八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2024年 片倉城跡公園近辺:ギンラン(銀蘭)、赤と白のトチノキ(栃ノ木)等

2024-04-30 19:51:49 | 野鳥、動物、花

4月30日。

片倉城跡公園で

一昨日は咲いていなかったギンランがあちこちで咲いていました。花の下方に突き出たものが距です。ササバギンランやキンランにも距はあります。

 :

ギンランの変種で距が退化して痕跡が残っているクゲヌマランや距がないヤビツギンランがないかと見て回りましたが残念ながらありませんでした。

公園内にある唯一の株であるキンランも咲いていました。

池にはコウホネ(河骨:スイレン科の多年草で抽水植物)が沢山咲いていました。

一昨日は2輪咲き、1輪咲きかけだったカザグルマ(風車)の咲いている花数が増え4輪になっていました。

 

園路で大きなアオダイショウ(青大将)が通せんぼをしていました。近寄るとゆっくり逃げていきました。

ニホントカゲもいました。

爬虫類が出て来る季節になりました。草地や藪の中を歩くときは注意しなければ。

後は樹木の花達です。

この公園に1本しかないヤブデマリ(藪手毬)が見頃を迎えています。

 

同じくこの公園に1本しかないと思いますが、ツリバナ(吊花)も咲いていました。

 

この公園に並んでいるトチノキとベニバナトチノキが咲いていました。

トチノキ(栃ノ木):トチノキ科の落葉高木。

ベニバナトチノキ(紅花栃ノ木):北米南部原産のアカバナトチノキとヨーロッパ原産のセイヨウトチノキ(マロニエ)との交雑種。クマバチが吸蜜していました。

 

コクサギとトネリコには若い果実が出来ていました。

コクサギ(小臭木:ミカン科の落葉低木)の若い果実:果実は2~4分果になる。

トネリコ(梣:モクセイ科の落葉高木)の若い果実:木材は弾力性に富み野球のバットや建築資材等に使用される。果実は小さな豆状の果実。

 

エゴノキの葉に虫こぶが出来ていました。

エゴノキハウラケタマフシ:タマバエの1種により葉裏に形成され白い長毛が粗生する。

公園から湯殿川へ向かう途中にカナメモチの花が沢山咲いていました。先日は垣根に咲いた少しの花だけでしたが、選定されずに木が大きくなるとこんなに多くの花が咲きます。

ノイバラ(野茨:バラ科の落葉低木)も咲いていました。

 

湯殿川に出ると

アメリカフウロの群落の中にキツネアザミ(狐薊)が顔を出していました。キク科の越年草で田畑などに生える雑草。タムラソウと同様に葉には棘がない。

川端の道路にはウマノスズクサ(馬の鈴草:ウマノスズクサ科のつる性多年草)が蔓を伸ばしていました。ジャコウアゲハの幼虫の食草なので今年もジャコウアゲハの産卵、幼虫、蛹、羽化等観察できそうです。まだ、ジャコウアゲハは姿も見えず、卵も見つかりませんでした。

マツヨイグサ(アカバナ科の越年草)も多く咲いていました。午後なので花は萎んで色が赤くなっていますが。

コガモが沢山残っていて盛んに食事をしていました。近くには夏鳥のイワツバメが飛んでいるのに北帰行が遅い。ツグミ同様北帰行が遅いのは毎年のことです。雄は綺麗に装っています。

帰り道の寺院にあるユズリハ(譲葉:ユズリハ科の常緑高木で雌雄異株)に雄花が咲いていました。萼片も花弁もない小さな花を咲かせます。雄蕊の葯は紫褐色で雄花には10個ぐらいの雄蕊があります。面白い花です。

 

寺院の石垣に付いているゼニゴケ(銭苔:雌雄異株)に造卵器を持つ雌性托(杯状体ともいう)が出来ていました。

以上

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2024年 片倉城跡公園近辺:ササバギンラン(笹葉銀蘭)、エビネ(海老根)等

2024-04-28 21:08:14 | 

4月28日。片倉城跡公園近辺を散策しました。

片倉城跡公園の林下では今ホウチャクソウが花盛りです。

そんな中、ササバギンランとエビネが咲いていました。

ササバギンラン(笹葉銀蘭):ラン科の多年草でギンランに似るが花序より葉が高い位置に来るか同じになる。ギンランは葉より花序が高くなる。距は同じように短く突出する。ここではギンランはまだ出ていないのにササバギンランは多数出ています。

エビネ(海老根):ラン科の多年草。他の草に隠れるようにひっそりと咲いています。

 

アミガサユリ(編笠百合:ユリ科の半つる性多年草)は果実になっていました。6枚の翼をもつ面白い形です。

タカオスミレ(高尾菫)は閉鎖花が結実した果実が弾け種子が見えていました。

レンプクソウ(連福草)は果実になっていました。頂花とその下に4個の側花がある花序の形のまま果実になっています。

そんな中に薮に隠れるようにしてカザグルマ(風車)が1輪咲いていました。もう一輪は開きかけです。キンポウゲ科のつる性落葉性多年草。花弁のように見える萼は普通8枚です。テッセンは6枚。

 

人家に咲いていた色は違いますが同じ仲間のクレマチスを挙げておきます。

樹木では

事務所の前のヒトツバタゴ(一つ葉タゴ)が満開です。モクセイ科の落葉高木で別名ナンジャモンジャ(ノキ)。雌雄異株で花冠が深く4裂する面白い花です。

 

ミズキ(水木)も満開です。ミズキ科の落葉高木。この木にはキアシドクガが大発生し丸裸になることがあります。

 

ハコネウツギ(箱根空木)はまだ早く1輪だけ咲いていました。咲き始めは白く次第に赤く色が変わる花です。また、丸い柱頭が花筒より少し前に突き出ているのが見えます。

ハンカチノキ(ミズキ科の落葉高木)の花はもう終盤で、2枚の大きな苞葉はハンカチのように真っ白になり、丸く固まっていた雄蕊はほとんどが取れてしまい子房が大きくなり始めていました。

 

ユスラウメ(山桜桃:バラ科の落葉低木)は小さな可愛い果実を付けています。6月頃赤く熟します。

帰り道の人家の垣根になっているカナメモチ(要黐:バラ科の落葉小高木)に珍しく花が咲いていました。垣根は常に刈り込まれるため花が咲くのは珍しい。

以上

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2024年 小仏川~日影沢散策(その2/2):クワガタソウ(鍬形草)、タチガシワ(立柏)等

2024-04-26 11:17:29 | 花・昆虫・野鳥

4月25日。小仏川~日影沢散策のご報告第2回目、日影沢沿いの散策です。

日影沢に入ると

キバナオドリコソウ(黄花踊り子草)が咲いていました。ヨーロッパ東部、アジア西部原産の常緑多年草。園芸品種で何処からか逸出したものでしょう。

 

道端でクワガタソウ(鍬形草)が咲いていました。オオバコ科の多年草で果実が武将が兜に付ける鍬形に似るので名付けられた。この花は6号路や郵便道では見たことがありますが、ここでは初めて見ました。

   

ミヤマハコベ、ツルカノコソウ、ウラシマソウ、ヤマルリソウも咲いていました。

ミヤマハコベ(深山繁縷):ナデシコ科の多年草で花の直径が10~15mmぐらいと他の仲間に比べて大きな花を付ける。

ツルカノコソウ(蔓鹿子草):スイカズラ科の多年草。

 

ウラシマソウ(浦島草):この沢筋にも沢山生えていました。

 

ヤマルリソウ(山瑠璃草):茎がだいぶ伸びて終盤の咲き残りです。この花は色が薄くて白色に見える。

エンレイソウ(延齢草)も終盤です。シュロソウ科の多年草。

 

フタバアオイ(双葉葵)が群生していました。ウマノスズクサ科の多年草で片倉城跡公園にも群生しています。

 

ミヤマキケマン(深山黄華鬘)が咲き始めていました。ケシ科の越年草。

毎年見るタチガシワ(立柏)は今年は育ちが悪いのか小さな株で花を付けていました。昨年はガガイモ等と同じように果実が裂開して白い毛の付いた種子が出るのを見られなかったので、今年は見たいなと思います。キョウチクトウ科の越年草。

    

ここでもカヤランを見ることが出来ました。蕾もあります。

 

キャンプ場近くでウワミズザクラが満開でした。

シャガの葉に止まっていた綺麗な昆虫:ハムシの仲間のキイロクビナガハムシ(黄色首長葉虫)です。和名の黄色の由来は不明で黄色い個体はいません。

ヤマガラが一生懸命に育雛していました。雛は1羽でした。普通もっと多くの雛を育てるのですが他の雛はどうしたのでしょう?親離れしたのかそれとも?餌を咥えて羽ばたいているのが雛で親と大きさは変わりません。

帰り道の旧甲州街道で

ブルーベリーに吸蜜するアゲハチョウ

ハルジオンに吸蜜するアゲハチョウ

いずれも庭木の花で咲いていました。

クロバナロウバイ(黒花蝋梅):北アメリカ原産の落葉低木。花は午前中良い香りがする。

 

ナツグミ(夏茱萸):グミ科の落葉低木。

 

オオデマリ(大手毬):レンプクソウ科の落葉低木。

 

名前不明の樹木

 

なお、今回サツキヒナノウスツボを探したのですが以前咲いていた場所にも見つからなかったのが残念です。

以上

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2024年 小仏川~日影沢散策(その1/2):カヤラン(榧蘭)、ムラサキコマノツメ(紫駒の爪)等

2024-04-26 09:19:20 | 野鳥、動物、花

4月25日。小仏川~日影沢を散策した報告の1回目、小仏川沿いの散策です。

小仏川の入口でイソヒヨドリの雄と出会いました。イソヒヨドリは本来海沿いに住む鳥ですが八王子市内でも定着しています。こんな上流にもいるのですね。

また、小仏川沿いではこの時期の風物詩であるカジカガエルの涼やかな鳴き声を聞きながらの散策は心地よい。

河原ではアメリカフウロ、クサノオウ、オオアマナが沢山咲いていました。

アメリカフウロ(亜米利加風露):北アメリカ原産の帰化植物。フウロソウ科の越年草で雑草。

クサノオウ(草の黄、瘡の王):ケシ科の1年草。

オオアマナ(大甘菜):キジカクシ科の多年草。

オドリコソウ(踊り子草:)も多く咲いており白いのや薄いピンク色のもありました。

  

今日のお目当てのカヤラン(榧蘭)です。梅の木等樹木に着生する常緑の多年草で3株見つかりました。

  

ヨウラクラン(瓔珞蘭)も大分衰えているように見えましたが、咲いていました。樹木や岩上等に着生するラン科の多年草です。

 

ラショウモンカズラやフデリンドウも咲いています。

ラショウモンカズラ(羅生門葛):シソ科の多年草です。日影沢等沢筋に多くあります。

 

フデリンドウ(筆竜胆)

コバノガマズミやオニグルミの雄花も咲いていました。

コバノガマズミ(小葉の蒲染):ガマズミ科の落葉低木。葉の根元の葉柄が2~6mmと短く10mm以上ある他の仲間と区別できる。

オニグルミ(鬼胡桃)の雄花:クルミ科の落葉高木。雌雄同株ですが雄花序は垂れ下がり、雌花序は直立する。雄花が沢山落ちていました。

 

ヒヨドリが食事をしていたのでその木を覗いてみるとこんな虫が多くいました。この虫を食べていたのでしょう。

アサヒナカワトンボ(朝比奈川蜻蛉)がいました。名前の通り渓流や細流の水辺を飛び回る。

ムラサキコマノツメがないかと道沿いのツボスミレを見ていたのですがやっと見つかりました。

ツボスミレ

ムラサキコマノツメ(紫駒の爪):ツボスミレの変種で花弁が淡紅色から紫色のものをいう。

  

しかし、ツボスミレは花弁の色彩の変化が大きく、どこからムラサキコマノツメというのか難しいところです。

ツボスミレの花弁の色のいろいろ。

  

なお、蛇滝川へミドリニリンソウがないかと見て回りましたが、ニリンソウはほとんど終盤で花数も少なく、やっと花弁が2枚残っているミドリニリンソウがありました。

旧中山道で前回見つからなかったヒメスミレが1輪咲いていました。

以上

 

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2024年 片倉城跡公園近辺:ツマキチョウ(褄黄蝶)、ユキザサ(雪笹)等

2024-04-21 16:19:00 | 花と蝶

今日も片倉城跡公園近辺を散策。

桜の世界は八重咲に変わっています。

農家のブルーベリーが開花していました。

 

道路やあちこちにアカバナユウゲショウ(赤花夕化粧:アカバナ科の多年草)が咲いています。南アメリカ原産の多年草で各地で野生化しどこにでも咲いている強い花です。

農家に栽培されているネギにネギ坊主が出来て花が咲いていました。ネギ坊主はネギの花序のことで小さな花がビッシリとつまっています。上部で雄蕊が出ているのが咲いている花でその中には見えませんが雌蕊もあります。下方の雄蕊の見えないものは蕾です。

 

花壇にはスズランが咲き始めていました。

片倉城跡公園では

ミツバツチグリに吸蜜しているツマキチョウ(褄黄蝶)の雌に出会いました。春にだけ出る蝶で今期初見です。雌の翅の先は白色ですが、雄は名前の通り褄先が黄色で綺麗な翅になります。2枚目の写真は同じ雌の裏面です。

 

菜の花にモンシロチョウが歌の通りに吸蜜しながら止まっていました。

藤棚のフジが満開に近くなり、クマバチが吸蜜していました。

林下では

ここでもキンランが花盛りでした。

ユキザサ(雪笹:キジカクシ科の多年草)が咲き始めていました。この花には果実が出来て赤く熟すはずなのですが、途中で無くなり見ることが出来ず毎年残念な思いをしています。何とか熟すまで残っていてほしいものです。

 

ヤブデマリ(藪手毬:ガマズミ科の落葉低木~小高木)の花が咲いているように見えました。しかし、花弁に見える白いものは装飾花で本当の花は花序の中心部にある塊でまだ蕾です。

以上

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