奈良の名所・古跡

行ってみたい所があるといいのですが・・・古墳とか建物とか巨樹とかいろいろ・・・

向淵いなべ1号墳

2014年01月31日 | 古墳
向淵いなべ1号墳
 封土は流失していて、石室が露出しています 撮影日;2014.01.11

 径18mほどの円墳「103-1」です
 天井石は3枚だったようですが、かなり崩壊が進んでいて中央の1枚が落ち込んでいます
 そこから入室できます
 羨道部は開口していますが、ほぼ破壊されています

向淵いなべ1号墳奥壁 向淵いなべ1号墳玄室

 横穴式石室の全長は4.6m
 幅1.5mほどで、現状の高さ1.2mほど
 かなり土砂が流入しています

 須恵器・土師器・鉄刀・刀子・鉄鏃・鉄釘・金環・銅環などが出土
 6世紀後半の築造と推定されています 

向淵いなべ1号墳開口部 向淵いなべ古墳石材?

 向淵いなべ古墳は3基あるそうで、古墳群を形成しています
 1号墳からすぐ下に、2号墳が開口しています

 1号墳から少し登った所には、大きな石材がいくつも露出している場所が有ります
 古墳かどうかは不明です

★所在地;宇陀市室生向渕(いなべ)
★交通;近鉄室生口大野駅より バスで「無山」下車 徒歩15分
★駐車場;なし
★見学;自己責任でお願いします
★問合せ;


 行き方がわかりづらいと思います
 丘陵の東側は柵が廻っていて進入不能です
向淵いなべ古墳へ道 三叉路 獣仕掛け
 丘陵の少し西に、上っていくコンクリートの道が有ります
 しばらく登っていくと三叉路に出ます
 右手の広場に入っていくと、獣捕獲用の仕掛け(檻)が有ります
 そこから急斜面を南東に下りていきます
 (かなり危険をともなう場所なので、一人で行くのはやめた方がよいと思います)
 すぐに右手に露出した岩が見えます
 さらに下っていくと1号墳、さらに下に2号墳が有ります

無山丸山古墳

2014年01月30日 | 古墳
無山丸山古墳開口部
 杣坂古墳とも称されます 撮影日;2014.01.04

 丘陵南端部の斜面に築かれ、封土は流失し横穴式石室が露出しています

 片袖式の横穴式石室で、全長4.1m
 内部は土砂が流入していて、高さは不明(現高1.2mほど)
 奥壁面下部の幅1.5m・上部で1.24m、少し持ち送りが見られる

 羨道部は一部破壊され、短くなっています
 幅1.2m・高さ40cmほど(入室可能です) 

無山丸山古墳奥壁 無山丸山古墳天井石

 側壁の上部の石がいくつか抜かれていて、玄室内は懐中電灯なしでも見学可能です
 墳丘は笹薮に覆われ、とても見つけにくくなっています
 一見しても、古墳が有るようには見えません

無山丸山古墳袖部 無山丸山古墳墳丘

 この辺りは、山を切り開いて住宅地として整備する予定だったのでしょうか?
 とても静かな場所なので、別荘地でしょうか?
 建てられている家も無人のようで、かなり荒れ果てた場所です

★所在地;宇陀市室生無山(N:34.35.07、E:135.59.07)
★交通;名阪国道「針IC」より5.2km
★駐車場;無し
★見学;自己責任でお願いします
★問合せ;


善照寺境内の「冨生の松」

2014年01月29日 | 巨樹
冨生の松の根
 根上りの松と呼ばれています 撮影日;2014.01.05

 (浄土真宗本願寺派) 龍華山「善照寺」の境内に有ります
 樹齢およそ300年
 盆栽を大きくしたようで、根が地上から盛り上がるような黒松です

善照寺 冨生の松

 福井県冨生村から水路で運ばれてきたと伝わります
 金沢兼六園の根上り松と同様に、県内でも類を見ない珍しい黒松です

 この松には、日本ミツバチが共生していて、森の役割も果たしています 

★所在地;生駒郡安堵町東安堵342
★交通;JR法隆寺駅より バスで「東安堵」下車 徒歩7分
★駐車場;有ります
★入山料;見学自由
★問合せ;0743-57-1511(安堵町役場)


芦屋道満の屋敷跡伝承地

2014年01月28日 | 古跡
芦屋道満屋敷跡?
 善照寺の南「ヤップ山」と呼ばれている場所に在ったそうです 撮影日;2014.01.05

 善照寺の山門前の広場に看板が立てられています
 (看板には10m南の場所と書かれています)
 100mほど南には広峰神社が有ります

 芦屋道満は陰陽師・安倍晴明のライバルだった人物です
 道満は民間陰陽師で、声聞師とも呼ばれました
 寺社に芸能・占い土木技術などで奉仕した被差別民です
 (道満の実在は定かではないようです)

★所在地;生駒郡安堵町東安堵(ヤップ山)
★交通;JR法隆寺駅より バスで東安堵下車 徒歩7分
★駐車場;有ります
★見学;自由(何も有りませんが・・)
★問合せ;


松岳山古墳

2014年01月27日 | 古墳
松岳山古墳頂
 国分神社の裏山に在る古墳です 撮影日;2014.01.05

 全長130mの古墳時代前期の前方後円墳です
 前方部を南西に向け、後円部3段・前方部2段に築造されています
 後円部の径72m・高さ16m、前方部の幅32m・高さ6.5m 

 後円部中央には竪穴式石室が築かれ、内部に長持形石棺に先行する形式の組合式石棺が納められていました
 石室は墳丘上に安山岩の板石を積み上げて築かれています

松岳山古墳 松岳山古墳後円部

 石棺の南北の両端近くに、高さ1.8m~2.3m、幅1.4mの立石が置かれています
 その正確な用途は未詳

 石棺は地面を浅く掘りんで置かれています
 内側の長さ2.5m、北端の幅1.09m、南端幅、0.87m 高さ0.7m~0.75m
 石棺の蓋石の南端と側石の南北両端には縄突起が付いています
 南北の外側に副室が設けられているそうです
 石材には花崗岩と香川県の鷲の山石が使われているそうです

 円筒埴輪列が確認されており、鰭付楕円型円筒埴輪や朝顔形円筒埴輪も見られる
 昭和32年の調査では、硬玉製勾玉1、碧玉製勾玉7以上、同丸玉1、ガラス製小玉17、碧玉製石釧27以上、同鍬形石1、銅鏡片2、鉄鏃1、銅鏃3、鉄刀、鉄剣多数 鉄鏃7 鉄鎌片6、土師器などが出土しています

松岳山古墳石棺 松岳山古墳石棺内

 築造は、4世紀後半と推定されています
 国の史跡に指定されています 

 国宝の銅製船氏王後墓誌(三井記念美術館蔵)はこの古墳から出土したと伝えられています

★所在地;柏原市国分市場1丁目
★交通;JR高井田駅下車 徒歩15分
★駐車場;有ります
★見学;社務所に申し出たほうがよいです
★問合せ;


平尾山古墳群「安堂第6支群3号墳」

2014年01月26日 | 古墳
安堂第6支群3号墳の石室
 住宅地の高井田1号公園脇に移築保存されています 撮影日;2014.01.05

 西南西230mほどの所に有りましたが、住宅地造成の為現在の場所に石室のみ移築されました
 径23mほどの円墳で、斜面を削りだした平坦地に、版築という工法で築かれていました
 石室は岩屋山式石室で、最も大きな石は15トンほど有ったそうです
 玄室の床には凝灰岩の板石が16枚敷かれ、石棺が置かれていたようです
 周りには礫石が敷かれています
 築造は終末期の7世紀終わりごろと推定されています
 1985年に発掘調査されています 

移築安堂第6支群3号墳
★所在地:柏原市高井田1586
★交通;JR高井田駅下車 徒歩10分
★駐車場;なし
★見学;見学自由
★問合せ;072-976-3430(柏原市教育委員会 生涯学習部 文化財課)


平尾山古墳群「第67支群2号墳」

2014年01月25日 | 古墳
平尾山古墳群「第67支群2号墳」
 山道を進んでいくと、突然大きな岩が眼に飛び込んできます 撮影日;2014.01.05 

 斜面に立地した横口式石槨墳です(N:34.34.25、W:135.38.46)
 封土は流失していて、殆ど石室が露出しています
 玄室部はかなり崩壊し側壁は右で2枚、左で1枚
 天井石も1枚しか残っていません
 奥に石槨が見えている
 内部は半分ほど埋まっていますが凹字型の石の上に蓋石を乗せて四角い空間を作っています
 蓋石をはめ込む溝がついています

横口式石槨 横口式石槨内

 山道の傍らにいくつか崩壊した石室が有ります

第67支群2号墳 崩壊した古墳

 さらに山道を進んでいくと、道の傍らに露出した石室を見ることができます(N:34.35.33、W:135.38.50)
 石室内に入室可能です
 石室全長は目測で約6m、幅1.5m、高さ1.5mほど

平尾山古墳の一基 山道の傍らにある開口部

袖部 奥壁

 さらに進んでいくと、斜面にブドウ畑が広がる場所に出ます
 斜面の上部にかなり大きな露出した石室が見えます
 このブドウ畑の中に、いくつか石室が在るようです

平尾山古墳群
★所在地;柏原市高井田
★交通;JR高井田駅下車 徒歩25分
★駐車場;
★見学;見学自由
★問合せ;


高井田山古墳

2014年01月24日 | 古墳
高井田山古墳石室
 平尾山古墳群の高井田支群第2支群56号墳です 撮影日;2014.01.05

 盛土の大半が流失しており、前方後円墳の可能性も有りますが、径22mの円墳と推定されています

 発掘された横穴式石室が覆屋を架けて保存展示されています
 扁平な板石を積み上げて築かれた片袖式横穴式石室です
 玄室の規模は、長さ3.73m、幅は奥壁部2.34m・玄門部2.26m
 高さは奥壁の残存部で約1.3m
 羨道部は長さ約2.0m、幅は玄門部1.18m

高井田山古墳 高井田山古墳墳丘

 石室内からは円筒埴輪や朝顔形埴輪、蓋形埴輪が合わせて9個体分出土
 玄室には2つの棺が置かれていたようです
 中央に置かれた棺の位置から純金製耳環1個、鉄刀1口が検出
 東側壁側に置かれた棺からは、神人龍虎画像鏡1面(中国鏡 直径20.6cm)、熨斗1口、純金製耳環2個、鉄刀1口、刀子2口、ガラス玉が5群に分かれて検出
 他に、槍・矛・鉄鏃多数・横矧板鋲留衝角付冑・頸甲・肩甲・小札・馬具である鐙の破片・具・鎌・釶・刀子・金銅片・須恵器多数・土師器などが出土 

 出土品は2008年に一括して柏原市指定有形文化財に指定されている
 築造は480~490年頃と推定されました
 平尾山古墳群や高井田横穴墓群より半世紀近くも先行する時期の古墳です

★所在地;柏原市高井田(史跡高井田横穴公園内)
★交通;JR高井田駅下車 徒歩10分
★駐車場;有ります(7台程度)
★見学;見学自由
★問合せ;072-976-3430(柏原市教育委員会 生涯学習部 文化財課)


高井田山古墳石室内遺物

史跡高井田横穴公園

2014年01月23日 | 名所
高井田横穴群
 高井田横穴は6世紀中頃から7世紀前半にかけて造られました 撮影日;2014.01.05

 調査で約160基が確認されています
 実際は200基以上あるものと推定されています
 横穴は、凝灰岩をくりぬいて造られており、奥にある玄室には、3体ほどの遺体が納められたと考えられています

高井田横穴 高井田横穴石棺

 大正6年に発見され、大正11年に国の史跡に指定されました
 線刻壁画が描かれている横穴も有ることで全国的に有名です
 
高井田横穴石棚 線刻壁画レプリカ

 平成2年に史跡範囲が追加指定され、平成4年、追加指定範囲を含む周辺一帯、約3万6千平方mが史跡高井田横穴公園として整備されました

 公園内には、古代に住居跡をしるした「ふるさと広場」や近くの廃寺の礎石、展望所も有ります

史跡高井田横穴公園ふるさと広場 史跡高井田横穴公園廃寺礎石
★所在地;柏原市高井田1598-1
★交通;JR高井田駅下車 徒歩10分
★駐車場;
★見学 入場料;無料
★休館日;月曜日、年末・年始(12月29日~1月5日)
★開館時間;9:30~16:30
★問合せ;072-976-3430 柏原市歴史資料館のホームページ

 柏原市歴史資料館
柏原市歴史資料館
 地域の古墳、古代寺院などの遺跡から発掘された考古資料と、寄贈された民俗資料を中心としてわかりやすく郷土のあゆみをたどることができるように展示されています
 年4~5回特別展示も開催されます 


史跡高井田横穴公園

片岡氏の石碑

2014年01月22日 | 石造物
片岡氏の石碑
 片岡城を築いた片岡国春の墓と伝承されます 撮影日;2013.12.29

 花崗岩製の高さ1mの石標は、舟形の石材に五輪の塔を浮き彫りにしています
 墓域には磨耗した板碑や五輪塔の残欠も有ります

片岡氏の五輪板碑 香滝墓地石仏

 片岡城は、戦国時代の永禄年間に築かれています
 (片岡城跡、参照;武家家伝-大和片岡氏

 この場所には、片岡氏の菩提寺が前身とされる「雲分寺」が有りました
 以前は「香滝山雲蒸寺」、明治維新までは「光隆山雲蒸寺」と号していました
 古くは片岡氏香花寺
 「雲分寺」は共同墓地の墓寺でした

 他にも古い墓碑や石像が多く有ります 

★所在地;北葛城郡王寺町畠田1丁目
★交通;JR畠田駅下車 徒歩20分
★駐車場;有ります
★問合せ;