています。

(もちろん幸福実現党としては交通革命を、単純に「地方への分散」を目的としているわけではありません。)

◆新幹線網の「未来ビジョン」

例えば田中角栄氏は同書の中で当時から見た新幹線網の「未来ビジョン」を提示していますが、いまだにその計画は完成していません。

現在の新幹線網と、田中角栄氏の『日本列島改造論』で示された新幹線網の構想を比べて見ても明らかなとおり、現在整備されている新幹線は「網」のようにはなっておりません。

太平洋側、特に太平洋ベルト地帯はそのメリットを享受していますが、日本海側はまだまだ中途半端な整備状況です。

田中角栄氏は「人、物、情報の早く、確実で、便利で、快適な大量移動」が可能となることが大切で「効率的な輸送手段があれば、工場と市場との距離は大きな障 害とはならない。(中略)航空網の整備、全国新幹線、高速自動車道の建設、情報ネットワークの形成によって地域間の時間距離が縮まれば、それも解消す る。」と考えました。

◆高速道路網の整備

そこで考えられたのが、上記の新幹線網の充実であり、また高速道路網の整備です。

田中角栄氏が示したビジョンと、現在整備されてきた高速道路網は非常に似ています。40年ほど前につくられたビジョンが、今やっと日の目をみてきたわけで、先見性を感じるところですし、ビジョンの大切さを改めて感じます。

しかしこの新幹線網の整備も、高速道路の整備も現状としては非常に中途半端な形でしか完成しておらず、まだまだ改善すべき点があります。

新幹線網に至っては、40年前に建てられたビジョンが、いまだに「夢の未来ビジョン」のままです。

◆空の交通網の充実

今後、田中角栄氏の列島改造論を参考に、空の交通網の充実も加え、さらにバージョンアップした「未来の構想」を立て、その実現を図るべきでしょう。

もちろん日本の強みとして、太平洋ベルト地帯に直線状に大都市圏が連なることの強みを認識し、それを活かす方向で繁栄を創りだすべきです。リニアの建設もこの日本の強みをさらに強化することにつながるものです。

しかし、日本海側の過疎の問題にも同時に想いを馳せなければなりません。

また観光立国を目指すにあたっても、国際空港から地方都市への「距離」を縮める必要があります。魅力ある地方の観光都市へのアクセスが向上を果たすことが非常に大切だと思います。

◆「距離」「時間」を縮める交通革命

日本中の都市の魅力を高めるものこそ、「距離」「時間」を縮める交通革命です。

地方都市としては「ヒト・モノ・カネ・情報」の集中する大都市とのスピーディーなアクセスを可能にすることで、時間的距離の短縮によって地方都市の魅力を引き上げることになります。

一方大都市としても、自らの都市圏の人口集積や、資本集積などが進むことになり、都市としても魅力が増すことになります。

特にサービス産業など、大きな人口集積が必要な産業においては、アクセス向上は非常に大きなメリットを産みます。

いずれにしても、交通革命の必要性を説き、具体的な構想を示したことは田中角栄氏の政治家としての大きさを感じるところです。

田中角栄氏が明確に意識していたのは、「ヒト・モノ・カネ・情報」という経営資源にあたるものの重要性だと考えられます。

この付加価値の源泉である経営資源の移動速度を上げることは経済成長にとって非常に重要であり、今後の日本の経済成長にとっても見落とせない視点だと思います。

 

--------
◎幸福実現党公式サイト http://hr-party.jp/
◎HRPニュースファイルサイト(バックナンバーがご覧いただけます)
http://hrp-newsfile.jp/
◎購読は無料です。購読申込はこちらから(空メー ルの送信だけでOK) ⇒p-mail@hrp-m.jp
◎新規登録・登録解除はこちらから ⇒ http://hrp-m.jp/bm/p/f/tf.php?id=mail
◎ご意見・お問い合わせはこちらから ⇒ hrpnews@gmail.com

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の日本経済は江戸時代よりひどい。

2016-05-25 16:44:34 | 政治・国防・外交・経済

日本経済復活のカギは資本主義の精神 大川隆法総裁が仙台で講演

http://the-liberty.com/article.php?item_id=11399

画像:https://ryuho-okawa.org/info/2016/822/

 

大川隆法・幸福の科学総裁は24日、宮城県仙台市の仙台サンプラザホールで、「救いのメカニズム」と題して講演を行った。会場には約2000人が詰めかけ、講演の様子は同グループの中継網を通じて、東北地方の会場に同時中継された。

 

アマゾン「お坊さん便」に見る危機

昨年、総合オンラインストアのアマゾンは、僧侶を手配するサービス「お坊さん便」を開始した。また、小売業大手のイオンは、2009年に葬儀業に参入し、安い値段で葬儀を行えるサービスを開始した。

これについて大川総裁は、様々なサービスが便利になることには理解を示しつつも、宗教的なものについては、「(便利になって)それで完成していると思えるなら、その中心にある、極めて大事な精神的な要素が抜けていると、唯物的な価値観に流されている状況に危機感を示した。このままでは、何百年も続く伝統宗教でさえ消えてしまう危険性さえある。

便利になり、様々なサービスが安く利用できる世の中になる中で、重要なものを見失っている日本社会に警鐘を鳴らした。

 

現代日本の経済は江戸時代よりひどい?

大川総裁は、仙台藩を舞台にした現在公開中の時代劇映画「殿、利息でござる!」にも言及。同作は、さびれ果てた小さな宿場町の一人の商人が、仲間とともに 大金を集めて藩に貸し付け、藩から利息を取ってそのお金で宿場を復興させるというストーリーだ。江戸時代の実話をもとにしている。


大川総裁は同作の例を引いて、当時、藩のほうは宿場町から借りたお金に1割の利息をつけた。(中略)今、日本政府は、国民から国債と いう形で1000兆円からのお金を借りているが、これに対して、0に近い金利。そして、消費税のほうは、8パーセントから10パーセントに上げるかどうか というところ。これは江戸時代よりひどいのではないかと指摘した。


日本では、25年間経済が停滞している。その根源にあるのは、土地の値段や株価を下げることが正義だと言わんばかりに資本家や銀行を叩いたバブル潰しだ。 とうとう現在では、マイナス金利が導入され、お金を貸せば利息がつくという江戸時代でも当たり前だった資本主義の前提が崩れてしまった。

お金を貯めて資本をつくり、事業を行って発展させるという資本主義の精神が、日本経済を復活させる鍵となる。

最後に、大川総裁は、宗教だけではカバーしきれない部分があるので、この世の実際のものの考え方にも影響を及ぼしていこうとして、幸福実現党をつくりましたと、7年前に立党した幸福実現党の活動の意義を語り、講演を締めくくった。

 

幸福実現党・特別企画「復興とは自助努力の精神」

講演の前には、幸福実現党・特別企画として、夏の参院選で同党から出馬予定の、やない筆勝氏(福島県選挙区)、油井哲史氏(宮城県選挙区)、七海ひろこ氏(比例代表)が、「真の復興が日本の未来を拓く」と題して、東北地方の復興について語り合った。

福島県出身のやない氏は、「震災から5年間、福島第一原発事故を受けて、危険な福島と報道されてきた。宮城などと比べると復興が遅れている。しかし、福島 の各都市の放射線量は、東京などと大きく変わらない。福島安全宣言が私たちの掲げる復興事業」と、福島復興に向けた熱い思いを述べた。

油井氏は、「津波の被害を受けた南三陸町で民宿に泊まったら、そこは一度は津波で流されたところだった。おかみさんに、『一度はあきらめたけど、民宿を通 して喜んでもらうことが自分の使命だから、宿を再建した』と聞いて、これが復興の精神だと思った」と、自助努力の精神が明るい未来を切り開くことを確信し たエピソードを披露した。

 

その後、青森、岩手、秋田、山形の各候補予定者が紹介された。

 

なお、講演で、大川総裁は、以下のような論点にも言及した。

  • 東日本大震災直後から言及していた原発再稼働
  • 舛添東京都知事の騒動をどう見るか
  • バブル潰しの背景
  • 資本主義の精神を取り戻すための考え方
  • 人がこの世に生まれてくる意味

 

この法話は、幸福の科学の全国の支部、精舎、拠点において、拝聴できます。

支部や精舎への問い合わせは、以下の連絡先まで。

・幸福の科学サービスセンター

 Tel:03-5793-1727 : 火~金/10:00~20:00 土日/10:00~18:00

・同グループサイトの支部や精舎へのアクセス

 http://map.happy-science.jp/まで。

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『資本主義の未来』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1353

【関連記事】

2016年1月30日付本欄 大川総裁が講演でマイナス金利導入に言及「資本主義の精神を傷つける」http://the-liberty.com/article.php?item_id=10854

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレンダー

2016年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

バックナンバー

  • RSS2.0