4月23日以来の高尾山登山です。晴天の土曜日とあって大勢の登山者が来ていました。最近は若い人たちが目立つように思います。
今はセッコク(石斛)の最盛期で自生のセッコクが1号路と6号路に多く、ケーブルの清滝駅や高尾山駅には植栽されたセッコクが咲いていました。ラン科の単子葉植物で着生植物。高尾山では1,6号路の杉の大木に着生している。
ケーブル清滝駅構内
ケーブル高尾山駅構内
6号路
1号路
6号路にはイナモリソウとホシザキイナモリソウが咲いていました。
イナモリソウ(稲森草):他にも1号路に咲いていました。前は5号路にも咲いていたのが無くなり最近減少したように思います。アカネ科の多年草で江戸時代に鈴鹿の稲森山から採取したものを売り出したことから名付けられた。
ホシザキイナモリソウ(星咲稲森草):イナモリソウの変種で花弁の縁が内側に折り畳まれて咲くため細い星型に見える。牧野富太郎博士が高尾山で発見したもの。他に変種として葉に斑が入るフイリイナモリソウ(斑入稲森草)がある。
5号路にフイリヒナスミレ(斑入雛菫)の葉がありました。花はなくても綺麗な葉です。
ウリノキ(瓜の木)が咲き始めていました。ウリノキ科の落葉低木。花は6~8本の花弁が外側にくるりと巻き上がり、黄色い雄蕊は6~8本で白い雌蕊は雄蕊より長く突き出る。
紅葉台南巻道のツレサギソウ(連鷺草)がちょうど咲いていました。ラン科の多年草。長い唇弁が特徴。
サルナシの花は終わっていました。
ワニグチソウ(鰐口草)は今年も何とか2株だけ咲いていました。キジカクシ科の多年草で名前は神社で参詣者が鳴らす「鰐口」に似ているため名付けられた。
冨士道でウメガサソウ(梅笠草)の咲いているのが1株だけ何とか見つかりました。イチヤクソウ科の常緑小低木で花期は6~7月。下向きに笠のように咲くので撮影しにくい。1枚目の写真は前年の果実と共に写っています。
薬王院に咲いていたユキノシタ(雪の下)。大きく撮影すると綺麗な花なので挙げておきます。
ムヨウラン(無葉蘭)も咲いていました。3号路に行っていないので分かりませんが、場所によってはまだ蕾のものもあるのでしばらくは楽しめるでしょう。ラン科の多年草で菌従属栄養植物。
ムヨウランの蕾
ムヨウラン
ムラサキムヨウランが一株だけ見つかりました。ムヨウランの品種で全体が紫色をしています。
近くに白いサイハイランがありましたので挙げておきます。
1号路に戻ると
タチガシワ(立柏:キョウチクトウ科の多年草)に果実が出来ていました。この仲間は結実率が低く果実がなかなか見つからないので、何とか弾けて白い毛が付いた種子が出るまで残っていてほしいものです。中心部分でV字形になっているのが果実です。
ツチアケビ(土木通)はまだ蕾でしたが5本出ていました。
石垣にヤブムグラ(薮葎)の小さな花がが咲いていました。アカネ科ヤエムグラ属の多年草。この仲間にはよく似たものがあるので、あるいは間違っているかもしれません。ご指摘頂ければ幸いです。
今日出会った蛾は
オオカギバ(大鉤翅):カギバガ科の開張5~6cmある大型の蛾で幼虫はウリノキを食す。日中飛ぶときはモンシロチョウやスジグロシロチョウと見間違う。
ベニシタヒトリ(紅下灯蛾):ヒトリが科の蛾で後翅(前翅の下になる)の色が紅色に黒色の斑紋がある。後翅が見えないのが残念です。
最後に人家に咲いていた花で園芸種だと思いますが名前が分からない花を挙げておきます。
以上