八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2023年 上柚木公園:タシロラン(田代蘭)、キヌガサタケ(衣笠茸)等

2023-07-01 13:36:24 | 花と蝶

今年もタシロラン(田代蘭)が出ていないかと上柚木公園へ出かけました。6月20日に来たときは影も形もなかったのですが、今日は昨年同様沢山出ていました。ラン科トラキチラン属の多年草で葉緑素を持たず落葉等に育つ菌と共生して養分を吸収する腐生植物。山地の常緑林内に生える。植物学者の田代善太郎氏が発見したので田代の名が付いた。ボロ布か幽霊のような花ですね。

     

ラッキーなことにこの近くで「キノコの女王」といわれるキヌガサタケ(衣笠茸)が出ていました。久し振りでみることができました。スッポンタケ科の茸の1種で竹林の中によく出るのですが、ここのように広葉樹林の林内にも出ることがあります。本種の胞子の分散は風に寄らず昆虫などの小動物により運ばれるところが大きい。胞子等から出る異臭が小動物を引き寄せるためです。この個体は出たばかりで新鮮なためか昆虫等の小動物はまだ来ていません。なお、中国料理の高級食材として使われます。

 

ご参考までに 2006.07 に撮影した甲虫が集まっているキヌガサタケです。レース状の菌網の中にも甲虫がいます。

これも近くにタテハチョウ科ジャノメチョウ亜科のジャノメチョウ(蛇の目蝶)が止まっていました。

以上

 

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2022年 コクラン(黒蘭)、ギンバイカ(銀梅花)等

2022-06-25 21:36:16 | 花と蝶

コクランが開花しているとの情報をいただき早速見に行ってきました。

ほとんどの花序が萎びたり咲き終わったりしていたのですが、幸い2株だけ花が残っているのがあり何とか撮影することが出来ました。

コクラン(黒蘭)はラン科クモキリソウ属の多年草で花も黒色で小さく目立たない地味なランです。薄暗い林内に生えますが常緑なのでいつでも見つけることは可能です。今年新しく出た芽から花序が出て花が咲きました。6月13日に見たときはまだ花序が出ていなかったのですが危うく開花を見逃すところでした。

コクラン

 

花を各方向から撮影してみました。

やや下方から

やや斜め下方から

やや上方から

自生地へ行く途中ウラナミアカシジミに出会いました。ウラナミアカシジミ(裏波赤小灰蝶)はいわゆるゼフィルスの1種で翅裏が特徴のある黒点の波模様をしており、羽表はなかなか見せてくれませんがオレンジ一色の蝶です。

今日は蝶にも暑かったのでしょうか、普段は樹上にいるのですが地面で口吻を伸ばして吸水しているところを見せてくれました。

我が家の近くの人家の生垣にギンバイカが咲いていました。ギンバイカ(銀梅花)はフトモモ科ギンバイカ属の常緑広葉の低木で地中海沿岸及びヨーロッパ南西部を原産とする。花や葉には芳香がありハーブガーデンや生垣等に使用される。また、黒く熟した果実は果実酒や肉料理のスパイスとして使用される。花期は5~6月。花弁は普通5枚とされるが6~7枚のものもある。

  

以上

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2022年 多摩森林科学園:ウスバシロチョウ、コガクウツギ(小萼空木)等

2022-05-11 16:28:17 | 花と蝶

5月10日。今日は多摩森林科学園でツアーガイドが再開されたとのことなので出かけました。しかし、定員5名のところ、既に先着で8名の団体さんがいましたので、ガイドツアーはあきらめて個人で周遊しました。

入口で早速ウスバシロチョウに出会いすぐに木の葉上に止まったのでパチリ。第2樹林園や釣舟草通りなどには沢山飛んでいましたがめったに止まらないので撮影できず。入り口で撮影できてよかった。

草花で咲いていたのは

園に来る途中でタツナミソウ

第1樹林園でエビネ

あと、ルイヨウボタンは果実になっていました。

釣舟草通りでオヤブジラミ、オランダミミナグサ等でした。

樹木の花は

第2樹林園でコガクウツギとガクウツギが咲いていました。両者の違いはコガクウツギの花がガクウツギと比べて小さく他にも種々違いがあるそうですが、単独にどちらかと出会った場合私には区別できません。ここでは説明用の立て札があるので分かりました。

コガクウツギ

 

ガクウツギ

シラキは花が咲いていないか見たのですが、蕾さえ見つかりませんでした。その代わり虫えい(虫こぶ)が見つかりました。

シラキメタマフシ:シラキメタマバエの幼虫が中に入っている。

 

チドリの木には果実が出来ていました。カエデ科の木なので果実はイロハモミジの果実と似た翼果です。

第2樹林園の入り口あたりの小高木に花が咲いていましたが名前が分かりません。

  

下に花殻が沢山落ちていたので、新鮮な花を撮影しました。

帰り道で南浅川の桜並木に寄生しているヤドリギの果実を探しました。見つかりましたが少なくてこれでは今秋以降にキレンジャクやヒレンジャクがやってくるのは難しいのではないか?と思いました。

中央の丸いのがヤドリギ

ヤドリギの果実

以上

 

 

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2022年 片倉城跡公園近辺のお散歩:ジャコウアゲハの産卵、ゼニゴケの雌器托等

2022-05-05 17:36:15 | 花と蝶

今日は片倉城跡公園近辺のお散歩です。

昨日、小宮公園でウマノスズクサが大分伸びていたので、湯殿川でも出ているかと思い見に行きました。あちこちでウマノスズクサが伸びていて、早速ジャコウアゲハの雌が飛び交い産卵していました。

ウマノスズクサ(馬の鈴草):ウマノスズクサ科・属のつる性多年草で果実が昔馬に付けていた鈴に似ることから名付けられたとのこと。オオバウマノスズクサの果実は見たことがありますが、ウマノスズクサの果実はほとんどの場所で果実が出来る前に刈り取られたりしてまだ見たことがありません。一度見たいものです。花は特徴のある面白い形をしています。また、ジャコウアゲハの幼虫の食草です。

ウマノスズクサ:見にくいですが伸びているのが分かるでしょうか。

ジャコウアゲハの産卵

 

湯殿川沿いで咲いていた花

キツネアザミ(狐薊):キク科キツネアザミ属の越年草で道端や空地等に生える。名前はアザミにいているがアザミではないため名付けられた。タムラソウ等と同じでアザミのようなトゲがない。

 

チガヤ(茅):イネ科チガヤ属の多年草で土手や草原などに群生する。6月頃には白い穂となる。

水をひく前の水田にハハコグサが咲いていました。ハハコグサ(母子草)はキク科ハハコグサ属の多年草で道端や畑などで普通に見られる。春の七草の一つ。

オオキンケイギクがほとんどがまだ蕾ですが1輪だけ咲いていました。オオキンケイギク(大金鶏菊)は北アメリカ原産でキク科キンケイギク属の多年草。花期は初夏で河川敷や道路沿いに大群落を作っているのが見られる。

片倉城跡公園では

湿地にはミヤマシラスゲ(深山白菅)の群落がありました。カヤツリグサ科スゲ属ミヤマシラスゲ節の多年草で湿地に生える。茶色い頂小穂は雄性で緑色で2~6個付いている側小穂は雌性です。

林下にはホウチャクソウと共にミヤマナルコユリ(深山鳴子百合)が咲いていました。ミヤマナルコユリはユリ科アマドコロ属の多年草でミヤマとつくが深山ではなく他のナルコユリと同じような場所に生える。花はアマドコロやナルコユリのように茎の下に直線状に付くのではなく、左右に振り分けられるようにして葉の下に隠れるように付く。

横から見ると

下から見るとわかりやすい。

ヤマボウシ:総苞片は白くなっていましたが、中心部の花はまだ蕾です。

帰路の道端にブタナが咲いていました。ブタナ(豚菜)はヨーロッパ原産のキク科ブタナ属の多年草でフランスで「豚のサラダ」と呼ばれていたものが日本では「豚菜」となったもの。別名フタマタタンポポといわれる通り茎が長い以外綿毛の付いた種子等タンポポとそっくりです。

 

クサノオウ(瘡の黄・王)の群落もありました。クサノオウはケシ科クサノオウ属の越年草で花期は4~7月と長い。葉や茎を傷つけると黄色い汁を出し、傷などに付けると痛み止めになるという。

人家の石垣に付いていたゼニゴケに雌器托が出来ていました。雌器托は卵子を作る器官で破れ傘とも呼ばれる。その裏側に雄器托から精子が到達して受精する。

 

以上

 

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番外:2022年 国立昭和記念公園で花見とウスバシロチョウ

2022-05-03 20:02:07 | 花と蝶

今日は立川の国立昭和記念公園でネモフィラ等が咲いているとのことなので花見に出かけました。

ゴールデンウイークのこととて人出が多いのではないかと心配ではあったが、立川口駐車場は半分以上空いていて、私がいた午前中は割合少なく、帰る頃になってどんどん人が増えてきました。早めに出かけてよかった。

種々の花が咲いており結構な花見になりました。

「ふれあい橋」近くではオオデマリやコデマリが咲いていました。

オオデマリ

 

タブノキは先日訪問した白山神社ではまだ固い蕾でしたが、ここでは咲き始めていました。タブノキ(椨の木)はクスノキ科タブノキ属の常緑高木で花期が4~6月。円錐状の花序に黄緑色であまり目立たない花を付ける。果実は8~9月ころ黒紫色に熟す。円錐花序は赤味を帯びておりどんな大きな花を咲かせるのかと思われるが、そこから出てくる花は多くの小さな花です。

 

アオスジアゲハがいました。

「旧桜の園」の残堀川沿いでは

ヤセウツボが沢山出ていました。

「みんなの原っぱ」のブーケガーデンではネモフィラやポピー等種々の花が咲いており綺麗でした。

「こもれびの里」では

ナンジャモンジャ(ヒトツバタゴ)が満開です。

 

アヤメの花も綺麗です。

「花の丘」は赤いシャーレーポピーが満開。

 

ヤグルマギクも咲いています。

「日本庭園」には

花手水が綺麗に作られていました。

黄色いボタンが咲いています。

シャクナゲも咲き始めていました。

山野草が保護されている「こもれびの丘」では

フタリシズカ:センリョウ科チャラン属の多年草で林下に咲きヒトリシズカに対し花穂が二つ付くため名付けられた。しかし、花穂は1~5本と様々に付きます。

オドリコソウ(踊子草):シソ科オドリコソウ属の多年草で花が傘を被った姿に見えるのが名前のいわれでしょうか。

 

ガクウツギ

シロバナイカリソウ

セントウソウとシロバナタツナミソウ

キンランは終盤で萎れていましたが、ギンランはまだ沢山咲いていました。

ホタルカズラも最盛期です。

 

ヒメカンアオイ(姫寒葵):ウマノスズクサ科カンアオイ属の常緑の多年草で東海地方以西に分布するが、ここでは植栽されたのでしょうか?花期は4月頃でカンアオイの仲間では小さいのでヒメと名付けられた。2枚目の中心部で上を向いているのが花。

 

ここで思いがけなくウスバシロチョウを見つけました。2~3頭が常に飛び回っていました。止まったところをパチリ。食草のムラサキケマンは見つかりませんでしたが、ここは緑地が多く環境がいいのでしょうか?なんにせよ今年初めて見られました。

 

「ハーブの丘」でお目当てのネモフィラです。思ったより広く国営ひたち海浜公園のネモフィラにははるかに劣りますが、なかなか綺麗でよかったです。

  

最後のこの木の花は名前が分かりませんが面白い花です。

以上

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