きょうは、こちらで「絶対に行くぞ」と宣言していた世田谷美術館での「生誕100年 松本竣介展」を観てきました。
朝の9時ちょい前に自宅を出発して、いつもの帰宅ルートを逆に、笹目通り⇒環八を南下。
いつもこんなに空いているといいのにな…と思うほどスムーズに、でも千歳台交差点は赤信号で…
途中、ファミレスでゆっくりと朝食を摂り、世田谷美術館の専用駐車場にクルマを止め、美術館に着いたのは10:15頃でした。
約2ヶ月ぶりの世田谷美術館、驚いたことにかなり混んでいました
どこかで作品を観たことはあったかもしれないけれど、私が「松本竣介」という画家を知ったのは今年8月にNHK 日曜美術館で放映された「沈黙の風景 ~松本竣介 ひとりぼっちの闘い~」がきっかけだったわけで、正直、これほど多くの人がに関心を持っているとは思いもよりませんでした(単に私が無知だっただけかもしれませんが…)
さらに自分の無知を曝しますと、松本竣介が彫刻家の舟越保武(このブログでは何度も登場)と旧知の間柄で、っつうか、旧制盛岡中学校(現・盛岡第一高校、今もバンカラなのだろうか…)の同期生で、二人展や麻生三郎を加えた三人展を何度か開催していたというのも驚きでした。
いずれにしても、いつか岩手県立美術館に行ってコレクションを拝見しなくては
話を「生誕100年 松本竣介展」に戻しましょう。
Ⅰ.前期
Ⅱ.後期:人物
Ⅲ.後期:風景
Ⅳ.展開期
大まかに時代順と分かれ、更に「Ⅲ.後期:風景」を例に採り上げれば、こんな風にモチーフ別に整理されていました。
Ⅲ-1. 市街風景
Ⅲ-2. 建物
Ⅲ-3. 街路
Ⅲ-4. 運河
Ⅲ-.5. 鉄橋付近
Ⅲ-6. 工場
Ⅲ-7. Y市の橋
Ⅲ-8. ニコライ堂
Ⅲ-9. 焼跡
松本竣介の画風の変化と、彼が繰り返し描いたモチーフと描き方の違いを目の当たりにできる良くできた構成だったと思います。
偶然ながらこの展覧会と同様に「生誕100年記念」と冠した「瑛九展」を観たとき(記事はこちら)、瑛九というアーティストの「作風」はとても一言では言い表せない、人によっては別人の作品かと見まごうほど変化しうることと思い知らされましたが、松本竣介もまさにそうした変遷を繰り返した画家の一人であることを知ることができました。
この展覧会の構成を「起承転結」になぞらえれば、「Ⅰ.前期」が起、「Ⅱ.後期:人物」と「Ⅲ.後期:風景」が承、「Ⅳ.展開期」が転にあたると思いますが、「結」がありません。
その話はもうちょい後にするとしまして、松本竣介の(短い)生涯にわたる作品群を観ていると、私の小さな引き出しから様々なアーティストの名前が浮かんできました。
初期の作品は太く黒い線がルオーを連想させましたし、こちらの作品「街」は、
全体的にシャガールっぽい印象がある一方、左下に描かれた男性は、
わが敬愛するベン・シャーンを彷彿とさせるし、こちらの作品「セーラー服の少女」は、
奈良美智っぽかったりして…。
でも、やはり松本竣介は松本竣介で、代表作「立てる像」の
存在感たるや…
まだまだ書きたいところなのですが、きょうはここでお終い。
明日、つづきを書きます。
取り急ぎっつうか、この記事のタイトル「世田谷美術館の松本竣介展は1月14日まで」のとおりです。
お急ぎください
つづき:2013/01/14 「松本竣介展」と「美術にぶるっ!」は今日が千秋楽
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