キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

湯河原幕山観梅行

2008年02月11日 | Weblog
昨日は湘南に雪降らずの言い伝え通り、懸念した天気もたまに陽が差す観梅陽気、例年恒例になっている湯河原幕山梅林に出かけました。湯河原から梅林までバスがでておりますが、四年目になる今年初めて駅から歩いて行く事にいたしました。一度駅の北側に出て、一山越して鍛冶屋へ降りて、そこから新崎川沿いに幕山まで登りました。約一時間の上りコースです。最後のところが自動車の走る道しかなく、そこが詰まらないですが、駅の裏山から見渡す春の相模湾は波静かでのたりのたりの風情、左手の真鶴半島と先端の三石も春の装いでした。

山道は晩柑類の畑の中を通るところがあり、ニューサマーオレンジ、夏みかんなどが緑の中にオレンジ系統の色合いで鮮やかに生っております。散歩の途中のビタミンCと水分の補給は格別なもの、道端の野生化した夏蜜柑を失敬しましたが、いやはやそのすっぱい事、人の手がかからず放置されているうちに野生化したのでしょうか、尋常な舌にはとても耐えられない酸度でした。

湯河原駅の白梅は満開でしたが、一時間かけて登って来て200円の拝観料を払ったのに、幕山の白梅はほとんど咲いおりませんでした。後ほど下界のラーメン屋で聞いたところによると、いんちきだ、拝観料返せと言う観光客の声が多かったとの事です。まあ、我々花が駄目なら直ぐ団子と気持ちの切り替えが早いものですから、会場のテーブルをキープして、まずは燗酒を飲む猪口を購入いたしました。もう四年続けてこの猪口を買っているのですが毎年サイズがでかくなってきております。蜜柑の灰を使った独特な緑の色合いをした猪口です。隣の屋台が酒を売っておりまして、地酒の酒匂川、このワンカップを燗にしております。おでんの屋台では地元の蒟蒻球で作った蒟蒻の味噌おでん、漁協の屋台では魚の干物、農協の屋台ではわさび漬け金山時味噌など、良い肴になるものを売っている屋台が十軒ばかり並んでおりますので、好みの物を仕入れてじっくりと杯を傾ける事になります。

山間なので気温は低く、燗酒はまとめて買わないこと、面倒でも一本づつかって暖かいところをいただくのが四年間通って取得した飲み方です。酒匂川の屋台に通う事七度、遠くに見える紅梅が霞み出す頃お開きとし、さすがに帰りは千鳥足、バスで下界に下り、場所を移してさらにビールで口直しをし、茹でワンタンとチャシューで燗酒を二本ばかり飲んだところで今年の花の無い観梅の宴を終わりにいたしました。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする