キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

キュイジーヌ・コンテンポレーヌ

2008年02月22日 | Weblog
かつてヌーベル・キィイジーヌと言われ今は対価になったフランスの料理人が、会席料理などのアイディアを取り入れたりして、フレンチの革新をいたしましたが、今の新しい流れを称する言葉がこの「キュイジーヌ・コンテンポレーヌ」との事のようです。カンテサンスの岸田周三シェフの言に拠れば「ソースを使わずに素材の味わいを以下に表現するか」がこの思想の核心のようです。

先日、火入れの方法に感心して稚拙ながら自ら試みもしてみたのですが、元来ソースなど作る技量も無いため、今まで私がやっていた料理がキュイジーヌ・コンテンポレーヌ・現代的な料理という事になるんでしょうか。この思想の実現には、新鮮な素材が手に入るという絶対的な条件が必要です。東京には世界のシェフが羨む築地市場があり、日本中いや世界中から最高の魚介類が集ります。また、大田市場にも同じく最高の野菜果物が集り、この二つの市場から遠く離れていなければ、キュイジーヌ・コンテンポレールの思想の実現は地理的に可能です。もう一つの考え方は、全ての食材は集らないものの魚と野菜の産地の近くで事を行なう事で、意欲的な若いシェフが地方の漁港近くや山間に店を開いておられます。その場合通常お客様が居る場所から離れますので、時間を掛けてお客様がそこまで食べに行く必要がでてきます。

数年前から札幌に行くとフレンチを食べてみようという気になるのですが、多くのお店がソースをなるべく使わずに素材の旨味を組み合わせたお皿を出してくれるので、食べ飽きせず好ましい感じなのです。蝦夷鮑・鱈・牡丹海老・ズワイ蟹・毛蟹・馬糞雲丹・津軽海峡の鮪・つぶ貝・ホッキ貝・八角・ホッケ・宗八鰈・帆立・蝦夷鹿・トド・鯨・トマト・アスパラガス等々直に思い浮かぶだけでもこれだけの新鮮な素材が手に入るわけで、垂涎とあいなります。考えてみると少なくとも寿司刺身が美味い都市はキュイジーヌ・コンテンポレールの思想実現が可能となります。しかも札幌のフレンチは驚くほど廉い。
コメント
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