グラントラスト


D810 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

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ここを書いていても、途中でつい更新ボタンを押したくなる。
いつ落ちるかわからない調子の悪いパソコンを、しばらく使っていたからだ。
幾度と無く痛い目に遭って、そういう習慣が身についてしまった。

実際、書いている最中に、何度文章が吹っ飛んだかことか。
大丈夫かな・・と思って書いていると、いきなり画面が真っ暗になる。
gooのブログは、一定時間ごとに自動的にバックアップを取る機能がある。
その機能に随分と助けられた。

もちろん新しいパソコンは、たいへん調子がいい。
当たり前ではあるが、Windows10の動作も実に安定している。
パソコンを新調したお陰で、ストレスの要因がひとつ消えた。



オールデンのD5404 C「グスタフ」、外羽根式プレーントゥ。
ニューヨークのセレクトショップ・エポレット(epaulet)の別注品。
アッパーはクロムエクセルのブラウン。
木型はグラントラスト。
アウトソールはコマンドソール。
サイズはUS8D。

虎視眈々とクロムエクセルのプレーントゥが出るのを狙っていたが、また落札に成功した。
しかも価格交渉でかなり安くしてもらった。
使いやすさ、服との合わせやすさを考えると、ブラウンのクロムエクセルのプレーントゥはベストの選択となる。
出来ればあと何足か欲しいくらいである。



ところがこの別注品、いつものバリーラストではなく、グラントラストだという。
グラントラスト?
聞いたことはあるが、見るのは初めてである。

TheShoeMartの有名なオールデンのラスト比較図によれば、グラントラストは丁度ど真ん中に位置する。
長さ、幅ともに中庸を行くラスト、というわけだ。
大きめに作られたバリーラストなどに比べて、ハーフサイズ落とすか落とさないかの境目にもなる。
一番面倒な位置である(笑)

まあ今回はオークションなので、いずれにしても選択肢は8Dしかない。
すでにエポレットの現行ラインナップからは外れているので、おそらく売れ残ったものがオークションに出たのだろう。
バリーラストの靴は7.5も8も使っているので、グラントラストの8Dも何とかなるだろうと考えた。



面白い形のラストである。
トゥが尖り気味にもかかわらず、アッパーはふっくらとしており、全体としては丸い印象を受ける。
恰好がいいのか悪いのかわからない(笑)
なぜエポレットがあえてこのラストを選んだのか・・である。
同社は現在でも(別の素材ではあるが)グラントラストを採用したプレーントゥを販売しているので、やはりこのラストに何らかのこだわりがあるのだろう。

履いてみてまず感じるのは、指先周りの大きめの空間である。
足の後半部分は比較的しっかり固定し、先端部は自由にさせている。
モディファイドを思わせる手法であるが、あの土踏まずの持ち上げ感はまったくない。
ちょっと不思議な履き心地でもある。
エポレット社のサイトにも、背が高くて快適なトゥボックスの空間がこのラストの特徴・・と記されている。



同サイズのUS8Dのバリーラストのウイングチップと並べてみる。
やはり先端部にはっきりとしたアウトラインの違いがあるのが分かる。
バリーより尖っているにもかかわらず、かえって膨らみが強調されて見える。

ところでエポレット社のオーナーが、オールデンの工場を訪問する映像をみつけた。
2009年に撮影された12分弱の映像だが、これがかなり面白い。
オールデンってこういうところで、こういう人たちが作っているのか・・と興味深く見た。
ぜひご覧あれ → Epaulet presents: the Alden Shoe Company

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