【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

「ダイ・ハード4.0」:木場三丁目バス停付近の会話

2007-06-24 | ★東20系統(東京駅~錦糸町駅)

なんだ、あの橋、包帯巻かれちゃったみたいに。修繕中か?
もしかしてテロリストに襲われたとか?
マクレーンが間違えて壊しちゃったとか?
あ、言えてる。「ダイ・ハード」のマクレーンて何でもすぐ破壊しちゃうから。
本人は、仕方なく事件に巻きこまれたと思ってるらしいが、俺たちから見たら好きでやってるとしか思えない。
「世界一運が悪い男」じゃなくて「世界一運が悪いと思いたがっている男」よね。12年ぶりの登場とか言っても、まったく性格が変わってないんだから。
そうそう。同じく17年ぶりに登場したロッキーが年相応に丸くなっていたのとは、大違いだ。
あんなに娘も大きくなったのに、マクレーンのじゃじゃ馬ぶりは、よく言えば年を感じさせない、悪く言えば成長がない。
変わったところといえば、頭髪くらいか。
マクレーンを演じるブルース・ウィリスって昔から毛がないイメージでいたんだけど、第一作のころはまだちゃんと毛があったのね。
いまは彼を見れば誰だってつるんとした親指を思い出すんだけどな。
今回はサイバーテロとの戦いということで、若いハッカーと二人三脚で犯人を追いつめて行くんだけど、若者が頭脳労働を担当して年寄りのマクレーンが肉体労働を担当するというのがなにか常識と逆のような気がして皮肉だったわ。
普通は年寄りが作戦を練って若者が実行していくのに、まったく正反対だもんな。昨今の風潮をよく表わしてるよ。
相手がサイバーテロじゃ、大事なところは若者に任せるしかないけどね。
その分、市街戦ではりきること、はりきること。シリーズ最高のはりきり方じゃないか。
パトカーをヘリコプターにぶつけちゃうし、戦闘機には飛び乗っちゃうし。マクレーンの通ったあとは、瓦礫の山。
あれ、みんな税金で修復するのか?
全部一人で対決しようとしないで、仲間と連絡を取ればいいのにって思うんだけど、閉ざされた空間でやってた癖がいまだに抜けないのかしら?
警察側に妙に気になる女がいたけど、結局最後まで物語にからんでこなかったしな。
気になる女といえば、犯人側の女。セクシーな上にめっぽう強くて、マクレーンもタジタジ。彼女ともっと心理戦になるかと思ったけど、007と違ってマクレーンはただの肉体労働担当だから、そういう高度な戦いは期待するだけムダだった。
それもこれもひっくるめて、マクレーンは健在だったということで、ジョークの切れも一作目には及ばなかったけど、まずはめでたしとしよう。
そうね。いろいろ突っこみを入れながら気楽に観れるという意味も含めて、期待は裏切られなかったものね。これでアメリカ全土を舞台にしたんだから、こんどは日本を舞台にしたらどうかしら。
天然ガスの爆発から渋谷の温浴施設を守る役とか?
そうそう、「ダイ・ハード4」の中で天燃ガスの恐ろしさを訴えていたのは、先見の明だったわ。
ただの偶然だ。
でも渋谷で起こる事件を解決するセンター街デカの役なんてどう?
「ダイ・ハード5」にするには、なんかスケールが小さいなあ。
「ダイ・ハード4.001」くらいならいいんじゃない?
うーん、考えとく。


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木場三丁目バス停



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