八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

東京薬科大学薬用植物園~長池公園お散歩:ハチオウジアザミ等

2019-10-31 09:57:48 | 

10月30日秋晴れの一日、京王電鉄平山城址公園駅から京王堀之内駅、長池公園から南大沢駅までお散歩に出かけました。

まず、東京薬科大学薬用植物園で

ベンケイソウ科のツメレンゲが咲いていました。岩場に咲く花ですが自生地の写真とはだいぶ感じが違います。

 

ハナトリカブト:江戸時代に薬用として中国から持ち込まれたそうです。トリカブトは種々あるようですがどれも同じように見えて見分けが難しい。

   

ハナトリカブトの葉:ヤマトリカブトとは葉が違うようですがよくわかりません。

キヅタ:ウコギ科の常緑つる性木本。散腫、止血などに用いられたが現在は使用されていない。

 

その他に咲いていた花等

ローゼル:アフリカ原産の低木。食用やハーブティーに用いられる。効用:血圧降下、抗菌、解毒。

トウワタ:ガガイモ科。メキシコ、南アメリカ原産の多年草。効用は消炎、鎮痛、止血だが日本では使用しない。

種々の果実がありました。

ムサシアブミ:まだ赤く熟していません。

サネカズラ

カワラケツメイ

 

次に堀之内寺沢里山公園の竹林でヤツシロランの探索をしましたが、竹藪には下草が多く、ない所でも朽ちた竹がなく探しても見つかりませんでした。

堀之内沖の谷戸公園ではタコノアシを探しましたが、ここでも空振りでした。長池公園で保護されているのを見せてもらおう。

最後に長池公園です。

第1デッキ近くにオヤマボクチ

 

第2デッキにツクバトリカブト(筑波鳥兜):ヤマトリカブトの亜種といわれ筑波山で最初に発見されたもので、長池公園の自然館がここで保護しているもの。これも私にはとても他のトリカブトと見分けがつかない。

 

ツクバトリカブトの葉

ツクバトリカブトの果実

田圃ではミズオトギリが早くも紅葉して果実もできていました。

最後に自然館の中庭で保護されている植物を見せてもらいました。

アカバナ:湿地や浅い水路などに生えるアカバナ科・属の多年草で、この公園では田圃周辺に出てくることもあるようです。時期的に少し遅く花は一輪しかなく開いていませんでした。また花が落ちた後の柱頭が棍棒状になるのが特徴です。

 

タコノアシ:紅葉していました。この姿が蛸の足に見えるから名付けられたとのこと。多年草ですが2~3年で消えるとのことで、種子から復活し何処に出てくるかわからないと。中庭から出てきたのから種子を採り保護しているそうです。八王子ではほぼ絶滅しているようですが、今年は多摩川が出水して新しい土砂が川に溜まったたため多摩川のどこかで来年には出てくるかもしれないとのこと。町田では小山田緑地などに生えている。

 

ハチオウジアザミ:八王子市の谷戸で発見され2012年に新種として登録されたアザミ。多摩地区に生育しているようで、片倉城跡公園の水車周辺や池の周りの湿地に生育しているのはハチオウジアザミとタイアザミおよび両者の雑種の3種が混在しているとのこと。しかし、私には見分けがとてもできません。

自然館の皆様ありがとうございました。

以上

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奥高尾一丁平のセンブリ(千振)

2019-10-27 16:21:54 | 

恒例高尾山登山。週1回位のはずが台風などで出かけられずほぼ3週間ぶりの高尾山です。

今日はセンブリを見るために1号路から奥高尾の一丁平までの往復です。1号路もやっと通行できるようになりましたが、6号路等まだ通行止めの所も多いようです。

一丁平への登りからぼちぼちセンブリが出現し、一丁平ではほぼ見頃になっていました。センブリは漢字で「千振」と表し、昔から薬草として利用され千回振っても(湯に振りだしても)苦いといわれ、苦い薬の代表として知られています。リンドウ科センブリ属の越年草であのアケボノソウと同じ仲間です。両者の花はどこか似たところがありますね。

  

コシオガマは葉が紅葉しているのにまだ咲き残っていました。花は紅葉の中では目立たず、葉が緑色の方が綺麗に見えます。

他に咲いていたのは

女坂でオクモミジハグマ

 

あちこちでアキノキリンソウ

ヤクシソウ

片倉城跡公園ですでに咲いていたキチジョウソウも見頃でした。

 

フユノハナワラビは富士道と紅葉台北巻道に

 

代表的な秋の花リンドウはまだ蕾でした。

コウヤボウキはあちこちにありましたが、特に富士見台に多く咲き、アサギマダラやホシホウジャクが吸蜜していました。

アサギマダラとコウヤボウキ

ホシホウジャクとコウヤボウキ

ついでにキタテハとノハラアザミ

ついでに今日見た昆虫は高尾山頂で

ナカウスエダシャク:秋遅くまで見られる蛾です。

オオノコメエダシャク:見分けが難しいのでヒメノコメエダシャクかもしれません。

ホソトガリバ

果実も種々ありました。

ヤマホオズキはまだ熟さないようです。

アオツヅラフジでしょうか?

ツルリンドウ

ツルニンジン(ジイソブ)

ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ)は富士道と5号路にありましたが、この果実は上向きについており、ギンリョウソウの果実が横向きないし下向きに着くのと付き方が違うのが面白い。

 

キバナアキギリ

ミヤマシキミの赤い果実も目立ってきました。

1号路のオオカモメヅルの果実はかれそうです。白い毛の付いた種子が見られるか心配です。

以上

 

コメント (2)
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南高尾:再びアケボノソウ

2019-10-24 10:07:57 | 

10月23日。アケボノソウは台風19号来襲前に見ておこうというので1回見ただけなので、久し振りの晴天の今日出かけることにした。

昨日の降雨が富士山では初冠雪となり久し振りで真っ白な富士山を見ることが出来ました。

京王電鉄京王片倉駅の少し手前で電車の中から見た初冠雪の富士山。

高尾山口に着くと台風19号の被害の様子が明らかになりました。高尾山では山上の2,3,4,5号路と稲荷山コース以外は崖崩れや倒木のためほとんど通行止めです。

今日のコースは梅ノ木平~三沢峠~西山峠手前の丸太ベンチを往復で行けることは確認済みでしたが、それでも川が土砂で埋まり道路まで河水が溢れていたり、崖崩れで道路が削られたりするなど被害が見られました。もう少しで通行止めになるところです。

真ん中の道路に左側の川が土砂で埋まり河水が溢れています。仕方なく右の石垣の上を歩きました。

ともかく何とか無事コースを完歩できました。

アケボノソウは2カ所で流されずに無事咲いていました。よかった。

前回は咲き始めでまだ雄性期の花だけでしたが、今回は雌性期の花も混じっていましたがまだまだ綺麗な花は鑑賞できそうです。

次の写真の左の2個は雄性期の花で葯が付いており花粉を供給しています。また、花の真ん中にある雌蕊は細く幼く受粉できる態勢にありません。右の一つの花は雌性期で、葯が無くなっており花粉は出せず、中の雌蕊は太く成熟しておりその柱頭が2裂して受粉できる態勢になっています。

また、花弁は4枚か5枚のものしか見られませんでしたが、中には6~8枚のものもあるそうです。

この他に咲いていた花

川沿いでは

ヤマトリカブト

 

サラシナショウマ

 

マツカゼソウ

ヒメツルソバ

 

山上では

コウヤボウキ

 

コシオガマ

 

秋ですね。果実も種々出来ていました。

葉が見えないのですがマルバノホロシだと思います。

熟していませんがナナカマド

ハダカホオズキ

ノブドウ

ツチアケビの果実もまだ健在でした。

うかい竹亭の苔が生えた石垣にこんなものが混じっていました。これも苔の1種だと思うのですが面白いのであげておきます。何者でしょうか?(コケと名が付いていますがコケではなく、地衣類のヒメジョウゴケと判明しました。地衣類は菌類と藻類が共生してつくられた生物体で、ラッパのようなものは菌類の胞子をつくる生殖器官だそうです。)

 

帰り道、我が家のある団地の道路でツマグロヒョウモンの成熟した幼虫3頭と小さな幼虫1頭を見つけました。上方に生えているのは食草のスミレ。大小各1頭見えます。

また、人家の庭のタイワンホトトギスに吸蜜するホシホウジャクがいました。

以上

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片倉城跡公園:クロコノマチョウ(黒木間蝶:暖地系の蝶)、イカリモンガ(錨紋蛾)

2019-10-21 11:38:02 | 昆虫

10月20日。片倉城跡公園の近くのお散歩です。

片倉城跡公園の湿地でクロコノマチョウを2頭見つけました。クロコノマチョウはもともと暖地系の蝶ですが、近年関東地方への進出が著しい蝶です。片倉城跡公園でもここ数年見られるようになっています。

夏に出るのと秋に出るのとがあり夏型は黒っぽくて小型、秋型は大型で前後翅に突起が出るようになります。ところが今日見つけたクロコノマチョウは夏型のように見えます。

 

ご参考:秋型のクロコノマチョウ

また、ちょうどセイタカアワダチソウが満開ですがそこにイカリモンガが吸蜜していました。

イカリモンガはイカリモンガ科に属する蛾でこのように日中に飛び花によく吸蜜します。よく山中の川縁で見かけますが、こんな所にもいるとは思いませんでした。翅を開くと赤い錨のような紋が見えるのですが、いつも翅を閉じて止まるので見るのは難しく裏面を見て想像するよりありません。

 

花では誰かが植栽したキチジョウソウが咲き始めていました。高尾山ではもう満開になっているのではないでしょうか?

  

イシミカワは果実が綺麗に色づいています。

カナムグラにもホップのような形の赤い果実がぶら下っていました。

 

今日見たカワセミです。

以上

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クロヤツシロランとアキザキヤツシロランの復習

2019-10-17 15:04:16 | 

両者ともなんとか撮影できたのですが、今一つ満足できるものではありませんでした。そこでもう時期的に遅いかと思ったのですが、まだ咲いているとの情報がありましたのでもう一度出かけることにしました。

クロヤツシロランですがEさんから詳しいポイント情報を頂き、立派に開花した個体を正面から撮影できました。

次にアキザキヤツシロランの撮影に向かい、探索していたところ偶然Eさんと現地で出会い、開花している個体を2カ所教えていただきました。一人だと多分見つけられなかったのではないかと思います。本当にありがとうございました。現地は暗く、また咲いている株は背が低く小さくて探すのに苦労します。

アキザキヤツシロランの果実:果実になると背が伸びて探しやすい。

第1の開花した株:左側の果実と比べてください。随分小さいですね。

その拡大:この株が最もきれいで多分開花したばかりではないか、また今年はこの株でこの場所では最後の開花ではないかとのことでした。

第2の開花した株:開花後多少経過しているようで少し背が伸びています。後方は果実。

その拡大

第3の開花した株:これは萎みかけです。

やっと両者の立派に開花した状態を撮影できて満足です。来年は盛りの時に撮影したいものです。

最初に情報を頂いたAさん、それに現地で案内いただいたEさんに改めて感謝です。ありがとうございました。

以上

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