新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

中学生にくすり教育:将来の服薬コンプライアンス上昇に期待(家族に伝わることによる期待も含め)

2012-03-28 20:12:03 | 医療

さて、もう一つだけ続けます。

 

中学生に「くすり教育」
4月から完全義務化
正しい使い方指導

http://www.47news.jp/feature/medical/2012/03/post-650.html

 
 医薬品の正しい使い方を教える「くすり教育」が、4月から全国の中学校で完全義務化される。2008年3月に文部科学省が 告示した新学習指導要領に基づくもので、3年生を対象に保健体育の授業1~2時間が割り当てられる。氾濫する情報から本当に必要な知識を選び出し、いかに適正に薬を使って自身の健康を守るか。そんな力の養成が期待されている。
 ▽試行錯誤
2012.0327honki.jpg 「カプセル剤は、なぜゼラチンなどの覆いの中に薬を入れているのか。錠剤は、なぜ成分の周りを固めて何層もの構造になっているのか。考えてみてください」
 筑波大付属中(東京都文京区)で2月下旬に行われた公開授業。3年5組の40人に大きな薬の模型を示しながら、保健体育科の小山浩教諭が問い掛ける。「飲みやすいから」と生徒。「いいですね。では、層構造になっているのは? すぐに溶けずに胃や腸で溶ける、時間差をつける意味もありますね。いろいろ工夫されている薬を何で飲むのがいいか。そう、コップ一杯の水、またはぬるま湯です」
 同校では08年度、全国に先駆けてくすり教育を導入。小山教諭が試行錯誤を繰り返しながら授業を行ってきた。
 宇宙の誕生から生命の進化、命の連続性を阻む病気へと話は進み、薬の大切さが語られる。効果を得るために薬の血中濃度の維持が重要で、そのためには正しい飲み方が必要なことを、パネル教材やビデオ、各自が自宅から持参した市販薬なども使いながら指導する。
2012.0327honki1.jpg ▽自分の責任
 くすり教育実施の背景には改正薬事法の施行がある。風邪薬など一般用医薬品の販売規制が緩和され、コンビニエンスストアやスーパーなどでも買えるようになった。インターネットを使えば、さまざまな薬が簡単に入手できる現状もある。一方で、自分の責任で健康を管理する「セルフメディケーション」の考え方が広がっている。
 だが、薬は必ずしも正しい使い方をされていない。製薬企業で組織する「くすりの適正使用協議会 」が小中学生計約3400人を対象に実施した調査では、42%が「お茶やコーラでの服用経験がある」と回答。さらに「飲み物なしでの服用」が28%、「自己判断での服用」も21%に上った。
 また、医師が処方する医療用医薬品と一般用医薬品の違いは、中学生の7%しか知らなかった。
 同協議会啓発委員会の石橋慶太委員長は「小中学生が正しい知識を持たずに自己判断で薬を使っている」と心配する。
  2012.0327honki2.jpg▽高校は13年度
 中学校の新学習指導要領の「解説」は、具体的な指導内容を「医薬品には、主作用と副作用があることを理解できるようにする。使用回数、使用時間、使用量などの使用法があり、正しく使用する必要があることについて理解できるようにする」としている。
 中学での完全義務化を受け、高校では各学校の判断で先行実施されていた従来の内容よりレベルアップして13年度から全面実施に移行する。
 小山教諭は「正直なところ、文科省の導入方針が示された時は戸惑いました。でも、早いうちに薬の使い方を子どもたちに教える必要はあるし、子どもを通して家庭にも情報が伝わればいい」とした上で「2時間では足りない。総合的な学習や理科、家庭科などと連携してもいいかなと思っています」と語った。
 男子生徒の一人は「授業を受け、以前より薬の注意書きを読むようになりました。薬を正しい場所に保管し、塗り薬を必要以上に使わないよう気を付けるようになりました」と話した。(共同通信 赤坂達也)
 
 
 
 
 
 
-----------------------------------------------
 
 
くすり教育が始まるのは薬事法改正の影響があるのでしょうけど、それはともかくとしてこういう教育はよいのではないかと思います
 
 
今後、一生を通して薬を使用することというのはよくあると思います。そのとき正しく使うことの大切さを知っておいていただければ、生活習慣病などで定期的に薬をに服するようになった場合のコンプライアンスの上昇につながるかもしれません。
 
それに期待しています。
 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

blogram投票ボタン

それでは、また。

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« エピペンの紹介:岡山県内の... | トップ | 勤務医の労働時間ガイドライン »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうですね。 (りー)
2012-03-28 21:16:12
肝機能は来月また相談してきます。
ただ、脾臓に関しては先生によって脾腫という先生もいれば少し大きいけどまぁ大丈夫でしょうという先生もいるため血液専門、消化器専門どちらの先生を信じたら良いのやら…
ちなみに血液検査で慢性白血病ではないと今までの主治医に言われましたが血液検査だけでわかるのでしょうか?
骨髄穿刺などしていないもので…
悪性腫瘍でも脾腫になると聞きますが2人の先生にCTを見ていただいてるので安心できますよね…

今まで考えてきましたが、主治医が変わる、それが例え同じ血液専門の先生だとしても以前から疑問なのが血液専門の先生がなぜ消化器内科にいるのかが分からなく血液内科がある病院に変わったほうが良いのか検討中です。
個人差もあります (アンフェタミン)
2012-03-29 20:14:06
>りーさん
こんばんは、コメントありがとうございます

脾腫かどうか微妙なくらいであれば、あまり気にしすぎる必要はないと思います。
慢性白血病には慢性リンパ性白血病と慢性骨髄性白血病がありますが、どちらも血液検査で十分推測できます。血液内科医が血液を見て『違う』というのであれば、違うのだと思います。

血液内科医が消化器内科の外来をしている理由はいろいろあるかもしれませんが、一言でいえばその病院に血液内科がないからではないでしょうか。

血液内科の患者さんが集まる病院で、入院での対応もできるようでなければ「血液内科」ではやらないと思います。

あとは外来だけされていて、入院の対応をしていないのであれば特殊な診療科の一つである血液内科を標榜するのは難しいのではないかと。

りーさんの疾患が血液の病気なのか、他かがわからないので僕は病院を変わったほうが良いとは言えないです。病院を変えすぎないほうが経過がわかるのでいいと思っていますが、もし病院を変えるのであれば、今までの検査結果を入れた紹介状を書いてもらってください。

また、コメントいただければと存じます

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

医療」カテゴリの最新記事