キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

モンペリエからの便り

2008年02月21日 | Weblog
今週はモンペリエでヴィニシュッドが開催されており、アグリからは佐和さんが私の代りに行ってくれております。3月上旬と4月上旬にイタリア出張を組んでいるため、老齢の身にはここでフランス出張をかますとそれこそ生命に影響が出かねず、お願いをした次第です。

毎日真面目にモンペリエ便りを送ってきてくれているのですが、二日目まではアグリの取引先のブースを回るだけで新規のメーカーへのブースへの訪問など出来ず、旧知の12軒を廻ったのみとの事です。タリケ、ボデガス・カスターニョ、カブザック、ラストーなどが出展しているのですが、毎度12回に渡り社名変更、役員変更、子会社の吸収合併の説明をして居るそうで、誠に大変だとの事。矢張り出向かなくて良かったと胸をなでおろしております。

昨日はカブザックがモンペリエ近郊にあり、車で1時間との事早起きをしてドメーヌ訪問をしたようです。昨年末横浜中華街華正楼で新社名のお披露目をしたときに、最後の料理台湾筍肉味噌炒煮にあわせてカブザック・アンモナイト(通称)を出しましたが、参加各位から絶賛を浴びました、そのワインの生産者です。ラベルにはアンモナイトが描かれ、印象的で、果実の濃縮を極限までして新樽で熟成した、ワイン造りの教科書に載っているような典型的な良い子ちゃんスタイルです。このように造るとミネルヴォアなので、通常重たくて鈍で嫌になっちゃうのですが、このワインが高い評価を受けているいわれは、重い中にエレガントな軽快さをもつことにあると思います。適度な酸と収穫量を制限した古木から獲った果汁の複雑な風味と味わいが、とても付き合っていられない詰まらない優等生で終わるところを、価値のある味わいのあるレベルまでに引き上げているのだと思います。その辺りの事を佐和さんしっかり見てきてくれると良いのですが。

ここの親父はパリに住み、ドメーヌを買って使用人に管理をやらせているとの情報を佐和さんからモンペリエ通信いただきました。何しろ凄い金持ちですから尊大で、扱い難い事といったら半端じゃありません。今回朝早くからドメーヌを見せたいなどと言ったのも、邪推すればあの親父のことゆえ、改築した豪華なセラーや金にあかして買った新樽などを見せて、どうだいと威張ってみたいのかも知れません。しかしながら、尊大で気難しい人物ですが、子供ぽいところがあるので、からかって熱くさせると付け込む隙も多く、実に愛すべき人物でもあるんです。
コメント
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