自分の国は自分で守れ

Mikuのブログ

「ドーハの歓喜」 チームを支えた大和魂

2016-01-28 22:55:55 | 東京オリンピック

かつて悲劇があったドーハに、歓喜の声が沸いた。

五輪出場権のかかったイラクとの準決勝で、日本の若き侍たちが、「ドーハの悲劇」から23年という年月を経て、「ドーハの歓喜」へと塗り替える歴史的勝利を勝ち得た。

試合の後、主将の遠藤航が涙を流していた。この涙は、単なる五輪出場を決めた歓喜の涙だけではなかった。

 

「勝てない世代」のレッテルからのスタート

勝負弱い。手倉森誠監督の就任後、チームはアジアの大会で実績を残せず、「勝てない世代」とレッテルを貼られていた。試合前日の記者会見では、イラクメディアから「フル代表ほどの実績を残せていない」という挑発のような質問もあったほどだ。

しかし、そうした非難の中であっても、若き侍を含めた手倉森監督率いる日本代表は、一度も勝ったことのなかったイラクを下し、「勝てない世代」と言われた悔しさを大一番で晴らしてみせた。

 

監督から伝播する「大和魂」

チームを強くしたのは、何だったのだろうか。試合終了後の手倉森監督のコメントからそのヒントが伺える。

「難しいとか、厳しいとか言われた中で、奮い立たせてやってきて、いつかやってやるんだという気持ちが実を結んだ。神様からのプレゼント。これから日本は強くなる。その使命感を持って、この世代を鍛え直さないと。大和魂、魂の塊です」

こうした、監督の持つ熱き大和魂は、選手一人ひとりへと伝播しているに違いない。

今までのU-23日本代表チームは、選手同士の競争も激しく個人プレーに流れ、味方のミスを願う選手もいたほどだった。しかし、今は、「チームの目標のために、お互いを尊重し、フォローし合う風土」ができてきている。

実際に試合後、主将の遠藤航は、「最後は絶対に点を取ってやるというみんなの気持ちの乗り移った(原川)力(りき)のゴールだった。あれが入った瞬間、泣きそうになった」と、語っていた。チーム全体で戦っていくという結束力の強さが垣間見えるコメントだ。

 

時代を動かす大和魂

「(五輪は)国民とも一緒に戦いたい」という手倉森監督。自分達の勝利だけでなく、日本を鼓舞せんとばかりの姿で一丸となったチームには、「神様のプレゼント」と言われるような劇的なドラマも起こるのだろう。

悲劇と言われたドーハの歴史を塗り替えた、若き侍たちの大和魂に期待したい。

(HS政経塾 水野善丈)

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『元相撲協会理事長 横綱北の湖の霊言 ひたすら勝負に勝つ法』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1611

幸福の科学出版 『サッカー日本代表エース 本田圭佑 守護霊インタビュー』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1182

幸福の科学出版 『天才打者イチロー4000本ヒットの秘密』 大川隆法著https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1024

【関連記事】

2014年11月15日付本欄 ホンジュラス戦で存在感を示した本田圭佑選手 守護霊が語る成功のキーワードとは?http://the-liberty.com/article.php?item_id=8732

2015年9月22日付本欄 ラグビー日本代表が大金星 「奇跡」を呼び込んだ日の丸の誇りhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=10226

2014年12月22日付本欄 今年大活躍のテニスの錦織圭選手を支えたもの 逆境を乗り越えるカギとは何かhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=8966

2015年10月3日付本欄 山本昌選手引退 「平凡からの出発」を支えた習慣の力http://the-liberty.com/article.php?item_id=10260

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五輪エンブレム使用中止。批判の中にも「愛」は必要

2015-09-03 09:01:15 | 東京オリンピック


http://the-liberty.com/article.php?item_id=10128

2020年開催の東京オリンピックの公式エンブレムをデザインしたアートディレクターの佐野研二郎氏は1日、エンブレムの使用中止を申し出た。ベルギーのデザイナーが、自身がデザインした劇場ロゴと類似しているとして、訴訟を起こしていた件だ。

佐野氏は、「模倣や盗作は断じてしていない」と一貫して説明している。だがネットやメールなどでの批判が止まず、「これ以上は、人間として耐えられない限界状況だ」と、取り下げを決断したという。大会組織委員会も「国民の理解を得られない」と判断し、使用中止を決めた。新国立競技場の建設計画の白紙撤回に引き続き、組織委は大きく信頼を失墜した形だ。


◎ネット上で匿名のバッシング

この騒ぎに、ある種の既視感(デジャヴュ)を感じないだろうか。

佐野氏の模倣疑惑は、ベルギーのデザイナーがネット上で指摘したことを皮切りに、サントリービールのトートバッグの模倣や写真の無断転用など、いずれもネット上で匿名で指摘され続けた。

これは、小保方晴子氏がネット上でSTAP細胞論文の不自然な点を匿名で指摘され、その後、マスコミの一斉バッシングも加わって論文の撤回や理化学研究所の退職に追い込まれた経緯とよく似ている。

佐野氏は1日の夜、自身の事務所ホームページに次のように記した。

「残念ながら一部のメディアで悪しきイメージが増幅され、私の他の作品についても、あたかも全てが何かの模倣だと報じられ、話題となりさらには作ったこともないデザインにまで、佐野研二郎の盗作作品となって世に紹介されてしまう程の騒動に発展してしまいました」
「毎日、誹謗中傷のメールが送られ、(中略)家族や無関係の親族の写真もネット上にさらされるなどのプライバシー侵害もあり、異常な状況が今も続いています。 (中略)繰り返される批判やバッシングから、家族やスタッフを守る為にも、もうこれ以上今の状況を続けることは難しいと判断し、今回の取り下げに関して私 自身も決断致しました」

この文面からは、佐野氏が身の危険さえ感じていることが見て取れる。佐野氏が盗作を行ったかどうかは分からないが、これだけ騒動が大きくなってしまっては、佐野氏の今後の仕事にも支障が出るだろう。


◎批判には、相手に対する「愛」が必要

ネット上での匿名の批判の激化が発端となって、職業上の道もほぼ断たれてしまうような事件が増えている。佐野氏や小保方氏に限らず、発言の一部が独り歩きして バッシングを受ける人もいれば、政治家にも失言で失職する人もいる。しかし、そうした人たちの行為は、職を奪われ、家族にも危険が及ぶような仕打ちを受け るほどのものだろうか。

ネット上で匿名で疑惑を追及している人たちの心理の中には、「悪を正す」という気持ちもあるだろう。しかし一方 で、「成功者への嫉妬」もくすぶってはいないだろうか。そこに匿名性が加わることで、批判が過激になり、相手への配慮が乏しくなる面があるのではないか。 それは、批判の対象が一人の場合、“集団リンチ"のような形になってしまう

疑惑追及をすること自体は悪いことではないが、「敵に塩を送る」という故事もある。戦国武将の上杉謙信が、敵だった武田信玄の領民が苦しんでいることを知り、塩を送って苦境を救ったという逸話だ。批判にも、相手に対する「愛」が必要だ。(泉)

 


【関連書籍】
幸福の科学出版 『小保方晴子博士守護霊インタビュー』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1493
幸福の科学出版 『小保方晴子さん守護霊インタビュー それでも「STAP細胞」は存在する』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1144

【関連記事】
2015年7月2日付本欄 「STAP細胞はやはり存在する」 小保方氏守護霊が悔しさを吐露
http://the-liberty.com/article.php?item_id=9852
2015年10月号記事 新国立競技場問題 下村博文文科相の責任を問う - The Liberty Opinion 8
http://the-liberty.com/article.php?item_id=10067

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新国立競技場問題の本質

2015-08-07 14:59:48 | 東京オリンピック

[HRPニュースファイル1451]http://hrp-newsfile.jp/2015/2344/

文/逗子市政を考える会 彦川太志

◆新国立競技場をめぐる問題の整理

2020年に開幕する東京五輪に向けて、新国立競技場の整備問題が難航しています。問題となった新国立競技場のデザイン案は、2012年にコンペで選ばれたイラク出身のザハ・ハディド氏のプランでした。

日本スポーツ振興センター(JSC)の公式HPによると、収容人数は8万人、開閉式の屋根(後に白紙)、可動式の観客席といった設備を備えるほか、コンサー トなど文化事業の開催をも想定したり、附属施設としてジムや商業施設、博物館等が一体となった「日本の文化、経済、科学技術、スポーツを世界中に発信する 中枢」(森元首相)としての機能を担うことが期待されていたことがわかります。

しかしながら、当初予算の大幅なオーバーに直面して計画の 縮小・変更を重ねるという混乱の中、国と都の予算負担が決裂して下村文科省の責任問題に発展したことが重なり、7月17日、安倍首相から新国立競技場の整 備計画を白紙とし、構想をゼロベースで見直すことが発表されました。

その後、7月28日には文科省傘下のスポーツ・青少年局長である久保公人氏が責任を押し付けられる形で事実上の更迭人事が行われ、9月に新整備計画を策定する方針だけが決まっています。

◆総工費倍増の原因はザハ氏のデザインではなく、そもそもの要求基準

様々な報道記事に接してまず目に付くことは、二本のアーチが特徴的なザハ・ハディド氏のデザインに対する批判が多く、「妙な外国人が奇抜なデザインを持ってきたのが原因だ」とでも言わんばかりの空気が広がっていることです。

しかしながら、ザハ氏のデザインは依頼主であるJSCの要望に応えたから採用されたわけで、そもそもの要求基準に触れずに、建築家を悪者に仕立て上げようとする報道には、憤りを感じざるを得ません。

依頼主の要望とは、「8万人の収容人数、開閉式の屋根、可動式の客席」と言った要求のほか、「博物館や商業施設、ジム」まで入っている“高度な総合施設”を、「2019年のプレオリンピックまでに間に合わせる」ということでした。

ザハ氏のデザインは、このような要望をクリアするために「スタンドの建設と並行して屋根の建設を進めることが可能」で、「重要な建設期間を短縮できる」構造 として、二本のアーチ構造(工費230億円)をもつプランを提案したのです。ですから、「アーチ構造をもってきたから、予算が膨らんだ」というJSCの指 摘は当たらないと言えます。

◆火に油を注いで大火にした文科大臣

それでは、新国立競技場問題の核心はどこにあるのでしょうか。新国立競技場の予算増が本格的に政治問題と化してきたのは、2015年5月に行われた、下村文科大臣と舛添都知事の記者会見からでした。

5月18日、新国立競技場の建設費500億の負担依頼に舛添都知事を訪問したわけですが、
その直後から、新国立競技場の建設をめぐってJSCや文科省に対する舛添都知事の批判がヒートアップしています。

詳しい発言は都知事の定例記者会見(5月26日)をご覧いただければと思いますが、ゼネコンの見積もりを元に安易に費用負担を求める下村大臣に対して、「本 当にそれで間に合うのかどうか、単に難しい工法だからと言って値段を吊り上げているだけでないのかどうか」を厳しく問い詰めた様子が伺えます。

コストを抑えつつ品質を確保して工期を間に合わせる。そのような当たり前の経営能力を問われた下村大臣は、なんと「建設費の一部を都に負担させる根拠法を作る」という暴論で応酬し、あっさりと論破されています(6月9日)。

◆国際協約通りザハ氏に再度設計を依頼すべき

結局、この新国立競技場問題の核心とは何だったのでしょうか。

私見ではありますが、舛添都知事に経営能力の無さを露呈され、新国立競技場を政治問題として「炎上」させられてしまった文科大臣が、自分が追求から逃れるためにザハ案を葬ろうとしただけのことではないのでしょうか。

ザハ・ハディド氏は著書の中で、自身の建築プランが実現しない場合は2つしかないと語っていました。

ひとつは「テクノロジーの問題」、二つ目は「政治的問題」です。世界的アーティストが日本にレガシーとなる建築を残すことの意義について、ぜひ多くの方にその価値を知っていただければと思います。

また、安倍首相においては、重要法案の成立と支持率の両睨みを続ける中、野党に攻撃材料は与えたくないものと推察しますが、構想実現のために厳しくある姿勢が、国民の支持を呼ぶこともあると思います。

2020年東京五輪成功に向けて、文科大臣の責任を明確にし、経営センスのあるリーダーを据えていただき、国際協約通りザハ氏に再度新国立競技場を依頼するのが最良の選択肢だと提案させていただきたいと思います。

 

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2022年は北京五輪、第二候補カザフスタン 独裁国が有利な理由とは?

2015-08-05 21:41:01 | 東京オリンピック

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10001

本欄のポイント
・2022五輪開催地選定の最終審議に残った二カ国は独裁国家
・雪が降らない2022年冬季北京オリンピック
・民主主義国家は「金食い虫」のオリンピックを開催したがらない。
・IOCには、オリンピックのためのインフラ工事が無駄にならない知恵が必要


2022年冬季オリンピックの開催地としてこのほど、北京が選ばれた。

最終的な候補地は中国・北京と、カザフスタンの大都市の一つであるアルマトイとなり、国際オリンピック委員会(IOC)は最終的に前者を選んだ。


◎人権問題を無視したIOC

今回の選択に対して、欧米メディアには否定的な見解が見られる。中国やカザフスタンはいずれも独裁国家であり、激しい人権弾圧の下で国民は苦しんでいる。

このように、人権問題を抱える二国に選択肢を絞らざるを得なかったIOCに対しても批判が出ており、オリンピック開催地の選定制度の改革の必要性を訴える声もある。


◎北京で雪は降らない

問題は人権だけではない。北京が開催地として立候補した際に、IOCが指摘した致命的な問題として、「北京では雪が降らない」ことが挙げられる。オリンピックのスキー競技は、北京から北西160キロの地点で、ゴビ砂漠の淵にある張家口市で行われる予定だ。

そこでも、年間積雪量は平均5cmほどで、スキー競技に適していないため、人口雪に頼ることになる。しかし、「冬季オリンピックは本物の雪の上でやりたい」というのが、見る側や参加する選手の本音だろう。


◎民主国家がオリンピックを開催したがらない理由

これらの問題がありながら、北京やアルマトイが最終候補となったのはなぜだろうか。

それは、結局「お金」の問題だ。中国やカザフスタンとともに2022年冬季オリンピックの開催候補地であったノルウェーやスウェーデンは、オリンピックを開催するコストを見た後、候補地の立場を退いている。

民主主義国家において、スタジアムやその他インフラを何千億円もかけて建てることを、国民に納得させるのが難しくなってきているのだ。

実際、2004年のアテネオリンピックのために建設されたスタジアムは、いまや雑草が生い茂る廃墟のようになっている。

そのため、「国民の声」を考慮せずにお金を使える独裁国家が有利となり、今回の選定結果につながった。


◎オリンピック開催地の選定制度は改革が必要

実際、中国やカザフスタンなど、人権弾圧が横行する独裁国家しかオリンピックを開催したがらないのであれば、IOCにとって恥ずかしいことだ。

人権を尊重する国でオリンピックを開催するには、オリンピック開催に「経営の智恵」を入れる必要がある。

そのためには、インフラ工事を長期的な都市計画に添わせることや、地元のスポーツクラブや国家的な行事として後々使えるようなスタジアムをつくるなどの工夫が必要だ。場合によっては既存のスタジアムやインフラをリノベーションしてコストを抑えることも視野に入ってくる。

オリンピックには、もちろん「国威発揚」としての意義があり、"景気のいい"開発が期待される。しかし、一時の「インフラ景気」で終らないように、長期的な採算につながる智恵を模索しなければならない。(中)

 


【関連記事】
2015年6月3日付本欄 2020年東京オリンピックで、日本と世界を「Think Big!」に
http://the-liberty.com/article.php?item_id=9716
2014年10月5日付本欄 民主国家が候補国から消滅 2022年冬季オリンピック候補国からオスロが辞退
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8528
2014年6月11日付本欄 「ケチケチオリンピック」で良いのか 東京オリンピックの会場建設計画見直しへ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7975

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新国立競技場の計画「白紙」 責任を取るのは下村文科相? 安倍首相?

2015-07-20 10:04:36 | 東京オリンピック

http://the-liberty.com/article.php?item_id=9907

2020年東京オリンピックのメーン会場となる「新国立競技場」建設計画について、膨れ上がった総工費をめぐる混乱が続いている。

安倍晋三首相は17日、「白紙に戻す。ゼロベースで計画を見直す決断をした」と、デザイン変更の方針を明言。監督官庁トップの下村博文・文部科学相は同日、「半年かけてコンペから審査まで終える」と述べたが、今後の明確な見通しは立っていない。

今回の安倍首相の「白紙」表明は、下村氏が6月末、当初の予算(1300億円)から2倍近くまで膨れ上がった2520億円の計画を了承した矢先のことだった。


◎見直す機会はあったが決断できず

「白紙」表明を受け、野党は政府の対応の遅れを一斉に批判。「無責任で杜撰な進行管理により、余分な設計費や違約金がかかる」(維新の党・松野氏)など、下村氏の責任を問う声が相次いだ。

18日付毎日新聞によると、建設計画を見直す機会は何度もあった。最大の分岐点は「総工費が約3000億円に膨らむ」という可能性が顕在化した2013年10 月時点。しかし、キーマンである下村氏は、業者から「デザインを抜本的に変更すると、工期が間に合わなくなる」と言われ、見直しの決断がつかなかったとい う。

同日付朝日新聞も、今年6月に建築家の槙文彦らが見直し案を提言したが、下村氏は「ゼロから全く見直すということは、今現在は考えていない」と発言していたことを指摘する。

計画の見直しが遅れたツケは大きく、総工費や工期、今後の事業推進体制など、先行きは見えない。お金の話であまり細かいことは言いたくないが、総工費が当初 の2倍に膨れ上がるというのは、あまりも杜撰だ。国民の血税を使って国家を経営することが政治家の役割と考えると、やはり、下村氏の責任は重い。


◎経営者にはバランス能力、先見性、社会貢献マインドが求められる

多くの人を巻き込んで事業を成功させる経営者には、「バランス感覚」が求められる。金銭面の「収入・支出についてのバランス感覚」や、人材面の「適材適所」などは事業を行う上での基本だろう。

また、リーダーは不確実な未来を見通す「先見性」を持ち、自分の事業やそれを取り巻く環境をイメージしつつ、ビジョンを示したり、リスクを管理する重要な役割を負う。

そして何より、リーダー自身が自らの利害を超えて「社会に貢献したい」と日々願うことで、人間力を超えた成果を生み出すことができる。

このような能力と徳を兼ね備えたリーダーの下であれば、「国民みんなで祝福できる、世界の人々から称賛される大会にしていきたい」という安倍首相の願いも実現できるはずだ。その意味で、首相自身のリーダーシップに対しても反省を求めたい。(真)

 


【関連書籍】
幸福の科学出版 『リーダーに贈る必勝の戦略』大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=123

【関連記事】
2015年6月3日付本欄 2020年東京オリンピックで、日本と世界を「Think Big!」に
http://the-liberty.com/article.php?item_id=9716
2013年11月26日付本欄 東京五輪、新国立競技場への批判に見る「貧乏神思想」に注意
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7002

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「ケチケチオリンピック」で良いのか 東京オリンピックの会場建設計画見直しへ

2014-06-12 08:59:24 | 東京オリンピック

「ケチケチオリンピック」で良いのか 東京オリンピックの会場建設計画見直しへ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7975

舛添要一都知事が、東京オリンピックの会場計画全体を見直す考えを明らかにした。五輪組織委員会会長の森喜朗氏とも合意しており、来年2月に国際オリンピック委員会に提出する大会開催基本計画に反映させる予定だが、都庁や文科省、スポーツ界からは戸惑いの声が上がっている。

舛添氏は、建設資材や人件費の高騰を踏まえ、整備費の圧縮が必要と判断。また、環境への影響が指摘されている葛西臨海公園のカヌー競技の競技場会場についても見直しを検討。「競技場を選手村中心に半径八キロ圏内に建設する」という当初の構想も見直すという。12日には調整会議を開き、具体的な話し合いが始まる。

しかし、国際公約とした建設計画を変えることは、信用の低下につながりかねない。日本オリンピック委員会の竹田恒和会長は、「国際競技連盟とコミットメントしたことは簡単には変えられない」と語る。また、日本トライアスロン連合の大塚真一郎専務理事は、北京五輪で会場を郊外に移したことが非難を浴びたことを挙げ、「大幅な変更は国際的評価を下げることにならないか」との懸念を表明している(11日付日経新聞)。

舛添氏は今年2月の都知事選で、「史上最高のオリンピック」に向けた会場や都市基盤の整備を公約し、当選した。主要な候補者の多くが、「オリンピック縮小」「脱原発」を掲げるなか、オリンピックに向けての前向きな計画に共感し、東京を発展させる期待を込めて一票を投じた人も多かったはずだ。このまま計画を縮小していけば、公約違反と言われかねないばかりか、「ケチケチオリンピック」という印象を国内外に与えてしまうだろう。

東京オリンピックを契機とした開発は、単なる消費ではない。東京がさらに国際化し、経済的にも発展するための投資である。先日、今年1-3月期のGDPの伸び率が速報値の5.9%から6.7%へと上方修正されたが、消費増税前の駆け込み需要の寄与も大きいとみられ、景気が完全に上向いているとはいえない。景気浮揚策としてオリンピックは重要であり、経済成長のチャンスとなる投資はぜひ行ってもらいたいものだ。今後の動向に注目していきたい。(晴)


【関連書籍】
幸福の科学出版 『舛添要一のスピリチュアル「現代政治分析」入門 ―守護霊インタビュー―』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1093
幸福の科学出版 『ジョーズに勝った尖閣男トクマとの政治対談』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=838

【関連記事】
2014年1月30日付本欄 【都知事選の見方】オリンピックの設備投資はコストか? 投資と消費を見極められる都知事を選べ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7316
2013年11月号記事 東京五輪決定で国運を占う - The Liberty Opinion 1
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6703

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