新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

2週連続遠征、まずは関西遠征記(その13)

2015-09-18 23:59:12 | 旅行記/美術館・博物館・アート

「2週連続遠征、まずは関西遠征記(その12)」のつづきです。

前回の相国寺・承天閣美術館の探訪記「3月8日は『茶の湯』つながりで」で、

そんな私でも、もともと鹿苑寺金閣(銀閣と共に、相国寺の「支店」的存在らしい)にあった茶室で、消失後に現地に再建される一方、承天閣美術館内に再現された「夕佳亭(せっかてい)」の展示は、まさにカルチャーショックでした。

と書いた「夕佳亭」の再現展示は、今回も承天閣美術館で拝見することができました。

しげしげと拝見するうちに、この「夕佳亭」って、金閣寺で観たあの茶室? と思い至りました

遡って探してみると、ありました
2011年5月の記事「いったいいつの話だ?の京都旅行記(その8)」で、こんな風に書いています。

ところで、夕佳亭の前に賽銭箱が置かれていて、しかも、かなり傾いていました
なぜ茶室の前に賽銭箱が、しかも、こんな妙な風に置かれているのでしょうか?

このちょいと間抜けな眺めよりも、こちら夕佳亭の風情の方が素敵かもしれません。

高校の修学旅行以来、超久しぶり金閣寺を訪れて舞い上がっていたせいか、このとき、2年前承天閣美術館で再現展示を観た夕佳亭と、目の前の夕佳亭が、現物とコピーの関係だとは、まったく気づきませんでした。

ぬかりましたなぁ・・・

さて、「伊藤若冲と琳派の世界」展を開催中の承天閣美術館では、まず、俵屋宗達「蔦の細道図屏風」との再会ときめきました

再会といっても、ほんの2ヶ月前「燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密」展@根津美術館で拝見したばかりなんですが・・・訪問記こちら

ほんの2か月の時をおいて、東京と京都とで「蔦の細道図屏風」を拝見できるという幸せ・・・

ところで、「琳派」メインストリームは、江戸初期の俵屋宗達から始まって、江戸前期の尾形光琳、江戸後期の酒井抱一鈴木其一、そして明治~昭和初期の神坂雪佳と続いていると私は理解しているのですが、極めて興味深いのは、実際に師弟の関係にあったのは酒井抱一鈴木其一だけで、基本的に、残された作品によって絵を学ぶことで、実質的に「琳派」が継承されていったことです。

宗達の「風神雷神図」光琳が模写し、光琳の「風神雷神図」抱一が模写したのは有名な話ですが、この「伊藤若冲と琳派の世界」展では、光琳抱一其一が描いた「朱衣達磨図」(+富岡鉄斎筆も)がズラリと並んでいました。

それぞれの絵師の、「心の師」に対するリスペクトと、自分の世界を切り開こうとする心意気が伝わってくるようで、これぞ「琳派の世界と思った次第です。

「伊藤若冲と琳派の世界」展シルバーウィーク同時に終了します。
興味を持たれた方はお急ぎくださいませ

つづき:2015/10/01 2週連続遠征、まずは関西遠征記(その14)

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