八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2022年 片倉城跡公園:ヤビツギンラン(矢櫃銀蘭)、ミズキ(水木)等

2022-04-30 20:35:34 | 花と蝶

片倉城跡公園近辺を散策です。

片倉城跡公園の林下でヤビツギンランが咲いていました。ヤビツギンラン(矢櫃銀蘭)はギンランの一変異個体で蘭の花の基本形である唇弁が花弁化し放射相称花となったものです。丹沢のヤビツ峠で発見されたため名付けられた。花はほとんど開かないので分かりませんが無理に開くと良く分かります。一昨年咲いた場所の近くに2株ありました。

花部分の拡大

片倉城跡公園にあったギンランと比べると分かります。ギンランの唇弁の下部にある突起(距)がヤビツギンランには全くありません。

ギンラン

エビネが今年も咲きました。

誰かが植栽したクマガイソウは満開です。花数が随分増えました。

羊歯の仲間のホウライシダが冬は消えていたのですが新葉が出ました。

片倉つどいの森公園ではヤセウツボが咲き始めました。ヤセウツボ(痩靭)は南ヨーロッパ原産でハマウツボ科・属の一年生草本でマメ科やキク科などの植物に寄生する寄生植物です。

 

樹木の花では

片倉城跡公園でミズキが白い花を一杯に付けて満開です。

 

片倉つどいの森公園では

オニグルミの雄花が咲いていました。

蝶ではウスバシロチョウを探したのですが見つかりませんでした。先日訪問した平山城址公園では一頭飛んでいたのですが。

以前ウスバシロチョウがよく飛んでいた場所にはアオスジアゲハが飛んでいました。

ルリタテハもいました。

以上

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2022年 平山城址公園・薬用植物園:サワフタギ(沢蓋木)、サンザシ(山査子)等

2022-04-29 08:56:32 | 

4月28日。今日は平山城址公園・薬用植物園へのお散歩です。

平山城址公園へ行く途中の宗印禅寺の片隅、薮に埋もれたようにサワフタギが咲いていました。普通、湿地性の樹木なのですがこんなところにもあるのですね。サワフタギは枝が良く分かれて沢を蓋ぐようにして茂り花を付けることから名付けられたハイノキ科・属の落葉低木です。花を密に付け雄蕊が多く花弁より目立つ面白い花です。果実が青色から藍色になり多く付くので大変綺麗です。

  

平山城址公園に入るとキンランが沢山咲いていました。

ヤマコウバシはすでに花が終わっていて若い果実になっていました。目立たない花なのですがまた来年に観察しよう。ヤマコウバシ(山香ばし)はクスノキ科クロモジ属の落葉低木で葉を揉むと芳香があるので名付けられた。枯れた葉が冬でも残っているので良く目立ちます。

コゴメウツギが咲き始めていました。

 

マルバアオダモ(丸葉青だも)が咲いていました。マルバアオダモはモクセイ科トネリコ属の落葉高木で花冠は4全裂し線形になり多くの花を付けます。

 

エノキの葉に虫こぶ(虫えい)が2種出来ていました。

エノキハトガリタマフシ:エノキトガリタマバエが作る擬宝珠状の虫こぶで中に幼虫が1匹います。

エノキハイボフシ:フジダニの1種が作る虫こぶで葉表に不規則な形で突出します。ダニの生育場所になっています。

東京薬科大学薬用植物園では

長池公園で見逃したサンザシが咲いていました。サンザシ(山査子)は中国中南部の原産で薬用として持ち込まれたバラ科サンザシ属の落葉低木です。赤く熟する果実が薬用になり、果実酒やドライフルーツにも使われる。

 

ヤブデマリやガクウツギも咲いていました。

ガクウツギ(額空木):ユキノシタ科アジサイ属の落葉低木でガクアジサイに似たウツギということでしょうか。日影を好み花期は5~6月で萼が変化した装飾花の中に散房花序を付ける。

  

植栽された野草ですが

ミヤマナルコユリ:キジカクシ科アマドコロ属の多年草。花は葉裏に付くように2~3個つける。

オオチゴユリ:ユリ科チゴユリ属の多年草。チゴユリに似るが花が大きく茎も高い。

オサバグサ:ケシ科オサバグサ属の多年草。日本特産で本州の中部地方、東北地方の亜高山帯針葉樹林に稀に産す。葉に特徴有。

 

バイカカラマツ(梅花落葉松):アメリカ東北部原産でキンポウゲ科バイカカラマツ属の多年草。葉は左方に見える。

羊歯の仲間ですがカニクサが新葉を出していました。カニクサ(蟹草)はフサシダ科カニクサ属のシダ植物で珍しくつる植物です。別名ツルシノブ。

 

帰り道の舗装道路でマツバウンランが咲いていました。マツバウンラン(松葉雲蘭)はアメリカ原産でオオバコ科マツバウンラン属の越年草。

ツボミオオバコも舗装道路に沢山咲いていました。北アメリカ原産でオオバコ科・属の1年草で全体に毛が多く葉が直立するので立オオバコともいわれます。

 

人家の植木でカナメモチに綺麗な花が咲いていました。カナメモチ(要黐)は垣根などに利用されるので選定され花が付きませんが、選定せずにほっておくとこんな花が咲きます。

以上

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2022年 片倉城跡公園:カマツカ(鎌柄)、ヤブデマリ(薮手鞠)の花等

2022-04-26 18:45:19 | 

今日は片倉城跡公園近辺のお散歩です。

片倉城跡公園の上の畑地では菜の花が満開です。

片倉つどいの森公園では一面シロツメクサが咲いています。

種々の樹木に花が咲いています。

片倉城跡公園では

ヒトツバタゴ(一つ葉田子):別名ナンジャモンジャ、モクセイ科ヒトツバタゴ属の落葉高木で雌雄異株。この木は雄株のようです。

 

すぐ傍にカマツカも白い花を咲かせています。カマツカ(鎌柄)はバラ科カマツカ属の落葉小高木で材が固くて折れにくいので鎌の柄に使われたため名付けられた。花期は4~5月で果実は赤く熟す。

 

同じ白い花でヤブデマリも咲いていました。ヤブデマリ(薮手鞠)はスイカズラ科ガマズミ属の落葉小高木で花序が手鞠のように丸いことから名付けられた。花期は5~6月で白く花のように見えるのは装飾花でその中の小さな丸いものが両性花です。果実は夏に赤くなりその後黒く熟します。

 

その他ホウノキが満開です。

片倉つどいの森公園では

ハンカチノキが満開です。白くハンカチのように見えるのは2枚の苞でその中の丸いものが花です。

ハンカチノキの花:花弁はなく1個の雌花と多くの雄花が一つの球形をなしています。

ヤマボウシはまだ蕾でした。4枚の総苞片はまだ緑色で、その中の丸い集合花はまだ蕾。

途中のハクウンボク並木には花が咲き始めていました。

草花では

片倉城跡公園で

ササバギンランがあちこちで咲いていました。

ギンランは一株だけ咲いていました。距がはっきり見えます。この距が退化するとクゲヌマランで無くなったものがヤビツギンランといいます。

片倉城跡公園の湿地にはノミノフスマが沢山咲いていました。ノミノフスマ(蚤の衾)はナデシコ科ハコベ属の越年草で花弁が深く2裂し10枚の花弁のように見えます。よく似た名前のノミノツヅリは2裂しません。衾は布団のことで、小さな葉を蚤の布団と見た。

ナガバオモダカも咲いていました。ナガバオモダカ(長葉面高)はオモダカ科・属の水生植物で北アメリカ原産の帰化植物。花期は4~9月で雌雄異株だが日本には雌株しかない。花はオモダカに似ているが葉は全く違います。

 

これは居合せた方にエナシヒゴクサ(柄無し肥後草)と教えていただいたのですが、雄小穂(頂小穂)、雌小穂(白い側小穂)ともに明瞭な柄があるのでヒゴクサ(肥後草)ではないかと思いますがどうでしょうか?湿地の傍に沢山生えていました。カヤツリグサ科スゲ属の多年草で湿った林縁や河畔などに見られる。

  

池にはコウホネが咲いています。

アカメガシワの新葉はその名前の通り赤色です。

最後に今日出会ったヨコヅナサシガメ。脱皮したばかりのもいます。

以上

 

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2022年 長沼公園方面へのお散歩:イヌザクラ(犬桜)、クチナシグサ(梔子草)等

2022-04-25 21:01:38 | 花と昆虫

今日は長沼公園方面へ行ってみました。

長沼公園では霧降の道や特に野猿の尾根では大木が随分伐採され明るくなっていました。ナラ枯れの樹を伐採したのだと思いますが何か寂しい気がします。

イヌザクラ(犬桜)の大木に花が樹全体に花を付けており目立たないのですが見事なものです。今までここにこんな大木があるとは気が付きませんでした。

イヌザクラの犬は一般的につまらないものや役に立たないものという意味で使われます。つまらない桜ということでしょうか?

  

樹木の花では

コマユミ(小真弓)が咲いていました。コマユミはニシキギ科・属の落葉低木で小さなマユミの意味です。ニシキギの枝に翼がないタイプです。花期は5~6月で両性花。果実は蒴果で赤く熟します。

 

コバノガマズミもあちこちに咲いていました。

 

ここでもヤマツツジが綺麗です。

タケノコが大きくなっていました。こんなに大きくなると食べられないですね。

草花では

放棄田に雑草に混じって今は珍しいレンゲソウが咲いています。

 

ここでもツボスミレが沢山咲いていました。

水路の端にカントウヨメナが咲いていました。

山道にニオイタチツボスミレがここでもありました。私は鼻が悪いので匂わないのが残念です。

山道にサジガンクビソウのロゼット葉が沢山ありました。

オオバトンボソウはまだ葉だけです。

サイハイランは冬でもある1枚の葉のすぐ傍に花芽が出ていました。

毎年見たい花の一つクチナシグサが開花していました。クチナシグサ(梔子草)はハマウツボ科クチナシグサ属で半寄生の二年草です。果実が常緑低木のクチナシの果実に似ているからとのこと。半寄生とは自分で光合成をするが他の植物の根に寄生して養分を吸収するというものです。昔、都立滝山公園で初めて見てから好きな花の一つになりました。

   

今日出会った昆虫は蝶で

ハルジオンに吸蜜するベニシジミ

クロヒカゲ

蛾で

アシブトチズモンアオシャク:シャクガ科アオシャク亜科の蛾で翅に地図のような模様がある綺麗な蛾です。

ゴマフリドクガ:ドクガ科の蛾で触ると酷い目に合うと思います?

モミジツマキリエダシャク:ツマキリエダシャクノの仲間はよく似たものが多く同定が難しいので間違っていればごめんなさい。

以上

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2022年 長池公園近辺の公園散歩:クゲヌマラン(鵠沼蘭)、メギ(目木)等

2022-04-24 09:35:17 | 

4月23日。今日は京王堀之内駅から秋葉台公園~せせらぎ緑道~別所公園~長池見附橋~長池公園~せせらぎ緑道~京王堀之内駅というコースを散策しました。

秋葉台公園では

石段の隙間にキュウリグサ等に混じってヨツバムグラ(四葉葎)が咲いていました。ヨツバムグラはアカネ科ヤエムグラ属の多年草で道端等に生え小さな白い花を付ける雑草です。花期は5~6月で葉が4枚輪生しています。

 

ギンランらしきものが生えていました。よく見ると距があるものの小さくクゲヌマラン(鵠沼蘭)でした。さらに距がまったくなくなり、6枚の花弁が全く同じ形になっているものをヤビツギンランといいます。

クゲヌマラン

 

長池公園に咲いていたギンランをご参考に挙げておきます。こちらは特に右方についている蕾には距がはっきり見えます。

せせらぎ緑道では

ミツガシワ(三槲)がまだ咲いていました。もう終盤です。ミツガシワ科・属の一属一種の多年草で本来寒冷地の湿地や浅い水中に生えます。ここには植栽されて増えたようです。花期は4~5月。

長池見附橋では下流側の歩道脇の敷石の間にツメクサ(爪草)が咲いていました。ナデシコ科ツメクサ属の1~越年草で路傍等に生え花期は3~7月。花弁は5枚の小さな白い花です。

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一方、上流側の歩道にあったツメクサに似た花ですが、花弁が小さくてしかも一部しか付いておらず違和感があります。これもツメクサでしょうか?ご意見お聞かせいただければ幸いです。

 

長池公園に入り

自然館周辺では自然館のHPに記載されているメギとミツデカエデが咲いていました。なお、メギは自然館前だけでなく第1デッキにもありました。

メギ(目木):メギ科・属の落葉低木で枝や根はアルカロイドのベルベリンを含み洗眼、健胃、整腸の薬効があります。別名コトリトマラズやコトリスワラズともいい枝には1cmぐらいの棘があります。4~5月に淡黄色の花を2~4個つけ果実は赤く熟します。

   

ミツデカエデ(三手楓):カエデ科・属の落葉高木で葉の形から名付けられたようです。雌雄異株で花期は4~5月で総状花序を出し黄色い小さな花を多数つけるのはチドリノキに似ています。

 

ミツデカエデの葉

同じく自然館前にはゴマギやウンナンオウバイも咲いています。

ゴマギ(胡麻木):ガマズミ科・属の落葉高木で花期は4~6月でガマズミの花によく似ています。名前は生葉を揉んだり葉や枝を傷つけるとゴマにいた臭いがするため。

ウンナンオウバイ(雲南黄梅):中国南西部原産で明治時代の渡来。黄梅より花が大きい。

自然館の裏に

カナクギノキ(鉄釘の木)が咲いていました。クスノキ科クロモジ属で日本唯一の落葉高木で箱根以西の丘陵や山地に生えます。花期は4月でご覧の通り多数つけます。冬芽はクロモジとよく似ている。

 

中央園路では

コバノガマズミが咲いていました。ガマズミより少し早く咲く。ちなみにガマズミはまだ蕾でした。

 

ホタルカズラが満開です。

ハンショウヅルはまだ蕾でした。

夕陽展望台の近くに早くもヤセウツボが出ていました。

長池の道では

エビネが満開でした。

アマドコロ(甘野老)も咲いていました。キジカクシ科アマドコロ属の多年草で花期は4~6月。ナルコユリに似る。アマドコロは花数が1~2個と少ないが、ナルコユリは3~8個つける。

ご参考までにせせらぎ緑道の民家にフイリアマドコロが咲いていました。

体験ゾーンではフデリンドウがが沢山咲き、キンランもありました。

 

帰り道では

カナメモチがここでも蕾を持っていました。

人家の垣根に名前が分かりませんが、葉が一部赤くて薄いピンクの花を付けた木が植えられていました。初めて目にしました。

以上

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