新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

江戸を感じた日曜日(その7)

2010-10-28 06:45:12 | 美術館・博物館・アート

江戸を感じた日曜日(その6)」のつづきです。


江戸東京博物館(江戸博)で開催中の特別展「隅田川 江戸が愛した風景」のフライヤーにつかわれているのは、こちらの錦絵。


101028_1_1


橋本貞秀の大判錦絵三枚続「東都両国ばし夏景色」です。


花火見物に両国橋に集まった 隅田川を埋め尽くす
そして、実際はもっと緩やかなカーブを描いて流れているはずの隅田川がぐるりと巡る構図の大胆さ(まるで魚眼レンズを通して見ているようです)


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この絵、気づいた方もいらっしゃるでしょうけれど、NHKの大河ドラマ「龍馬伝」のオープニングロールに使われています。


会場で配布されていた讀賣新聞(主催者のひとつ)特別版に、「東都両国ばし夏景色」と同じ構図で撮影した写真が載っていました(下の写真をクリックすると読売のサイトに飛ぶはず)。


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とてもステキな試みだと思います。
が、なんとなく現代の方が地味ですな…。


隅田川名物の「両国の花火」を描いた錦絵は、この他にも、

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歌川豊国の「両国花火之図」とか、


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歌川貞房の「東都両国夕涼之図」とか、どちらもドッカーン ぎゅわぁ~的な「賑わい図」が展示されていました。


ですが、私としてはこちらが好きだなぁ~


101028_1_5 歌川廣重名所江戸百景から「両国花火」。


上に載せた3作品と同様に、両国橋の上には人、人、人、隅田川には舟、舟、舟なのですが、敢えて群衆や舟の群れを闇に閉じこめて、主役の花火を明るく描き出したこの作品には、廣重際だったセンスを感じます。

画面の大部分を占める闇と対をなす光、人々のざわめきをかき消すような花火の炸裂音、そんな江戸時代の花火の雰囲気が伝わってくるようです。
ネオンや街灯がなかった頃の花火見物はこんな感じだったんでしょうねぇ…。


いやぁ~、イイです廣重


ここ数年、廣重(の作品)がどんどん好きになってきている私でございます。

コメント
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