パソコンに不具合が発生し、ブログの更新が遅れた。旅の感想をメインにあれこれ記したい。
桐生駅から通称〝わ鉄〟こと、わたらせ渓谷鉄道に乗って1時間半、通洞駅で下車し、足尾銅山坑内と足尾歴史館を巡った。日本近代史を否定的に捉えている俺は、<民>の論理で<官>に対峙し、鉱毒に苦しむ農民の側に立った田中正造に最大の敬意を払っている。
現在の日本における最大の病根は<集団化>だ。〝お上〟に忖度して唯々諾々と従う空気に乗っかって、安田純平氏を自己責任論でバッシングする者たちに、〝突破者〟のダルビッシュ有と本田圭佑が異論を唱えた。この両者は信念を貫いた田中に通じるものがある。歴史館には田中の語録、鉱毒事件関連の研究書や記録が展示されている。管理者に矜持が窺えた。
わ鉄の車窓からの光景に、山陰線の嵯峨嵐山駅~保津峡駅~馬堀駅の区間が重なった。「鉄道捜査官シリーズ」(沢口靖子主演)で殺人事件が起きた無人駅を確認する。わ鉄だけでなく、各路線の本数の少なさ、乗った列車全てが空いていたことに驚いた。1泊目の桐生で街を散策した。ソースカツ丼とひもかわうどんが名物らしいが見つからず、デニーズで夕飯とは締まらない話である。
2日目の午後、横川駅で下車し、「峠の釜めし」(荻野屋)を本店で食べる。〝日本一の駅弁〟の看板はダテではなかった。碓氷峠への1時間半の登坂は既に疲れていた俺には無理な話で、1時間ほどで引き返す。徒歩20分弱の軽井沢駅を起点にしておけば辿り着けたはずで、再チャレンジするつもりだ。
帰路、両膝に加え腰まで痛くなる。疲労困憊した駅伝ランナーのように体が右に傾いてしまったが、「レモンスカッシュ」を飲むとたちまち回復する。俺は〝炭酸人間〟なのだろう。案内所近くで騒ぎが起きていた。人々の視線の先を追うと、野生の猿が人家の屋根で柿を食べている。生態系の破壊が原因なのか、猿、猪、鹿が畑を荒らすケースが後を絶たず、猪に食べられた飼い犬もいるという。
最終日は世界遺産に登録された富岡製糸場に足を運んだ。足尾銅山では影=鉱毒事件に触れていたが、富岡では〝罪の意識〟を感じなかった。「女工哀史」に描かれたのは岡谷の工場だったが、富岡の女工たちも厳しい環境に置かれていたことは言うまでもない。維新以降、性別、職種を問わず労働者を搾取して蓄積された富で戦費が賄われる。この構図は21世紀の今も変わらない。
上州富岡駅に沢田研二ショー(27日、富岡市内)を告知するポスターが貼られていた。俺にとってジュリーは同郷の大スターであり、時代のイコンである。主演作「悪魔のようなあいつ」(1975年、TBS)、「太陽を盗んだ男」(79年、長谷川和彦監督)はそれぞれ、ドラマ史、邦画史に燦然と輝く傑作だ。最近は反原発の思いを歌詞に託すなど、社会派として存在感を示している。この間の報道で、肝心なことが〝意識的〟に省かれているような気がしてならない。
25日に帰宅し、想定外の事態に愕然とする。旅についてブログをアップしようとパソコンの電源をオンにしたら、パスワード入力画面でカーソルが動かず、スリープ状態でフリーズしてしまった。翌日、仕事先に持参して、勤め人時代からの知人でシステム担当のIさんに診てもらう。
ガラケーを使っているから、重要なデータはパソコンにインプットしている。壊れたら馬券も買えないし、映画の予約も出来ない。自分が重度のパソコン依存症であることを思い知った。Iさんのおかげで快癒し、ようやくブログを更新している。
昨夜、奇妙な夢を見た。乗り込んだバスの後部座席で不良っぽい白人男性が放歌高吟している。オアシスの曲で、めちゃくちゃうまい……。それもそのはず、男はリアム・ギャラガーではないか。ハミングしながら近寄っているうちに目が覚めた。「ロッキング・オン」HPによると、リアムはツイッターでレディオヘッドをこき下ろしているという。罵詈雑言の類いとはいえ、的を射た部分はある。
桐生駅から通称〝わ鉄〟こと、わたらせ渓谷鉄道に乗って1時間半、通洞駅で下車し、足尾銅山坑内と足尾歴史館を巡った。日本近代史を否定的に捉えている俺は、<民>の論理で<官>に対峙し、鉱毒に苦しむ農民の側に立った田中正造に最大の敬意を払っている。
現在の日本における最大の病根は<集団化>だ。〝お上〟に忖度して唯々諾々と従う空気に乗っかって、安田純平氏を自己責任論でバッシングする者たちに、〝突破者〟のダルビッシュ有と本田圭佑が異論を唱えた。この両者は信念を貫いた田中に通じるものがある。歴史館には田中の語録、鉱毒事件関連の研究書や記録が展示されている。管理者に矜持が窺えた。
わ鉄の車窓からの光景に、山陰線の嵯峨嵐山駅~保津峡駅~馬堀駅の区間が重なった。「鉄道捜査官シリーズ」(沢口靖子主演)で殺人事件が起きた無人駅を確認する。わ鉄だけでなく、各路線の本数の少なさ、乗った列車全てが空いていたことに驚いた。1泊目の桐生で街を散策した。ソースカツ丼とひもかわうどんが名物らしいが見つからず、デニーズで夕飯とは締まらない話である。
2日目の午後、横川駅で下車し、「峠の釜めし」(荻野屋)を本店で食べる。〝日本一の駅弁〟の看板はダテではなかった。碓氷峠への1時間半の登坂は既に疲れていた俺には無理な話で、1時間ほどで引き返す。徒歩20分弱の軽井沢駅を起点にしておけば辿り着けたはずで、再チャレンジするつもりだ。
帰路、両膝に加え腰まで痛くなる。疲労困憊した駅伝ランナーのように体が右に傾いてしまったが、「レモンスカッシュ」を飲むとたちまち回復する。俺は〝炭酸人間〟なのだろう。案内所近くで騒ぎが起きていた。人々の視線の先を追うと、野生の猿が人家の屋根で柿を食べている。生態系の破壊が原因なのか、猿、猪、鹿が畑を荒らすケースが後を絶たず、猪に食べられた飼い犬もいるという。
最終日は世界遺産に登録された富岡製糸場に足を運んだ。足尾銅山では影=鉱毒事件に触れていたが、富岡では〝罪の意識〟を感じなかった。「女工哀史」に描かれたのは岡谷の工場だったが、富岡の女工たちも厳しい環境に置かれていたことは言うまでもない。維新以降、性別、職種を問わず労働者を搾取して蓄積された富で戦費が賄われる。この構図は21世紀の今も変わらない。
上州富岡駅に沢田研二ショー(27日、富岡市内)を告知するポスターが貼られていた。俺にとってジュリーは同郷の大スターであり、時代のイコンである。主演作「悪魔のようなあいつ」(1975年、TBS)、「太陽を盗んだ男」(79年、長谷川和彦監督)はそれぞれ、ドラマ史、邦画史に燦然と輝く傑作だ。最近は反原発の思いを歌詞に託すなど、社会派として存在感を示している。この間の報道で、肝心なことが〝意識的〟に省かれているような気がしてならない。
25日に帰宅し、想定外の事態に愕然とする。旅についてブログをアップしようとパソコンの電源をオンにしたら、パスワード入力画面でカーソルが動かず、スリープ状態でフリーズしてしまった。翌日、仕事先に持参して、勤め人時代からの知人でシステム担当のIさんに診てもらう。
ガラケーを使っているから、重要なデータはパソコンにインプットしている。壊れたら馬券も買えないし、映画の予約も出来ない。自分が重度のパソコン依存症であることを思い知った。Iさんのおかげで快癒し、ようやくブログを更新している。
昨夜、奇妙な夢を見た。乗り込んだバスの後部座席で不良っぽい白人男性が放歌高吟している。オアシスの曲で、めちゃくちゃうまい……。それもそのはず、男はリアム・ギャラガーではないか。ハミングしながら近寄っているうちに目が覚めた。「ロッキング・オン」HPによると、リアムはツイッターでレディオヘッドをこき下ろしているという。罵詈雑言の類いとはいえ、的を射た部分はある。