東洋経済の記事は、面白い。
そうなのか。湘南か。何か、問われる、名前は、公募して、決めないのか。
馬鹿な鉄道会社、
要望、聞かないのは、昔の国鉄より、いる。今の総務省と、似ている。
「この春のダイヤ改正で、東海道線では長年親しまれた「湘南ライナー」に代わり、新しい特急「湘南」がめでたくデビューした。特急「踊り子」と併せて料金がリニューアルされ、JR東日本は「新しい着席サービス、わかりやすく、より快適に!」とPRしている。
だがここで残念なお知らせが2つある。1つはライナー時代に比べて料金が高くなったことである。もう1つは乗継割引の廃止だ。筆者は以前の記事で、東京から熱海へ旅行する際に、1泊までなら行きは特急、帰りは新幹線にすると乗継割引を使って行きの特急料金を半額にできるという方法を紹介したが、この手が封じられてしまった。
というわけで今回は、これらの影響を少しでも小さくし、なるべく安く着席通勤する方法を提案したい。なお、紙の切符の値段はすべて事前購入料金で表記している。
■「チケットレス」でもライナーより高い
まず、料金がどのように変わったのかをおさらいしておこう。
「湘南ライナー」の料金は、距離を問わず一律で520円だった。これが特急料金だと、紙の切符を事前購入する場合は50kmまで760円、100kmまで1020円、150kmまで1580円となる。ネットによる「えきねっとチケットレスサービス」の場合は通常の100円引きになるため、50kmまでは660円、100kmまでは920円、150kmまでは1480円となるが、以前のライナー料金よりは高い。
ただ、今回も常磐線や中央線で新たな着席サービスが導入されたときと同様、チケットレスサービスを使うと9月30日購入操作分まではキャンペーンで300円引きが適用され、50kmまで460円、100kmまで720円、150kmまで1280円となる。当面の間はこれで値上げ幅を小さくできる。それでもライナー時代と比べると、50kmまでの区間を除けば200円以上の値上げだ。
湘南ライナーの場合は東京―小田原間を月20往復利用する場合、定期券が月4万50円とライナー券520円×20往復分で2万800円、計6万850円で着席通勤ができた。
では、特急「湘南」で月20往復するといくらになるだろうか。 東京―小田原間だと特急券は紙の切符で片道1020円。20往復だと4万800円だ。これに1カ月定期券の代金4万50円を足すと月8万850円で、実に月2万円も高くなる。
一方、新幹線定期券はというと、こちらは特急料金込みで1カ月7万3930円だ。在来線特急での通勤より新幹線通勤のほうが1カ月当たり6920円も安いというのはちょっと考えものではないだろうか? 先述のチケットレスキャンペーンが使える間は特急「湘南」のほうが月6万8850円となり新幹線定期より安いが、キャンペーン料金ではない通常のチケットレス料金だと月7万6850円となるため、新幹線定期のほうが2920円安くなる。
半年だと在来線は定期券が21万6280円+紙の特急券が24万4800円で合計46万1080円。だが新幹線定期(3カ月定期×2回)は42万1420円と、4万円弱もの差が出る。
■簡単だが効果大「1駅ずらして利用」
特急「湘南」は停車駅が多く、1駅の差で特急料金が760円から1020円に上がる、というケースが多い。
ならば乗車駅または降車駅を1駅ずらして料金が高くならないようにすればいいのだ。紙の切符だと760円でも、チケットレスキャンペーンなら460円、キャンペーン終了後も660円で済む。
【1駅短縮で1020円→760円にできる区間】
・東京―藤沢間(51.1km):東京―大船間(46.5km)へ短縮
・東京―辻堂/茅ヶ崎間(54.8km/58.6km):品川―辻堂(48.0km)へ短縮
※東京―藤沢間の場合、朝の上りに多い大船通過の列車を使う場合は、藤沢―品川/新橋間(44.3km/49.2km)にする手も使える。
なお、新宿発着列車の場合は最も近い神奈川県内の停車駅が51kmをゆうに超える藤沢であるため、どの駅を降車駅にする場合でも、渋谷発着にしても料金は変わらない。
1駅ずらした場合、気になるのは特急を降りた後、乗り継ぐ列車の待ち時間が長くないかどうかだ。だが、東海道線の大船・藤沢・辻堂で後続列車に乗り継ぐ場合の待ち時間はおおむね10分以内で済むようだ。東京駅20時00分発の「湘南9号」の場合は、大船―辻堂間で乗り継げる普通列車が国府津行きのため、鴨宮・小田原へはその後の沼津行きまで12分待ちとなるが、その程度だ。
乗降駅を1つずらして特急料金を節約する方法は2019年1月22日付の記事「特急料金、1駅ずらせば数百円も節約できる」でも紹介したが、50km、100km、150kmをわずかに超える駅が目的地なら、乗車駅または降車駅を1駅ずらせば数百円の節約になる。
特急「湘南」だけでなく、「踊り子」でもこの方法が使える。とくにおすすめなのは東京―熱海間である。東京から乗らずに品川発にすれば、特急料金は1580円から1020円になり、560円も安くなる。チケットレスならキャンペーン期間中は720円で都心から熱海まで特急に乗れることになる。
横浜―小田原間の場合も特急利用を大船からにすれば1020円が760円になるし、川崎―伊東間の場合も横浜発着にすれば1580円が1020円になる。簡単に特急料金を節約できる方法だ。
■グリーン定期券やロマンスカーは?
JR東海道線は普通列車でもグリーン車で座って行くという手がある。特急「湘南」とグリーン定期券と比較するとどうだろうか。
東京―小田原間のグリーン定期券は1カ月8万4050円。定期券だからといって、毎回特急券を購入する場合(8万850円)より安くなるかといえばそうでもない。営業キロが50km未満の東京―大船間だとグリーン定期券は1カ月5万5470円、特急だと定期券が1カ月2万1950円+特急料金760円×20往復(3万400円)で月5万2350円となり、やはりグリーン定期のほうが高い。チケットレス特急券利用ならさらに差が開くことになる。
小田原・藤沢から新宿方面なら、小田急線の特急ロマンスカーを使う手もある。東京駅に近い地下鉄千代田線大手町駅へ直通する列車もあるが、通勤時間帯には小田原発の千代田線直通特急がないため、ここでは新宿までの運賃・料金を示す。
小田急の小田原―新宿間の特急料金は910円で、20日間往復すると3万6400円。定期券1カ月1万7660円を足すと月5万4060円で着席通勤できることになる。特急「湘南」と比べると3万円近い差で、湘南ライナー時代と比べても安い。
また、新宿―藤沢間の場合、JRは月6万7410円(特急料金1回当たり1020円)に対し、小田急は月4万1150円(特急料金1回当たり630円)と、こちらも約2.6万円もの差だ。ただ、小田原発・藤沢発とも、朝の通勤時間帯に使える本数が極めて少ないのがネックだ。
特急料金の節約方法では、途中駅で区間を分割して購入する方法をこれまでに何度も紹介しているが、東海道線ではあまり使えない。とくに、チケットレス通常料金の場合は区間分割購入で安くなる区間はない。これは中央線や常磐線などとは違って距離が短く、151km以上の区間がないことによるものである。
ただし例外もある。グリーン車利用の場合だ。東京―伊東間のグリーン車特急料金は3150円だが、東京―横浜間1280円と、横浜―伊東間1540円の組み合わせで買えば、合計2820円となり330円お得だ。チケットレスだと430円安くなる。
■特急化で利用は増えるのか?
運行開始直後の3月15日と16日の2日間、特急「湘南」に乗ってみた。東京発はライナー時代なら少なくとも窓際の座席と一部の通路側席が埋まっていたが、窓際すら埋まらない状況。乗っていた人も東京から51km以上となり特急料金が上がる手前の大船での下車が多く、品川から50km以内の藤沢発車後はほとんど乗っていない状況であった。また、新宿発に至っては必ず51km以上の料金になるためもあってか、渋谷発車後も空席を示す赤ランプがズラッと並んでいた。
はたして特急化によって利用は減るのか。Twitterでアンケートを取ってみると232票の投票があり、以下のような結果となった。
【設問:東海道線ライナー廃止→特急化による着席料金最大2倍(520円→1020円)まで値上げ後も着席通勤を継続しますか?】
1:有料着席通勤をやめる:107票(46%)
2:特急化後に着席通勤を始めてみたい:37票(16%)
3:朝または夜のみ継続:35票 (15%)
4:朝・夜ともに継続:53票(23%)
個人によるTwitterでのアンケートなのであくまで参考だが、もともとのライナー利用者(1・3・4)だけだと合計195票で、うち55%にあたる107人が値上げにより有料着席通勤をやめるとの答えだった。一方で特急化後に利用を始めてみたいという人も一定数はいるようだ。
今回は有料着席通勤の値上げから東海道線の通勤者を守るべく、さまざまな料金節減法を検討したが、いかがだったであろうか。誰か「N国」ならぬ「JR東日本からサラリーマンを守る党」を立ち上げてくれ、という声が出てもおかしくなさそうなほどの料金差ではないか。今までライナーに乗っていたものの仕方なく普通列車で帰宅することにした人もいるはずで、その結果空席だらけの特急が走っているとすればそれは社会として望ましい姿なのだろうか?
特急「湘南」は通勤スタイルにおける格差を象徴する列車とも言えるだろう。」
時代は、昔の生きる鉄道の歌でも、聞きたいものだ。聞けば、
名前の駅も、線も意味深いものだ。
鉄道唱歌は、点と線のドラマでも、見たいものだ。
東海道と。
鉄道唱歌第1集 東海道篇(歌 ボニージャックス)
https://www.youtube.com/watch?v=4ruPmUHovvk
[東海道線 鉄道唱歌の旅] 東京→大阪・神戸新幹線縛り沿線観光
https://www.youtube.com/watch?v=YKdGFcUy6pQ