奈良の名所・古跡

行ってみたい所があるといいのですが・・・古墳とか建物とか巨樹とかいろいろ・・・

象の小川

2009年01月15日 | 名所
 やまとの水31選のひとつです 撮影日;2008.12.20 

 喜佐谷の杉木立のなかを流れる渓流です
 吉野山の青根ヶ峰や水分神社の山あいに水源をもつ流れ、吉野川に注ぎます
 (”きさのおがわ”と読みます)

★所在地;吉野郡吉野町喜佐谷
★交通;近鉄大和上市駅より
    湯盛温泉行きバスで宮滝下車 徒歩15分ほど
★駐車場;桜木神社に有ります
★問合せ;06-3274-3081(吉野町企画観光課)

 万葉集の歌人、大伴旅人もその清々しさを歌に詠んでいます
 神亀元年(724)頃、大伴旅人が聖武天皇の命を受けて詠んだ長歌と反歌
 『万葉集』には約70首の歌が収録されているが、長歌はこの一首だけ

 長歌:み吉野の 芳野の宮は 山からし 貴(たふと)あらし 川からし さやけくあらし 天地(あめつち)と 長く久しく 万代(よろずよ)に 変らずあらむ 行幸(いでまし)の宮 (巻3-315)
 反歌:昔見し 象(きさ)の小川を 今見れば いよよ清(さや)けく なりにけるかも(巻3-316)



吉野歴史資料館

2009年01月14日 | 名所
 青根が峯・象山・三船山の眺望が美しい所です 撮影日;2008.12.20

 吉野の歩みと文化も学ぶことができる町営施設 
 宮滝遺跡から出土した縄文・弥生の遺物や天武・持統天皇が度々訪れた吉野離宮に関する展示を行っています

★所在地;吉野郡吉野町宮滝348
★交通;近鉄大和上市駅より
    湯盛温泉行きバスで宮滝下車 徒歩3分
★駐車場;有ります(無料20台)
★入場料;一般200円
★休館日;月・火曜日
★開館時間;9:00~17:00(3月~11月)
★問合せ;0746-32-0190(吉野町教育委員会事務局 社会教育課)
 平日は事前の申込が必要(最少入館人数は4名以上)

 木の実を調理する石皿や敲石、縄文時代後期の標準土器である宮滝式土器などを展示
 発掘成果をもとに弥生時代の宮滝のようすをイラストで展示
 離宮の復元図や模型、使われていた瓦や土器も展示

 散策型プログラム・教室型プログラム・学校などへの訪問教室も実施されています
 (事前申込が必要)


 参考;吉野歴史資料館

妹山樹叢

2009年01月11日 | 天然記念物
 標高249mのこんもりとした形の良い山です 撮影日;2008.12.20

 南麓に「大名持神社」が鎮座し、入山を禁止されてきたため
 全山照葉樹の原生林におおわれています
 ツルマンリョウ、ルリミノキ、テンダイウヤク、ナガバジュズネノキ、ホンゴウソウ、ホングウシダなど珍しい暖地性植物が群落を形成
 西日本の特殊暖帯林として珍重されています
 この樹叢は昭和3年(1928)3月に国の天然記念物の指定を受けました 

★所在地;吉野郡吉野町河原屋
★交通;近鉄大和上市駅より
    湯盛温泉行きバスで津風呂湖口下車 徒歩5分
★駐車場;
★入場料;入山禁止
★問合せ;0746-32-0190(吉野町教育委員会事務局)

 吉野川の右岸に面し、旧伊勢街道と東熊野街道の分岐点に有ります

 妹山は対岸にある背山とともに
 雛鳥と久我之肋の悲恋として名高い浄瑠璃や歌舞伎の『妹背山婦女庭訓』で知られます



宮滝遺跡

2009年01月08日 | 遺跡
 風光明媚なこの地は、『万葉集』や『懐風藻』にもその美しさが多く詠まれています

 吉野川が大きく蛇行する河岸段丘の上に造られ、東西300m・南北100mほどの範囲
 縄文時代から奈良時代の遺構・遺品が出土しています

 橿原考古学研究所付属博物館吉野歴史資料館に展示されています

★所在地;吉野郡吉野町宮滝
★交通;近鉄大和上市駅より 湯盛温泉行きバスで宮滝下車 徒歩3分
★駐車場;有ります
★入場料;見学自由
★問合せ;0746-32-0190(吉野町教育委員会事務局 社会教育課)

 このあたりの吉野川の両岸は巨岩奇石でおおわれ、水の流れはエメラルド色をしています

 飛鳥時代から奈良時代にかけて離宮のあった所とされます
 斉明、天武、持統、文武、元正、 聖武天皇がたびたび訪れた吉野離宮跡といわれます
 近年、それを裏付ける建物跡の一部が出土しています
 女帝・持統天皇は在位11年の間に藤原宮から吉野離宮に31回も行幸したそうです


 撮影日;2008.12.20

崇峻天皇陵

2009年01月05日 | 
 唯一、臣下により暗殺された天皇の御陵です 撮影日;2008.12.20

 第32代崇峻天皇の倉梯岡上陵に治定される約15mの小円墳です

 崇峻天皇の位牌を祀っていた柴山山「金福寺」の地を倉梯柴垣宮跡とし
 小字名が「天皇屋敷」だったことから、安政2年(1855)に、祟峻陵に比定
 文久2年(1862)に修陵
 明治22年(1889)に宮内省が陵地に比定しました 

★所在地;桜井市倉橋
★交通;近鉄桜井駅より 談山神社行きバスで倉橋下車 徒歩1分
★駐車場;有ります(無料15台程度)
★入場料;参拝自由
★問合せ;0744-42-9111(桜井市観光課)

 泊瀬部皇子(はつせべのみこ)は用明天皇の2年(587)、敏達天皇の皇后・炊屋姫(かしきやひめ、後の推古天皇)や蘇我馬子らに擁立されて皇位につきました

 592年に蘇我馬子の指示で東漢直駒(やまとのあやのあたいこま)に暗殺されます
 その日の内に倉梯岡陵に葬られたそうです
 延喜諸陵式には「陵地ならびに無し」と記載されています

 赤坂天王山古墳を崇峻陵とする説が現在も有力視されています
 藤ノ木古墳の被葬者を崇峻天皇とする説も有るそうです



かぶと塚古墳

2009年01月04日 | 古墳
 墳頂に石棺が置かれています 撮影日;2008.12.20

 全長約45m(元は50mほどあったと思われます)
 後円部径28m・高さ7.5m、前方部幅25m・高さ7.5m
 二段構築の前方後円墳です
 墳丘は周辺まで開墾によって削られ、かなり原形を損じています
 茸石らしい小礫や円筒埴輪の破片が散乱しています

 築造は5世紀末から6世紀初頭頃
 平成12年に桜井市の史跡に指定されました

★所在地;桜井市浅古兜塚1141
★交通;JR・近鉄桜井駅より 徒歩25分
    談山神社行きバスで浅古下車 徒歩2分
★駐車場;有りません
★入場料;見学自由
★問合せ;0744-42-9111(桜井市観光課)

 埋葬施設は、扁平な割石を積上げた竪穴式石室ですが崩壊しています
 石室の規模は推定で長さ約3.7m、幅1.4m

 石棺は凝灰岩をくり抜いてつくったカマボコ形で、左右に二個ずつ縄掛突起がついています
 長さ約2.1m、幅約1m、高さ約1m
 家形石棺としては野神古墳の石棺などと共に、古い型式のものです

 遺物は、碧玉製管玉・琥珀製棗玉・銀製空玉・玻披璃製小玉・鉄鏃のほか金銅装鏡板・杏葉などの馬具の破片が出土


 メスリ山古墳のすぐ東に位置しています

池尻環濠

2009年01月03日 | 名所
 北東側が「歴史といこいの水辺空間」として整備されています 撮影日;2008.12.16

 池尻の歴史は古く、興福寺一乗院門跡領荘園としての「池尻荘」が鎌倉時代から知られます
 平安時代末期には在地武士の池尻氏の存在が知られています 

★所在地;大和高田市池尻
★交通;近鉄大和高田駅下車 徒歩10分
★駐車場;有りません
★入場料;見学自由
★問合せ;0745-22-1101(大和高田市役所)

 南西部は暗渠化されています
 環濠は吉野川分水から西池、東池と通じる水路として農業用水に利用されます


 池尻天神社憶念寺が有ります

弥勒さん

2009年01月02日 | 石造物
 県内最古の在銘石仏です 撮影日;2008.12.16

 昭和54年に県有形文化財の指定を受けています

 永治2年(1141)、板状の安山岩に薄肉彫りされた弥勒菩薩坐像です

★所在地;北葛城郡広陵町南郷1225
★交通;近鉄大和高田駅より 平端行きバスで南郷北口下車 徒歩6分
★駐車場;
★入場料;見学自由
★問合せ;0745-55-1001(広陵町役場)

 南郷環濠集落内「山王神社」前の収蔵庫に安置されます

 頭上に宝冠をつけ、左肩から条帛(じょうはく)を懸けて、腹前で法界定印を結びます